知能システム学1(5) 逆運動学(Inverse Kinematics) 2008.5.20 講義内容 1.はじめに 2.ベクトルの基礎 3.運動学(Kinematics):逆運動学 4.動力学(Dynamics) 5.行列の演算と応用(Matrix) 6.軌道計算(Trajectory) 7.ロボットの制御(Control) 8.応用(Application) ロボットマニピュレータの運動学(Kinematics) ロボットの自由度(関節)の動きを表す変数と、ロボットを 構成する位置姿勢、またはそれらの変化速度、 加速度間の関係式を求める。 自由度変数ー>リンクの位置姿勢 順運動学 (Forward Kinematics) リンクの位置姿勢ー>自由度変数 逆運動学 (Inverse Kinematics) 講義では基準座標系からみた3次元ベクトルによる 表現を基本とする。 姿勢の算出 x1 cos1 x0 sin 1 y0 y1 sin 1 x0 cos yo A1 x1 y1 z1 x0 y0 z1 z0 x2 c2 x1 s2 z1 y2 y1 z2 s2 x1 c2 z1 x2 z2 x1 y2 y1 x3 c3 x2 s3 z2 y3 y 2 z3 s3 x2 c3 z2 x3 y3 z3 A1 A2 A3 x3 xi z3 x2 y3 yi y2 c1 s1 0 z0 s1 c1 0 0 1 0 A2 c2 z1 0 s2 0 s2 1 0 0 c2 A3 c3 0 s3 1 0 0 c3 z2 0 s3 zi A1 Ai 逆運動学(Inverse Kinematics) Pが与えられθ1,θ2,θ3を求める。 P F (1 , 2 , 3 ) を解く。 θ3 P3 P l1z1 l2 z2 l3 z3 リンク3 リンク2 l3 l2 P 1 : P x0 (l1z1 l2 z2 l3 z3 ) x0 l2 s2c1 l3 ( s2c3 s3c2 )c1 (l2 s2 l3s2c3 l3s3c2 )c1 P y0 (l2 s2 l3s2c3 l3s3c2 ) s1 θ2 Z2 P2 l1 Y2 Z0,Z1 リンク1 Y1 P1 X2 L X0 θ1 X1 Y0 s1 P y0 1 P y0 tan 1 1 tan ( ) c1 P x0 P x0 3 : P l1z1 l2 z2 l3 z3 (l2 s2 l3s2c3 l3s3c2 ) 0 のとき P l1 z1 (l2 z2 l3 z3 ) (l2 z2 l3 z3 ) l22 l32 2l2l3 ( z2 z3 ) 2 1 2 3 cos ( { P l1 z1 l22 l32 }) 2l3l2 1 c3 2 : P z0 (l1z1 l2 z2 l3 z3 ) z0 l1 (l2 z2 l3 ( s3 x2 c3 z2 )) z0 l1 {l3s3 (c2 x1 s2 z1 ) (l2 l3c3 )( s2 x1 c2 z1 )} z0 P z0 l1 {( l3s3c2 (l2 l3c3 ) s2 ) x1 ( l3s3s2 (l2 l3c3 )c2 ) z1} z0 l3s3s2 (l3c3 l2 )c2 A sin( 2 ) 但し A (l3s3 )2 (l3c3 l2 )2 , tan (l3c3 l2 ) (l3s3 ) 2 sin 1 (( P z0 l1 ) A) tan 1 (l3c3 l2 ) (l3s3 ) 180 2 180 の範囲で妥当な解を求める。 練習問題 1 l1 0, l2 1, l3 1, P 1 のときの , , を求めよ。 1 1 2 3 0 1 tan 1 ( P y0 ) tan 1 ( 1 ) 45 1 P x0 1 2 3 cos ( { P l1 z1 l22 l32 }) 2l3l2 1 1 1 1 cos1 ( ( 2 1 1)) 90 2 2 sin 1 (( P z0 l1 ) A) tan 1 (l3c3 l2 ) (l3s3 ) sin( 0) tan 1 ( 1 ) 45 or 135 1 1 練習問題(続き) 3 90 の場合の解を考える。 1 2 45 のとき、 L (l2 s2 l3s2c3 l3s3c2 ) 1 1 45 1 2 0 1 2 2 0 2 135 のとき、 L (l2 s2 l3s2c3 l3s3c2 ) 1 1 tan 1 ( 1 2 0 1 L ( P y0 ) ) tan 1 ( 1 ) 135 1 L( P x0 ) 2 2 0 1 逆運動学の式が2次の代数方程式になるケース1 Θ1 θ2、θ3の回転軸が平行な場合 Θ2 P2 Θ3 P θ2、θ3の回転軸方向に垂直で 先端の点Pが乗る平面がPの与えら れた座標を含むための拘束条件は θ1の余弦(正弦)の2次の代数 方程式となる。 P-P2の長さがθ3のみの関数 になりθ3も2次の代数方程式で 求められる。 Pの座標はθ2のみの関数になり Θ2も2次の代数方程式で求め られる。 逆運動学の式が2次の代数方程式になるケース2 Θ1 θ1、θ2の回転軸が平行な場合 P1 Θ2 P2 Θ3 P 先端の点Pの与えられた座標の θ1、θ2の回転軸方向成分はθ3 のみの関数となり、θ3は2次の 代数方程式で求められる。 P-P1の長さがθ2のみの関数 になりθ2も2次の代数方程式で 求められる。 Pの座標はθ1のみの関数になり θ1も2次の代数方程式で求め られる。 逆運動学の式が2次の代数方程式になるケース3 θ1、θ2の回転軸が交差する場合 P1 Θ1 P2 Θ2 Θ3 P P-P1の長さがθ3のみの関数 になりθ3は2次の代数方程式で 求められる。 Pの座標のθ1軸方向成分は θ2のみの関数になりθ2も2次の 代数方程式で求め られる。 先端の点Pの座標はθ1のみの 関数となり、θ1は2次の代数方程 式で求められる。 逆運動学の式が2次の代数方程式になるケース4 Θ1 P1 θ1とθ2の回転軸が直交、かつ、 θ2とθ3の回転軸が直交な場合 Θ2 P2 Pの座標のθ1の回転軸方向成分 は、θ2、θ3の関数になる。 P-P1 の長さもθ2、θ3の関数になる。 これを整理すると、θ2の余弦(正弦) に関する2次の代数方程式が得られる。 以下同様。 Θ3 P
© Copyright 2024 ExpyDoc