3_江戸時代(pdf)

VIII.江戸時代
1.政治史(1)・・・文治政治(儒教的徳治主義に基づく政治)
(1) 家綱[4]
①ブレーン
・前半・・・保科正之(会津藩主)
・後半・・・酒井忠清(大老、下馬将軍)
②明暦の大火(1657 年、振袖火事)
・本妙寺
・回向院
・火除地
③暴力グループ
・旗本奴・・・永野十郎左衛門
・町奴・・・幡随院長兵衛
④寛文の二大美事
・殉死の禁止(1663 年)
・人質制(証人制)の廃止
⑤末期養子の禁の緩和・・・17 歳以上 50 歳以下
(2) 綱吉[5]・・・天和・貞享の治
①ブレーン
・前半・・・堀田正俊(大老)→稲葉正休に殺される
・後半・・・柳沢吉保(側用人)→老中に登用
②生類憐みの令(1685 年)・・・1687 年本格化、犬公方
③聖堂の開設(孔子を祭る)
・聖堂学問所(昌平黌)
・大学頭(文教政策を担当)・・・林鳳岡(信篤)
④桂昌院の求め(元禄期)
・護国寺(亮賢・・・真言宗)
・護寺院(隆光)
⑤天文方・・・安井算哲(渋川春海)→貞享暦(1684 年)
L将軍に囲碁を教える家柄
・宣明暦・・・唐で用いられ、渤海使が伝えた
・貞享暦・・・元の授時暦をもとに作成→日本人の手による最初の暦
⑥歌学方・・・北村季吟「源氏物語湖月抄」
⑦元禄金銀・・・荻原重秀(勘定吟味役、のち勘定奉行)
・差益金→出目
・インフレ・・・1695(元禄 8)年
※金貨成分比の推移
(3) 家宣[6]・家継[7]・・・正徳の治
①新井白石・・・生類憐みの令廃止
②間部詮房(側用人)
③閑院宮家創設・・・朝幕間の融和を図る(1710 年)
④通信使の待遇を簡素化(1711 年)
・雨森芳洲と対立
・大君一件(「大君」=「日本国王」)
⑤正徳金銀の鋳造(1714 年、慶長金銀と同質)
⑥海舶互市新例(長崎新令、正徳新令)発令(1715 年)・・・家継の時
・清・・・船=年間 30 隻、取引額=銀 6000 貫(口船、奥船)、南京船 7 隻
・蘭・・・船=年間 2 隻、取引額=銀 3000 貫
・口船・・・中国本土からくる船
・奥船・・・東南アジア諸地域からくる船
1
VIII.江戸時代
1.政治史(1)
(4) 享保の改革・・・1716(享保 1)~45 年、吉宗[8](紀伊藩出身、家康の政治を理想)
①足高制・・・人材登用策(旗本対象)→室鳩巣の建議(1723 年) ※「吹塵録」(勝海舟)
②上米制・・・大名対象、1722(享保 8 年)~1730 年
・1万石に付 100 石の米上納(八木)
・参勤交代における江戸在府期間を半減・・・「御触書寛保集成」
③定免法・・・従来の倹見法に代わる
・五公五民
・商品作物の栽培を一部認める(甘藷、朝鮮人参など)
④新田開発・・・町人請負新田(耕地面積倍増)
・160 万町歩→300 万町歩
・江戸日本橋に高札を立てて奨励(1722 年)
⑤相対済まし令(1719)・・・「御触書寛保集成」(1744 年)
・金銭貸借をめぐる訴訟→当事者で解決
・1729 年廃止
⑥目安箱(1721 年、評定所前)→将軍自ら開封・・・「徳川実紀」
・匭函・・・唐の則天武后が庶民の申訴を受けるために備えた箱にならった
・小石川養生所
・町火消整備・・・定火消(幕府直轄)
・1725 年から幕臣の投書を禁止
⑦公事方御定書(1742 年、上下 2 巻)→刑法を集成
・下巻・・・御定書百箇条
・大岡忠相(ただすけ、町奉行)、松平乗邑、神尾春央(勘定奉行)
⑧実学奨励
・蘭語習得命令→青木昆陽(「蕃薯考」)、野呂元丈
・青木昆陽・・・甘藷の栽培を研究
⑨漢訳洋書輸入の禁制を緩和(1720 年)・・・キリスト教に関係ない限り
⑩堂島米市場公認
⑪勘定奉行の機構を公事方と勝手方に分割
・公事方・・・訴訟、民政担当
・勝手方・・・財政担当
⑫流地禁止令(1722 年)
・田畑の売買禁止と分地の制限により、江戸中期以降、本百姓が窮乏
・田畑の質入れが急増し、質流れになるケースが多かった
・質地騒動→越後高田→1723 年撤廃
⑦元文金銀(1736 年)・・・米価を引き上げるために鋳造→米公方
※幕藩体制の動揺(18 世紀以降)
①本百姓体制の動揺(過重な貢租、天災、飢饉)
・享保の大飢饉(1732 年、西日本、虫害)
・天明の大飢饉(1782~87 年、東北、冷害)
・天保の大飢饉(1733~39 年、全国、冷害)・・・甲州郡内・三河加茂一揆
・本百姓による質入れ→質流れが進行
↓
崩壊
②貨幣経済発達・・・米価安・諸色高
③武士の生活苦・・・借知(借上・半知)
・借知・・・俸禄を借り上げることをいうが、事実上は減俸で、ほとんど返済されなかった。
甚だしいときは、俸禄の半分にも及び、これを半知と言った。
↓
幕府財政は赤字に
2
VIII.江戸時代
1.政治史(1)
(5) 田沼意次(1767~86 年・・・家重[9]、家治[10])・・・老中(1772 年)、子の意知(若年寄)→佐野政言により暗殺
①印旛沼・手賀沼の干拓(失敗)
②俵物の輸出奨励(金銀の流出防止)、長崎貿易
③蝦夷地開発計画(ロシアとの貿易)・・・1777 年、ロシアが松前藩に貿易を求めた
・「赤蝦夷風説考」(1783 年、工藤平助・・・仙台藩医)
・探検・・・最上徳内(1786 年)
※徳川家重
※俵物
④専売制
=小便公方
・ふかのひれ
・銅座、鉄座、真鍮座(銅と鉄の合金)、人参座、朱座・・・幕府直営
→側用人:大岡忠光
・いりこ
・絹糸改会所
・干しアワビ
・繰綿延売買会所
⑤株仲間奨励・・・運上、冥加金徴収
※宝暦事件(1758 年)
⑥定位銀貨・・・南鐐二朱判(銀、1772 年)→x8=小判一両
・竹内式部・・・京都で垂加神道を説く
⑦天明の大飢饉(1782~87 年)
→八丈島に流罪
・1787 年・・・天明の打ちこわし(江戸・大坂が中心)
※明和事件(1767 年)
・「後見草」上巻(亀山宗山)・・・明暦の大火について記したもの
・山県大弐・・・江戸で尊王を説き死刑
・「後見草」下巻(杉田玄白)・・・天明ごろの世相を記したもの
「柳子新論」
⑧浅間山の大噴火(1783 年)
(6) 寛政の改革(1783~93 年)・・・松平定信(もと白河藩主 “宇下人言“)
①旧里帰農令(農村復興策)
②囲米制(備荒貯蓄)・・・大名に対し、1 万石に付き 50 石の割合
③人足寄場・・・石川島→授産施設(無宿を対象)
④三倉設置(社倉・義倉・常平倉)・・・籾で蓄えた
⑤七分積金(1791 年)・・・町入用の節約分の 7/16→町会所
⑥寛政異学の禁・・・陽明学や古学を統制→柴野栗山の提案
・1796 年、聖堂学問所→幕府直轄
・聖堂内に限られたため、異学そのものは沈滞したわけではない
・昌平坂学問所(1790 年、もと湯島聖堂)で朱子学のみの学習
・・・「徳川禁令考」
⑦倉宿棄捐令(1789 年、札差対象)・・・「御触書天保集成」
・6 年以前の借金は帳消し
・5 年未満は利息制限
⑧思想統制・・・林子平「海国兵談」(1791 年)、「三国通覧図説」
⑨出版統制
・恋川春町・・・「金々先生栄花夢」(黄表紙)→自殺
・山東京伝・・・「仕懸文庫」(洒落本)、「通言総籬」、
「傾城買(けいせいがい)四十八手」→手鎖 50 日の刑
(7) 天保の改革(1841 年・・・家慶[12])・・・水野忠邦(浜松藩主、老中)
①人返しの法(1843 年)・・・農村復興策
・荒井顕道・・・「牧民金鑑」
②棄捐令
・幕府が公金を与えて半分は帳消し、半分は年賦償還
・1843 年→利息制限
③株仲間解放令(1841 年)・・・「徳川禁令考」
・商品の自由流通と物価統制
・在郷商人の販売権
④印旛沼干拓(失敗)
⑤出版統制
・柳亭種彦・・・「偐柴田舎源氏」(合巻)
・為永春水・・・「春色梅児誉美」(人情本)
⑥上知令(1843 年)・・・江戸、大坂周辺の天領化→水野忠邦失脚の原因
・幕府収入の増加、対外防備の強化が目的
・土井利位(としつら)の反対
⑦高島秋帆を登用・・・西洋砲術を採用
※松平定信
1793 年、尊号一件で失脚
・朝廷=光格天皇が父、閑院宮典仁親王に
太上天皇の尊号を与えることを求める
・幕府=家斉が父、一橋治斉に大御所の
尊号を与えることを求める
→定信はともに拒否
※寛政異学の禁
・発案時の大学頭・・・林信敬
・推進寺の大学頭・・・林述斎(信敬の養子)
→門人:松崎慊堂(こうどう)
※寛政の三博士
・柴野栗山(りつざん)・・・林
・尾藤二洲(にしゅう)・・・木門
・岡田寒泉(のち古賀精里)・・・崎門
※大御所(文化・文政)時代
・・・1793~1841 年、家斉[11]
1837 年、家斉将軍辞任→家慶[12]
・大塩平八郎の乱(大坂)
元大坂町奉行所与力、陽明学者
家塾=洗心洞「洗心洞箚記」
・生田万の乱(越後柏崎)
国学者
※上知令
「続徳川実紀」
・大坂近郊 5 里、江戸近郊 10 里四方
→大名・旗本の反対
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VIII.江戸時代
1.政治史(2)
(1) 幕藩体制を支えた三つの柱
①経済的柱・・・石高制(土地の広さをそこからとれる米の量で表す方法)
②社会的柱・・・兵農分離
③外交的柱・・・鎖国制
・1603 年、家康が征夷大将軍(後陽成天皇)
・駿府政権、二頭政治
・大御所になった将軍
・・・1、2、8、9、11 代
(2) 御三家 ※御三卿・・・田安、一橋、清水
①紀伊(徳川頼宣)
②水戸(頼房)
③尾張(義直)
(3) 元和偃武・・・1615(元和 1)年→大坂の陣(←方広寺鐘銘事件)で豊臣氏が滅亡して、以後、世が泰平になった
(4) 名君と学者 ※家綱時代を支えた老中・・・松平信綱(知恵伊豆)
①加賀(前田綱紀)→木下順庵(朱子学)・・・農政改革実施、古文献収集・整理
②水戸(徳川光圀)→朱舜水(朱子学)・・・彰考館設置(江戸小石川)、「大日本史」編纂、紙の専売、弘道館設置(水戸)
③会津(保科正之)→山崎闇斎(朱子学)・・・垂加神道・・・伊勢神道+南学派(谷時中)、「家法」15ヶ条制定、漆・蝋の専売
・朱子学に基づいた神道、儒家神道のひとつで、尊王思想の源流
・闇斎の別号・・・垂加(しでます)
・保科正之・・・徳川秀忠の子、家光の腹違いの弟
④岡山(池田光政)→熊沢蕃山(陽明学、下総・古河に流罪)・・・花畠教場(藩学)、閑谷学校(郷学)、新田開発奨励
(5) 諸統制
①朝廷
・禁中並公家諸法度(秀忠[2])・・・1615 年、南禅寺金地院崇伝(黒衣の宰相)、17 条
・京都所司代が監視
・紫衣事件・・・後水尾天皇→明正天皇(女帝)、大徳寺の沢庵→出羽の上山に配流
・武家伝奏・・・朝廷への取り次ぎ役
・禁裏御領+後続+公家の所領→10 万石
・「徳川禁令考」
②直参(旗本・御家人)
・諸士法度(家光[3])
③寺社
・諸社禰宜神主法度(1665 年、家綱[4])
④寺院
・諸宗諸本山法度(1615 年、秀忠[2])
・諸宗寺院法度(1665 年、家綱[4])
・寺請制度・・・宗旨人別帳(宗門改帳)
→すべての民衆をいずれかの寺院の檀徒(檀家・檀那)とし、
その人がキリシタンでないことを寺院に証明させる制度 ※寺請証文
・本山・末寺の制・・・寺の序列化
⑤農民
・田畑永代売買禁令(1643 年)→1872 年解禁
-「御触書寛保集成」
-田畑永代売買御仕置
・田畑勝手作の禁(1643 年)→1871 年解禁
-五穀・・・米、麦、黍(きび)、豆、粟(日本書紀では、稲、麦、豆、粟、稗)
・慶安の御触書(1649 年、家光[3])・・・生活干渉、勧農主義→「徳川禁令考」、地頭→旗本、衣類→布・木綿
・分地制限令(1673、1713 年)・・・本百姓の維持→「徳川禁令考」、名主→20 石、本百姓→10 石以上
⑥大名
・武家諸法度・・・吉宗[8]からは前代の法度を踏襲した
・元和令(1615 年、秀忠[2])・・・伏見城で家康の命により、徳川秀忠の名前で朗読(崇伝が起草)→「徳川禁令考」
・一国一城令
・寛永令(1635 年、家光[3])・・・起草者→林羅山→「徳川禁令考」
-500 石積み以上の大型船建造の禁止
-参勤交代の制度化・・・毎年夏、4 月に交代(関東の大名は半年交代、対馬の宋氏は 3 年に一回)
・寛文令(1663 年、家綱[4])
4
VIII.江戸時代
1.政治史(3)
(1) 1857 年までの動向
越前:松平慶永
幕府:13 代 家定
水戸:徳川斉昭
老中:安倍正弘
彦根:井伊直弼
実の子
薩摩:島津斉彬
=
一橋派:一橋慶喜
(譜代・将軍側近)
1857 年死亡
その次
→堀田正睦(まさよし)
VS
南紀派:徳川慶福
=
(紀伊藩主)
集成館(洋式工場群)、反射炉
(2) 文久の改革・・・島津久光(斉彬の弟)、勅使=大原重徳(しげとみ)
①政事総裁職・・・松平慶永(越前藩主)
②将軍後見職・・・一橋慶喜
③京都守護職・・・松平容保(会津藩主)・・・新撰組
(3) 外国の勢力
①イギリス(パークス)=薩摩・長州
②フランス(ロッシュ)=幕府
(4) 藩政改革
①薩摩藩(島津斉興)・・・雄藩
・調所広郷→琉球貿易、黒砂糖専売強化(奄美大島など)
・500 万両 250 年賦償還
②長州藩(毛利敬親)・・・雄藩
・村田清風→越荷方(下関、倉庫業兼金融業を行う役所)、紙・蝋の専売
L他国の廻船がもたらす積荷を抵当に資金の貸し付けを
行ったり、その積荷の委託販売を行う
・借財 37 ヶ年皆済仕法
③土佐藩(山内豊信)・・・雄藩
・おこぜ組
・人材登用・・・吉田東洋
④肥前藩(鍋島直正)・・・雄藩
・有田焼専売(緩和)
・反射炉築造(1850 年)・・・この後幕府が、伊豆・韮山に築造(代官=江川太郎左衛門英竜)。その後、薩摩藩の集成館
・均田制
・人材登用・・・江藤新平
※藩学一覧
⑤水戸藩(徳川斉昭)
年代
設立地
藩学名
設立者
・人材登用・・・藤田東湖、会沢安
1641 年
岡山
花畠教場
池田光政
・兵制改革
1719 年
萩
明倫館
毛利吉元
⑥秋田藩(佐竹義和、よしまさ)
1755 年
熊本
時習館
細川重賢
・農村再編成・・・農、鉱、林業の振興
1773 年
鹿児島
造士館
島津重豪
・国産会所設置・・・生糸、絹織物産業育成
1776 年
米沢
興譲館
上杉治憲
・藩校・・・明徳館
1789 年
秋田
明徳館
佐竹義和
⑦米沢藩(上杉治憲)
1799 年
会津
日新館
松平容頌
・倹約と殖産興業・・・生糸、絹織物の専売
1841 年
水戸
弘道館
徳川斉昭
・人材登用・・・細井平州→文武奨励、興譲館の再興
5
VIII.江戸時代
1.政治史(3)
(5) 幕末の政治の流れ
1853 年
ペリー(「日本遠征記」)、プゥチャーチン来航
1854 年
日米和親条約
1856 年
アロー号事件・・・清国 vs 英仏連合軍
1858 年
日米修好通商条約
安政の大獄(~59 年)
1860 年
1861 年
1862 年
1863 年
1864 年
1865 年
1866 年
1867 年
清敗北、ハリス着任
<<横浜中心のイギリス相手>>
吉田松陰、橋本佐内、三条実万(さねつむ)、
頼三樹三郎、梅田雲浜
・新見正興→ポーハタン号
・勝海舟(勝安房守安芳)→咸臨丸
遣米使節
桜田門外の変
五品江戸廻送令(雑穀、水油、蝋、呉服、生糸)
和宮降家
坂下門外の変
寺田屋事件
生麦事件
長州藩攘夷決行
薩英戦争
天誅組の乱
八月十八日の政変
生野の変
池田屋事件
禁門の変(蛤御門の変)
第一次長州征伐
四国連合艦隊下関砲撃
条約勅許
薩長連合
改税約書調印(5%)
第二次長州征伐
大政奉還
討幕の密勅
王政復古の大号令(12 月 9 日)
安藤信正(老中)→在郷商人の反対
和宮(孝明天皇の妹)
安藤信正失脚
尊王攘夷思想及び運動の崩壊期
兵庫開港延期が条件
(6) 長州藩側を中心とする事項・・・最初→公武合体、航海遠略策(永井雅楽)
<尊攘派の動き>
①外国船砲撃事件(1863 年)
②天誅組の乱(1863 年、吉田寅太郎)
③八月十八日の政変(1863 年、三条実美)
1866 年
④七卿落ち(三条実美ら→長州へ)
薩長連合
⑤生野の変(1863 年、平野国臣)
(尊王討幕)
⑥天狗党の乱(水戸)
⑦池田屋事件(1864 年、新撰組)
⑧四国連合艦隊下関砲撃(1864 年、英・米・仏・蘭)
後藤象二郎(土佐)から
⑨禁門の変(1864 年、蛤御門の変)
山内容堂(豊信、内大臣)を
⑩長州征伐(1 次・2 次)
通じて建議(二条城)
(7) 薩摩藩側を中心とする事項
<公武合体派の動き>
①寺田屋事件(1862 年)
②文久の改革(1862 年、島津久光)
③生麦事件(1862 年、リチャードソン)
④薩英戦争(1863 年)
(8) 土佐藩・・・土佐の公武合体論=公議政体論
①坂本竜馬(海援隊)
②中岡慎太郎(陸援隊)
1867 年
大政奉還
王政復古の大号令
※生糸・茶などの
商品作物の増産
↓
生糸輸出激増
↓
西陣・桐生などの
機織屋に大打撃
(原料輸入が困難)
※国内より安価で良質な
綿糸・綿織物の輸入
↓
旧来の手工業的
紡績業に大打撃
※三職
・総裁(有栖川宮熾仁親王)
・議定(皇族、公卿、諸侯から 10 名
・参与(公卿と諸藩代表者 20 名を任命)
6
VIII.江戸時代
1.政治史(3)
(9) 幕末の政局
1858 年
1858 年
~
1862 年
1859 年
1860 年
1861 年
1862 年
1863 年
~
1864 年
1863 年
1864 年
1865 年
~
1867 年
4月
6月
10 月
3月
10 月
1月
4月
7月
8月
7月
8月
10 月
6月
7月
8月
1865 年
1866 年
4月
1月
5月
12 月
1867 年
9月
10 月
12 月
井伊直弼→大老就任
日米修好通商条約
橋本左内・吉田松陰ら処刑
桜田門外の変
五品江戸廻送令
和宮降家
坂下門外の変
寺田屋事件
慶喜→将軍後見職
生麦事件
薩英戦争
八月十八日の政変
天誅組の乱
生野の変
池田屋事件
蛤御門の変
四国連合艦隊下関砲撃
第一次長州征伐
第二次長州征伐
薩長同盟
改税約書調印
慶喜→15 代将軍
孝明天皇急死
山内豊信→大政奉還を建議
大政奉還
王政復古の大号令
安政の大獄
→尊攘派志士の反感
→安藤信正(老中)失脚
→薩摩藩尊攘派に対する弾圧
公武合体
武家
尊王攘夷
尊王討幕
幕府
相家=藤原氏
「ええじゃないか」止む。「岩蔵公実記」
※各藩の人物
長州
薩摩
備後福山
伊予宇和島
飫肥(宮崎)
熊本
伊藤博文
山田顕義
吉田松陰
井上馨
青木周蔵
久坂玄瑞
木戸孝允
高杉晋作
大村益次郎
山県有朋
前原一誠
大山巌
寺島宗則
小松帯刀
五大友厚
森有礼
黒田清隆
松方正義
三浦通庸
安倍正弘
伊達宗城
小村寿太郎
井上毅
出身
出身
藩士
旧藩士
旧藩士
藩士
出身
藩士
藩士
藩士
出身
出身
旧藩士
家老
出身
旧藩士
旧藩士
旧藩士
出身
藩主
藩主
旧藩士
出身
土佐
佐賀
福井
紀伊
若狭小浜
彦根
水戸
越後高田
福岡
谷干城
吉村寅太郎
福岡孝弟
岩崎弥太郎
板垣退助
古沢滋
片岡健吉
中江兆民
馬場辰猪
植木枝盛
大木喬任
江藤新平
副島種臣
大隈重信
橋本左内
由利公正
徳川慶福
陸奥宗光
梅田雲浜
井伊直弼
武田耕雲斎
前島密
平野国臣
出身
藩士
藩士
郷士出身
出身
出身
出身
出身
出身
出身
出身
出身
出身
出身
藩士
藩士
藩主
旧藩士
藩士
藩主
重臣
旧藩士
藩士
※府藩県三治制(1868 年)・・・遠国奉行→府、郡代・代官→県
7
VIII.江戸時代
1.政治史(4)
(1) 徳川氏系図
松平
清康
広忠
2
信康
忠直
光長
結城秀康(越前松平)
忠昌
昌親
3
秀忠
忠輝
家光
4
保科正之
綱重
5
1
家康
家綱
光友
綱誠
頼宣(紀伊)
光貞
綱教
頼房(水戸)
家宣
7
家継
綱吉
義直(水戸)
8
6
9
家重
宗直
光圀
綱条
家治
13
重好(清水)
吉宗
頼純
10
宗武(田安)
定信
宗尹(一橋)
治済
11
家斉
12
斉敦
宗将
家定
家慶
斉順
14
家茂
斉昭
頼重
慶篤
15
慶喜
(2) 江戸時代の職制
大老
老中
将軍
(非常置)
(政務総括、月番制)
側用人
(側近)
大目付
(大名監察)
町奉行
(江戸市政)
勘定奉行
城代
(老中補佐、月番制)
寺社奉行
京都所司代
大阪城代
目付
(10 万石以上の土地)
代官
(10 万石未満の土地)
(佐渡、長崎など)遠隔地に置かれた奉行
(旗本・御家人監察)
(三奉行中最高格、月番制)
(朝廷・西国大名監察)
(大坂城の警備、大坂町奉行の総括)
※三奉行・・・寺社奉行、町奉行、勘定奉行
・町奉行、勘定奉行・・・旗本から抜擢
・寺社奉行・・・譜代大名から抜擢
※職員の区別
・番方・・・軍事関係を扱う職員
・役方・・・一般の事務系の仕事を扱う職員
郡代
(駿府など)、将軍に代わって城を守り、政務をとる職
遠国奉行
若年寄
(天領支配)
は評定所
※特徴
・要職には譜代大名が就任
・月番制に基づく合議制
・戦時体制を兼ねる
・ピラミッド構造
※大老
・最初・・・1636 年、酒井忠世
・酒井、土井、堀田、井伊
・土井利勝・・・家康の従弟
※庄屋仕立て
三河時代の家政機関を必要に応じて改組・
拡大したもの。各藩の職制にも共通
8
VIII.江戸時代
2.社会・経済史(1)
・「本佐録」・・・本多正信
→「百姓は財の余らぬ様に、不足なき様に治むること道なり」
・「昇平夜話」・・・河野常道
→「郷村の百姓共は死なぬ様に、生ぬ様にと合点致し」
・「西域物語」・・・本多利明
→神尾春央(享保期に勘定奉行)
「胡麻の油と百姓は絞れば絞るほど出るものなり」
(1) 農村の構造
①村方三役
・名主(庄屋、肝煎)
・組頭・・・名主を補佐
・百姓代・・・農民の代表
②本百姓・・・名寄帳に登録された
③水呑百姓
④名子・被官
(2) 改易大名・・・牢人の発生
①広島藩主・・・福島正則(1619 年、外様)
②福井藩主・・・松平忠直(親藩)
③宇都宮藩主・・・本多正純(1622 年、譜代)
(3) 農民の負担
①本途物成(本年貢)・・・付加税=口米
②小物成・・・山、野、河、海などに課せられる
③高掛物・国役・・・臨時税
④助郷役・・・人馬提供
※主な大名の改易
大名
小早川秀秋
松平忠輝
坂崎直盛
福島正則
本多正純
徳川忠長
(4) 農民の生活
①基盤・・・郷村制
②連帯責任制・・・五人組→律令制下の五保の制にならう
③結・・・相互扶助の組織(農繁期に見られた労力交換の組織)
④村請制・・・村単位の年貢納入請負い
(5) 町人の生活
①地主・家持・・・土地、家敷を持つ
②地借・店借・・・土地、家敷を持たない
③五人組
④税・・・地子銭、運上、冥加
居城
備前岡山
越後高田
石見津和野
安芸広島
下野宇都宮
駿河府中
石高
(千石)
514
600
40
498
155
550
廃絶理由
跡継なし
驕暴殺傷
反抗
城郭修築
城郭修築
驕暴殺傷
年代
1602 年
1615 年
1615 年
1619 年
1622 年
1633 年
※武断主義から文治主義への転換の契機
・油井正雪の乱(1651 年、慶安の変)
・戸次庄左衛門の乱(1652 年、承応の変)
※御蔭参り
約 60 年ごとに起きる伊勢神宮への集団的
参詣→1867 年「ええじゃないか」
※鉱山経営
<幕府・諸藩の直営>
・金・・・佐渡、伊豆
・銀・・・生野(但馬)、大森(石見)、院内(出羽)
・銅・・・阿仁(出羽)、足尾(下野)
<民間請負>
・別子銅山(伊予)・・・住友家
(6) 貨幣制度
①金貨
・計数貨幣・・・品位(成分比率)一定、量目(重量)一定
・慶長大判・・・両、分、朱→四進法
・江戸、金座・・・後藤庄三郎(後藤徳乗の弟子)
②銀貨
・秤量貨幣・・・品位一定、量目不定
※貨幣の交換
・丁銀、豆板銀・・・明和五匁銀(1765 年、x12=小判 1 両)
・1609 年・・・金 1 両=銀 50 匁=銭 4 貫文(4000 文)
・南鐐二朱銀(蘭から輸入、俵物輸出)
・1700 年・・・金 1 両=銀 60 匁=銭 4 貫文
・上方、銀座・・・大黒常是
③銭貨
・藩札・・・最初は福井藩(1661 年)
・寛永通宝・・・1636 年、1 文銭と 4 文銭
明治初期・・・244 藩、1700 種類
・全国的、銭座
④両替商
・本両替・・・金貨と銀貨の交換
・十人両替・・・鴻池屋、天王寺屋、平野屋など→大名に融資(大名貸し)
・銭両替・・・金貨・銀貨と銭貨の交換
(7) 島原の乱(1637 年、家光[3]の時代)・・・領主松倉重政の苛政に対する百姓一揆、天草の農民も呼応
天草領主=寺沢広高
島原領主=松倉重政
益田四郎時貞(天草四郎時貞)・・・原城
反発
→板倉重政戦死、老中松平信綱(知恵伊豆)が鎮圧
9
VIII.江戸時代
2.社会・経済史(1)
(8) 百姓一揆の種類・・・一揆は訳 3000 件起こった
①代表越訴型
・村役人が村民を代表して代官の非法を訴える(前期)
・佐倉惣五郎(下総)
・磔茂左衛門(上野)
②惣百姓一揆
・村役人に指導された全村民が参加した一揆
・後期に頻発
③村方騒動
・貧農が村政参加や村役人の交代を要求して打ちこわしの形態をとった(田沼時代~)
・階層分解
-村役人=質地地主
-平百姓=質地小作人
④国訴
・地方で成立してきた在郷商人が都市の問屋商人たちによる販売流通経路の独占に反対
・合法的闘争
(9) 農村社会の変遷
①初期・・・隷属農民の残存
郡代、代官
村方三役
名主
組頭
(百姓代)
本百姓
((本百姓制へ転換))
・領主収奪抑制(知行取→蔵米取)
・村請制
・慶安の御触書(農業経営のモラル)
・田畑永代売買禁令
・分地制限令
水呑百姓
名子・被官
②寛文・元禄期
・農書・・・宮崎安貞
・治水工事・・・耕地面積拡大
③享保期
・農具の改良
・新田開発
大坂=上方農村
・綿作
江戸=関東農村
・行進
↓
開発
九十九里
・干鰯
10
VIII.江戸時代
2.社会・経済史(1)
(10) 流通関係
1671 年、東廻り航路(河村瑞賢)
1672 年、西廻り航路(河村瑞賢)
日本海沿岸諸港
(酒田)
北前船
<上方農村>
納屋物
<江戸近郊農村>
藩
蔵物
松前船
幕府
納屋物
藩
代銀
蔵物
代金
旗本
仲買
蔵元
蔵屋敷
掛屋
仲買
蔵屋敷
御家人
蔵米取
札差
※大坂~長崎間
→西海路
小売
庶民
南海路
菱垣廻船
(寛永年間)
樽廻船
(小早、寛文年間)
酒店組
江戸=荷受問屋=十組問屋
大坂
大坂=積荷問屋=二十四組屋
問屋
問屋
小売
江戸
庶民
※蔵物
・幕府・藩が徴収した年貢米(蔵米)
・特産物
※問屋商人
仲間という同業組合を結成し、
営業を独占→公認されると株仲間
※納屋物
・各地の商人が集荷した米(納屋米)
・特産物
※札屋(蔵前商人)
大坂で言う蔵元・掛屋の業務
※株仲間の変遷
・江戸初期・・・禁止
・寛永~元禄期・・・黙認
・享保期・・・公認
・田沼時代・・・奨励
・天保期・・・解散
・嘉永期・・・再興
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VIII.江戸時代
2.社会・経済史(2)
(1) 農業の発達
①新田開発
・耕地面積増加・・・160 万町歩→300 万町歩(1.9 倍)
・町人請負新田・・・享保の改革以降活発化、他に代官見立新田
-川口新田(摂津)
-鴻池新田(河内)
-紫雲寺潟新田(越後)
②農具の改良
※治水
・備中鍬
・箱根用水(芦ノ湖)
・千歯扱・・・脱穀用、後家倒し、以前は扱箸
・見沼代用水(利根川)
・穀竿
・玉川上水(多摩川)
・千石簁(せんごくとおし)・・・穀粒の選別
・唐箕(からみ)・・・もみ殻やごみをとる
※肥料
・踏車(18 世紀頃)・・・灌漑用
・「民間省要」(1721 年、田中丘愚)
③肥料の進歩・・・金肥(お金を出して買う肥料)
まぐさ=刈敷、秣場(まぐさば)
・油粕・・・菜種油の搾りかす
・干鰯・・・綿花栽培
④商品作物の栽培
・四木・・・漆、茶、楮、桑
・三草・・・麻、紅花、藍
・紅花(出羽)・藍(阿波)・・・染料
・楮・・・和紙
・蘭草(備中)・・・たたみ表
・麻(越後)
・木綿(摂津・河内、尾張・三河)
(2) 農学の発達
①江戸前期
・清良記・・・日本最初の農書
・農業全書(1696 年、宮崎安貞)・・・「惣じて農具をえらび、それぞれの土地に随って宜しきを用ゆるべし」
②江戸後期
・広益国産考(大蔵永常)
・農具便利論(大蔵永常)
③三大農政家
・佐藤信淵(のぶひろ)・・・「農政本論」
・二宮尊徳・・・報徳社→尊徳仕法(農村改良運動、相模)
・大原幽学・・・先祖株組合(下総)
(3) 水産業
①鰯漁
・地引網・・・東日本(九十九里浜)、鰯→干鰯
・定置網・・・西日本
②上方漁法の全国化
③捕鯨業が盛んになった(紀伊、土佐、肥前)
※「漁村維持法(1780 年、佐藤信孝)
・九十九里浜・・・鰯漁→干鰯
(4) 製塩業
①揚浜法(中世)→入浜法(近世)・・・潮の干満を利用
②入浜式塩田・・・粘土を敷き詰め、毛細管現象を利用(開発=赤穂の製塩業者)
※
北方探検
・最上徳内(1786 年)
・近藤重蔵(1798~99 年)・・・「大日本恵登呂府」の標柱
・間宮林蔵(1808 年、1808~09 年)・・・サハリン島、間宮海峡
12
VIII.江戸時代
2.社会・経済史(2)
(5) 江戸時代の豪商
①紀伊国屋門左衛門(材木商)・・・上野寛永寺根本中堂修築
②奈良屋茂左衛門(材木商)・・・日光東照宮の改築
③三井高利の越後屋(呉服商・両替商)
・・・三井高房(孫)「町人考見録」→江戸初期から中期の京都の豪商たちの盛衰の様子を記し、町人の心得を説く
④鴻池(摂津伊丹、酒造・両替・高利貸)・・・のち三和銀行
⑤住友(京都、銅商)・・・別子銅山
(6) 三大市・・・上方を中心とする市場
①魚市・・・雑喉場⇔日本橋(江戸)
②青物市・・・天満⇔神田(江戸)
③米市・・・堂島
(7) 交通・運輸
①五街道・・・東海道、中仙道、日光街道、奥州街道、甲州街道
・草津・・・東海道と中仙道の合流地点
・宇都宮・・・日光街道と奥州街道の分岐点
・関所・・・入り鉄砲、出女
②道中奉行(1659 年)・・・五街道を管轄した役人
③宿場・・・五街道のうち最も宿場の多かったのは中仙道(67 宿)、東海道は 53 宿、2~3 里ごと
・本陣・・・大名が泊まった
・旅籠・・・一般の旅行者が泊まった(食事付き)
・木賃宿・・・一般の旅行者(食事なし)
④問屋場・・・幕府公用の人馬の継立て(藤枝宿)
・東海道・・・100 人、100 疋
・中仙道・・・50 人、50 疋
・日光・甲州、奥州街道・・・25 人、25 疋
・助郷役・・・人馬の不足分を宿駅近在の村(助郷)から徴発
⑤飛脚
・継飛脚・・・幕府専用
・大名飛脚・・・藩専用
・町飛脚・・・町人専用(飛脚問屋が経営)
⑥航路開拓
・河村瑞賢・・・宇治川
・角倉了以・・・高瀬川(高瀬船)、淀川(過書船)
・富士川、天竜川、保津川
(8) 工業
①17 世紀・・・農村家内工業(農民が農業の副業として製造)
②18 世紀・・・問屋制家内工業(問屋商人が原料・道具を家内生産者に前貸しし、その生産物を買い取る)
③19 世紀・・・工場制手工業→分業と協業(労働者を一つの工場に集め、分業・協業により商品を生産)
※酒造業・・・伊丹、灘地方
綿工業・・・尾西地方
※松前藩の知行制度
①商場知行制(17 世紀初頭~)
・米が栽培できず、他藩のように米による年貢の徴収が行えなかった
・知行(領地)の代わりにアイヌ民族との交易場であった商場を上級藩士に与えた
②場所請負制(18 世紀初頭~)
・潤沢な資金力を持つ近江商人などの蝦夷地進出
・家臣が商場の交易を商人に請け負わせ、運上金を受け取るようになる
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VIII.江戸時代
3.外交史・・・善隣友好的平和外交
(1) 初期外交
①明・・・出会貿易(ルソン、コーチ)
※外国人の呼び方
②朝鮮
・紅毛人・・・英、蘭人
・通信使(1607 年)
・南蛮人・・・ポルトガル、イスパニア人
・己酉条約(慶長条約、1609 年)・・・朝鮮との通交→対馬の宋氏が仲介
③英・蘭・・・リーフデ号(1600 年、豊後国臼杵湾)
※平戸
・ウィリアム・アダムズ(英)→三浦按針
・1609 年・・・蘭の平戸貿易開始
・ヤン・ヨーステン(蘭)→耶揚子
・1613 年・・・英、平戸に商館を開く
④琉球・・・島津家久による武力征討(1609 年)→日清両属
・慶賀使・・・将軍交代ごと
・恩謝使・・・琉球王交代ごと
⑤ポルトガル・・・マカオが拠点
・白糸(中国産)の輸入・・・糸割符制度(1604 年)
-パンカド商法(ポルトガル人はパンカダと呼んだ)→経済的圧力
-「糸割符由緒書」
・五か所商人・・・長崎、堺、京都、大坂、江戸
※三都商人・・・江戸(人口約 100 万人)、大坂(約 35 万人)、京都(約 40 万人)
・マードレ・デ・デウス号事件(1610 年)→軍事的圧力
⑥イスパニア・・・マニラが拠点
・ドン・ロドリゴ(1609 年、上総)
・田中勝介・・・ノビスパン(メキシコ)に派遣(1610 年)→帰国(1611 年)・・・答礼使→ビスカイノ
・慶長遣欧使節(1613 年)・・・支倉常長渡欧(ルイス・ソテロ同行) ※天正遣欧使節は 1582 年)
⑦朱印船貿易(~1635 年)・・・「長崎志」
・朱印状・・・秀吉が創始、家康が整備
・輸入品・・・生糸、絹織物、砂糖
・輸出品・・・銀、銅、刀剣
・貿易家
※山田長政
-京都・・・角倉了以、茶屋四郎次郎、角倉素庵
シャム(アユタヤ)の日本町のリーダー
-大坂・・・末吉孫左衛門
-長崎・・・末次平蔵、荒木宗太郎
-大名・・・島津家久(薩摩)、松浦鎮信(平戸)、有馬晴信(肥前)
(2) 鎖国・・・商教分離のため
①1612 年・・・禁教令(天領)
②1614 年・・・高山右近らをマニラ方面に追放
③1616 年・・・中国船以外の外航船来航地を平戸・長崎に制限
④1623 年・・・イギリス、日本から去る
⑤1624 年・・・イスパニア船の来航禁止
⑥1633 年・・・鎖国令(i) (寛永 10 年)
・奉書船以外の海外渡航の禁止・・・「徳川禁令考」
・奉書・・・老中が発行、海外渡航には朱印状と奉書が必要になった(1631 年~)
⑦1635 年・・・鎖国令(iii) (寛永 12 年)
・日本人の海外渡航と帰国を全面禁止、港は長崎に限る
・翌年・・・ポルトガル人→出島へ
⑧1639 年・・・鎖国令(v)(寛永 16 年)・・・ポルトガル船(かれうた)の来航禁止
(3) 海外情報源
①「オランダ風説書」・・・長崎通詞(通訳) ※オランダ商館長=甲比丹(カピタン)
②漂流民・・・大黒屋幸(光)太夫(1792 年、ラックスマン(露))
(4) 結果
①幕府権力の強化・安定
②世界の進運から取り残された
③第二の国風文化の開花
④島国根性の形成
※通交国
・通信国・・・蘭、明
・通信国・・・朝鮮、琉球
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VIII.江戸時代
3.外交史
(5) 鎖国の崩壊過程
1792 年
ラックスマン(露)→根室
漂流民・・・大黒屋幸(光)太夫
1798 年
近藤重蔵・最上徳内→蝦夷地探検
1799 年
東蝦夷地を直轄
1804 年
レザノフ(露)→長崎、信牌
1806 年
文化撫恤(ぶじゅつ)令
1807 年
西蝦夷地を直轄
1808 年
フェートン号(英)事件
1811 年
1825 年
1828 年
ゴローウニン(露)事件→国後島
→箱館に監禁
無二念打払令
シーボルト(独)事件
1837 年
モリソン号(米、民間商船)事件
1840 年
1842 年
1844 年
1846 年
アヘン戦争(~42 年)
天保の薪水給与令
蘭国王ウィルレム 2 世の開国勧告
ビッドル(米、米東インド艦隊司令長官)
→浦賀
ペリー(米、米東インド艦隊司令長官)
→浦賀
プゥチャーチン(露)→長崎
日米和親条約
日露和親条約
1853 年
1854 年
ロシア女帝(エカテリーナ 2 世)の国書持参
桂川甫周「北槎聞略」
「大日本恵登呂府」
蝦夷奉行(箱館奉行)設置(1802 年)
外国船に薪水を与える
箱館奉行廃止→松前奉行設置
松平康英(長崎奉行)自害
背景:ナポレオン戦争(仏(蘭併合)vs 英)
→大津浜(常陸)、宝島(薩摩)で略奪・暴行
高田屋嘉兵衛(淡路)と交換(1813 年)
「日本幽囚記」
蘭・明以外の外国船(イギリス船)撃退
蘭学統制強化、高橋景保→死罪
※尚歯会(蘭学研究団体)
・渡辺崋山(三河田原藩家老)・・・慎機論
・高野長英(陸奥水沢町医者)・・・「戊戌夢物語」
・小関三英・・・自殺
漂流民を浦賀(相模)、山川(薩摩)に送還
→撃退。1839 年の蛮社の獄に発展
南京条約
家斉[11]
安倍正弘→「祖法」を理由に拒否
家慶[12]
4 隻(蒸気船 2 隻)、旗艦=サスケハナ号
フィルモアの国書持参
家慶[12]
国後・択捉の南千島・・・日本領
得撫以北の北千島・・・ロシア領
樺太・・・両国共通
(6) 日米和親条約(1854 年)・・・ペリー、安倍正弘(老中)、林復斎
①下田、箱館の開港
②難破船乗組員の救助、燃料(石炭)や食料の供給
③最恵国待遇を米に認める
④領事駐在許可
※和親条約締結
・[ア]・・・アメリカ(米)
・[オ]・・・オランダ(蘭)
・[イ]・・・イギリス(英)
・[ロ]・・・ロシア(露)
(7) 日露和親条約(1854 年)・・・プゥチャーチン、阿部正弘(老中)
①日米和親条約とほぼ同内容
②長崎も開港
③択捉・得撫島間を日露国境とする
④樺太は両国人雑居地とする
(8) 安政の改革・・・安倍正弘
①海軍伝習所(海軍の母体)を設置(1855 年)
②講武所(陸軍の母体)を設置(1856 年)
(9) 日米修好通商条約(1858 年、家定[13])・・・ハリス、井伊直弼、無勅許調印
①神奈川、箱館、長崎、新潟、兵庫の開港(神奈川開港 6 か月後に下田は閉鎖)
②関税自主権が無い→協定関税制度
③治外法権の承認
④1860 年、批准書交換(ワシントン)・・・親見正興(品川から出帆)
⑤1866 年、改税約書(5%)
※安政の五か国条約
・[ア]・・・アメリカ(米)
・[オ]・・・オランダ(蘭)
・[イ]・・・イギリス(英)
・[フ]・・・フランス(仏
・[ロ]・・・ロシア(露)
代表
・井上清直
・岩瀬忠震(ただなり)
※開港
・1859 年・・・横浜、長崎
・1867 年・・・神戸、大坂の開市
・1868 年・・・新潟、江戸の開市
※貿易章程
・輸入税・・・平均 20%
・輸出税・・・5%
※交易品
・輸入品・・・毛・綿織物(75%)
・輸出品・・・生糸、茶、蚕卵紙
15
VIII.江戸時代
4.文化史(1)
(1) 寛永期文化・・・家光[3]とその前後
①建築
・日光東照宮・・・権現造 ※眠り猫を彫ったのは左甚五郎
・桂離宮(八条宮智仁親王(後陽成天皇の弟)の別邸)、修学院離宮・・・数寄屋造
②絵画
・狩野探幽・・・幕府の御用絵師
・土佐光起、住友如慶・・・朝廷の専門絵師(絵所預)
・俵屋宗達・・・「風神雷神図屏風」
③陶芸
・酒井田柿右衛門・・・赤絵、「色絵花鳥文深鉢」
・野々村仁清・・・京焼の祖、「色絵吉野山図茶壺」
・本阿弥光悦・・・「不二山」(陶芸)、「船橋蒔絵硯箱」(蒔絵)
④思想・・・朱子学(藤原惺窩、林羅山)
⑤文学
・仮名草子
-浅井了意・・・「東海道名所記」
-鈴木正三・・・「二人比丘尼」
-如儡子・・「可笑記」
・俳諧
-松永貞徳・・・貞門派
-西山宗因・・・談林派→松尾芭蕉
(2) 元禄文化・・・綱吉[5]とその前後
①建築
・湯島聖堂
・護国寺(亮賢)
・護寺院(隆光)
②彫刻・・・円空(鉈彫り)→両面宿儺(すくな)像
③絵画
・菱川師宣・・・浮世絵、「見返り美人図」(版画でなく肉筆画)
・尾形光琳・・・「紅梅白梅図屏風」、「燕子花(かきつばた)図屏風」→装飾画を大成
④工芸
・宮崎友禅・・・友禅染→元禄模様、元禄小袖が流行
・尾形光琳・・・蒔絵、「八橋蒔絵硯箱」
⑤宗教
・隠元隆琦・・・黄檗(おうばく)宗→禅宗と念仏宗を融合、宇治の黄檗山万福寺
・山崎闇斎・・・垂加神道
(3) 元禄期の文学
①井原西鶴・・・浮世草子
・好色物・・・「好色一代男」、「好色一代女」、「好色五人女」
・武家物・・・「武家義理物語」、「武道伝来記」
・町人物・・・「日本永代蔵」、「世間胸算用」(大晦日が題材)
②松尾芭蕉・・・蕉風俳諧
・わび、さび
・奥の細道、曽良、猿蓑(句集)
③近松門左衛門・・・脚本
・世話物・・・「心中天網島」、「冥途の飛脚」、「曽根崎心中」(1703 年)
・時代物・・・「国性爺合戦」、「出世景清」
阿国歌舞伎
女歌舞伎
(遊女)
1629 年禁止
若衆歌舞伎
1652 年禁止
野郎歌舞伎
(演劇中心)
元禄歌舞伎
※蕉門十哲
オでムカエノひとタチ、モリハスギシカナイ
越智越人、向井去来、榎本(宝井)其角、
立花北支、森川許六、服部嵐雪、
杉山杉風、志太野坡、各務支考、内藤丈草
(4) 歌舞伎
①上方・・・坂田藤十郎、和事(恋愛物)
②江戸・・・市川団十郎、荒事
③芳沢あやめ・・・女形(おやま)
④竹本義太夫・・・人形浄瑠璃(浄瑠璃節にあわせて三味線を弾く人形操り→辰松八郎兵衛)→義太夫節
16
VIII.江戸時代
4.文化史(1)
(5) 儒学者の系図
1600
<<朱子学>>
身分秩序重視
(相国寺)
1620
1640
1660
1680
1700
1720
(本朝通鑑)
(建仁寺)
(1690 年、湯島聖堂、綱吉[5]時代)
林羅山(道春)
林鵞峰(春斎)
林鳳岡(信篤)
(家綱[4]の時代)
藤原惺窩
(京学)
日本朱子学
石川丈山
新井白石
松永尺五
(木門)
木下順庵
(前田綱紀に仕える)
「六諭衍義大意」
「兼山麗沢秘策」
(吉宗[8]に仕える)
室鳩巣
雨森芳洲
(土佐藩家老として藩政改革)
南村梅軒
谷時中
(対馬宗氏に仕え、対朝鮮外交)
新井白石と対立
野中兼山
(南学)
土佐で発展
山崎闇斎
(崎門)
浅見絅斎
(保科正之に仕える、垂加神道)
(近江聖人)「翁問答」
日本陽明学の祖
<<陽明学>>
明の王陽明
知行合一
中江藤樹
藤樹書院(近江)
<<古学>>
竹内式部
山県大弐
「大学或問」
→参勤交代緩和、武士土着論主張
熊沢蕃山
大塩平八郎
(池田光政に仕える)
山鹿素行
(堀川学派)
古義学派
伊藤仁斎
伊藤東涯
「経済録」
(古義堂[京都])
(古文字学派)
荻生徂徠
太宰春台
仁を重視
(蘐園塾[江戸・茅場町])
「論語古義」「孟子古義」「童子問」
「政談」武士土着論→吉宗[8]へ
・儒学(儒教)・・・中国・春秋戦国時代、孔子・孟子により創始
・朱学・・・中国・宋代に朱熹(子)により創始された新儒学。鎌倉時代末に伝来。
室町以降、五山の禅僧により研究。江戸時代は幕府・諸藩の保護。→専門的な朱子学者が出現。
・陽明学・・・中国・明の時代に王陽明により創始された新儒学。→江戸時代初めに伝来。
・古学・・・日本独自の儒学。復古主義→国学発展の契機
※藤原惺窩・・・慶長の役の際、朝鮮人捕虜から朱子学を学ぶ→家康に講義。近世朱子学の祖
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VIII.江戸時代
4.文化史(1)
(6) 新井白石
①「読史余論」・・・歴史書→家宣[6]に進講した日本史。九変五変論
②「折りたく柴の記」・・・自叙伝
③「西洋紀聞」・・・西洋事情
④「采覧異言」・・・屋久島に潜入したイタリア人(ヨハン・シドッチ)を尋問し、西洋諸事情をまとめる
⑤「古史通」・・・古代史研究法→「日本書紀」神代巻を合理的に解釈
⑥「藩翰譜」・・・藩・大名の年譜、系図をまとめたもの
※蘭学
・江戸初期・・・蛮学
・中~後期・・・蘭学
・江戸後期・・・洋学
(7) 元禄期の主な著作
※算額
①山鹿素行・・・「中朝事実」、「武家事記」
・和算家が数学の問題を書いて神社などに奉納した額
②荻生徂徠・・・「政談」
・これに他の和算家が解答と新しい問題を書いた算額を奉納
③太宰春台・・・「経済録」
④水戸家・・・「大日本史」
⑤契沖・・・「万葉代匠記」
・師匠である下河辺長流に代わって書き記した
・徳川光圀の依頼によって 1688(元禄 1)年に成立
⑥北村季吟・・・「源氏物語湖月抄」、「春曙抄」(枕草子の注釈書)
⑦吉田光由・・・数学、「塵劫記」
⑧関孝和・・・数学(微分積分、和算、算額)、「発微算法」
⑨宮崎安貞・・・「農業全書」
⑩貝原益軒・・・本草学、「大和本草」
⑪稲生若水・・・本草学「庶物類纂」
⑫西川如見(長崎通司)・・・「華夷通商考」→外国との交際を力説、実学の先駆
(8) 私塾一覧
年代
1634 年
1662 年
1709 年ころ
1724 年
1817 年
1856 年
所在
近江
京都
江戸
大坂
日田
萩
私塾名
藤樹書院
古義堂
蘐園塾
懐徳堂
咸宜園
松下村塾
学主
中江藤樹
伊藤仁斎
荻生徂徠
三宅石庵
広瀬淡窓
吉田松陰
※閑谷学校(岡山県備前市)
・1668(寛文 8)年、岡山藩主池田光政が創設
・領内民間教育の中心
・1870(明治 3)年廃校→遺構は国宝建造物に指定
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VIII.江戸時代
4.文化史(2)
(1) 化政文化・・・家斉[11]の時代
①絵画
・錦絵・・・「弾琴美人」(鈴木春信)→多色刷木版画浮世絵
・役者絵・・・「市川鰕蔵」(東洲斎写楽)→首をアップで描く絵=大首絵
・美人画・・・「婦女人相十品」(喜多川歌麿)→首をアップで描く絵=大首絵
・写生画・・・「雪松図屏風」(丸山応挙、日本で最初に足の無い幽霊を書いた人、丸山派)
※四条派・・・松村月渓(呉春)
・西洋銅版画・・・「不忍池図」(司馬江漢)
・西洋画・・・亜欧堂田善
・風景画
-「東海道五十三次」(歌川広重)
-「風景画「富嶽三十六景」(葛飾北斎)
・人文画・・・学者や文人が描いた絵
-「十便十宜図」(与謝蕪村・池大雅)
-「鷹見泉石像」(渡辺崋山)
②文学・・・厳しい統制のもとで展開、女房詞といわる一種の隠語が多く使われる
・洒落本・・・「仕懸文庫」(山東京伝)→遊里を舞台にした小説
寛政の改革で弾圧
・黄表紙・・・「近々先生栄花夢」(恋川春町)→大人向けの絵入り小説
・合巻・・・「偐紫田舎源氏」(柳亭種彦)→家斉[11]の大奥を風刺
天保の改革で弾圧
・人情本・・・「春色梅児誉美」(為永春水)→江戸を舞台にした恋愛小説
・読本
-初期・・・「雨月物語」(上田秋成)
-後期・・・「南総里見八犬伝」(滝沢馬琴)→勧善懲悪、「椿説(ちんせつ)弓張月」・・・源為朝
・滑稽本・・・「東海道中膝栗毛」(十返舎一九)、「浮世風呂」・「浮世床」(式亭三馬)
③芸能
・浄瑠璃
-竹田出雲・・・菅原伝授手習鑑、仮名手本忠臣蔵
-近松半二・・・本朝廿四考
・歌舞伎
-鶴屋南北・・・東海道四谷怪談
-河竹黙阿弥
・白波物・・・「白波五人男」
・散切物
④詩歌
・俳諧
-与謝野蕪村・・・摂津、天明期
-小林一茶・・・信濃、化政期
・川柳
-柄井川柳
・狂歌
-太田南畝(なんぽ、蜀山人)
-宿屋飯盛(石川雅望)
(2) 国学の四大人(しうし)
①荷田春満(かだのあずまろ)・・・「創学校啓」→二典の研究
②加茂真淵・・・「国意考」「万葉考」
③本居宣長
・「古事記伝」、家塾=鈴の屋
・「うひやまぶみ」(1799 年、入門書)→わが師大人=加茂真淵
・「秘本玉くしげ」(政治経済論)
・「玉勝間」(随筆集)
・「玉小櫛」、「直毘霊(なおびのみたま)」(1771 年)→言痛き教=儒教
④平田篤胤・・・復古神道、「古史徴」
※塙(はなわ)保己・・・「群書類従」→和学講談所
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VIII.江戸時代
4.文化史(2)
(3) 化政期の主な著作
①前野良沢、杉田玄白、桂川甫周、中川淳庵・・・「解体新書」(1774 年、田沼時代)
・・・クルムス(独)「解剖図譜」の蘭訳「ターヘル・アナトミア」を翻訳したもの。
日本最初の翻訳解剖書
②大槻玄沢・・・「蘭学階梯」(蘭語入門書)、芝蘭堂(蘭学塾)を開く
③杉田玄白・・・「蘭学事始」(1815 年、回想録)
④宇田川玄随(津山藩医)・・・「内説内科撰要」
⑤稲村三伯・・・「ハルマ和解」(1796 年、江戸ハルマ、最初の蘭日対訳辞書)
⑥青地林宗・・・「気海観瀾」
⑦帆足万里・・・「窮理通」
⑧宇田川榕庵・・・「舎密開宗(せいみかいそう)」、「菩多尼訶教」
⑨高野長英・・・「戊戌夢物語」
⑩渡辺崋山・・・「慎機論」
⑪伊能忠敬・・・「大日本沿海輿地図」(全国の沿岸部を三角測量)
⑫志筑忠雄(長崎通司)
・「暦象新書」(ニュートンの力学を紹介)
・「鎖国論」(ケンペル(独医)の「日本史」を翻訳)
⑬シーボルト(鳴滝塾)・・・「日本『Nippon』」
※蛮書和解御用(役所)
(4) 化政期の新しい政治思想
①安藤昌益(南部・八戸[青森]の医者)
・「自然自営道」→自然世追求
・「統道真伝」→自然新営道を要約したもの
懐徳堂(1724 年、大坂)で学ぶ
②山片蟠桃(両替商・升屋の番頭)・・・「夢の代」→無神論(無鬼論・唯物論)
L(町人の出資により設立された)
③富永仲基・・・「出定後語」(1745 年)→仏教権威批判、「翁の文」
④本多利明・・・「経世秘策」「西域物語」(西洋の地理・風俗を紹介)
→開国貿易論(重商主義的な絶対主義国家を目指す発想)
⑤佐藤信淵・・・「経済要録」→海外経略論、宇内混同秘策
⑥山県大弐・・・「柳子新論」→尊王論
⑦海保青陵・・・「稽古談」→一藩重商主義、君臣の道=市道
⑧太宰春台・・・「経済録」→商業藩営論
⑨熊沢蕃山・・・「大学或問」→武士帰農論
⑩佐久間象山・・・「象山書簡」→西洋学術摂取論、和魂洋才
⑪頼山陽・・・「日本外史」→尊王論
⑫林子平・・・「海国兵談」(1787~1791 年)「三国通覧図説」→海防論
⑬藤田東湖・・・「弘道館記述義」→尊王攘夷論、水戸学
⑭会沢正志斎(会沢安)・・・「新論」→尊王攘夷論
⑮石田梅岩・・・「都鄙問答」(1739 年)→心学・・・儒教道徳に仏教・神道の教えを加味した生活倫理
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