予言の心理学

予言の心理学
菊池 聡
3051-6027
松本由真
はじめに


「科学的にありえない現象」を信じる心は、ど
こから生まれるのだろうか。
なぜ予言はあたるのか。
→これらのこと目的とし、本を読み解いていく
予言とは何なのか

「科学的に解明されていない情報の伝達に
よって、未来の出来事を正しく言明すること
※ 占いは違う。

真性の予言
・科学的には未知の情報伝達が本当にある予言

疑似予言
・予言者・解釈者の創作や心理的錯誤によって作りださ
れた予言
例.街の占い師
なぜ予言を信じるのか
1.
2.
3.
4.
心理学的な観点から見た、予言を信じる心の起源
人には自分に関する正確な情報を知りたいという
動機付けがあること
予言が明るい未来を保証する場合には、それを信
じたいという基本的な欲求が生まれること
2とは逆に、ある状況下では否定的で暗い未来を
予言する情報を求める心も生じること
予言が現実に当たること
例.ノストラダムスの大予言、血液型占い
→なぜ、予言は当たるのか?
予言を分析する
予言が的中すれば、未知の情報伝達を有
するという考え方
→重大な問題がある
1.
予言が当たったのか外れたのかという判断
は非常に困難である
2.
予言の的中が真性の予言(=超常的な情
報伝達があった予言)を保証しないこと

例.下駄による天気予報
絶対にはずれない予言とは
疑似予言が的中してしまうのはどんな場合
かを考えて、疑似予言の特徴をあぶりだす。

※「見かけ上、当たっているように見える予言」
「はずれない予言」
いくらでも作れる
例
1.
2.
3.
4.
「今年から来年にかけて、日本を悲惨な出来事が襲うであ
ろう」
「この本を読んでいるあなた、明日はきっと幸運にめぐりあ
うよ」
「近々、東京のあたりにかなりの地震があるだろう」
「絶滅したはずの恐竜の生き残りが、深海で発見されるで
あろう」
予言の例を検証する
1. 「今年から来年にかけて、日本を悲惨な出来事が襲うであ
ろう」
→「悲惨な出来事」の内容が明示されていない。当てはま
る出来事が多いため絶対に的中する。
2. 「この本を読んでいるあなた、明日はきっと幸運にめぐりあ
うよ」
→「幸運」と「わるいこと」の解釈により、どんなことでも幸運
になりうる。
3. 「近々、東京のあたりにかなりの地震があるだろう」
→①時期と場所が限定されていない
絶対に的中
②日本では毎日のように地震が発生している
4. 「絶滅したはずの恐竜の生き残りが、深海で発見されるで
あろう」
→期限さえ限定しなければ、はずれることはない
まとめ


人々が予言を信じるのは、よくあたるからで
ある。
絶対にはずれない予言は、いくらでも作れる。
→絶対に当たる予言が多く存在するために、
人々は予言を信じるのではないか。
感想

普段からインチキくさいと感じていた「予言」に
対して、ここまでの分析をして解説している本
が存在していたことに驚いた。見かけの体裁
のよさにとらわれず、物事の本質をすばやく
見抜く能力を養いたいと感じた。