PowerPoint プレゼンテーション

「情報化」のスクリプト分析
-手法の説明と分析結果
[深谷研究会]
総合政策学部 3年 79909603 米山正樹
環境情報学部 4年 79860154 山澤美由起
2001年7月16日
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プレゼンテーションの流れ:
1:データの説明
・データソース
・採取手順
2:ターゲット語「情報化」選択理由
3:「情報化」スクリプト抽出結果
・問題→打開案と選択
4:「情報」スクリプト抽出結果
5:「情報化」の再考
7:総括
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1:データの説明
・データソース
朝日新聞の投書欄「声」
「情報化」:77件・「情報」:2595件
・採取手順
ターゲット語・件数・検索年を指定し、専用プログラム
を用い、下記のデータについて整理する。
・投書情報(氏名、年齢、性別、職業、投書年月日、等)
・投書全体
・ターゲット語を含むセンテンス
・ターゲット語に関する意味図式
・2回以上の意味図式をスクリプトとして採用
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2:ターゲット語「情報化」選択理由
・スクリプト分析という分析手法を学ぶため
・コトバの定着していく過程についての興味
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3:「情報化」スクリプト抽出結果
・抽出されたセンテンスは77件
問題は抽出されたセンテンスが少なすぎる
=スクリプトも少なすぎる
情報化が進む:9個
進展する:1個
結局スクリプトとしては
情報化が「進む」10個のみ。
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・考えられた打開案
1:「情報」という関連の深そうな他のコトバで
スクリプト抽出作業を試みる
2:情報ソースを他の新聞のデータベース
などから読み込みサンプル数を増やす
私たちは1を選択した。
(2はプログラムや時間の都合上
あまり現実的ではなかったため)
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4:「情報」スクリプト抽出結果
主に次のようなスクリプトが抽出された
助詞「は」
動詞
個数
手に入る
伝わる
知る
提供する
届く
流れる
限られる
公開する
公開される
知らされる
動詞
個数
6 助詞「が」 手に入る
4
伝わる
3
あふれる
3
氾濫する
2
得られる
2
ある
2
漏れる
2
流れる
2
公開される
2
提供される
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18
16
14
14
12
10
8
7
7
6
7
動詞
助詞「を」 得る
提供する
公開する
伝える
知る
流す
集める
入手する
交換する
得られる
個数
動詞
41
28
24
18
17
13
12
10
10
10
個数
助詞「に」 ある
よる
ふれる
振り回される
おどる
基づく
困る
接する
6
6
5
4
2
2
2
2
助詞「で」 判断する
2
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4:「情報」スクリプト抽出結果
そこから私たちの導き出したイメージ
扱おうとする者の意思とは関 扱おうとする者の意思通りに、
係なく、「溢れ」たり、「流れ」た 「提供でき」たり、「集め」たり、
り、「漏れ」たりしてしまう。
「交換し」たりすることができる。
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5:「情報化」の再考
「情報」が持つ二つの側面のうち、一般的に「情報化」
の「情報」は、前者(コントロール不可能なもの)の意
味を指していると考えられるが、この「情報」というコト
バに引きずられて、どちらかといえばネガティヴなイ
メージが「情報化」を使用する際に表れてきていたの
ではないか?
↓
「情報化」でスクリプトの抽出を行った際に、「情報化」
に対しネガティヴな投書が多かったこともある程度は
説明できる。
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また、
順位
総合計
2595
100.0%
1位
情報
1240
47.7%
2位
情報公開
194
7.5%
3位
情報技術
114
4.4%
4位
個人情報
68
2.6%
5位
情報化
59
2.3%
「情報」をターゲット語としたときに
抽出されたセンテンス数の上位5
位までのセンテンス数と全体に占
めるパーセンテージを示したもの
である。「情報」を含むターゲット語
の中でも使用される頻度がやや高
めな語であることがわかる。
年代別にスクリプトを抽出し、出現頻度を比較できればそれ
らを比較することができたであろう。しかし、今期の段階では
このような比較方法もある、という認識に留め、まずは「情
報」単体をターゲット語にしたデータに注目した。
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6:総括
・「情報」という切り口から見た
「情報化」はだいぶはっきり見えた
これまでの注意点としては:
・ターゲット語と打開案選択の際の問題
「情報+化」ということを見落としてしまうと、そのコトバ
の意味図式が見えにくくなってしまう
・そのコトバ自体の定着度の問題
新しすぎて概念が定着していないコトバだと、スクリプトの種類も
限定されてしまう。これは、初めてスクリプト分析を行う人には、ス
クリプト抽出結果を眺めてそこから意味図式が見えてきた時の面
白さを味わえないという点でお薦めできない。
ただし、まだ意味が定着していない、つまり慣用表現としては違和感
があるといったコトバがどのようにその意味図式を作っていくのかとい
う観点からは興味深い結果が得られるかもしれない
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