2014年度後期 第10回

2014年度後期
第10回
前回は
4節リンク機構の静力学
リンクABにおいて,
M a  ra  Fb , Fa  Fb
リンクBCにおいて,
Fb  Fc
リンクCDにおいて,
rc  Fc  M d , Fc  Fd
4節リンク機構の静力学
Fa  Fb  Fc  Fd
 M a /( ra sin( a  b ))
M d  Fc rc sin( c   b )
rc sin( c   b )
 Ma
ra sin( a   b )
 a  b
のとき,解無し
リンク機構のデッドポイント
左図において,θa=θs では,Fb をいく
ら大きくしても,出力トルクは0である.
このような点を,死点(Dead point)と
いう.
倍力機構
倍力機構とは、モーメントが釣り合うことを応用して、小さな力で大きな
力の作用が得られる機構を言う。
リンク、てこ、スクリュー、くさび、ギア、滑車などの機械要素に使われ
ている。
F
FA
B
支点
力点
a
Fa a  Fbb
作用点
b
倍力機構2:トグル機構
F1
F2
F1
A

F0
B
AB=AO とすると
1
 
F2  F0 tan 
2
2
   のとき(特異姿勢)
1
 
F2 
F0 tan   
2
2
O(固定)
倍力機構2:トグル機構
http://jp.misumi-ec.com/maker/misumi/mech/special/leverage/02.html
今回は
ギヤユニット
スパーギヤ(平歯車)
傘歯車
ギヤ比=1:N
角速度比=N:1
トルク比=1:N
インボリュート歯車
インボリュート曲線
基礎円に巻き付けた糸をほどくとき,
糸の先端が描く曲線
Invα:インボリュート角
θ:インボリュート転がり角
inv  tan   
インボリュート曲線の座標(x,y)
rb
x  r cos(inv ) 
cos(inv )
cos 
rb
y  r sin(inv ) 
sin(inv )
cos 
インボリュート歯車
用
語
記号
式
モジュール
m
p/π
歯の大きさ(基準ピッチ/π)
ピッチ
p
πm
基準線上での隣の歯までの距離m×π
圧力角
α
(20度)
歯が基準線の法線に対して傾いている角
歯末のたけ
ha
1.00m
基準線から歯先までの距離
歯元のたけ
hf
1.25m
基準線から歯底までの距離
歯たけ
h
2.25m
歯先から歯底までの距離
かみ合い歯たけ
hw
2.00m
定
義
相手歯車とかみ合う歯のたけ
インボリュート歯車のかみ合い
一対の歯車がかみ合う条件
基礎円ピッチpbが等しい
pb  m cos 
基礎円
一対の歯車がかみ合う条件:モジュールmと圧力角αが互いに等しい
かさ歯車
交わる2軸間に運動を伝達する円錐形の歯車
歯すじの形により、すぐばかさ歯車、曲りばかさ歯車、はすばかさ歯車
sin 
などがある
tan 1 
tan  2 
z2
 cos 
z1
sin 
z1
 cos 
z2
軸角Σ は、直角が最も多い。
軸角Σ=90°で速度比 z1/z2 = 1 のかさ
歯車をマイタ歯車という
かさ歯車のかみ合い
交わる2軸間に運動を伝達する円錐形の歯車
項目
記号
軸角
Σ
モジュール
m
圧力角
α
歯数
z
基準円直径
d
基準円錐角
δ1
δ2
円錐距離
R
歯幅
b
式




sin 
1 

tan
 z2

 z  cos  
 1

  1
d2
2 sin  2
R/3 程度
ギヤユニット
ウォームギヤ
軸が直交し、出力側から入力
側へのバックドライブがない
ウインチ機構などに応用
ギヤユニット
ディファレンシャルギヤ(差動歯車)
車の駆動装置やロボット手首
などに応用される
左右の軸に回転数差を作り出せる
ギヤユニット
ディファレンシャルギヤ(差動歯車)
回転数の関係式
駆動歯車
2na  nb  nc
na
nb
nc
車軸
車軸
車がカーブを曲がるときにの内輪
の車輪の回転数が減じた分だけ
外輪の回転数が増すので、スリッ
プを起こさず曲がることができる
ギヤユニット
プラネタリギヤ(遊星歯車)
ギヤユニット
太陽歯車 腕(固定支持わく)
遊星歯車
プラネタリギヤ(遊星歯車)
腕を固定した場合
za
A  nc , B 
nc , C  0
zb
全体を固定した場合
A  nc , B  nc , C  nc
合わせて

za 
nc , C  nc
A  0, B  1 
zb 

ギヤユニット
ハーモニックドライブギヤ
カム機構
カムの回転運動によって,従節出力端に様々な運動
を実現できる(カム曲線)
カム曲線の無次元化表示
カム機構の例
代表的なカム曲線
1. 等加速度曲線
2. 単弦
3. サイクロイド
4. 合成正弦曲線
5. 変形台形曲線
6. 変形正弦曲線
7. 変形等速度曲線
8. 5次曲線
9. 非対称変形台形曲線
10.トラペクロイド曲線
11.非対称6次および7次曲線