人口減少下での新しい成長 平成19年2月 経済産業省 1.「新経済成長戦略」が目指すもの ○人口減少下での「新しい成長」:諸政策を戦略的に推進し、主要先進国で戦後初めて継続的に人口が減少するという逆風の下でも「新しい成長」が可能なことを示 す。 ○イノベーションと需要の好循環:「日本の成長とアジアの成長の好循環」、「地域におけるイノベーションと需要の好循環」という2つの好循環が成長に貢献。 ○製造業とサービス産業が経済成長の「双発エンジン」:GDPの7割を占めるサービス産業が「もう一つの成長エンジン」となるよう生産性向上運動を広く展開。 ○改革の先に見える明るい未来:社会保障制度の持続可能性維持、歳入・歳出一体改革による財政再建のためにも経済活性化が不可欠。 イノベーションを核とする2つの好循環 日本の成長とアジアの成長の好循環 地域におけるイノベーションと需要の好循環 ・世界のイノベーションセンター化 ・多様な地域産業の育成 ・ITによる生産性向上 ・サービス産業の革新 ・アジア諸国との協働 ・アジアの成長を牽引 ・役割分担の高度化 ・新たな国内需要の喚起 ・良質な就業機会の創出 ・地域の活性化 産業 アジア 国内 2.国際産業戦略 3.地域活性化戦略 ○21世紀の成長センターであるアジアの発展に貢献し、共に成長(EPAの迅速な締結、 協働環境の整備、エネルギー・環境協力) ○イノベーションの加速化(戦略研究分野への集中・加速・双方向連携を図る「イノベー ション・スーパーハイウェイ」構想の推進) ○世界をリードする新産業の創出(ロボット、新世代自動車向け電池、先進医療機器・技 術(ガン対策等)、次世代環境航空機等) ○対日直接投資の促進 ○内需依存型産業の国際展開支援(農業・食品、観光、日用品、ファッション等) ○世界トップクラスのIT経営の実現による生産性の向上(「IT生産性向上運動」) ○クラスター政策の推進( 5年間で4万の新事業創出) ○複数市町村圏単位で特色ある地域産業を振興 ○新たな政策目標としての「就業達成度」の設定 ○地方活性化総合プランの実行 ○地方自治体が自立的・安定的に地域経営に取り組むための制度基盤を整備 (地方交付税制度・地方の法人所得課税の見直し) ○「地域資源活用企業化プログラム」、再生・再起業の推進等、地域経済と雇用を 支える中小企業への一層の総合的支援。 ○小規模・零細企業の振興 ○サービス産業の革新(「サービス産業・生産性向上運動」) 4.横断的施策(横断的5分野のイノベーション) 「ヒト(人財力)」 将来を担う人財への投資/『人財立国』 ◆複線的な人材育成パスの形成等(モノ作り、IT、サービス等の専門家育成) ◆教育の産学連携(工業高校、高専、専門職大学院での実践的な教育) ◆「モノ作り博士」(技術者等を小中学校に派遣、理数系教育を強化) ◆「アジア人財資金(仮称)」(アジアの優秀な人材の留学・研究、若者交流を支援) 「モノ(生産手段・インフラ)」 生産手段の新陳代謝促進/戦略的なインフラ整備 ◆減価償却制度の抜本的見直し ◆アジアとのゲートウェイとなる港湾等国際物流拠点の機能強 化・アクセス向上、国際物流競争力のための官民連携の強化 「ワザ(技術)」 先端分野での融合や産学官の協働を促進 ◆新世代自動車向け電池、次世代環境航空機、先進医療機器・技術(がん対策 等)など、先端的融合分野での産学連携によるイノベーション創出の促進 ◆革新的ベンチャー育成 ◆特許審査迅速化、国際標準化や計量標準の整備 「カネ(金融)」 1,500兆円の家計金融資産は重要な資源/リスクマネー 供給活性化やアジア全体の金融資本市場整備 ◆「電子債権法(仮称)」の制定等を通じた動産債権担保融資の促進 ◆東アジア資産担保証券市場の拡大 ◆「日本型預託証券(JDR)」の導入 「チエ(経営力)」 ヒト、モノ等の知的資産を最大限に活かすための経営の強化 ◆知的資産経営の推進(改正会社法、LLP、新たな信託法制等の活用等) ◆国際競争の実態を踏まえた独禁法上の企業結合審査の基準の明確化 5.日本経済の展望 ○「新経済成長戦略」の各政策の努力目標が達成された場合、2004年度から2015年までの間、 (試算結果) -一人当たり実質GNI(国民総所得)は平均年率2.5%程度の成長を見込む。(2015年度の国民1人当たりのGNIが、現在と比べて約3割増加) -平均年率2.2%程度の実質GDP成長率を見込む。 (前提) ・物価上昇率(GDPデフレーター)は2010年度にかけて年率1.5%にまで上昇、以降一定 ・2011年度にプライマリーバランスを黒字化 ・長期金利は名目成長率と同じ値が基本 ①中国の産業構造の変化 ○中国においては、労働集約的な産業に加え、2000年に入り電気電子・ 石油化学、鉄鋼など資本集約産業型の国内基盤が強化。 ※横軸は当該部門の国内での生産額シェア(幅の太い産業ほど、その国の経済の生産全 体に占める割合が大きい)、縦軸は自給率(国内調達率)100%のところに線が引かれ、そ れを上回る部分が輸出。 出典:通商白書(2005年版) ②東アジア域内の工程間分業の進展 <中国、ASEANから 米国、EUへの最終財(資本財・消 費財)の貿易額の推移> 520億ドル(1990年) ↓ 3480億ドル(2003年) US, EU 最終財 資本財 消費財 (最終消費) 生産者による資本蓄積 家計、政府による消費 東アジア域内の工程間分業の進展 東アジア域内の工程間分業の進展 China, ASEAN 最終財 最終財 資本財 消費財 (組立) (組立) 中間財の組立 中間財 中間財の 中間財 組立てに てにより最終財 加工品 より最終財 を生産 部品 を生産 労働集約型 労働集約型 工程 工程 Japan, 中間財を労働集約 的な工程に強みを 持つ国へ輸出 中間財 中間財 加工品 NIEs (部品生産) 付加価値の高い中 付加価値の高い中 間財を国内で生産 間財を国内で生産 部品 資本集約型 資本集約型 工程 工程 <日本、NIEsから中国、ASEANへの中間財(加工品・部 品)の貿易額の推移> 240億ドル(1990年) → 1820億ドル(2003年) ◆最終財と中間財 最終財とは製造設備などの資本財や一般消費者が使用する消費財のこと。 中間財とは、これら最終財を生産するために必要となる部品や加工品のこと。 ③我が国経済を支える基幹産業 国際競争力のある 最終製品産業 自動車 家電・IT機器 生産規模:46兆円 生産規模:64兆円 部品 部品、材料など 幅広い関連産業群 鉄鋼 電子部品 センサ ソフト 素材 計測機器 ものづくり基盤技術 を担う中小企業群 半導体 切削 プレス 製造装置 鍛造 鋳造 金型 メッキ 最終製品から部品・材料、製造装置、ものづくり中小企業など、幅広い関連産 業が比較的狭い国土に高密度に立地していることが我が国の強み。 出所:経済産業省 工業統計表(2004年出荷額)、特定サービス産業実態調査(2004年情報サービス業) 写真は各社HPから ④2010年の新産業群 現在の2大産業群 自動車 部品 金型 燃料電池 家電 半導体(DRAMなど) 材料(鉄鋼など) 製造装置 2010年の新産業群( )内2025年 原料 43兆円 ガラス 材料 化学 化学 計測機器 計測機器 原料 66兆円 情報家電 1兆円 (8兆円) IT デジタル技術 電子部品材料 特殊ガラス 18兆円 (29兆円) コンテンツ 部品 半導体(システムLSIなど) 金型 製造装置 ロボット ソフト センサ 2兆円 (6兆円) 通信 17兆円 (29兆円) 空洞化(90年代以降) 国内回帰(2003年頃から) 【強み】 ○「高度部材産業集積」を核とした擦り合わせの連鎖 ○取引関係のメッシュ化と新たな企業間連携 ○技術課題に真摯に取り組むものづくりの姿勢 ○濃密なコミュニケーション、スピードときめの細かさ 最適生産体制 【海外】 の確立 イノベーション的な機 低コスト生産機能や大 能や高付加価値品の 量生産機能 生産機能 【国内】 擦り合わせ段階 モジュール化段階 ⑤鉄鋼業の強みと需要先の変化 ○我が国鉄鋼業の強みは、高炉からの一貫生産等による作り込みによって実現される付加価値の高い 鋼材の生産能力。 ○自動車をはじめとしたユーザー産業のグローバルな市場拡大に伴い、我が国の鉄鋼生産もかかる高 級鋼材の生産にシフトしつつ、その強みを一層発揮。 我が国の需要先別鋼材消費推移 (千トン) (%) 100,000 90,000 70.0 造船 産業機械 自動車 その他製造業 建設(建築・土木) 合計 製造業比率(右目盛り) 80,000 65.0 70,000 建設(建築・土木) 60,000 61.7 61.2 60.4 50,000 58.7 40,000 30,000 54.9 20,000 56.6 56.2 54.2 54.7 56.1 55.4 55.2 56.5 60.0 その他製造業 56.8 55.8 自動車 55.0 54.7 10,000 産業機械 造船 0 (年度) 50.0 (H.2) (H.3) (H.4) (H.5) (H.6) (H.7) (H.8) (H.9) (H.10) (H.11) (H.12) (H.13) (H.14) (H.15) (H.16) (H.17) 90年度 91年度 92年度 93年度 94年度 95年度 96年度 97年度 98年度 99年度 2000年度 01年度 02年度 03年度 04年度 05年度 (出所:日本鉄鋼連盟統計<一部経済産業省推計>) ② 海外生産が急拡大し、国内生産を凌駕 2000年 ⑥海外市場が拡大する自動車産業 ~国内市場の成熟化、海外市場の拡大 4.0兆円 ・海外生産は一貫して増加傾向 ・これにより、部品輸出も拡大 1990年 ① 2000年以降、国内市場は成熟化したが、海外市場の急拡大 により、 高成長を実現 海外生産台数 326万台 部品輸出額 2005年 629万台 1060万台 1.9兆円 2.8兆円 【日系メーカーの北米設備投資】 ①日系自動車メーカーの生産台数 (万台) 他地域の生産 ,000 2.000 アジア生産 ,500 1.500 北米生産 ・トヨタ オンタリオ州ウッドストック第二工場 約710億円 ・ホンダ インディアナ州グリーンズバーグ工場 約650億円 ・日産 テネシー州デカード工場(増設) 約55億円 ③ 輸出も近年好調 ・輸出も近年増加傾向(米国は横ばい) ・特にハイブリッド車などが好調 ②海外生産 ,000 1.000 ③輸出 1990年 2000年 2005年 輸出台数 583万台 445万台 505万台 米国向け 188万台 167万台 166万台 【 米国向けのハイブリッド車輸出台数】 国内生産 500 500 2004年:7万台 ⇒ 2005年:17万台 (日本自動車工業会調べ) ④国内販売 0 0 1970 1.6兆円 2000年 1975 1980 1985 1990 1995 2000 ④ ただし、国内市場は成熟化 2005 ・1990年頃をピークに、近年は横ばい傾向 ・軽自動車、高級車、ハイブリッド車は好調 販売台数 1990年 2000年 2005年 778万台 596万台 585万台 ⑦サービス産業の生産性向上の余地 ○CRDを用いた生産性向上余地の計測(ベストプラクティスからの乖離)> 効率性指標 効率性指標 医療業・保健衛生業 医療業・保健衛生業 運送業 運送業 効率性指標 効率性指標 1.0 1.0 1.0 0.8 0.8 0.8 0.6 0.6 0.6 効率性の改善 0.4 0.4 0.4 0.2 0.2 0.2 0.0 効率的な事業者 0.0 0.0 企業構成比 企業構成比 非効率的な事業者 効率的な事業者 企業構成比 企業構成比 非効率的な事業者 (出典) CRD 協会のデータ(2004年)に基づいて経済産業省作成 経済成長戦略大綱について 1.基本的考え方 ○構造改革型の景気回復が実現し、経済の潮目に変化が みられる今こそ、活力ある経済社会を取り戻す好機。 成長戦略実現への取り組みについて 3.成長戦略実現への取組について 1. 「新成長経済」を実現するための施策 ○ 新たな予算の枠組み 「経済成長戦略推進要望」において、経済成長への寄与度の高い施策 を実施する予算として、3,092億円(政府原案ベース)を確保。 ○経済成長戦略と歳出・歳入一体改革は、車の両輪として相互に 好循環を生み、「強い経済と安心な社会」をもたらす。 ・ 臨床応用基盤研究、医療機器開発推進研究及びがん臨床研究(114億円) ○「生産性向上」、「技術革新」、「アジア等海外のダイナミズム」の 3つを梃子(てこ)に、人口が減少する中でも高めの 経済成長を可能とする「日本型経済成長モデル」を実現する。 ・ 「アジア人財資金」構想(31億円) ○ 今後同様の困難に直面する諸外国にとって良き先例となり、 国民に対しては、改革の先に明るい日本の未来があることを示す。 ○時間軸として、人口減少が本格化する2015年までの10年間 を設定し、短期・中期・長期に分けた「工程表」を策定。 ○ 個々の施策に対応する定量的な目標などに基づき、毎年度ローリング して、点検・改定する。 ・ 国際物流に対応した道路網、空港、港湾アクセス道路の整備(413億円) ・ 中小企業地域資源活用プログラム(101億円) 等 ○ 国際競争力強化のための税制改革(国際的に遜色ない制度へ) ・減価償却制度を40年ぶりに見直し、全額償却を可能とするととも に、技術進歩が著しいIT分野の設備について法定耐用年数を短縮。 ・企業のグローバル化に対応できるよう移転価格税制を改善。 ○ 経済成長戦略大綱を具体化した3つの法律案 ①産業活力再生特別措置法等の一部改正案 (8省庁連携) 生産性向上に向けた事業者の取り組みを支援。 ・ イノベーションによる生産性の向上(異分野連携、技術経営力強化等) ・ サービス業の生産性の向上(業種別にきめ細かく対応) ・ 知財の活用促進(包括ライセンス契約毎の実施権の登録制度の創設) 2.経済成長の姿 ○今後10年間で、年率2.2%以上の実質経済成長を視野に、 本大綱の政策を実行する ・技術革新を通じた競争力強化、生産性向上等により0.2%程度以上 ・IT革新を通じた経営力強化、コンテンツ市場拡大等により0.4%程度以上 ・サービス産業の革新を通じた生産性向上、重点サービス市場拡大等により0.4%程度以上 ・若者・女性・高齢者の労働参加率上昇、人材の質の向上等により0.4%程度以上 (注1) いずれも本大綱の政策による直接的な潜在成長率引き上げ効果である。 政策相互間には重複があること、間接的な成長率引き上げ効果があること等に留意する必 要がある。 (注2) 「2.2%以上の実質経済成長」は、本大綱の政策効果が最大限発揮された場合に、 視野に入ることが期待される中長期的な潜在成長力である。 (注3) 経済産業省によると、GNI(国民総所得)ベースでは年率2.4%、同一人当たり2.5% (2015年度の一人当たり実質GNI 3割増)以上が視野に入ることが期待される。 ・ 地域の中小企業等の早期事業再生の円滑化 ②中小企業地域資源活用促進法案 (農水省、国交省など6省で連携) 地域の「強み」となる地域資源(産地の技術、地域の農林水産品、 観光資源)を、地域主導で掘り起こす取組を支援。 ③地域産業活性化法案 (総務省、国交省など6省で連携) 多様な産業集積に向けた地域への企業立地等を促進。前向きに取り 組む地方自治体を規制・手続の緩和や人材育成などの面で支援。 2. 今後の取り組み方針 ○ 法的措置が必要なものは、所要の調整を経て、次期通常国会への 法案提出を目指す。 ○ 成長力強化のための政策を更に充実させるため、経済財政諮問会議で の議論等を踏まえ、大綱をローリングし、改定・強化していく。 各論の具体的施策 1.国際競争力の強化 我が国を世界最高のイノベーション・センターとするとともに、アジアの発展に貢献し、 アジアとともに成長する。また、資源・エネルギー政策の戦略的展開を図る。 ①科学技術によるイノベーションを生み出す仕組みの強化 ( 「イノベーション・スーパーハイウェイ構想」の実現 等) ②産学官連携による世界をリードする新産業群の創出 (新世代自動車向け電池、次世代環境航空機等) ③農林水産業、医薬品・医療機器産業の国際競争力強化 ④観光立国の実現(2010年の外国人旅行者受け入れ目標1000万) ⑤優れた投資環境づくりによる対日投資受け入れ(2010年に対GDP比倍増5%程度) ⑥東アジア経済圏の構築に向けた経済連携、東アジアにおけるOECDのような 国際的体制の構築 ⑦APEC、WTOドーハ・ラウンドへの積極的取組 ⑧グローバル化に対応する制度の整備(租税条約ネットワークの充実、各国の移転 価格税制の透明性向上) ⑨環境と経済の両立を実現(3R推進による資源生産性の向上、バイオマスエネルギー の導入加速化等) ⑩資源・エネルギー政策の戦略的展開(世界最先端のエネルギー需給構造の実現、 資源外交、環境・エネルギー協力等の総合的な強化) 等 3.地域・中小企業の活性化(地域活性化戦略) 地域資源を活用した地域産業の発展、また、地域経済の大宗を占める中小企業を 振興する。さらに、都市再生・中心市街地活性化を戦略的・重点的に推進する。 ①経済的社会的に一つのまとまりをもつ地域を単位とした地域活性化 ②「地域資源活用企業化プログラム」を創設し、産地の技術、地域の農林水産品等の 地域資源を活用した中小企業の新商品・新サービス開発等を推進。 ③「中小ものづくり高度化法」を中核とした、モノ作り中小企業の技術力の底上げ ④民間の資金・ノウハウを活用した都市再生、にぎわい溢れるまちづくりの推進 等 4.改革の断行による新たな需要の創出 イノベーションによる需要の創出に加え、官業の民間開放や思い切った規制改革といった改 革努力により新たな需要を創出する。 ①イノベーションと需要の好循環を加速するため、新たな技術の市場化を妨げる規 制の見直し、公的調達の改善等 ②民間の創意工夫を活用した公共サービスの改革 (公共サービス改革法の着実な実施、PFIや指定管理者制度の運用改善等) ③規制改革の一層の推進と、地域の創意工夫を高める取組の強化のための特区 制度の見直し ④市民や民間が参画し、主役となる公的サービスの提供促進 等 2.生産性の向上(ITとサービス産業の革新) IT革新による競争力強化、中小企業の経営力の向上を促進し、コンテンツ市場の拡大を 図る。また、サービス産業の生産性を抜本的に向上させることにより、 製造業と並ぶ「双発の成長エンジン」を創る。 ①産学官による「IT生産性向上運動」を立ち上げ、世界トップクラスの「IT経営」実現 ②IT経営応援隊等を通じた中小企業の経営力の向上 ③国際コンテンツカーニバルの開催、IPマルチキャスト放送の著作権法上の取扱いの明確化 などにより、コンテンツ市場の拡大(10年間で約5兆円の市場の拡大) ④「サービス産業生産性向上運動」の展開 ⑤サービス6分野(健康・福祉、育児支援、観光・集客、コンテンツ、ビジネス支援、流通・物 流)への政策の重点化(2015年までに70兆円の市場拡大) ⑥サービス統計の抜本的拡充 等 5.生産性向上型の5つの制度インフラ 生産性の抜本的な向上を実現するため、「ヒト」「モノ」「カネ」「ワザ」「チエ」の 5分野に関して、IT革新も含め、世界で最も優れた制度インフラを構築する。 ①「人財立国」の実現(人材育成パスの複線化、産学連携による実践的教育・訓練の 導入、「アジア人財資金(仮称)」構想の具体的事業の検討 等) ②企業の国際競争力を重視したハード・ソフトの物流インフラの戦略的整備 ③企業の投資や設備の新陳代謝を加速するための国際的に遜色ない制度見直し ④在庫や売掛債権を担保として活用する融資促進のための電子債権の法的枠組み の具体化、日本型預託証券(JDR)の活用促進、金融工学に関する教育の充実 ⑤特許審査の迅速化(現在26ヶ月の審査順番待ち期間を2013年に11ヶ月に) ⑥公正なM&Aルールなど組織再編等の制度基盤作り 等 2 主要な数値目標や新規施策一覧 1.国際競争力の強化 2.生産性の向上(IT革新とサービス産業の革新) 5.生産性向上型の制度インフラ 科学技術によるイノベー ション ・5年以内に世界トップクラスのIT経営実現 ・IPマルチキャスト放送の著作権法上の取扱の明確化 ・「イノベーション創出総合戦略」 ・「イノベーション・スーパーハイウェイ構想」 新産業群の創出 (新世代自動車向け電池、 ・06年度内にアクションプログラムの策定 次世代環境航空機など) ・今後10年でコンテンツ市場を約5兆円拡大(直近:約 IT革新による生産性向上 13.6兆円) と市場創出 ・「国際コンテンツカーニバル」の開催 ・「コンテンツ・ポータル」の構築 ・09年に農林水産物・食品の輸出額を倍増の6千億へ ・10年までに食料供給コストを2割削減 ・10年度までに一般企業等の農業参入法人数を3倍 農林水産業の国際競争力 ・10年度までに東アジアにおける我が国食品産業の 強化 活動規模を3~5割増 (「21世紀新農政2006」) ・10年度に植物新品種の登録出願件数を5割増 ・15年までに効率的かつ安定的な農業経営を農地の サービス産業の革新 7~8割へ ・07年度から全国的な学力調査の実施 ・10年までに世界トップレベルの研究拠点を30育成 ・10年までに国際学力調査世界トップレベルの達成 ・10年度までにフリーターをピーク時の8割まで減 (ピーク時は平成15年の217万人) 「人財立国」の実現(ヒト) ・高度IT人材育成拠点の形成 ・06年度内に「サービス産業生産性協議会」設立 ・06年度内に「サービス研究マップ」を策定し、07年度 に「サービス研究センター」設置 ・「アジア人財資金(仮称)構想」 ・世界的「ブレイン・サイクル」の取り込み ・15年までにサービス6分野(健康・福祉、育児支援、 観光・集客、コンテンツ、ビジネス支援、流通・物流)の 市場を約70兆円拡大(2005年時点:約294.5兆円) 観光立国の実現 ・10年までに年間1000万の外国人旅行者受け入れ(約 2.3倍)なお、30年までに年間4000万人に達する可能性 医薬品・医療機器産業 ・06年度内にアクションプログラムの策定 環境と経済の両立 ・10年度までに資源生産性(GDP/天然資源投入量) を39万円/トンに向上(約1.2倍) 対日直接投資の倍増 ・10年までに対GDP比倍増となる5%程度の対日 直接投資受け入れ 東アジア経済統合の推進 ・10年には我が国全貿易額に占めるEPA締結国との 貿易額の割合を25%以上へ(約4.5倍) ・東アジア経済圏構築(「東アジアEPA」構想等) ・東アジアにおけるOECDのような国際的体制の構築 企業の合併審査 ・06年度内に「企業結合審査に関する独占禁止法の 運用指針」を改定 多文化共生社会の構築 ・06年内に外国人の問題(日本語教育、標識の外国語 4.改革の断行による新たな需要の創出 表記等)について、総合的な対応策をまとめる ・06年度内に全都道府県・政令指定都市において ・06年度中にPFIの運用改善について検討を行い、 指針・計画等を策定 とりまとめた方針をできるだけ速やかに公表 資源・エネルギー政策の 戦略的展開 ・30年までに少なくとも30%エネルギー消費効率改善 官業の民間開放等 ・30年までに運輸エネルギーの石油依存度を80% 程度へ ・30年までに石油の自主開発比率を40%程度へ ・30年前後も発電電力量に占める原子力発電比率を 30~40%程度以上へ ・08年度にサービス産業全体を概括的に把握できる 「サービス統計」を創設 ・人材育成パスの複線化(専門職大学院等、社会人の 学びなおしの機会の拡大等) ・工業高校などにおける、産業界との連携による実践 的教育・訓練の導入 物流インフラ政策(モノ) ・09年度内に成田空港は約1割、羽田空港は約4割 能力増強と国際定期便の就航 ・10年度までにスーパー中枢港湾の港湾コストを 約3割低減、リードタイムを1日程度に短縮 3.地域・中小企業の活性化(地域活性化戦略) ・09年度までに都市と農山漁村の交流人口を3000万 人に拡大 金融の革新(カネ) ・09年までに100のモデルとなる商店街の確立 ・10年度までに農山漁村の先進事例を250へ(約4 倍) 地域・中小企業の活性化 ・5年間で地域の資源活用・中小企業支援策により 1000の新事業創出 ・5年間で500のプロジェクトから成果を得て、 モノ作り中小企業の厚みを倍増 ・5年間で産業クラスター計画の対象分野及び対象 地域において4万件の新事業創出 ・日本型預託証券(JDR) ・金融工学等の高度金融人材の育成 ・企業担保制度の見直し ・証券決済期間の短縮 ・13年に審査順番待ち期間を現在の26ヶ月から 知的財産保護強化(ワザ) 11ヶ月に短縮し、世界最速の特許審査を実現 ・知的財産専門人材を約6万人から約12万人に倍増 戦略的な標準化(ワザ) ・10年までに計量標準を世界最高のレベルの質・量へ ・15年には欧米諸国と同等に国際標準化をリード ・06年度中に指定管理者制度の選定過程の実態把握 に努め、調査結果をできるだけ速やかに地方公共団体 に周知 3 経済成長戦略大綱関連3法案について ~成長と地域・中小企業の底上げによる格差の是正~ イノベーションによる生産性向上、地域経済の活性化のための法的な枠組みを整備。 経済成長戦略大綱 第1 国際競争力の強化 ・イノベーションの加速 ・アジア等と共に成長する 等 法的な枠組みの整備 Ⅰ.産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案 生産性向上に向けた事業者の取組を支援。 <8省庁連携> 第2 生産性の向上 ・サービス産業の革新 等 ・サービス業の生産性の向上(業種別にきめ細かく対応) ・イノベーションによる生産性の向上(異分野連携、技術経営力強化等) ・知財の活用促進(包括的ライセンス契約ごとの実施権の登録制度の創設) ・地域における中小企業等の早期事業再生の円滑化 第3 地域・中小企業の活性化 II.中小企業地域資源活用促進法案 ・中小企業の再生の推進 ・中小企業地域資源活用プログラム (新事業を5年で1,000件創出) ・地域の自立や競争力強化 (がんばる地域を応援) 第4 改革の断行による 新たな需要創出 第5 生産性向上型の 5つの制度インフラ (ヒト、モノ、カネ、ワザ、チエ) ※大綱実現のための法律以外の柱 (中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案(仮称)) 地域資源を活用した地域の中小企業の取組を支援。 <農水省、国交省など6省で連携> ・地域の「強み」となる地域資源(産地の技術、地域の農林水産品、 観光資源)を、地域主導で掘り起こす取組を支援。 ・大都市や海外市場への展開も視野に、予算・金融・税制面、 人材面(マーケティング等に精通した人材・仕掛人)で総合的に支援。 III.地域産業活性化法案 (企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案(仮称)) 多様な産業集積に向けた地域への企業立地等を促進。 <総務省、国交省など6省で連携> ・企業への支援を通じた企業立地等の促進。 「地域産業活性化協議会」を組織し、地域独自プランを策定。 国と地域がそのプラン実現に向けて協働。(規制・手続きの緩和、 人材育成) ・予算 :経済成長戦略推進要望 (平成19年度予算案 3,000億円超) ・税制改正:減価償却制度の抜本的見直し 等 産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案の概要 日本経済の課題 改正の方向性 ・人口減少、国際競争の激化 ・地域・中小企業における景気回復のばらつき ・サービス産業など我が国全体の生産性の向上 ・地域の早期事業再生の円滑化 改正 イノベーションによる産業の生産性向上【産業活力再生特別措置法(8省庁連携)】 具体化 Ⅰ.成長に向けた事業者の取組支援 ①サービス産業等の生産性向上 ・サービス産業は、地域経済の中核であり、また担い手の多くは中小企業。 ・サービス産業の底上げが日本の成長の鍵。 ・雇用、GDPの約7割を占める。 ・基本指針に加えて、新たに事業分野別指針を作成し、 ・しかし、その生産性は製造業と比べて低く、また米国の6割程度の水準にとどま 基本的考え方や認定基準を定め、支援措置を活用。 る。 ②支援対象の拡大 ・次のような計画を作る事業者を新たに支援対象に追加。 ・3つの過剰(設備、債務、雇用)の 「技術活用事業革新計画(仮称)」:企業連携により獲得した技術や知的財産を活用した事業革新 解消等の変化を捉え、「事業再編」 「経営資源融合計画(仮称)」:異分野に属する事業者が経営資源を組合せて一体的に活用 から「技術革新」へ軸足を移行。 ・会社法特例、課税の特例(登録免許税軽減、特別償却等)などにより支援。 Ⅱ.知財の活用促進 ・ライセンシー(特許権の通常実施権者)の保護のため、現在も登録制度あり。 ・現在の登録制度は、(1)個々に特許番号を特定し、登録することが必要、 (2)ライセンシーは公示される。 Ⅲ.地域における中小企業等の再生円滑化 ・地銀や信金・信組の不良債権比率は依然高く、小規模倒産は増加する傾向。 ・これまでも、全国の中小企業再生支援協議会で、1万件以上の相談受付、 1,587件の再生計画策定支援、約7万5千人の雇用を確保。 「包括的ライセンス契約登録制度」を創設。 (1)包括的ライセンス契約ごとに通常実施権を登録。 (2)ライセンシーは非公示。 ・私的整理中の事業継続のためのつなぎ融資に対する 信用保険特例等を措置。 ・廃業経験者の再起業時の信用保険の特例の創設。 イノベーションを支える産業技術力を強化【産業技術力強化法、産総研法、NEDO法】 ・研究開発を経営戦略の一環として位置付ける「技術経営力」の強化に関し、基本理念、国の施策の方針、国・事業者の責務等の規定を追加。 ・大学等に対する特許料等の軽減対象を拡大(ポスドク、院生等も)。 ・日本版バイ・ドール規定を産活法から移管して恒久措置化、対象にソフトウェア開発を追加。 中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案の概要 (中小企業地域資源活用促進法案) 各地域の「強み」である地域資源(産地の技術、地域の農林水産品、観光資源)を活用した中小企業の新商品・新サービスの開発・ 市場化を総合的に支援。地域によって景気回復にばらつきのある中で、地域産業発展の核となる新事業を5年間で1,000創出する。 また、平成19年度予算案に101.3億円の関係予算を計上。(「経済成長戦略大綱」、「骨太の方針」) 1.新法による支援のポイント 地域資源を活用した取組の例(3類型) <産地技術型> ○地域の「強み」となる地域資源を、地域主導で掘り起こす取組を支援。 ○マーケティング、ブランド戦略に精通した人材・仕掛人。 ○産学官連携、農工連携など、従来の垣根を超えて、地域の力を結集。 ○首都圏など大都市、更には海外市場を視野に。 ○関係6省(総務省、文科省、厚労省、農水省、経産省、国交省)の協力体制を整備。 (株)白鳳堂 (株)竹宝堂 (有)竹田ブラシ製作所 等 (広島県熊野町) 2.スキーム及び支援措置 ・毛筆の伝統的な製造技法を用い、肌触 りがなめらかで色の濃淡など微妙な表 現が可能な化粧筆を開発。 国が基本方針を策定 都道府県が基本構想を策定し地域資源を指定 (国が認定) 中小企業が地域資源活用事業計画を作成 (国の地方支部局が認定) 地域資源を活用して新商品開発等を行う計画 支援措置 ●試作品開発等に対する補助金 ○設備投資減税 ○政府系金融機関による低利融資 ○信用保証枠の拡大 ○投資育成株式会社法に係る特例 ○食品流通構造改善促進機構の債務保証 等 ●専門家等によるアドバイス等 ●中小機構・JETRO・国際観光振興機構 による販路拡大支援 ・国内外のトップメイクアップアーティスト に使われるなど、高い評価を確立。 <農林水産型> 井原水産(株)(北海道留萌市) ・コラーゲンを鮭の皮から抽出・精製 する技術を実用化し、化粧品、食品、 試薬品等向けに加工販売。 3.その他関連施策 <観光型> (株)指宿ロイヤルホテル (鹿児島県指宿市) ○「地域中小企業応援ファンド」(中小企業基盤整備機構に5年間で2000億円程度の資金枠を確保) ●中小機構による商談会の開催やアンテナショップの開設 ●地域中小企業と外部人材とのネットワーク構築活動に対する支援 ●地域資源を活用するための大学等と連携した研究開発に対する支援 等 ・黒豚、にがうり等を用いた食事、天 然砂蒸し温泉、ウォーキングを組み 合わせた健康増進プログラム 「ス パドゥ」を実施。 有効求人倍率(平成18年11月) 地域団体商標(地域ブランド)による地域間格差是正 1.6 1.3 1.0 0.7 ~ 回復に遅れが見られる地域にも様々な地域ブランドが存在 <県別地域ブランド一覧> (平成19年1月24日現在、以下の118件(*)が登録対象として定められた) 都道府県 商 標 都道府県 商 標 都道府県 商 標 北海道 十勝川西長いも、豊浦いちご 鵡川ししゃも(むかわししゃも) 長野県 市田柿、蓼科温泉、信州鎌 和歌山県 紀州うすい、しもつみかん、有田みかん 和歌山ラーメン、紀州備長炭紀、 紀州みなべの南高梅、すさみケンケン鰹 青森県 たっこにんにく 岐阜県 岐阜提灯、飛騨一位一刀彫、下呂温泉 飛騨牛乳、山岡細寒天、飛騨ヨーグルト 飛騨高原牛乳 鳥取県 三朝温泉 山形県 平田赤ねぎ、刈屋梨 静岡県 駿河湾桜えび、由比桜えび、焼津鰹節 広島県 福山琴、広島みかん、広島の酒、広島はっ さく 福島県 土湯温泉、南郷トマト 愛知県 三州瓦、常滑焼、有松鳴海絞 徳島県 渭東ねぎ 茨城県 本場結城紬 三重県 松阪肉、松阪牛 愛媛県 真穴みかん、西宇和みかん、菊間瓦 栃木県 本場結城紬 滋賀県 雄琴温泉 高知県 土佐打刃物 群馬県 高崎だるま 福岡県 博多人形、小石原焼 佐賀県 神埼そうめん、佐賀のり 京都府 京あられ、京仏壇、京人形、京おかき、 京石工芸品、舞鶴かまぼこ、 間人ガニ(たいざがに)、鴨川納涼床 京つけもの、京漬物、京都名産すぐき 京都名産千枚漬、北山丸太、京雛 京印章、京仏具、京くみひも 京房ひも、京黒紋付染、京甲冑 京仕立、京表具、京小紋、京友禅 長崎県 長崎カステラ 熊本県 球磨焼酎、黒川温泉、阿蘇たかな漬 東京都 稲城の梨 江戸甘味噌 神奈川県 小田原かまぼこ、小田原蒲鉾 松輪サバ、湯河原温泉 新潟県 小千谷縮、小千谷縮 小千谷紬、小千谷紬 石川県 中島菜、金沢仏壇、七尾仏壇、加賀みそ、 牛首紬、山代温泉、片山津温泉 和倉温泉、加賀友禅 大阪府 大阪欄間、和泉木綿 大分県 関あじ、関さば 福井県 越前漆器 兵庫県 豊岡鞄、播州毛鉤 鹿児島県 かごしま知覧茶、知覧茶 本場奄美大島紬、薩摩焼、本場大島紬 山梨県 やはたいも、甲州手彫印章 奈良県 高山茶筌、吉野材 沖縄県 石垣の塩、沖縄そば、首里織 琉球びんがた、琉球泡盛 (*)「本場結城紬」は、茨城県と栃木県の団体の共同出願。 新潟県の「小千谷紬」「小千谷縮」は、異なる商品でそれぞれ二件登録された。 企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案(仮称) 地域の特性・強みをいかした企業立地促進等を通じ、地域経済活性化の実現を目指す。 1.新法の考え方 ● 地域経済の国際的な大競争時代に 相応しい新しい企業立地促進策を推進。 キーワードは「グローカル」。 地域の特性をいかした産業集積事例 A:中核企業・外資系企業新規誘致型 <三重県クリスタルバレー> B:基盤的技術産業集積型 <長野県諏訪地域> C:地域産業集積発展型 <徳島県LEDバレー> D:サービス産業集積型 <沖縄県コールセンター> ①個性ある産業集積の形成・高度化 各地域の多様性や創意工夫に基づき、 地域の強みを活かした産業集積を 2.スキーム 3.支援措置 ①地域の強みを活かした総合的な計画 ① ヒト・ワザの強化とコスト低減を支援 ②広域連携をする関係者の強い合意 ○ 立地企業へ設備投資減税 ○ 地域の雇用創出に向けた連携(厚労省) ○ 大学・高専等と連携した人材育成(文科省) ○ 人材育成のための研修費用等の補助、 貸工場・研修施設等への補助等 による「地域独自の意欲的な取組」を 支援することで「多様な産業集積」を 全国的に形成。 国:「基本方針」 協議 同意 都道府県及び市町村: 「基本計画」 ※市町村・都道府県、地元商工団体、 大学 その他研究機関等で 地域産業活性化協議会を構成 形成することが不可欠。 ②広域連携による拠点整備 ジャストインタイムの時代だからこそ、 1時間前後の圏域で広域的な生活環 境・事業環境の一体的整備や人材育 成・確保が鍵。 ③迅速な企業立地の実現 ② 迅速できめ細かい企業立地支援 ○ 総合的な企業立地支援窓口となる関係省 連絡会を中央及びブロックごとに設置 ○ 工場立地法の特例(工場敷地の緑地面積 規制権限の市町村への委譲等) ○ 中小機構の施設整備等の業務追加等 ○ 農地転用等の迅速化(農水省等と連携) ③ 頑張る地方自治体の支援 申請 承認 事業者:「企業立地計画」 「事業高度化計画」 ○ 企業立地促進に係る地方交付税措置 (総務省) ①地方税減免の一部を交付税で補填 ②企業誘致に伴う地方税増収分への措 置 ○ インフラ整備(国交省)
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