経済変動論II 2006年度前期 第9回 4 フォード主義的成長体制 基本的性格(2) 清水 耕一 www.e.okayama-u.ac.jp/~kshimizu/ 4.2 フォード主義的成長モデル ボワイエ・モデル(付録II参照) qÝ a bIÝ dYÝ 生産性 投資 IÝ f vYÝ Ý LÝ g 消費 CÝ cw 実質賃金 wÝ kqÝ h 総需要 YÝ CÝ (1 – ) IÝ 雇用 Ý Ý L Y – qÝ 係数は全て≧0。V > 0は加速度係数。0 < c < 1は限界消費性向。 0 < α < 1は総需要に占める消費の割合。 生産性レジーム⇒グラフI 需要レジーム⇒グラフII 生産性レジーム(曲線I) qÝ a bf bv dYÝ 需要レジーム(曲線II) ch g 1 – f ck –1 YÝ qÝ 1 – c – 1 – v 1 – c – 1 – v kが変化したときの曲線IIの傾き dT c – 0 2 dk ck –1 1– c – 1– v よって、kの値が大きくなっていくと、曲線IIは時計回りに回転する。中心は YÝ,qÝ M ,0 ch g 1 – f M 1 – c – 1 – v 賃金の生産性上昇率へのインデクセーション率が上昇すると成長率 生産性上昇率が共に上昇する(Δ>0のケース) qÝ II2(k=1) II3((1/β)=k>1) I: qÝ A BYÝ II1(k<1) ・ ・ E2 E3 E1 II0 E0 ・ ・ 0 YÝ 領域① k<0: 定義から非現実的な領域(生産性が上昇しても実質賃金が 減少)。 領域② 0≦k<1: 0 YÝ,0 qÝ,0 wÝ Ý kが増加すると成長率、生産性上昇率、実質賃金上昇率が増加する(πは利潤 =「営業利益」)。 直線II2 k=1上:雇用一定を仮定すると、 最適成長であるといえる。 領域③ 1<k<(1 /β): YÝ qÝ wÝ Ý wÝ qÝ Ý 0 kが上昇すると実質賃金が生産性上昇率以上に増加し、利潤が低下する。 Ý 0 生産性の上昇にもかかわらず、利潤は増加しない。 直線II3 k=(1 /β)上: 0 Ý 企業にとって生産を増加する意味はなく、利潤を増加するためには生産を縮小 領域④ k>(1 /β): した方がよい。 フォード主義的好循環を破壊する諸要因 近代化 生産性 実質賃金 消費 新生産過程 新生産物 ・ 利潤 投資 ・ ・ ・ 総需要
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