第8章 心の病気 生徒の心の問題に対処するために (1) 道案内 なぜ教育心理学を学ぶのか 1 効果的な授業をするために 2記憶 3学習 4動機づけ 生徒を正しく評価するために 5評価 生徒の心を理解するために 6性格 7性格検査 生徒の心の問題に対処するために 9治療 10教育問題 8心の病気 まとめ 11 メインメッセージ8 心の病気は特別なものじゃない 正しい知識を持とう 1 心の病気 定義 その障害により、本人または 周囲の人が社会生活上の困難 を受けること 3大精神疾患 精神分裂病 (躁) うつ病 神経症 精神分裂病(統合失調症) 病気のある時点で幻聴などの幻覚や妄想があり、 思考は非論理的でまとまらなくなる。 思考障害、感情表現の障害のためコミュニケーショ ンが損なわれる。 有病率:約 0.8% 治療:薬物療法が中心。開放病棟では社会復帰に 向けて生活訓練が行われる。 (躁) うつ病 意欲が湧かず、物事に対する興味や関心もな くなる。身体面では不眠、食欲不振、疲労感、 頭痛、性欲減退など うつ状態時には自殺企図の可能性 反応性うつ病と内因性うつ病 治療:薬物療法とカウンセリングの併用 うつ病の禁忌事項 励ます 重要な決定をさせる 旅行に連れ出す 神経症 不安神経症:対象のはっきりしない不安 強迫神経症:強迫観念と強迫行動を主とする 恐怖症:対象がはっきりしている恐怖。 心気神経症:種々の身体的不全感が現れる パニック障害:突然不安に襲われ、心拍が気にな る サブメッセージ8.1 病気に関する正しい 理解が差別を無くす 神経性食欲不振症 <診断基準> 標準体重の−20%以上の体重減少 食行動の異常(不食、大食、隠れ食いなど) 体重や体型についての歪んだ認識 発症年齢:30歳以下 (女性の場合)無月経 痩せの原因と考えられる器質性疾患がない 神経性食欲不振症 神経性食欲不振症 <診断基準> 標準体重の−20%以上の体重減少 食行動の異常(不食、大食、隠れ食いなど) 体重や体型についての歪んだ認識 発症年齢:30歳以下 (女性の場合)無月経 痩せの原因と考えられる器質性疾患がない 神経性過食症 <診断基準> 直前3ヶ月間で平均週2回以上の過食 大量の食物を急速に摂食する時間帯が他とはっ きり区別される 過食時に摂食行動を自己制御できないという気 持ちがある 体重増加を防ぐため、自己誘発嘔吐、下剤の使 用、激しい運動を伴う 摂食障害の原因 成熟拒否(「子供のままでいたい」) 女性性獲得拒否(性に対する嫌悪) アイデンティティ獲得の失敗 対人恐怖 ふつう誰でもが感じる対人場面での羞恥・困惑 感情を極端に恐れ、それに囚われる 赤面恐怖、表情恐怖、視線恐怖、醜形恐怖、 自己臭恐怖など 対人恐怖の出やすい状況 「半知り」や「中間知り」の人たちの前。 同年代が苦手で、年長者や年少者に対しては比較 的よい。 3人以上少人数集団が苦手。誰かと自分という2人 状況、大集団は比較的よい。 課題といったものがない雑談や自由討論などが苦 痛 サブメッセージ8.2 心の病気の原因は教育現場 にも存在している 人格障害 乖離性同一性障害 いわゆる多重人格。幼児期の虐待経験が原因 との説もある。 妄想性人格障害 主に被害妄想が原因で、不全感を訴え、周囲 との摩擦を起こす。 心身症 身体症状を主とするが、その診断や治療 に心理的因子に対する配慮が特に重要 な意味を持つ病態。 ストレス性潰瘍、過喚起症候群、過敏性腸 症候群、偏頭痛、高血圧、摂食障害など 。 サブメッセージ8.3 病は気から 自閉症 生後30ヵ月未満の発症 他者に対する反応性の全般的な欠如 言語発達における粗大な欠陥 特異な会話パターン 変化への抵抗 ある対象への特異な興味または愛着 サブメッセージ8.4 自閉症は脳の病気、自ら 閉じこもっているわけで はない メインメッセージ8 心の病気は特別なものじゃない 正しい知識を持とう
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