重不況の経済学 - ホーム

構造改革の長期停滞原因の
理解の問題点
元田
宇亮
 林・ブレスコット論文
「90年代の長期停滞の原因は週休二日制
の導入による労働時間の減少とTFP(全
要素生産性)の上昇率低下によるもの」
市場の歪みが生産性上昇を抑えている
→市場の歪みを是正して、生産性改善!!
 労働市場の歪み
低生産性
事業
企業・産業
労働力の移動
高生産性
事業
企業・産業
終身雇用・年功賃金
 低い「新陳代謝機能」→90年代以前から
 ゾンビ企業仮説
→実証的に否定

経済成長要因
TFP上昇要因
資本投入
労働投入
ソロー残差(TFP)=
産出量
投入量
内部効果(企業内の技術、資源効率化)
再分配効果(高生産性への資源移動)
純参入効果(参入と退出、新陳代謝)
実感なき景気回復といわれた時期のTFP
上昇率回復は
市場の歪み是正や効率
化によって直接もたらされたのではない
ことを確認する

実質付加価値成長率
0.8→1.2%
資本投入
=成長への寄与度増加なし
労働投入
=引き続き減少傾向
TFP上昇率=0.2→1.3%
内部効果
0.64→1.36
再配分効果 0.01→0.13
純参入効果 0.31→0.50
市場の効率化の効果が主因で
はなく企業内の技術革新やリ
ストラによる内部効果が主因
 円安による輸出力増大
 アメリカの消費、途上国の好景気
 01年から07年の輸出の急増
 民間設備投資は大部分が輸出関連
需要が十分であればサプライサイドの要因
が成長を決定するが、需要が弱ければ需要
側の要因が成長を決定し、サプライサイド
の要因は需要の制約が決定する成長を実現
する手段に絡んで二次的に働くに過ぎない
サプライサイドの対策(構造改革)を
どれだけやっても経済成長は望めない
日本のサービス産業は
高付加価値産業となるか!?