テクニカル・ライティング 第7回 ~文章の構造化の規則~ 文章の構造化の規則 部→章→節→項 1000字程度の場合は「節」が最上位階層。 20から30ページくらいの場合は「章」。 100ページこえるくらいになって初めて「部」。 というのが文章構造の一般的なお約束 段落・パラグラフについて いい文章を作るうえでの非常に重要なテーマとなる パラグラフを意識的に構成することが大事 今日のお題 ここには原理、約束がある 欧米で作文教育を受けた人はわかると思う 国語では、小説のような文芸作品を引き合いに出して 説明されることが多い なんとなく、内容の切れ目という説明 論文や報告書の類の文章を書くにあたり、なんとなく 内容の切れ目でパラグラフを 分けるのではだめ 段落・パラグラフの定義→木下是雄の文献 「文章の一区切りで、内容的に連結されたいくつか の文から成り、全体としてある ひとつの話題について、一つのこと(考え)を言う(記 述する、主張する)もので ある」 重要な点 全体としてあるひとつの話題 それに対してひとつのことを言う 複数のことを言っていると受け取られるようなパラグ ラフは悪いパラグラフ このようなパラグラフをどうやって書く? <配布資料1> トピックセンテンス そのパラグラフで言いたいことを一文に集約したもの ひとつのパラグラフの中にひとつ (例外的に、熟練者は分 けることもある) これをもっていないパラグラフはあってはいけない→悪文 役割 (読み手のメリット)そのパラグラフの全体像が明らかになる パラグラフの拾い読みが可能になる 中身をよく読まなくても内容が分かる (書き手のメリット) パラグラフの内容が限定される これがないとパラグラフの内容が拡散してしまうおそれがある 展開部 トピックセンテンスを噛み砕く 締めくくり文 言いたいことの再確認 ある場合とない場合がある <配布資料2> トピックセンテンスはとにかく冒頭におきましょう。 まずこれができるようになることが重要 トピックセンテンスを冒頭に置かない高等テクニックはとり あえず考えない 思考の順序からすると、トピックセンテンスは一番最 後になる したがって、トピックセンテンスはパラグラフの一番 最後に書きがちになる 一番最後に生まれたトピックセンテンスをパラグラフの一 番前にもってくる訓練が必要 このような能力を養うにはどうし たらよいか?(1) 身の回りにある現実の文章をとことん読む。 天声人語、社説などはこのような原理原則に従っ ていない。 あまり参考にならない 上記の原理原則を頭にとめて、論文や雑誌など、 ひたすら読む。 そして見比べてみてください。 実際に書くに当たっては、まねをする。 このような能力を養うにはどうし たらよいか?(2) 良い文章を手本に、パラグラフ構成の原理、 展開の仕方をまねする。 チェックをしてもらえるような相手がいれば、 見てもらう。 特効薬はない。 地道にやっていくことが近道。 見出しについて(1) 闇雲につけるのではなく、これについても少し注 意して考える。 トピックセンテンスと似たような役割。 個々の節、項、パラグラフなどの内容を集約した もの 経験上、名詞を2つ並べる見出しはなかなかくせ もの。 例「SFCと藤沢市」 見出しについて(2) 2つの名詞の間の関係をいかようにもとられてしまう という落とし穴がある。 後の文章を書き出すときに、拡散した文章が出来上 がる可能性が高くなる。 このような見出しをつけてはいけないわけではないが、 書き手として、気をつけるべき。 この「SFCと藤沢市」あとに何がくるか? あるいはその前に何がくるか? これを考えることに よって、限定されてくる。 2つの名詞の間の関係を限定するべき。 見出しを先につくるか、パラグラ フが先か?(1) アウトラインを先につくって、中身をつめていくと いう観点から、見出しが先かもしれない。 しかし、内容によってフィードバックをするべき。 見出し同士の関係に注意。 文章の階層構造を意識する。 節の見出しは、項の見出しを包括するようなも のである必要がある。 見出しを先につくるか、パラグラ フが先か?(2) 逆に言えば、項の見出しは節の見出しを特化し たものとなる。 階層構造の中で、抽象と具象の関係を意識する この 意識が希薄だと、文章の見通しが立てにくい。 物事をカテゴライズすることは、人間の知的活 動の根本。 カテゴライズを記述することにより、定着させる。 この場では、文章を書く中で、構造的なカテゴラ イズの仕方を覚える みなさんにお渡しした前回のレ ポートに対するコメントについて コメントの項目は左から、 ミッションの確定 分析項目の提案 分析作業 作業課題の割り出し 総評
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