平成27年4月17日 小牧市政記者クラブ記者各位 小牧市長 山下 史守朗 小牧市心身障害者扶助料の支払い遅延及び不正支出 並びに特別児童扶養手当の不適切な事務処理について この度、本年度に入り判明した小牧市心身障害者扶助料の支払い遅延 及び不正支出並びに国の制度である特別児童扶養手当の不適切な事務 処理により、関係者の皆様方に多大なご迷惑をおかけ致しましたこと、 また、このことにより市行政事務手続の信頼性を大きく損ねたことにつ きまして謹んでお詫び申し上げるとともにその概要についてお知らせ いたします。 なお、本件については発覚後、事態の状況把握に努めてまいりました。 本日、一定の内容を報告できる状況になりましたので、現時点で全容解 明はできていませんが明らかになった内容、対応等について中間報告さ せていただきます。 記 1 経緯 本年 3 月 25 日、小牧市心身障害者扶助料(以下「市扶助料」という。 ) の 3 月期定期支払いをした。その後、市扶助料の支給対象者から扶助 料が支払われていないことについての問い合わせがあり、未支払い者 の状況調査を開始した。 4 月 5 日(日)午後。平成 26 年度の事務担当者から国の制度である 特別児童扶養手当に関する不適切な事務処理及び市扶助料の不正支出 について以下の告白があった。 2 原因及び内容 地域福祉課の平成 26 年度事務担当者は、平成 25 年度から特別児童 扶養手当に関する不適切な事務処理(手当受給審査に必要な診断書等 の未提出及び遅延)が原因で、国からの特別児童扶養手当の定期支払 いがされない受給者に対して、それを隠し、繕うため、市扶助料の予 算から不正に特別児童扶養手当相当額の一部を支出又は担当者の自費 で手当相当額の一部を補てんしていた。 市扶助料の支給対象者からの問い合わせは、市扶助料の予算から特 別児童扶養手当相当額が不正に支払われていたため、市扶助料の予算 が不足し、平成 27 年 3 月期定期支払いにおいて一部の支給対象者に市 扶助料の振り込みができなかったことによるもの。 3 これまでの対応と今後の事務処理 ・市扶助料の支給対象者のうち、平成 27 年 3 月の定期支払い時に予算 不足により支払われていなかった対象者 385 人分、10,460 千円の市 扶助料については、予算流用により平成 27 年 4 月 10 日適正に全額 を支払った。 ・また、特別児童扶養手当の不適切な事務処理のため平成 27 年 4 月 10 日の特別児童扶養手当の定期支払い時に国から手当が支払われ なかった受給者については、これまで放置されていた手当受給審査 に必要な診断書等の提出により国から遡及して手当が支払われる見 込みであるが、現時点では遡及の可否や支払い時期が未定であるこ とから、すぐに手当相当額が必要な方に対しては、緊急的措置とし て予備費を充用して貸付金として支払った。また、その他の方につ いても、受給者と調整させていただいた上で必要にあっては貸付金 として支払うこととした。 ・25 年度及び 26 年度の市扶助料の予算から支払った特別児童扶養手 当相当額の取り扱いについては、今後、県と特別児童扶養手当の遡 及支払いについて協議していくが、特別児童扶養手当が遡及して支 払われた場合は、二重支払いとなるため市扶助料から支払い済みの 手当相当額については返金をお願いする。また、特別児童扶養手当 のすべて又は一部が遡及されない期間が生じる可能性もあり、その 場合は市扶助料から支払った手当相当額のうち遡及されない期間の 手当相当額は、受給者の責によらず市が損害を与えたことにより損 害賠償金として取り扱う予定で事務を進める。 ・なお、損害賠償金については額が確定した後に、議会の議決をお願 いする。 4 本件による特別児童扶養手当の不適切な事務処理の対象者数等(4 月 17 日現在) ・対象者 42名 引き続き調査中 ・平成25年度から26年度の間に市扶助料から特別児童扶養手当相 当額として支払われた額 25年度 4人 670千円、26年度 27人 約8,400千円 引き続き調査中 ・平成25年度から26年度の間に担当者の自費により特別児童扶養 手当相当額として支払われた額 25年度 1人 約200千円、26年度 7人 約1,130千円 引き続き調査中 5 平成27年度に緊急措置として貸付金を支払った対象者等(4月 17 日現在) ・4月 15 日 1名 貸付額 199,600円 ・4月 17 日 4名 貸付額 797,960円 本件につきましては、現在、全容解明に向けて全力で取り組んでいる ところではありますがしばらく時間を要します。全容が明らかになった 時点で改めてご報告申し上げます。 ( 問合せ先 地域福祉課障がい福祉係 0568-76-1127 ) 小牧市心身障害者扶助料(市制度) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳所持者に対し、手帳の等級に応じて 手当を支払う。 (ただし、公的年金受給者、施設入所者を除く) 【手当金額】 ○身体手帳1~4級、療育手帳A・B判定、精神手帳1・2級所持者 月額 6,000 円 ○身体手帳5・6級、療育手帳C判定、精神手帳3級所持者 月額 2,000 円 ○国手当(特別障害者手当、障害児福祉手当、経過的福祉手当)受給者 月額 4,000 円 【支払時期】 年2回(9月25日、3月25日)指定口座へ振込み 特別児童扶養手当(国制度) 身体又は精神に障がいのある20歳未満の児童を扶養している保護者に対し、その障がい の程度に応じて手当を支払う。 【手当金額】 ○1級(IQ35以下程度又は身体障がい1級~2級程度の障がい児) 月額 49,900 円 ○2級(IQ50以下程度又は身体障がい3級(4級の一部を含む)程度の障がい児) 月額 33,230 円 【支払時期】 年3回(4月11日、8月11日、11月11日)指定口座へ振込み ※障がい種別や年齢によって有期が設けられており、1年~3年に1回障がい程度の見直 しをおこなう。 (時期は7月、11月、3月)
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