情報文化概論 長谷川担当分 第一回 国策としての情報教育と情報化のリスクへの対 策 金城学院大学 現代文化学部情報文化学科 長谷川元洋 [email protected] 自己紹介 • • • • • 金城学院大学現代文化学部 教職課程担当 情報モラル教育に関わる研究 大学の授業研究の方法に関わる研究 ICTを活用した授業方法の研究 等 この授業のルールについて • 遅刻について • 欠席回数について (遅刻2回で1回欠席扱い) • 評価は,出欠と授業への取り組み(主に授業 内レポート+授業外レポートで評価)で行う. • スライドに映したことだけでなく、私が話し たこともノートに取ってください。 • 授業内レポートは授業の最後に集めます. この授業の予定 <1回目> • 教育の情報化について <2回目> • ネット上のトラブルの分析とレポートの書き 方のレクチャー <3回目> • 授業内レポート<=試験の代わりとします. 本題に入ります。 「データ」と「情報」 • 「データ」と「情報」はどう違うか? 自分の言葉で表現してみてください. • 「データ」とは・・・・・・のこと. • 「情報」とは・・・・のこと. たとえば 1320-1450 これは何か? 「意味」を持ってこそ「情報」 • 13:20-14:50は3限目授業の時間 • 1320円から1440円の間で食事ができるお店 などなど. ・お店が3軒増えた.(データ) ・栄に学生割引を実施しているイタリアレスト ランが3軒オープンした.(情報) ビデオを見てください. • 記号が意味を持つと情報になります。 • また、物の状態も意味を持つことがあります。 いい情報も悪い情報もある いい使い方も悪い使い方もある • 「データ」から何を読み取って,「情報」と するか? • その「情報」を如何(いか)にいい方向に利 用するか? • これがポイント これを考えてみてください. • (1)何を学べば一生食っていけるだろう か? • プリントに書いてみてください. • IQとEQ • 実態的学力(ペーパーテストで計 ることができる学力)と機能的学 力(調べたり、まとめたり、考え 出したりする力) 何人かの人に 紹介してもらいます. • 何人かの人に紹介してもらいます. • できれば,自分から,発言してください. • 積極性が自分を伸ばします. 私は・・・・ • 学び方を学べば一生食べていける。 • 得た情報から未来を予測する能力を身につけ れば一生食べていける。 プリントを配ります。 情報化は格差を生み出す • マニュアル(仕事を行うための情報を整理し たもの)通りに遂行できる業務 • 機械化可能な業務 • 感想を書いて、A4のプリン ト2枚を挟んだ人は、自分 の列の一番前の席に提出し て、退室してください。 • 課題と付箋紙(ポストイッ ト)を次回忘れないでくだ さい。 この授業の予定 • 「教育の情報化」について • 「国策としての情報化」について 情報教育とは? • (2)「情報教育」ってどんな教育でしょう か? • あなたが考える「情報教育」を書いてみてく ださい. さて、文部科学省は・・・。 • 文部科学省のWebサイトに「情報化への対応」と いうページが設け、次のような文章が掲載されてい ます。 高度情報通信ネットワーク社会が進展していく中で、 子どもたちが、コンピュータやインターネットを活 用し、情報社会に主体的に対応できる「情報活用能 力」を育成することは非常に重要です。 文部科学省は・・・。 • こうした情報活用能力の一層の充実を図るた めに、新しい教育課程では、1.小・中・高 と各学校段階を通じて、各教科等や「総合的 な学習の時間」においてコンピュータやイン ターネットの積極的な活用を図るととも に、 2.中・高等学校において、情報に関す る教科・内容を必修としています (3)空欄を埋めてください • また、各教科等の授業の中で、先生が(1) したり、子どもたちがコンピュータやイン ターネットで(2)、(3)したりすること によって、「(4)授業」や「(5)授業」 の実現に役立てていきます。 • 答えをプリントに書いてください. (3)空欄を埋めてください • また、各教科等の授業の中で、先生がプレゼ ンテーションしたり、子どもたちがコン ピュータやインターネットで調べたり、交流 したりすることによって、「わかる授業」や 「魅力ある授業」の実現に役立てていきます。 誰に向けての文章? • こうした、情報化に対応した教育を実現するため、 IT戦略本部が策定した「e-Japan重点計画」等に基 づき、「2005年度までに、すべての小中高等学校等 が各学級の授業においてコンピュータを活用できる 環境を整備する」ことを目標に、教育用コンピュー タの整備やインターネットへの接続、教員研修の充 実、教育用コンテンツの開発・普及、教育情報ナ ショナルセンター機能の充実などを推進しています。 もう一度、通して文章を 読んでください。 • 教育の情報化について、感じたことを書いて ください. 現在の方針の 元になっているもの • 情報化の進展に対応した初等中等教育におけ る情報教育の推進などに関する調査研究協力 者会議 • 1998/08 答申等 • 情報化の進展に対応した教育環境の実現に向 けて (情報化の進展に対応した初等中等教育 における情報教育 の推進等に関する調査研究 協力者会議 最終報告) 情報教育の3つの目標をあげて いる • 本協力者会議では,今後の初等中等教育段階 で育成すべき「情報活用能力」を以下のよう に整理し,情報教育の目標として位置づける ことを提案した。 (4)情報活用の実践力 (1) 課題や目的に応じて情報手段 を適切に 活用することを含めて,必要な情報を主体的 に収集・判断・表現・処理・創造し,受け手 の状況などを踏まえて発信・伝達できる能力 (情報活用の実践力) (5)情報の科学的理解 情報手段 (2) 情報活用の基礎となる の特性 の理解と,情報を適切に扱ったり,自らの情 報活用を評価・改善するための基礎的な理論 や方法の理解 (情報の科学的な理解) (6)情報社会に参画する態度 (3) 社会生活の中で情報や 情報技術 が 果たしている役割や及ぼしている影響を理解 し,情報モラルの必要性や情報に対する責任 について考え,望ましい情報社会の創造に参 画しようとする態度(情報社会に参画する態 度) 情報教育の3つの目標 • これらが、現在の日本の学校で行われている 情報教育の目標になっている。(同時に日本 の学校の情報教育の定義になっている) • ここには「コンピュータ」という言葉は出て こない。(「情報化への対応」のページにあ る文章とは大きく違う点) もっと、源流をたどると・・・ • e-Japan重点計画 • −高度情報通信ネットワーク社会の形成に関 する重点計画− l 基本的方針 • (ii)「教育及び学習の振興並びに人材の育 成」に関しては、2005年には国民すべてがイ ンターネットを使いこなせるようになる中で、 専門的な知識・技術を有する創造的な人材が ITのフロンティアを開発していくようになる よう、学校のIT化、あらゆる人へのIT学習機 会の付与、大学改革や外国人受け入れによる 技術力の抜本的向上等の施策を推進する。 3.教育及び学習の振興並びに 人材の育成 a)IT教育の充実(文部科学省) IT教育の充実を通じ、コンピュータやインターネッ トを使うための技能を習得させることはもちろん、 子どもたちに論理的な思考力をはぐくみ、自己を表 現する能力や創造力を涵養するとともに、筋道を立 てて考える能力や適切に表現する能力、問題の解決 や探求活動に主体的、創造的に取り組む態度を育成 する。あわせて、社会生活の中でITが果たしている 役割や及ぼしている影響を理解させ、情報化の進展 に主体的に対応できる能力の育成を図る。 2007年度以降の計画 • 政策パッケージがインターネット上で公表さ れています。 • 公表されている情報は自分で得ようとしなけ れば得られません。 • 読んでも分からなければ、情報は無いに等し いといえます。 これからどんな変化が起きる か? • 資料から読み取れることを考えてください。 • この計画通りに実施された場合のメリットと デメリットを“授業内レポート”に書いてくだ さい。 デジタルデバイド(情報格差) • 携帯やネットを使うことができる、できない だけで生じる格差は小さい。(せいぜい、欲 しい物が手に入る、ホテルや新幹線、飛行機 が安く予約できる程度) • 情報を得る力があるかどうかが問題。<=読 解力、学ぶ意欲。 次回の予告と課題 次回、インターネット上の事件とその防御策 <課題1> インターネットや携帯電話を使ったことによ る犯罪やトラブルに関する事件の報道記事を 捜し、それについての自分の分析をまとめる。 *図書館の新聞記事データベース等を活用し てください。(ネット上の新聞記事でもかま いません)
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