2012/11/16 (金) 電気回路学I演習 Z,Y,K行列の計算 (教科書の例題等の結果の式は証明なしに使ってよい) I1 問1 Z0 右の回路のアドミタンス行列 Y1と縦続行列K1を求めよ. またdet(Y1)の値を求め、それが意味することを述べよ。 I2 V1 問2 V2 I2 I1 右の回路のインピーダンス行列 Z2と縦続行列K2を求めよ. またdet(Z2)の値を求め、それが意味することを述べよ。 V1 Z0 V2 問3 -I2 I1 Z 右の回路の縦続行列K3を求めよ. V1 V2 Z 問4 下図の回路全体のZ行列Z4を求めよ. I1 V1 1:n r Z R R r I2 V2 2012/11/16(金) 分 解答 3 電気回路学I演習 Z,Y,K行列の計算 問1の解答 問2の解答 教科書p. 178 例題9.1より、 1 Y1 Z0 1 - 1 - 1 1 K行列は教科書p.186 (9.41)式より、 1 Z 0 K1 0 1 また、 det Y1 0 である. I1 V1 Y I 2 V2 なので、行列式=0ということはI1とI2が比例 関係にあって独立ではない、ということを意 味している。この回路を見ても、明らかに I1=-I2であって独立でないことがわかる。 教科書p. 182 (9.25)式より、 1 1 Z1 Z 0 1 1 K行列は教科書p.186 (9.40)式より、 1 K2 1 Z 0 0 1 また、 detZ1 0 である. V1 I1 Z V2 I 2 なので、行列式=0はV1とV2が比例していて 従属関係にある、ということを意味する。問 題の回路を見ると、明らかにV1=V2であり、 実際に独立ではないことがわかる。 4 . 問3の解答 【短絡(V2=0)したとき】 端子2を短絡(V2=0)または開放(I2=0)し たときのV1,I1を考える. Z Z Z V1 V2 こう書き換えられる. I1 V1 2 Z V1 4 Z Z こう書き換えられる. I1 V2 2V1 3 上図より、 V2 V 従って、 A 1 V2 2 2 V1 V1 V2 , I1 3Z Z 3 3, I 2 0 I C 1 V2 I 2 0 2 Z 上下対称 な回路な ので. V1 V1 4 Z 上図より、 - I 2 V1 3 V1 2 -I2 V1 2 Z V1 -I2 V1 【開放(I2=0)したとき】 I1 I1 従って、 B V1 - I2 V1 2 3V V1 , I1 1 -3I 2 4Z 4Z 4Z , D V2 0 I1 3 - I 2 V 0 A B 3 以上よりK行列は、K 3 C D 2 Z 2 4Z 3 5 問4の解答 I1 I3 ★ I2=0 I3=0 V1 r R V3 R r V1 V2 1) まず端子2を開放(I2=0)する. すると、I3も0になる. V1 rI1 RI3 ②と③から、 V2 nRI1 V1 RI3 ⑤ V3 rI 3 ⑥ トランスの前後の電流・電圧の関係は、 I3 n V1 rI1 ① V2 nV3 , I 2 V3 RI1 ② ⑤⑥に代入して整理すると、 一方、トランスの入力側・出力側ともに電圧は発生している。 V2 nV3 I1 0 V3 RI1 rI 3 ★のインピーダンス行列の定義より、 V3 RI1 rI 3 V2 2) 次に端子1の方を開放(I1=0)する. ★のインピーダンス行列の定義より、 上図のように、★の出力端の電圧と電流をV3,I3とおく。 I3 0 V3 1:n 1:n V1 rI1 RI3 r R R r I2 ③ ④ V1 nRI 2 ⑦ V2 n 2 rI 2 ⑧ r nR Z4 ①④⑦⑧から、 2 nR n r 重ね合わせの理より、 6 【注意】 単に、2つのZ行列の積としたのでは誤りです。解答例 のように中間地点での電流、電圧を使うのが最も簡単 です。 いったんK行列に変換してからZに戻す、というやりか たでも解けますが、計算がやや面倒かもしれません。 Z1 (全体のZ行列) Z2 Z1Z2 (参考) K行列の場合は, かけたものを全体のK行列としてokです。 K1 K2 (全体のK行列) K1K 2 7 トランスとK行列の接続 (改) 2012年例題 I1 port 1 I2 1:n N V1 Y行列= 回路全体のY行列を求めよ. a b c d V2 port 2 8 解答 I1 I3 1:n V1 I2 a b c d V3 V2 上図のように中間点での電流、電圧V3,I3を定義する。 ②に①を代入して、 まず前半部分の理想トランスについて、 V3 nV1 1 I 3 I1 n 1 I1 a nV1 bV2 n I 2 c nV1 dV2 ① 次に2端子対網の部分について、 I 3 aV3 bV2 I 2 cV3 dV2 ② I1 n 2 aV1 nbV 2 I 2 ncV1 dV2 n 2 a nb Y nc d
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