タイヤの力学

タイヤの力学
タイヤモデルと発生する力の計算方法
使用している図等は安部正人著・自動車の運動と制御より
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タイヤ記号,構造と一般的特性
Fialaの理論概観
制駆動力と横力
制駆動力が作用する場合のタイヤモデル
本日の講義内容
タイヤ記号,構造
と一般
的特性
タイヤ高さ
タイヤ幅
断面高さ
扁平率 =
断面幅
×100 %
タイヤ幅
ラジアルタイヤ
205 / 65 R 15 94 H
扁平率
タイヤ記号
タイヤの最大負荷能力
最大走行速度
80 :: 120
450km/h
kgf
L
リム径
94 :: 210
670km/h
kgf
H
リム径
ZR : 240 km/h
以上
(インチ表示)
205 / 65 R 15 94 H
ロードインデックス
速度記号
タイヤ記号
275 / 35 ZR 20
ポルシェ専用
価格 : お問い合わ
せください
横浜ゴム ADVAN
Sport
横浜ゴムホームページより
• 操縦安定性が向上する
• コーナリング特性が向上する
• ブレーキング性能が向上する
• 乗り心地が悪く(硬く)なる
• 走行音が大きくなる
扁平率を小さくする
と・・・
路面と直接接触す
る部分
制駆動力・コーナリ
ングフォースを発
生させる
トレッドパターンが
刻まれている
タイヤの断面
自動車技術会編 自動車技術ハンドブック
タイヤの骨格
荷重、衝撃、空気
圧に耐える役割
ポリエステル、ナイ
ロン、レーヨン等
タイヤの断面
自動車技術会編 自動車技術ハンドブック
補強帯
カーカスを締め付
けてトレッドの剛性
を高める。
スチール
タイヤの断面
自動車技術会編 自動車技術ハンドブック
カーカス両端を固
定する
リムにタイヤを固定
する
高炭素鋼を束ねた
もの
タイヤの断面
自動車技術会編 自動車技術ハンドブック
コードが交錯している
バイアスタイヤ
• タイヤがたわむときにコードがパンタグラフのよう
なひし形変形をする
• 柔軟性に富み、緩衝効果が高い
• ソフトな乗り心地になる
• タイヤがたわむときトレッドが接地面内で動く
• 耐摩耗性、操縦安定性、転がり抵抗がラジアル
タイヤよりも劣る
バイアスタイヤの長所と短
所
コードがタイヤ断面方向(ラ
ジアル方向)に走っている
ラジアルタイヤ
• ベルト層で剛性をバイアスよりも高めている
• 操縦安定性、ころがり抵抗が小さい
• 耐摩耗性がよい
• ベルト剛性が高いため、低速での継目ひろい、
悪路での乗り心地悪化がある.
ラジアルタイヤの長所と短
所
一般的なタイヤ特性
コーナリングフォース
輪荷重
乾いたアスファルト
1
ぬれたコンクリート
0.5
20 10
ぬれたアスファルト
横滑り角
10 20
deg
0.5
1
路面状態の影響
コーナリングパワー
N/rad (kgf/rad)
587
(60)
392
(40)
1
3
空気圧 MPa
空気圧の影響
FIALAの理論概観
制駆動力の作用しない場合の詳細モデル
• サイドウオールを含め,タイヤをバネでモデル化
A : リム(剛体)
B : サイドウオール
C : トレッドベース
D : トレッドラバー
(パターンが刻ま
れている部分)
タイヤモデル
トレッドベースを梁とみなし,一点集
中荷重により変形すると考える.
トレッドベース
中心線
トレッドラバー接地面はすべり領域と非すべり
領域に分け,異なる変形の仕方をすると考える.
接地面モデル
F1
非すべり領域
横力の求め方
F2
すべり領域
非すべり領域横力 F1
∫
= トレッドラバ横方向せん断応力dx
トレッドラバ横方向せん断応力
= トレッドラバ横方向歪み
× トレッドラバ横方向剛性
非すべり領域横力の求め方
非すべり領域の横方向歪み量
トレッドベースの変
形
すべり領域横力 F2
∫
= 単位幅の横方向摩擦力dx
単位幅の横方向摩擦力
= 摩擦係数 × 接地面圧
すべり領域横力の求め
方
タイヤ接地面圧の仮定

 3l 2 F x  x  
F   K 0  x tan  
 1   dx
0
2k
l  l 

l2
x x
  4  bpm 1   dx
l1
l l
l1
簡単に積分できない
とんでもない式です!
横力の誘導結果
2
K1l
F
tan 
2
2 3
1 K1 l
2
 
tan 
8  pmb
3 4
1
2 2 2
m
K l
1
3
 
tan 
96  p b
横力の近似式
1
4
K0
1  k 
b
E
b
K1 
, 
, K0  G 



3 3
l
d 2 1   d
2  EI 
1
K0
12k
b :接地面の幅,d :トレッドラバーの高さ(厚み)
E :トレッドベース材料のヤング率,G :トレッドラ
バーのせん断弾性係数,I :トレッドベースの断面
二次モーメント,k :チューブ+サイドウオールの
単位長さ当たりのばね定数,ν :ポアソン比
各パラメータの意味
無次元横力
無次元横滑り角
タイヤ特性の計算結
果
制駆動力の影響
摩擦円の概念より
横力
F  T  W
2
2
W:輪荷重
μ:摩擦係数
制駆動力
Fmax 
 W 
2
T
2
タイヤが発生できる最大の力
タイヤ特性
摩擦円
タイヤ特性と摩擦円
制駆動力T一定で横滑り
角βを変化させた曲線
横滑り角β一定で制駆動
力Tを変化させた曲線
タイヤ特性と摩擦円
T=0でβを変化させた線
β=βmax,T=0
β=β
β=β1,T=0
,T=0
2
タイヤ特性と摩擦円
T=Tでβを変化させた線
β=βmax,
T=T
β=β ,
1
T=T
β=β2,
T=T
タイヤ特性と摩擦円
実測結果
• 制駆動力を加えると,タイヤ特性
と摩擦円は,だ円状になる.
• 制駆動力が大きくなるほど,だ円
は偏平になる.
• 制駆動力が大きくなるほど横力は
小さくなる.
制駆動力の横力への影響
制駆動力が作用すると
きのタイヤモデル
簡単なモデル化
トレッドラバーのみ
変形すると考える
簡易変形モデル
トレッドベースの移動
トレッドラバーの
横方向変形量
接地面の移動
トレッドラバーの変
形
摩擦力
トレッドラバー変形
により発生する力
非すべり領域 すべり領域
接地面に働く力分布の仮定
• 制駆動力の影響によりすべり状態が変化
する.
• すべり状態の変化をスリップ率で導入する.
制駆動力の影響
case1  s  0
Ks  2
1 1 2 1 3
X 
 s  6Wz cos     s   s 
1 
3 
6 2
K  tan T 2
1 1 2 1 3
Y 
 s  6Wz sin     s   s 
1 
3 
6 2
case2  s  0
X   Wz cos 
Y   Wz sin 
制動時の前後力と横力
case1  s  0
1 1 2 1 3
X   K s   6 Wz cos     s   s 
3 
6 2
1 1 2 1 3
2
Y   K  1    tan T  s  6 Wz sin     s   s 
3 
6 2
case2  s  0
2
s
X   Wz cos 
Y   Wz sin 
駆動時の前後力と横力