労作狭心症 (EFFORT ANGINA) 19班 18奥立 42正伝 66中井 90福井 114山本 狭心症とは 心筋に酸素を供給している冠動脈の異常(動脈硬化、 攣縮など)による一過性の心筋の虚血が原因の虚血性 心疾患の一つである。完全に冠動脈が閉塞、または著 しい狭窄が起こり心筋が壊死してしまった場合には心筋 梗塞という。 狭心痛(締め付けられるような痛み;絞扼感や圧迫感)が 主症状である。痛みは前胸部が最も多い。発作は大体 15分以内には消失する。 狭心症の分類 発症の誘因による分類 労作性狭心症:運動などにより発症する狭心 症。 安静時狭心症:安静時にも発作が起きる狭心 症。 労作性狭心症は冠動脈に狭窄(動脈硬化などによっ て)が存在するため運動や精神興奮の際に酸素供給不 足に陥るもの。したがって安静により心筋の酸素需要が 減ると狭心痛は消失する。 狭心症の薬物療法 冠動脈を拡張あるいは冠動脈攣縮を予防するこ とにより酸素供給量を増加→ Ca拮抗剤 酸素需要を減少させ、酸素供給量にみあっただ けの心筋酸素消費量に抑える→ β遮断剤 上記の両方の作用を示すもの→亜硝酸製剤,カ リウムチャンネル開口剤 労作性狭心症では心筋収縮力の低下や心拍数の減少 により心筋酸素需要を抑制する作用をもつβ遮断剤を 基本に、適切に亜硝酸剤などを組み合わせる。 バイアスピリン錠 商標名:アスピリン が有名。 アセチルサリチル酸のこと。 代表的な消炎鎮痛剤の一つで非ステロイド性抗炎症薬 の代名詞とも言うべき医薬品で、消炎・解熱・鎮痛作用、 抗血小板作用を持つ。 → 血栓・塞栓形成の抑制に用いられる。 抗血小板作用 シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)阻害により、トロンボ キサンA2の合成を阻害して血小板凝集を抑制し、血液 が凝固して血管をつまらせるのを防ぐ。→狭心症、心筋 梗塞、脳梗塞における血栓・塞栓の形成を抑制、予防。 胃障害を軽減するため、主成分が胃で溶けずにゆるや かに腸から吸収される製剤。なので、砕いたり噛んだり せずに飲み込む。しかし、急性心筋梗塞、脳梗塞急性 期の初期治療において抗血小板作用の発現を急ぐ場 合には、初回服用時には本剤をすりつぶしたり、かみ砕 いて服用することも。 副作用および禁忌 血栓の予防には少量のアスピリンですむので、副作用 の心配はそれほどありません。ただ、服用が長期になる ので、とくに高齢の人、あるいはもともと胃腸の悪い人は、 胃腸障害に注意が必要。 <禁忌> • 鎮痛薬や解熱薬で喘息を起こしたことのある者。 • 消化性潰瘍のある者。 • 重い肝臓病、心臓病、妊娠後期。 その他 一般的な副作用は他に:吐き気、消化不良、消化器 潰瘍・出血、肝臓酵素増大、下痢、ふらつき、塩およ び体液停留、高血圧。 風邪(特にインフルエンザや水痘)に感染した小児が 使用するとライ症候群を引き起こすことがある。 • イチョウ葉エキス、にんにくエキス(アリシン)、ビタミン E、アルコール飲料などと飲み合わせると作用が強く なり出血傾向が増す。 テノーミン錠(25MG) 1錠 朝食後 成分名:アテノロール(β遮断薬) 作用部位と作用機序: アテノロールはβ1遮断薬であり、心臓に選択的に作用 →心収縮力と心拍数の抑制 →心臓の仕事量と酸素消費量を抑制 適用 狭心症 本態性高血圧症 頻脈性不整脈 テノーミン錠(25MG) 副作用:めまい、倦怠感など。 重篤なものでは徐脈、心不全、房室ブロック 呼吸困難・血小板減少など。 禁忌:①過敏症 ②糖尿病性/代謝性ケトアシドーシスのある患者 ③心不全 ④高度の徐脈、房室ブロック、洞房ブロック ⑤低血圧 ⑥褐色細胞種 その他(アテノロールについて) 糖尿病患者 →徐脈作用により、低血糖時の兆候である頻脈をマスク β1を選択的に遮断するので、気管支への影響が比較的 少ない。 →喘息患者にも使用できるが、注意が必要。 メインテート錠 一般名:ビソプロロールフマル酸塩 分 類:選択的β1受容体拮抗薬 効 果:本態性高血圧症、狭心症 心室性期外収縮 作 用:交感神経作用に拮抗することで、 降圧作用、抗狭心症作用 抗不整脈(心室性期外収縮)作用 を示す 内因性交感神経刺激作用(ISA)はない 用 量:通常、成人は1回2錠(主成分として5mg)を 1日1回服用 メインテート錠 副作用:徐脈、めまい、ふらつき、倦怠感など <禁 忌> ・高度の徐脈 ・糖尿病ケトアシドーシスや代謝性アシドーシス ・心原性ショック ・一部の心不全 ・重度の抹消循環障害 ・未治療の褐色細胞腫 ・また、妊婦への投与や投与中の授乳は避けること ・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者も 禁忌である アイトロール錠 製剤の組成:1 錠中に一硝酸イソソルヒド (5ISMN)10mg 又は 20mg を含有する。 用法、用量 通常、成人には一硝イソソルヒドてして1 回 20mg 1 日 2 回を経口投与する 使用上の注意 狭心症発作寛解には用いることができない アイトロール錠 作用 静脈血管の筋弛緩作用 機序 SH基により亜硝酸イオンに→酸化窒素 →グアニル酸シクラーゼ活性→cGMP活性促進 →蛋白リン酸化酵素活性→細胞内Caイオン濃度の低下 →血管平滑筋弛緩 アイトロール錠 副作用 肝機能障害 黄疸 禁忌 1 重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者 2 閉塞隅角緑内障の患者 3 頭部外傷又は脳出血のある患者 4 高度な貧血のある患者 5 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴 のある患者 6 ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤を投 与中の患者 ニトロペン舌下錠0.3MG 一般名:ニトログリセリン(硝酸薬) 用量・用法:成人は1回1〜2錠(主成分として0.3〜0.6mg) を発作時に舌の下に置いて唾液で溶かして服用する。飲み 込まないこと。効果は通常、1〜2分であらわれるが、5分ほど たっても効果があらわれないときは、さらに1錠(0.3mg)追加 できる。年齢、症状により適宜増減できる。立ったままでの服 用は立ちくらみが起こることがあるため危険。必ず椅子に腰 かけるか、座って服用する。30〜60分以上の間をあけてなら、 1日何回使ってもかまわない。(頻回に使用しても蓄積されて 副作用を起こすことや習慣性はない。)発作時にはがまんし ないで、直ちに服用する。医師の指示なしに、自分の判断で 飲むのを止めない。 薬価:15.1円/錠 (ジェネリック薬品のため安価) ニトロペン舌下錠0.3MG ニトログリセリン構造式 作用機序:代謝されてNO2を遊離し、さらにNOが生じ て可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化させ、CGMP が蓄積し、血管平滑筋を弛緩させる。この時、末梢血管 よりも容量血管(静脈)をより強く拡張させる。これにより、 前負荷を減少させる。 ニトロペン舌下錠0.3MG 薬理作用:心室容量減少→心筋酸素需要減少 心外膜冠動脈拡張→冠動脈スパズムの寛解 臨床応用:労作性狭心症、異型狭心症、不安定狭心症 副作用:起立性低血圧、反射性頻脈 禁忌:重篤な低血圧患者、緑内障患者、シルデナフィ ル(バイアグラ)との併用
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