花粉症と東洋医学 薬学部1年 庄司竜麻 発表の流れ A:西洋医学と東洋医学の簡単な説明 B:花粉症に効く漢方薬は何?? C:その漢方薬が持つ効果を少し詳しく調べる! A:西洋医学と東洋医学の違い 西洋医学は症状に対して、臓器や組織に原因を 求めていく考え方 →西洋医学はその原因が診断目標 東洋医学は症状に対して、というよりは体全体 の様子、一人ひとりの体質をみる考え方 この体の状態や体質を表す概念を 漢方の世界では「証」という →東洋医学は証が診断目標! A:風邪になったら?? 西洋医学は・・・ →熱があるなら解熱剤、頭痛などには鎮痛剤 と考える 東洋医学は・・・ →同じ頭痛でも証次第と考える 虚証なら桂枝湯 、中~実証なら葛根湯と 症状に対し処方のレパートリーが多い! B:花粉症の症状を整理 くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみは花粉症 の四大症状 発熱、吐き気、体のむくみなどの二次症状もある ↓ かぜに似ている くしゃみ、鼻水などの症状を 今回のターゲットとします B:花粉症と東洋医学 漢方の世界では、体内の水はけが悪いために 起こる不調を水毒の証という。 →具体的にはくしゃみ、水っぽい鼻水など 水毒に効く漢方はいろいろあるが、今回は有名 な小青竜湯を紹介! B:小青竜湯と証 水毒の時に使用して、虚実間証の患者に使うの がよい。 著しい虚証(体がひどく弱っている人)、暑がりで 発汗の多い人には向かない漢方。また人によっ ては食欲不振、吐き気などの副作用もある。 実証なら大青竜湯がある B:小青竜湯の組成 麻黄(マオウ)(3.0) 桂皮(ケイヒ)(3.0) 芍薬(シャクヤク)(3.0) 半夏(ハンゲ)(6.0) B:小青竜湯の組成 五味子(ゴミシ)(3.0) 細辛(サイシン)(3.0) 乾姜(カンキョウ)(3.0) 甘草(カンゾウ) (3.0) B:花粉症に小青竜湯を B:花粉症に効果のあるツボ 印堂 :眉間の付近 迎香 :小鼻のすぐ脇 合谷 :人差し指の骨の中間の骨の脇 C:小青竜湯が水毒に効くとは? C:小青竜湯が発汗を促すとは? 交感神経を刺激する物質が入っているということ 正体はエフェドリン エフェドリンといったら麻黄 ⇒麻黄がある=発汗! まとめ 西洋医学は 臓器・組織 に原因を求め、東洋医 学は「 証 」が診断の目標 花粉症は漢方では「水毒 」の証であり、例えば 「 小青竜湯 」が有効。その他の証にも注意! 花粉症を和らげるとは、西洋医学的にいうと抗ア レルギー作用を狙うということ。 ⇒東洋医学も西洋医学も大切な考え方。 東洋医学を忘れないで! ご清聴ありがとうございました! 参考文献 鍋谷院長のこの漢方薬が効く (http://www.d9.dion.ne.jp/~shoheic/kanpo3.html) インターネット漢方塾(http://www.ekampo.com/ekampo/trial/html/top/login.html) どうして花粉症になるの? 花粉が目や鼻などの粘膜に付着 →体内へたんぱく質が溶け込んでいく →マクロファージに取り込まれ非自己 と認識される →その情報はヘルパーT細胞を介して B細胞 に伝えられる どうして花粉症になるの? →B細胞は花粉から溶け出したたんぱくと 特異的に反応する抗体を作り出す →ヒトの抗体にはIgG、IgM、IgA、IgD、IgE の五種類あるが、花粉症で重要なのは IgE どうして花粉症になるの? →IgEは、血液や粘膜中に存在する肥満 細胞や好塩基球に結合 →再び花粉が進入してIgEに結合すると、 様々な化学伝達物質を遊離 この化学伝達物質が 原因となる!! どうして花粉症になるの? 化学伝達物質で重要なのはヒスタミンとロイトコ リエン →ヒスタミンは知覚神経、分泌中枢を刺激 してくしゃみ、かゆみ、鼻水に →ロイトコリエンは血管を広げ、水分が染み でて粘膜が腫れ、鼻づまりに 組成から小青竜湯の効果を考える 麻黄は発汗作用、咳などをおさえる 桂皮は穏やかな発汗作用 五味子、細辛、半夏は咳やアレルギー症状をお さえる →弱っている人、発汗の多い人に向かない
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