情253 「ディジタルシステム設計 」

情366 「情報社会と情報倫理 」
(1)GoodJobLife
ファイヤー和田
[email protected]
琉球大学工学部情報工学科
人は何のための働くのか? [p14]
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20歳前後から60歳前後までの40年間、いちばん大事な年
代の、いちばん大事な時間を過ごす職場において、やはり
生きがい、働きがいのある人生を送ることに絶対的な価値
がある。(堀場製作所・堀場雅夫)
仕事の目的
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1.
2.
3.

自己実現(職を通して自分を磨きたい、人間性を向上したい。)
社会奉仕(他人や社会の役にたつ)
経済(お金を稼ぐ)
まず、第1の目的は「自己実現」に置くべきである。
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以前の穂苅先生の講義で、仕事の第一の目的が「金儲け・生活の維持」
ではどうか?という質問があった。穂苅先生は以下のように回答した。
「仕事の第一の目的を金儲けや生活の維持にすると、たいしたことのない
人間になってしまう。」自己実現すなわち自己の成長を優先していないの
だから、長年の間にがんばっている人たちと、精神的にも技量的にも差が
生まれ、結果的に社会から責任のある仕事を任されたりするチャンスが減
る。金儲けや生活を目的にしているにも関わらず、成長していない人は成
功から遠ざかり、収入も付いてこなくなる。
クラーク博士の言葉
• 明治時代に札幌農学校(現北海道大学)の初代教頭だった
クラーク博士が残した有名な言葉に“Boys be ambitious !”
があります。 じつは、この後に続く言葉があります。
• “Boys be ambitious ! Be ambitious not for money or
selfish aggrandizement , not for that evanescent thing
which men call fame . Be anbitious for the attainment of
all that a man ought to be .”
• 少年よ、大志を抱け。
しかし、金を求める大志であってはならない。
利己心を求める大志であってはならない。
名声という、つかの間のものを求める大志であってはならな
い。
人間としてあるべき すべてのものを 求める大志を抱きたま
え。
志(こころざし)・高い目標 [p7]
• 未来を切り開くうえで大切なもの、それは大きな夢、高い志、
崇高な目標と呼ばれる、あなたの人生の向かう方向を示す
ものです。
• 誰が、あなたの人生のビジョン・目標を決めるのか?
• もちろん、決して会社ではなく、自分自身で決めるもの。
• 夢とは、あなたが最も理想としている形を漠然とイメージした
もの。
• 志とは、夢を実現するため難局を乗り越える原動力であり、
具体的な目標を決める心です。
• 高い志 ⇒ 自身・能力・やる気 ⇒ 他への影響
学生生活と社会生活 [p22]
学生生活
社会生活
自律性(コントロールするのは自分の意思)
他律性(上司や責任)
思考
行動
規則小
規則大
責任小(親が責任を取る)
責任大(いわゆる、社会人の自覚)
理論
実践
• 学生生活と社会生活の違いを上記に簡単にまとめてみた。大きな変化で
あることは間違いないが、学生時代に育んだ「思考力」「理論武装」を実
際の「行動」「実践」できる場であり、自己実現(自己の成長)にとって、社
会生活は必須である。
• 学生時代の「思考力」「理論武装」が不足していると、基礎体力なしにス
ポーツをするようなもので、社会での成長が遅くなる!
• 学生生活の道のりの延長に社会生活があり。よい学生生活はよい社会
生活へ自然につながる。
会社が望む人
(=実は 社会が望む人である )
1. 心身の健康な人
•
•
(ア) 人と環境の調和が取れた人
(イ) 適応性が高い人
2. 責任感の強い人
•
•
•
(ア) 仕事に筋金を入れてゆく
(イ) 上司が安心してまかせてゆく
(ウ) 小さなことの積み重ね
3. 協調性のある人
•
•
(ア) チームワークで生きている
(イ) 個性を発揮しつつ調和を保つ
4. 誠実な人
•
•
•
•
(ア) 自己反省の出来る人
(イ) 真心
(ウ) させて頂きます。
(エ) 感謝・報恩のできる
社会に出る前に、このような人物になるために本来は「教育」があるのかと思う。
教育
• 教育とは
• 知識を豊かにし、正しい判断力と創造力を養い、豊かな情操
を育て、意志の強い人間に育てること。
• 情操:
• 真・善・美・聖などの人間の価値観で最も複雑で、高次の感
情。感情の中で、最も安定した形をとり、知的作用・価値を伴
う。
• 現在は、知識偏重主義の教育体系となっており、人間はもと
もと道徳的には善という前提にあるようであるが、最近では
「教育再生」等のキーワードがあるが、道徳的な教育を見直
す話題が多くなってきているように見える。
大卒に求められていること
1. 社会では中卒・高卒・専門学校卒など沢山の人が
働いている。大卒は、給与が高く設定されている。
すなわち、専門的技能やリーダーシップで、人々を
引っ張ってゆくことが望まれる場合が多い。
2. 単なるプログラミングスキルでは、専門学校卒の
方が優秀な場合があるかもしれないが、社会生活
では「未知なる問題」が多数発生する。そのような、
教科書どおりでないことに対応する問題解決能力
が望まれている。そのためには、部分的な理解で
はなく、全体的な理解、幅広い知識が求められて
いる。
学卒と修士卒の違い
1. 年齢が2歳異なるが、知的な技量が求められているような会
社では、学卒と修士の初任給は異なる場合がほとんど。同じ
会社では、初期は結果的に同じ年齢では同じ給与となる。
(会社により給与差はある)
2. 修士時代の研究経験などを考慮して、修士優先に社内での
配属が決まる場合が多いので、特定の分野で特に活躍した
い学生は学歴をつけた方がよい。(誤解してほしくはないが、
学歴という経歴が重要ではなく、実力をつけることが重要で、
その結果学歴がついてくる。)
3. 大手企業で、とくに開発研究系では将来論文等を書き、会社
に属しながら博士号を取るケースが多く(私もですが)、どこ
かで修士号が必要になる場合がある。
4. 社会生活にて成長して、将来親会社に転籍して、「責任の強
い、やりがいのある仕事」を任されてゆくという方法もある。
逆に、修士として教育を優先して、その間に成長するという
方法もある。
社会が望む人間にどうすれば成長し
ていけるのか?
• 前回の講義で話した、2つのことを身に着ける
1. 学者・技術家・企業家になる技術
•
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•
小さな努力で、大きな成果
合理化で社会効率をあげる
量
2. 社会に認められる精神的能力(徳)
•
•
•
•
•
大きな努力で、小さな成果
人の精神を成長、品性を向上
より質の高い社会を実現する
1.は目に見える科学技術的な面であり、多くの大学の講義
と合致する
2.は目に見えない精神的成長の面であり、心の成長が大
切である。
心の成長へのヒント
• 心の三つの特質
1. 心をどのように使おうと自由である。
2. 心をどれだけ使っても浪費はなく、無限大
に使える
3. そして、使った心が増大される。
• 良い心をどんどん使うことが大切。
自分で自分を変えるヒント
1. 明言(明らかに言うこと)
2. 公言(人前で堂々と言うこと)
3. 断言(はっきり言い切ること)
•
最初の一歩として、どういう人になりたいか?紙に書いてみては?
•
私の会社設立の一歩目も紙に書いた思いでした。
•
書いてどうなるの?という因果律を求めがちであるが、経験では予測
ができないことが多い。逆に予測できる考え方では、人生が小さいも
のになってしまう。破天荒な生き方の逆である。
破天荒な生き方:天荒とは天地が別れる前の混沌とした状態。そこか
ら破天荒は『それまで誰もやらなかった驚嘆すべきことを成し遂げる、
またはそういう現象が起こるさま』
•
自分の鍛え方(稽古の仕方)
• 講義で理屈を学んでも、稽古しないと身につかない=成長しない
• →成長しないと何の効果も現れない
• 1.猿真似はしない。自分で工夫する。 (工夫ゲイコ)
• 2.本番とおなじような真剣な取り組み。 (数ゲイコ)
• 3.うまい人を見て研究する。(優れた人の事跡、偉人賢人
の本を読む)(見取りゲイコ)
• ○どんどん大きな声で挨拶を続ける。
• ○ゴミひろいを続ける
• などなど
人生は選択の連続・岐路がある。プラ
ス思考で乗り切れ![p17]
• 出産、入学、就職、結婚など選択しなくてはならない
ことが人生には多々ある。過去の選択・判断の結果
が今のあなたの人生となっている!
• 判断の基準は、自分が進化する方向へ進む。退化
する方向へ進んではいけない。
• そして、その選択の責任を他のせいにしてはいけな
い。(負の考え方)はダメ!
• 前向き、プラス思考 (広い心、感謝の心、とらわれな
い心、待つ心、受け入れる心、喜びの心) が進化に
つながる。
• 「何が起きても、好都合と言おう!」
チームワーク
•
•
•
個人でやれることの限界は低い。大きな成果を生むには
「チームワーク」が必須である。
チームにはリーダーとフォロワーがいる。
リーダーとは影響を与える人、フォロワーとは被影響者
•
リーダとしての資質・条件を紹介しておく。
1.
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3.
4.
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人間的魅力
判断力・決断力
実行力
指導力
演技力・演出力・根回し上手
1の人間的魅力とは「社会に認められる精神的能力(徳)」と同じかと
思う。
リーダーシップの発揮
•
全員がリーダーシップを発揮する必要はないかもしれないが、いつでも誰
かがリーダーシップの発揮を求められている。誰もいないと、そのグループ
は烏合の衆になってしまう。
•
リーダーの条件
1. 生まれつきの素質・権限・地位 :30%
2. メンバーからの支持 :70%
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メンバーからの支持を得るには
1.
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リーダーの自己研鑽
率先垂範(先に立って模範を示すこと。)
人間味豊か
安全至上主義や和の至上主義はダメ!
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上に立つものは人一倍(一倍とは現在の2倍の意味)の努力が必要である。
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烏合の衆:規律や統制もなく、ただ寄り集まっただけの群衆・軍勢。役立た
ずな人々の集まり。
ぐだぐだ話ましたが
• 講義を受けて、宿題をして単位をとるだけで
は、知・徳・体の 「知」だけである。
• 各自が、精神的な成長を目指して、
• そのためには大きな夢と志を作って、
• 日々何かの努力が必要です!!!
HW2
(1) webclass 情報工学科 情報倫理に用意したHW
2に以下の課題に対する記述式回答を入力せよ。
「本講義を受けての感想、意見を提出してください 」
締切:
4/28日(月)17:00まで それ以降は無効とする。
• http://webclass.cc.u-ryukyu.ac.jp/