支払準備と情報フロー 田宮治雄 支払準備 購 買 計 画 業 者 の 選 定 発 注 入 荷 ・ 検 収 支 払 準 備 支 払 支払準備業務(1) • 買い手としての義務を果たすための準備 • • • • • 請求書と支払予定額との照合 購買予算の確認 資金繰りの確認 支払調整 支払の承認 支払準備業務(2) • 請求書の受入と照合 • 締日後、業者からの請求書を受け入れる – 内部牽制のため購買担当以外の部門が受け入れる • 検収報告(または受入納品書)との照合 • 一致しない業者については、原因を調査し、対 応を決定する 支払準備業務(3) • 支払の妥当性の確認 • 支払予定の内訳の吟味 – 取引に問題があれば、支払延期などの処置を行なう • 購買予算を超えている予算単位 – 翌月支払予算を繰り上げるなど、対処を決定する • 資金繰りに問題が発生しそうな場合 – 支払方法の変更や支払の延期を要請する 支払準備業務(4) • 支払の承認 • 支払に責任を持つ役職者の承認 – 内部牽制目的 • 不正発生防止のため、セキュリティーに配慮 • 支払期間の変化に注意 • 承認後、支払手段準備 支払準備と情報システム(1) • 請求書の受入 – EDIの利用も可能 • 検収実績との照合 – 一致しない業者だけをリストする例外報告 – EDIを利用して受け入れた電子データは、照合作業 の自動化に貢献する • 不一致の原因追求には、取引経過にかかる検 索画面が有効 支払準備と情報システム(2) • 支払内容の確認 – 支払予定シミュレーションで全体を把握し、 – 未検収取引の一覧と検索画面で個別検討 • 購買予算の確認 – 予算単位別購買予算実績対比で確認 • 資金繰りの確認 – 支払手段別期日別支払予定と資金繰り表を照合 • 支払調整の入力 – 調整の理由もデータとして登録 支払準備と情報システム(3) • 支払承認手続 – 役職者による承認登録 – セキュリティーに対する配慮が必要 • 支払手段の準備作業 – 振込依頼データの作成 – 手形などの準備に必要な情報の提供 支払 購 買 計 画 業 者 の 選 定 発 注 入 荷 ・ 検 収 支 払 準 備 支 払 支払業務(1) • 購買サイクルの締めくくり • 支払時期 – 支払日における一括支払(ゴトウ日) – 必要に応じて行なう随時支払 • 支払手段別に対応 • 正確性の確保が重要 支払業務(2) • 銀行振込による支払 • 銀行との契約に基き、支払日前に依頼手続を 完了していなければならない • 預金残高が支払額以上であることを口座別に 確認 • 振込後、支払の事実を確認 – 振込ができなかった支払先がないことを確認する – 自動引き落としによる支払も対象とする 支払業務(3) • 手形(小切手)による支払 • あらかじめ用意しておいた手形(小切手)を領収 書と引き換えに渡す – 代表者の捺印だけは渡す寸前に行なう企業が多い • • • • 手形による支払は減少する傾向 電子記録債権(電子手形)が広まり始める アメリカでは小切手による支払が一般的 領収書の適切な管理が必要 支払と情報システム(1) • ファームバンキング利用による支払業務 のオンライン化 • 振込依頼 • 支払確認 • 銀行口座別預金残高の確認 • 振込予定データが支払承認を受けたデータと少 しでも異なる場合には、直ちに手続を停止する 支払と情報システム(2) • 手形(小切手)による支払 • わが国では、手形や小切手の自動作成はあま り一般化していない • アメリカでは購買情報システムに小切手自動作 成機能が備えられている • 支払後、支払実績を情報システムに登録する
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