情253 「ディジタルシステム設計 」 (3)Constellation3 ファイヤー和田 [email protected] 琉球大学工学部情報工学科 1 直交座標と極座標[P75] • 極座標 – XY直交座標上の点を、原点からの距離・角度を用いる 極座標を用いて表す。 直交座標 Y軸 y0 極座標 (A0, Φ 0) (x0, y0) A0 Φ0 0 x0 X軸 0 2 極座標・直交座標変換 • 角度Φと大きさAを用いて、平面上の点の位置を示 す。 – この角度Φが変復調では位相となる。 – この大きさが変復調では振幅となる。 y y sin A x cos A A y A sin x A cos Φ x 3 BPSK波形 • BPSKとはBinary Phase Shift Keying • 位相Φの値として2つの値を用いて、2つの波形を生成する。 • 通信を行うときに、上記2つの波形の一つを送るので、2種類 の可能性があり、’1’か’0’かすなわち1ビットの情報を送信す る。 元の波形 x A cos(2ft ) 情報’0’を送信する場合: Φ =0とする 情報’1’を送信する場合: Φ =π(180度)とする。 x A cos(2ft ) x A cos(2ft ) 4 SCILABにてBPSK波形を作る 5 BPSKの2つの波をコンスタレーションで示す • BPSKの2つの波の振幅と位相は? – 情報‘0’ – 情報‘1’ :振幅A=1、位相Φ =0 :振幅A=1、位相Φ =π • これを極座標面に表現すると 極座標 (A0, θ0) =(1, 0) (A1, θ1) =(1, π) 0 6 QPSK波形 • Quadrature Phase Shift Keying • 4つの位相を用いる x A cos(2ft / 4) – Φ =1*π/4 x A cos(2ft 3 / 4) – Φ =3*π/4 x A cos(2ft 5 / 4) – Φ =5*π/4 x A cos(2ft 7 / 4) – Φ =7*π/4 7 SCILABにてQPSK波形を作る 8 QPSKの4つの波をコンスタレーションで示す • QPSKの4つの波の振幅と位相は? – – – – 振幅A=1、位相Φ=1 π /4 振幅A=1、位相Φ = 3 π /4 振幅A=1、位相Φ = 5 π /4 振幅A=1、位相Φ = 7π /4 極座標 (A0, Φ 0) =(1, 1π/4) (A1, Φ 1) =(1, 3π/4) (A2, Φ 2) =(1, 5π/4) 0 (A2, Φ 2) =(1, 7π/4) 9 クイズ1 • 以下の2つの送信波形(BPSK, QPSK)の各サイクル(T1~T5)の波の コンスタレーションポイントを示せ • ただし基準の波の波形として以下の式を仮定せよ! • (ヒント)図のBPSKはこれまで説明した波と異なる。 基準となる波形 x A cos(2ft ) 10 クイズ2 • 以下の4つのコンスタレーションに対応する波 形をSCILABで生成せよ 極座標 1 x1 x2 x0 0 -1 1 -1 x3 11 X軸、Y軸をI相、Q相にチェンジ[p79] • これまで見てきたように、X軸とY軸ではちょうど90°の位相 差がありました。すなわち、直角です。 • これからは、X軸をI相(In Phase),Y軸をQ相(Quadrature Phase) • 平面をIQ平面と呼ぶ Q相 IQ平面 0 I相 12 ここからは教科書を超えた事項! 13 新導入1:複素指数関数 • これまでは、三角関数を用いたが、もう一歩 すすんで複素指数関数を導入する! j ( 2ft ) ~ x (t ) Ae A cos(2ft ) j A sin(2ft ) 実数部 虚数部 • 実数部と虚数部からなるので、複素数である。 • 実数部だけみると、これまで使用した三角関数 14 新導入2:複素平面 • IQ平面 – I相、Q相の2つの値のペアで、平面上の点を指定した。 • 複素平面 – 複素数ひとつで、平面上の1点を示す方法を導入する。 – 実部をI相に対応:実数軸 – 虚部をQ相に対応:虚数軸 嘘数軸(Q相) 複素平面 a+jb b 0 a 実数軸(I相) 15 複素指数関数は複素平面では 回転を示す関数となる。 ~ x (t ) Ae j ( 2ft ) A cos(2ft ) j A sin(2ft ) 実数部 虚数部 虚数軸、Q相 ~x (t ) A sin(2ft ) A 0 2ft 実数軸、I相 A cos(2ft ) 16 時間とともに複素指数関数は回転する。 17 複素振幅 j ( 2ft ) ~ x (t ) Ae j Ae e j 2ft X Ae j、 0 2fとすると、 ~ x (t ) X e j0t • Xはx(t=0)の値であり、 回転のスタート位置(t=0の位置) を示す。 • Xを複素振幅という 18 複素指数関数で、QPSKを示す。 ~ x0 (t ) e ~ x1 (t ) e ~ x2 (t ) e ~ x3 (t ) e j ( 2ft j ( 2ft 1 ) 4 3 ) 4 5 j ( 2ft ) 4 j ( 2ft 7 ) 4 e j e j e e 1 4 3 4 5 j 4 j 7 4 e j 2ft e 3 j 4 虚数軸、Q相 e e j 2ft e 1 4 実数軸、I相 0 j 2ft e j 2ft j e j 5 4 e j 7 4 複素振幅を、複素平面にプロットすれば、コンスタレー ションとなる。 19 複素振幅をSCILABでプロットする 20 同一周波数の波の合成方法 右式の合成を調べる x(t ) cos(2ft ) sin(2ft ) 虚数軸、Q相 それぞれの波の コンスタレーションを 調べ、合成する 複素指数関数に変換 実数軸、I相 0 1 0 j 0 1 j 1 j ~ x (t ) (1 0 j )e j 2ft (0 1 j )e j 2ft (1 j )e j 2ft 合成波の振幅と位相がわかる 合成波 A 2 4 x(t ) 2 cos(2ft / 4) 21 振幅、位相の計算 虚数軸、Q相 0 0 1 j 実数軸、I相 1 0 j 1 j 22 HW3 (1) webclass 情報工学科 デジタルシステム設計 に用意したHW2を完了させよ。 講義から2週間後同一曜日の夜23:00を期限とする。 • http://webclass.cc.u-ryukyu.ac.jp/ 23
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