火山噴火 -予知と減災を考える 著者:鎌田浩毅 30216017 永田聖大 本の構成 第一章:火山噴火とはどんな現象か 第二章:噴火のタイプとその特徴 第三章:噴火は予知できるのか 第四章:噴火が始まったらどうするのか 第五章:火山とともに生きる 第一章:火山噴火とはどんな現象か 火山の噴火は地下深くの物質をいろいろな形 で地上にもたらす。 その物質とは主に溶岩流(地表に出たマグ マ)、軽石(泡立つマグマの破片)、火山灰、 火砕流、火山ガスなどである。 溶岩流 溶岩とは真っ赤に溶けた岩石が地 上に出たものである。 ハワイの溶岩は二つの形態がある。 パホイホイ溶岩:表面がつるつ るして光っている。 アア溶岩:表面がゴツゴツの 荒々しい。 軽石 高温のマグマが地表に出てきて固 まったもの。中に空気の泡がたくさん 入っており、密度が小さい。 火山灰 岩石が細かく砕かれたもの。軽石 がさらに細かく砕かれたものである。 火砕流 軽石、火山灰、岩片、火山ガスの四つの物質 からできている。 固体や気体を大量に含む流れであり、この中に 巻き込まれたものは樹木でも、動物でもなんで も焼き尽くす。 摂氏は六百~八百度を超し、時速は百kmを超す。 火山ガス 無色透明であり、目には見えない。主な成分 は二酸化炭素、二酸化硫黄、二酸化窒素。 第二章:噴火のタイプとその特徴 噴火のタイプとは、複合的な一連の噴火現象のことを 言う。噴火のタイプはいろいろあるが、マグマが関与す る代表的な例が四種類ある。 プリニー式噴火 ハワイ式噴火 ブルカノ式噴火 ストロンボリ式噴火 プリニー式噴火 プリニー式噴火では、最初に火口か ら大量の火山灰と軽石が噴出し、上空 へ勢いよく立ちのぼる特徴がある。 ブルカノ式噴火 ブルカノ式噴火とは、爆発的に岩石 や火山灰を飛ばす噴火である。 ハワイ式噴火 ハワイ式噴火の特徴としては、見事 な噴泉と莫大な量の溶岩流の噴出であ る。 ストロンボリ式噴火 爆発的に噴石を飛ばすことはない。 第一の特徴としては、マグマを噴き上 げたりしばらくの間休止したりするこ とである。 第三章:噴火は予知できるのか 火山活動が活発になってくると、気象 庁から噴火に関する情報が発表される。 火山の下で起きる地震や地面の傾きの 変化などを精密にはかることで、予測 している。 第四章:噴火が始まったらどうす るか 阪神淡路大震災が起こった時のように、突然起こる 地震に対しては対策はたてられない。 しかし 火山の噴火では、異常が見つかってからでも、災害 への対策はたいていの場合は十分に間に合う。 そしてハザードマップを使いこなせれ ば、噴火の災害から身を守ることがで きる。 *ハザードマップとは、火山災害予測 図のことである。最初に噴火が起きる 地点、災害が拡大してゆく範囲といっ た情報が書かれている。 ハザードマップの種類と役割 ハザードマップは大別すると、火山学マッ プ、行政マップ、住民マップの三種類のカ テゴリーがある。 火山学マップ 火山が噴火した場合にどのような災害が 起きるかを予測した結果について、研究者 が図に表示したもの。 行政マップ 火山学マップに基づいて、地域の危 険度を分類し、防災施設の位置を記入 した地図。 住民マップ 火山学マップ、行政マップが作られ た後に、地域の住民に配られる最終的 な地図。災害の及ぶ範囲や非難の経路、 方法などを示している。 つまりハザードマップの役割は、噴火 が起きた時に住民の生命と財産を守る ことである。 緊急時だけではなく、避難計画・避難 施設の整備など、平時の防災のための 準備として用いられる。 第五章:火山とともに生きる 火山にはマイナス面だけでなく、それ以 上の利点もある。その火山の恵みとは、観 光や温泉をはじめとして、地熱発電、鉱産 資源などのたくさんの要素がある。 噴火災害は比較的短い。 その噴火災害を乗り越えることができ れば、長期間の恩恵を火山から享受す ることができる。 火山との共生 日本は百八個もの活火山が存在する火山 列島である。ゆえに火山とともに生きてい かなくてはならない。 噴火予知を行うことで、噴火被害を最小 限に食い止め、そのあとの火山の恩恵を受 けていくということがこれからも必要であ る。
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