日系大手物流企業の「中国シフト」が加速 ~~佐川急便の中国進出から見よう 01w150 鄭 偉 一.外資物流企業が中国進出の 歴史と現状 1、中国の物流業 まず、制度的な障害が存在している。計画経済体制下で形成 された縦割り、部門割り、地域割りなどの中国における悪 弊が現代物流とチェーンマネジメントの理念に反している。 一方、物流業は勢いで発展している。 2、進出の歴史 1985年、海外から物流・輸送分野への投資が行われた 。 90年代に入ってから 、日系物流企業の中国進出の歴史が始 まった 。 表1. 日本の物流企業の対中投資の推移 日系物流企業の 中国進出の歴 史が始まった のは90年代 に入ってから。 90年代半ばに は一時、進出 ラッシュも一段 落したかに見 えたが、98年 以降再び活発 な動きを見せ るようになった。 3、進出の現状 中国に進出した日系の物流および物流関連の合弁企業・ 現地法人は、現在100社ほどある。 中国に進出した一部の多国籍物流企業はすでに成功を収 めた。 表2.日系大手物流業者の現地法人等の展開 日本通 運 日新 山九 香港 79 74 大連 92 上海 94/'01 92 北京 95 '00 珠海 97 73 93 96 96/96 90 93/97 97 '01 93 南京 97 97 天津 99 88 94 番禺 97 青島 97 南通 住友倉 庫 94 95 94 三井倉 庫 84 常熱 深セ ン 三菱倉 庫 '01 98 運輸業系の 日通・日新・ 山九、および 倉庫業系の 三菱倉庫・三 井倉庫・住友 倉庫につい て見ると6企 業で32の現 地法人があ り、全体の約 3割を占め る。 二.佐川急便の中国進出の状況 1、進出の流れ 2003年1月8日、上海大衆佐川急便物流有限公司は営業を 開始した。 2003年7月佐川急便は、中国保利集団(北京市)と提携し、広 東省深セン市に合弁会社を設立した。9月から深セン市で営 業開始し、順次、沿岸部の各都市に展開していく。 2、中国で佐川急便の売上高と目標 2005年には、7000万元(日本円で約11億円)の売上高を見 込む。 中国主要都市を拠点とする物流事業を展開する、また、戦略的 パートナーとしてほかの企業との連携を強化する。 三.外資物流企業の中国進出の影響 1、中国側への影響 中国側への影響といえば国内企業に競争をもたらすこと、 しかも、チャンスと協力も増える。 2、国際社会への影響 外国企業は中国市場へ参入し利潤を獲得することができるよう になった。
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