第8回 情報デザイン(1) 情報デザインの基礎 本日の内容 • 情報デザインの基礎(このスライド) – テキスト第1章 • 情報収集と解釈(8_design_survey.pptx) – テキスト第3章 情報とは? デザインとは? • 情報:何かの行動を起こすとき,直面する判 断に必要な知識や考え方(テキストp.13) – 定義の中に人間の活動が入っている – 処理をする人間を考えることなしに,情報を定義 することは難しい(あるいは無意味) – 「情報とは」で google 検索してみましょう • デザイン:複雑で難解なものを,より明確化し, 使いやすく便利にするための考え方や技術 情報デザインとは? • あふれている情報を精選し,一定のルールや レベル内で,価値あるわかりやすい表現内容 に編集や変換を行い,人々の共有する情報 にまで仕上げる一連の作業で,中心的な動 力のように働くもの.(テキストp.15) 情報デザインとは? • 人間生活で必要な情報を,わかりやすく明確 なものとして多くの人々に伝達することにより, 共有化でき,コミュニケーションのために利用 されるデザイン作業であり,またそのプロセス である.(テキストp.15) 情報デザインの要点 • 情報デザインの要点 – わかりやすさ – 共有 – コミュニケーション • 誰が誰にどう理解してほしいのかを考えてデ ザインする(テキストp.15) 情報デザインの要点 • 情報のユーザビリティを高め,デジタルデバ イドのないユビキタス社会の実現を目指す – ユーザビリティ:わかりやすさ,使いやすさ – デジタルデバイド:情報環境や機器を利用できる かどうかによって生じる格差 – ユビキタス(ubiquitous):「いつでも,どこでも,誰 でも,何でも」が恩恵を受けることができる環境や 技術 • ユーザの立場に立ってデザインする,ユーザ 中心設計 情報メディアの歴史 • 情報メディア:情報を伝える記述や方法 • 歴史 1. 身振り・手振り 2. 記号(絵・文字)の発明 3. グーテンベルクによる活版印刷技術の発明 マスメディア:多くの相手への情報発信 4. 電気・電子技術の発展 マルチメディア:伝達手段の多様化 インタラクティブメディア:双方向性・対話性 情報デザインの対象分野 • ビジュアルデザイン – 視覚による情報伝達 • インタラクティブメディアデザイン – 双方向性のデジタルメディアコンテンツ – 相手に合わせた情報発信も双方向性を持つ(例: アマゾンの「おすすめ」). • プレゼンテーションデザイン – 情報のわかりやすい伝達 ビジュアルデザインの例:ピクトグラム • 北京オリンピックでのピクトグラム(象形文字 風) http://www.beijing2008.cn/spirit/beijing2008 /graphic/pictograms/ • 東京オリンピックでのピクトグラム(日本で最 初のピクトグラム) デザインワークフロー • PDCAサイクル:ビジネスにおける「行動原理 マニュアル」(テキストp.23) – Plan(計画):デザイン作業の計画を立てる.ブ レーンストーミング,KJ法 – Do(実施):計画を実行する – Check(点検・評価):結果を点検・評価する.イン タビュー,SD法,プロトコル分析 – Act(処置・改善):評価に基づいて処置・改善を行 う.次のPDCAサイクルへ. ブレーンストーミング • 自由な話し合い形式でデータを収集し,創造 性を開発する方法.アイデアの発想に利用す る.(『対策』p.31参照) 1. 提出されたアイデアに対する批判は厳禁 2. 自由奔放なアイデアを歓迎する 3. アイデアは多いほどよい 4. 他人のアイデアの改善策や組み合わせなどを 歓迎する KJ方法 • 小さなカードにアイデアや意見を記述し,グ ループ化しながら情報の整理を行う,創造的 問題解決のための方法. • 文化人類学者の川喜多二郎によって考え出 された. SD(semantic differential)法 • なんらかの対象に関する印象やイメージを, 強い―弱い,高い―低い,愉快な―不快な, のような,多数の次元上で評定する.対象を 多次元的に理解することができる. 情報モラル • 情報を扱う上で必要なルールやマナー – 個人情報の扱い – セキュリティ – ネチケット • 授業第1回~3回の,「ネチケット」「セキュリ ティ」「著作権」のスライド参照 個人情報 • 個人情報:個人を特定識別できる情報 – 名前,生年月日,住所,電話番号 – 写真,映像 – 他の情報と合わせると識別可能な情報も含む • プライバシー情報:個人が公開を望まない情 報 • 「個人情報の保護に関する法律」(平成15年5 月成立,平成17年4月施行) 知的財産権と著作権 • 知的財産権:人々の知的な活動から生じる創 造物(成果物)に関する権利.創作活動から 生み出されたものを保護する. – 著作権:文化の発展を目的.作品の完成と同時 に権利を有する(手続き不要) – 産業財産権:産業の発展を目的(手続き必要) – その他 著作権 • 著作物:思想又は感情を創作的に表現したも のであって,文芸,学術,美術又は音楽の範 囲に属するもの(「著作権法」2条1項1条) 著作権 • 著作権 – 著作者人格権:著作者のみが持つ.著作者の人 格的利益の保護 – 著作権(財産権):著作者の経済的・財産的利益 の保護.譲渡,売買,相続可能.保有者のことを 「著作権者」と呼ぶ. – 著作隣接権:音楽作品の演奏者の権利など 産業財産権 • 発明や新しい考案,デザインなどに対して一 定期間保護される権利 – 特許権 – 実用新案権 – 意匠権 – 商標権 • 特許庁に出願
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