労働市場

労働市場
木本 大喜
金城 雅也
目次
1.企業の利潤最大化と労働需要
(1)利潤最大化
(2)労働需要
2.効用最大化と労働供給
(1)無差別曲線
(2)労働供給
(2)効用最大化
労働需要
これまでに出てきたモデル

総供給=総需要

消費関数
C=C(Y)

投資関数
I=I(r)

財市場の均衡

フィッシャー方程式

貨幣供給(名目)M^s=mH

貨幣需要(実質)M^d/p=L(Y,r)

貨幣市場の均衡
Y=C+I+G
財政政策
Y=C(Y)+I(r) IS曲線
r=i-π^e
M^s/P=L(Y,r)
金融政策
LM曲線
(s:supply)(d:demand)
この中で・・・

内生変数
C、I、Y、r : モデルの中から生まれる

外生変数 M^s:中央銀行が決める M^s貨幣供給量
P :生産物価格
一定としていた。
労働市場の均衡の式を加えるこ
とでPを内生変数に!!
生産関数
Y:生産量
N:雇用(労働量)
Y
Y=F(N)
N
利潤(π)について
(売上げ)(給料)
π=PY-WN
π=PF(N)-WN
Y:生産量
N:雇用(労働量)
W:名目賃金
P:生産物価格
Nで微分する W/P:実質賃金
dπ
=PF‘(N)-W=0
dN
Wを右辺に移項
PF‘(N)= W
労働の限界価値生産量=名目賃金
生産関数
Y
Y:生産量
N:雇用(労働量)
W:名目賃金
Y=PF(N)の接線
Y=PF(N)
Y=WN
利潤(π)
利潤最大
N
PF’(N)= W
F’(N)=W/P
労働の限界生産物
=実質賃金
W/P:実質賃金
ND:労働需要
労働需要関数の導出
W
P
W
P
₁
労働需要関数は
右肩下がりのグラフになる。
W
P
₀
N₀
N₁
ND
労働供給
無差別曲線・・・
2つの財が存在するモデルで、
ある消費者の効用を表すもの。
無差別曲線
幸せ度
みかん
りんご
1個
10
10
2個
19
19
3個
27
27
4個
34
34
効用(U)・・・
人が財(商品や有料のサービ
ス)を消費することから得られ
る満足の水準。
みかんの数
4
44 53 61
68
3
37 46 54
61
2
29 38 46
53
1
20 29 37
44
U=30
1
4
2
3
U=60
U=50
りんごの数
無差別曲線の特徴
みかんの数
1、右下がりのグラフ
2、右上のものほど効用が高い
3、交わらない
U=60
U=50
U=30
りんごの数
みかんの数
20
10
10
20
りんごの数
労働供給問題
労働供給可能時間T(16時間)
配分
労働時間Ns
余暇L
賃金収入WNs
財購入額PC
効用U(L,C)
P:生産物価格
W:名目賃金
T(16時間):1日の自由に
使える時間
Ns:労働時間
L:余暇
C:消費量
効用・・・
人が財(商品や有料のサービ
ス)を消費することから得られ
る満足の水準。
労働供給問題とは、
労働供給可能時間Tを労
働時間Nsと余暇時間Lに
配分することを通じて自
らの効用を最大化するよ
うな余暇時間Lと財消費
量Cの選択をすること。
無差別曲線・・・
2つの財が存在するモデルで、
ある消費者の効用を表すもの。
限界代替率逓減の法則
・無差別曲線
効用・・・
人が財(商品や有料のサービス)を消費する
ことから得られる満足の水準。
C
●A
限界代替率
は高い
余暇の価値が
低下する
B
限界代替率・・・
財消費で測った余暇の価値。
●
C
C:消費量
L:余暇
●
限界代替率
は低い
L
予算制約線
(例)1000円持っているとき、
200円のみかんと100円のりんご
はそれぞれいくつ買える?
みかん
5
4
予算制約線
3
2
1
2
4
6
8
10
りんご
市場機会線・・・
労働供給問題における予算制約線。
市場機会線
実質賃金(W/P)
=余暇の購入価格
C
W
P L
C=ー
W
P
L+
W
P
T
1単位
T=Ns+L・・・①
Ns×W=P×C・・・②
①、②より、
T=PC/W +L
W
ー 単位
P
ー W
P
T
P:生産物価格
W:名目賃金
T(16時間):1日の自由に使え
る時間
Ns:労働時間
L:余暇
C:消費量
W/P:実質賃金
L
W
W
C=ー
L+
T
P
P
労働供給問題の効用最大化
C
T(16時間):1日の自由に使え
る時間
L:余暇
C:消費量
W/P:実質賃金率
限界代替率・・・
財消費で測った余暇の価値。
●
Eを求めるには、無差別曲線の接線
の傾き(限界代替率)と予算制約線
(市場機会線)の傾きが一致する点
を探せば良い。
E(最適)
つまり、
CとLの限界代替率=実質賃金率
T
L
W/P:実質賃金
ND:労働需要
NS:労働供給
労働市場の均衡
W
P
労働供給曲線
労働需要と労働供給は一致する。
W
P
W
P
ND=NS
E
₀
₁
労働需要曲線
Ns1
N₀
ND₁
労働量(NS、ND)