o f L a w 法学部の特色 多彩な演習科目の開講と双方向的・多方向 法学部ではこんなことが学べます。 的少人数教育の充実を図っています。 表現の自由と人格権との調整 労働時間規制 教育人権の総合的研究 近代日本における利益政治 社 会正 義と は何 か。 「現場主義(教育の場をキャンパス内に限 企業活動と刑事責任 食と地域振興 定せず、大学を地域社会に出し、職場等の現 会計監査役の民事責任 象徴制度の比較研究 リーガルマインド、 場で教育活動を行う)」を重視しています。 人格権の財産的要素 現代中国における政府間関係 リーガルリテラシーを身に付けた 現職の首長等、各界で活躍されている講師 家族紛争に関わる 新しい自分へ。 による講義や新潟市役所と連携した講義な カウンセラーの法的責任 ど、地域に根ざした教育を実施しています。 債権執行における諸問題 債務の履行不能と法的規律 など 国際租税紛争 自己表現・プレゼンテーション能力(文書 作成・口頭発表)開発を重視しています。 ■ 教員からのメッセージ 段階別教育目標の設定による入学から卒業 渡辺 豊 法学部准教授 までの一貫したカリキュラムを編成していま 宮城県出身。法学部で「国際法」「国際人権 法」「International Relations and International Law」などの講義を担当。ゼミのモットーは 「視 野を広げて、自分の言葉で考える」こと。 す。 「問題発見」、「課題解決」能力を養成する カリキュラムを編成しています。 皆さんはどのような能力を身につけ、将来何になりたいと考え ていますか?法学部では、 「法」というルールの観点から、世の中 基礎講義科目・基礎演習科目の開講による の様々なことを考えることを重要なことだと考えています。社会 基礎能力を涵養しています。 には様々な問題があり、その解決法も非常に多様です。その中か ら、皆さんの興味関心を見つけ深めていき、かつそこで基本とな 担任制・面談制によるきめ細かな指導を実 施しています。 るルールや考え方を理解することは、世の中で一般的に必要とさ れる能力を養うことにつながるのです。法を学ぶことは、 「考え方」 や「世界のあり方」を学び考えることにつながるのです。視野を 広く持つと同時に、考え方の根幹となるものを培おうとする学生 を、法学部は応援します。 ■学生からのメッセージ ― 理念 ― ・ 法化し、情報化、地域化、国際化する社会 で活躍できる、法的素養を備えたジェネラリ ストを育成します。 ・ 「個人の尊厳」を尊重し、 「高い人権意識」 を身につけた人材を育成します。 ・ 歴史や文化、価値観の違いを理解し、地域 社会や国際社会で活躍しうる人材を育成し ます。 25 Faculty of Law ■ 研究テーマ 法学部 法 学 部 F a c u l t y 法学科 法学科 榎 晃平 横田 香里 秋田県出身 富山県出身 多くの人が「なんとなく」思い浮かべる法律といえば、憲 世の中で起こる様々な対立は、実はどちらも正しいのではな 法・民法・刑法でしょうか。私も新潟大学法学部に入るにあた いかと思います。しかし、対立の渦中にいる者にとって、他者 り、そのような法律を頭に叩き込むだけの日々を送るのだと を理解することは難しいのではないでしょうか。法学部で学ぶ 「なんとなく」思っていました。しかし本学部では、これらの のは、その対立をより公平な目で捉える力だと思います。それ 法も含めた様々な法律・行政・政治・社会について広く学ぶ機 を学ぶ上で同時に重要なことは、自分の価値観に大きく影響を 会があります。そしてどの分野でも重視されているのが、知識 与えるもの、たとえば日本社会の基準が、世界の基準であると を溜め込むだけでなく自分の考えをしっかりと持つということ は限らない、ということを認識することだと思います。新潟大 です。「なんとなく」入ってしまった人でも、多様な研究テー 学法学部には、少人数で行う演習形式の授業や、外国語での専 マの中から、本当に自分がやりたいことを探すことができま 門科目の授業、さらに欧米諸国や中国への留学制度があり、学 す。「なんとなく」しか自分の進む道を考えていないという方、 生一人ひとりが、国際社会を生き抜く為の真の力を身に付ける 法学部で考える力を養ってみませんか。 ことができる場であるといえます。 Faculty of Law 26 F a c u l t y o f L a w 法学 科 新潟大学法学部で学ぶ 3段階の学習ステップ、講義、演習、ユニーク・プログラム 法化社会の到来 、 情 報 化 、 国 際 化 の 進 展。 法的素養を持っ た ジ ェ ネ ラ リ ス ト が 社 会から求められている 法学部は、個人の尊厳を保障するという視点にたち、人権を擁護するための理論構 築に努める一方、国際社会を構成する各国の歴史・文化・価値観の違いを理解しつ つ、人権尊重の理念に基づいた国際社会に共通するルールの形成に寄与することを研 究の目的とします。 このような目的を実現するため、法学部は、人類の歴史的発展の中で蓄積されてきた 叡智を継承し、将来の展望を見据え、人類の幸福に寄与する新たな知の創造をめざし ています。この知の創造という営為は、以下のような目標を設定して具体化します。 ❶ 国際社会における共生を可能とするために、各国の歴史・文化・価値観の違 学・政治学の研究を行う。 ❷ 個人の尊厳という理念を実現するために、人文社会科学のみならず自然科学 の知見をも取り入れた学際的視点にたつ研究を行う。 ❸ 国際社会ならびに地域社会に成果を還元し、社会に貢献できる研究を行う。 の手法を、 ❶ 国内・国外の研究者と協力して学際的な共同研究を推進する とともに、 ❷ 裁判所や弁護士会あるいは行政機関などの実務家ならびに民間の団体と協力 しながら共同研究を促進すること 3つのコア・カリキュラムで 効率的な学習 全員参加型の演習授業 ・リーガルスタディⅠ・Ⅱ ノートのとり方、文章の要約や レポートの作成法など、大学生と して学習する技術(スタディ・スキ ル)だけでなく、法学部で学ぶため に 必 要 な 法 令・判 例 の 読 み 方 と いった基礎的な知識や技術を習得 できるように設計された講義で す。大教室での講義と小クラスに 分かれての実習や討論がセットに なっています。 ・「コア・カリキュラム」に沿った 履修モデルコース 将来の進路に合わせた学習のガ イドライン=コア・カリキュラム 別に用意された履修モデルを参考 に、それぞれ専門科目の履修を積 み重ねていきます。 ・法政演習Ⅰ・Ⅱ 法学・政治学の中で特定の分野 を選択して、それを専門とする一 人の教員のもとで少人数の演習を 行う、3年次に履修する授業です。 この演習は通常「ゼミ」と呼ばれ、 あるテーマについて深く掘り下 げ、調査・報告・議論をします。 ・基礎科目・基礎演習 1年次から2年次にかけて、憲 法・民事法・刑事法・政治学・外 国研究の各「基礎」科目と「基礎 演習」をセットで受講できるよう に開講されています。 としています。 Pick Up ・現場を重視する教育 インターンシップ Ⅰ ∼ Ⅳ 大学で学んだことが実際の社会 でどのような形になって現れてい るか、将来の職業選択の参考にす るため、さまざまな業界の職場に おいて1∼3週間にわたって現場 を体験する授業です。1997年か ら実施しており、実習先は官庁や 法律事務所、情報・通信、金融、メー カ ー、サ ー ビ ス 業 な ど 多 岐 に わ たっています。 賢人会議 専門基 礎 教育 基 礎 教育 ∼現場の本音を生で聴く∼ 「賢人会議Ⅰ・Ⅱ」は、中央官庁や自治体、企業、マスコミの一線で活躍されている 方々を、毎回1名ずつお招きして講義を行います。講義のトピックは、各講師の専門 領域・時事問題から自身の経歴や学生時代のお話まで多岐にわたっています。聴講対 象が法学部学生であることから、弁護士や裁判官、法務省等の関係者の出講も計画し ています。日頃接することの少ない法律実務家から、通常の授業とは違う「現場の話」 が聞けるということも、人気が高い理由の一つでしょう。2コマ続きの授業で、後半 に質疑応答の時間をたっぷりとっています。 「人生の先輩たち」に訊きたいことがあれ ば、どんどん訊いて、進路や学業についてのエッセンスを吸収してください。 3rd.Step 大学教育・法学部専門 教育への導入 このような目標は、先端的な問題だけではなく、国内外の地域性に焦点を当てた研 究、あるいは法律学や政治学などの基礎的な研究によって具体化します。また、研究 2nd.Step 大学生、法学部生に なるために 必要とされる「力」 一般教養 原理的・体系的理解力 問題発見能力 情報処理能力 表現力 文献検索・読解能力 将来の進路選択に 応じて修得すべき「力」 バランス感覚 国際感覚 問題分析能力 創造的思考能力 探究心 言語運用能力 ・卒業研究Ⅰ・Ⅱ 法政演習と同じ教員の指導のも と、4年間の研究・学習の成果を 「ジュニア・リサーチ・ペーパー」 (JRP・卒 業 論 文)に ま と め る 必 修科目です。卒業直前の2月に開 催されるJRP発表会で、論文のプ レゼンテーションを行います。 社会人 準備 教育 社会人になる前の 総仕上げとして 求められる「力」 批判的考察能力 文書作成能力 2013年度の講義にお招きした賢人 ●尾畑留美子氏:尾畑酒造株式会社 専務取締役 27 Faculty of Law ●小林 正明氏:東北電力株式会社新潟支店副支店長 ●渡部 一樹氏:喜多方市 市議会議員 ●加藤ゆういち氏:写真家 ●小林 裕氏:ジャズピアニスト・作/編曲家 ●橋本 昌純氏:新潟家庭裁判所長 ●藤田 晋氏:新潟中央水産市場株式会社 代表取締役 ●白間竜一郎氏: ●野島 晶子氏:新潟市 市民生活部男女共同参画課長 文部科学省スポーツ・青少年局 スポーツ・青少年企画課長 ●里見 朋香氏: ●結城 未来氏:フリーアナウンサー 文部科学省科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課長 ●上田奈生子氏:外務省国際協力局気候変動課主席事務官 ●佐久間 佳枝氏:法務省大臣官房司法法制部 検事 ●OB/OGチーム 法 六 Faculty of Law 28 法学部 法学部 いを認めた上で、国際社会の構成員が共有できるルールを創設するための法 1st.Step
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