情366 「情報社会と情報倫理 」 (6)Neticket ファイヤー和田 [email protected] 琉球大学工学部情報工学科 チャンレンジャー爆破事故からの示唆 1. 技術者として活躍するが、将来経営者として技術 の能力を生かすように、経営センスを磨く。 2. 利益中心を改め、倫理的考えを重要と思える人間 になる。 3. 自由に意見を述べ、自由に意見を聞き、最善の方 法を考えることができる。 正義と勇気! 4. 失敗など、これから起きることを予想できる洞察力 をやしなう。 5. 必要であれば、利己心・自己保身に流れず、責任 を取れる人間。 情報倫理とは • 情報倫理とは、本来、情報を扱う上での「人 のとるべき道」であって、ネットワーク社会に 限らず、現実社会でも重要な意味を持つ。 – 例: 会計コンサルタントが、職務でお世話をする 会社の経営情報を無断で第三者に漏らすこと。 • インターネットの普及によって、誰もが手軽に 様々な情報を受発信できる(安易)ネットワー ク社会となり、情報倫理感をさらに強めないと 大きな災いに簡単につながる。 – 例: サイバーテロ クイズ1 • 他人の悪口などの、悪意のある内容のポスタ ーを作製して、道端に掲示した場合と、 インターネットWEBページで公開した場合、 おおよそどの程度の影響の大きさに差がある か、影響の尺度を自分なりに定義して、2つ の場合の影響の大きさを比較せよ。 クイズ2 • 法律であれば、悪い行為に対して強制的に 刑事罰などを与えることができるが、 倫理(道徳)では外的強制力はなく、個々人 の内面的原理として働くものであり、外的強 制力はないが、法律と並んで倫理(道徳)も非 常に重要であるのは何故か? – (ヒント)価値、明確な基準、明文化、強制のコスト 心の器を広げよう![P60] • 団体生活での自分勝手な行動は慎み、お互いを尊 重する必要がある。 • ルールや法律だけでは、社会生活は円滑にはなら ない。 – 譲り合い、相手の立場を考える、思いやり、気配り • 道徳実行は損? – 心づかいで、結局は全体が丸く、平和に • 道徳実行での重要事項 – 心づかいを添える – 自分の成長、職場・組織の改善 – 自分のモラルが全体に良い影響をもたらす。 情報倫理の歴史 • インターネット以前 1960年代にかけて、コンピュータ犯罪の増加により、コンピュータ倫 理に対する関心が高まる。 1. • (実例)あるニューヨークの銀行員が、顧客の預金利子を計算するプログラムに手 を加えて、利子の端数を四捨五入ではなく切り捨てで計算し、そこで生じた剰余利 息を自分の講座に振り込むようにプログラムして、巨額の不正資金を入手。 1980年代、コンピュータ専門家による、研究機関のコンピュータへ の侵入事件(ハッキング) 2. • インターネット以後 1990年代までは、コンピュータ技術者にとっての専門職倫理の性格 が強かったが、インターネット時代の到来とともに、すべての市民を対 象とした倫理「情報倫理」となってきた。 また、社会全体のインターネットへの依存度が急速に高まったことに より、情報ネットワークシステムに対する攻撃がそのまま社会システ ム全体の危機につながる可能性が強くなった。 1. 2. • 銀行オンラインシステム、交通システム、電力供給システム インターネット上の倫理問題(1) • プライバシーの侵害 – プライバシー: 従来は「他人から干渉を受けない」「個人の秘密 を公開されない」 現在の定義:「自己の個人的な情報を自分自身 がコントロールする権利」 – (実例) • • • ①政府機関による侵害、「通信傍受法」 ②企業からの個人情報の流出 ③個人による侵害:掲示板等での特定個人の住所電 話などの個人情報を書き込む等 インターネット上の倫理問題(2) • 知的所有権の侵害 – 特に著作権とインターネットの関連が強い。 – 著作権:「文字、音楽あるいは新聞記事などに 関する著作者等の権利を定めた法律。 – 他人の著作物をインターネット等で無断で公開 したり利用することは、原則として著作権の侵害 になる」 – (実例) • • ①ソフトウエアの違法コピー、ファイル交換ソフトによ る映画・音楽の違法コピー ②2001年2月音楽交換サイト 「ナップスター社」業 務停止命令 インターネット上の倫理問題(3) • コンピュータシステムに対する攻撃 – (実例) • • ①セキュリティホールを悪用しての、「パスワード窃取 」、「なりすまし」 ②攻撃対象サーバーに短期間に大量のデータを送 る • コンピュータウイルス インターネットを利用した犯罪 1. ネット取引に関する犯罪 2. 出会い系サイトをめぐる犯罪 – 2003年9月13日に「出会い系サイト規制法( 通称)」が施行され、18歳未満に対しての規制 が義務化。 社会的に問題のあるコンテンツや発言 1. 名誉毀損・誹謗中傷 2. わいせつ画像 3. 犯罪予告や誘発 (爆弾の製造方法の公開 など) クイズ3 • 最近ジャンクの勧誘メイルやわいせつ情報の メイルが送信されてくるが、これは社会的正 義に観点で、どう考えられるか? • データを送信する人と受信する人への影響を 考慮して、あなたの考えをのべよ! ネットワーク+エチケット=ネチケット • ルールーとマナー 言い換えれば、法律と倫理道徳 – 主な例としては • • • • • • • (1) 誹謗中傷(他人の悪口を言ったり、他人の名誉を傷つけ たりするようなこと)はしない (2) プライバシーの侵害をしない (3) わいせつ情報や法に触れる情報の掲示をしない (4) 無断で他人の著作物(ソフトウエア・画像・データなど)を 使用しない (5) 差別表現、その他、公序良俗(公の秩序または善良の風 俗)に反する情報を発信しない (6) 他人のふりをしたり、他人のユーザIDでコンピュータにア クセスしたりしない (7) パソコンのウイルスチェックを行なう クイズ4 • ある人の不正や過失を見聞きしたとき、直ち に忠告したり、非難、攻撃してこれを正そうと しそうです。 • また、現実社会に生じるいろいろな矛盾に対 して、非難、攻撃して正そうとしたくなります。 • このような考え・行動は正しいか? • よりよくして行くために、「どのような方法が最 善か」を理由をあげて説明せよ! ネットワーク社会の不正行為に対する法律 1. 著作権法 1970年制定 – 文字、音楽あるいは新聞記事などに関する著作者等の権利を定め た法律。他人の著作物をインターネット等で無断で公開したり利用 することは、原則として著作権の侵害になる。 2. 不正アクセス行為 2000年に施行 – ネットワークのサーバにアクセスする権利がないにもかかわらず、 他人のユーザーIDを使うなどしてサーバーに不正に侵入し、データ を入手したり改ざんしたりする行為に対応した法律。 3. 電子署名および認証業務に関する法律 2001年に施行 – 日常社会では、契約などの祭、本人であるかどうかを確認するため に手書きサインや印鑑を利用している。ネットワークを利用した商取 引に関しても、本人であるかどうかを電子的に確認できるようにする ために法律。 付録:天国と地獄の食事風景[P67] HW6 webclass 情報工学科 情報倫理に用意したHW6に以下の課題 に対する記述式回答を入力せよ。 上記 1.クイズ1 2.クイズ2 3.クイズ3 4.クイズ4 •締切: 6/2日(月)17:00まで それ以降は無効とする。 •http://webclass.cc.u-ryukyu.ac.jp/
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