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Homo属の起源
240万年前ごろ
ホモ属
起源 -- 240万年前ごろ
アフリカ
アウストラロピテクス属の一部集団
打製石器の使用
食性、生活・生業様式の変化
(火の使用)
脳の大型化と咀嚼器の退化
体の大型化
上下肢のプロポーション変化
成長パターンの変化
Homo属の拡散
第1次アウトオブアフリカ
180万年前ごろ
Homo属の拡散
ジャワ原人
北京原人
ER3733
1.8mya
Dmanisi
1.8mya
Homo属の進化
第2次アウトオブアフリカ
10万年以前
Herto in Ethiopia
~160,000 years
Atapueruca, Spain
ネアンデルタールと Homo sapiens 700~
直立二足歩行
(万年) 犬歯の縮小
・ Homo sapiens の起源は
アフリカである
・ ネアンデルタールとホモサピエンス
の関係
(second out of Africa)
・ネアンデルタールの起源
(寒冷適応?)
・ネアンデルタールの食性、文化、
埋葬儀礼(食人?)
・ホモサピエンスの文化・芸術
(ヨーロッパとアフリカ)
400~
歯のエナメル質厚さ増大
(硬い食べ物に適応)
250~
石器製作
脳の大型化がはじまる
(200?~ 体毛の喪失?)
180~
Out of Africa(1st)
80?~
火の使用?
7.5~
シンボリックな表現
3.5~
芸術
1.0~
農耕の開始
現代人の
起源論争
アフリカ起源説
vs
多地域進化説
現代人の アフリカ起源説 vs 多地域進化説
起源論争
・多地域進化モデル(現在少数意見)
ホモ・エレクトスは世界各地で約100万年かかってホモ・サピエンスを生み
出した。徐々に現代的特徴や、現代の「人種的」な変異を発達させた。
・アフリカ単一起源モデル
(出アフリカモデル)
ホモ・サピエンスの起源を時代的、地域的に限定している。
ホモ・ハイデルベルゲンシスHomo heidelbergensis というエレクトスとサ
ピエンスの中間的な種を認定している。
約60万年前までにアフリカとヨーロッパのエレクトスからホモ・ハイデルベ
ルゲンシスという新種が生まれ、これが40万年前以降にホモ・サピエンス
(アフリカ)と ホモ・ネアンデルタレンシス(ヨーロッパ)のふたつの種
を生み出した。
・中間モデル
アフリカは人類進化の主要な舞台ではあるが、現代的な特徴は隣接する集団
間での交配を経て、アフリカからゆっくりと広まっていった。
遺伝子の証拠
現代人のmtDNA
バリエーション
Cann et al., 1987 が最初
その後追加研究
ネアンデルタール人
ホモ・ネアンデルタレンシス Homo neanderthalensis
ネアンデルタールの起源はヨーロッパのハイデルベルゲンシスに求められる。
40-20万年前ごろまでに頭骨の独特な諸特徴がモザイク状に進化したようである。
身体特徴は頑丈でずんぐり型。男性の身長170cm弱、体重70-80kg程度。現代
人のエスキモーよりさらに前腕と下腿が相対的に短いなど、極端に寒冷適応
した体型を持っていたと考えられている。個々の四肢骨も頑丈であり、手や
指の骨なども太く大きい。脳容量は1200-1700cc 平均値1500ccは現代人より
大きいが、これは体サイズが大きいことによると解釈されている。
ユニークな容貌
(琉球大学医学部・石田肇教授)
•大きな立派な鼻
•長くて低い脳頭蓋
•長い顔
•顔面部が前に突き出る
•目の上の骨がアーチ状に隆起
•おおきな前歯
•おとがいがない
•脳頭蓋の後頭部が隆起
•脳が大きい
•幅広の胸部
•がっしりした胴体
•短い手足
•筋肉隆々
寒冷適応?
復元像:ネアンデルタール(右)と初期現生人類
ポイント
幅広剥片
細長剥片
二次加工された剥片
ネアンデルタールの道具箱「ムステリアン」
利用目的は狩猟の道具 解体の道具
破損前の石器(ルバロア・ポイン
ト)の形状
骨の中に残っていた部分
三番目の頸椎
シリア、ウム・エル・トレル遺跡; 60,000年前 (原図:Eric Boeda et al. 1999)
ネアンデルタールの生活と環境
ネアンデルタール
H. heidelbergensis
寒冷適応?
特殊化
中顔部突出(大きな鼻)
stocky--胴が太い(体重)
四肢プロポーション
酸素同位体ステージ
ネアンデルタールの食性
安定同位体分析
Early modern human diet
魚
家禽
貝
ウサギ
ベリー、植物根
バイソン、ウマ、ヘラジカ etc
Neanderthal diet
Bison バイソン
Wild horse
Reindeer ヘラジカ
Wild cattle ウシ
Red deer アカシカ
埋葬儀礼
Flower people??
デデリエ1号人骨の埋葬出土状態
シャニダール洞窟での埋葬復元図
食人 Cannibals or 儀礼 ritual
Cannibalism 食人
<- hunger or death ritual
Monte Circeo, Italy
(1939, a Neanderthal skull was
discovered in an oval ring of stones)
foramen magnumを中心とした底部が壊
されている <-脳を取り出して食べた
The skull showed no cut or scrape
marks, peeling or flanking instead,
gnaw marks (carnivore chewing)
-> cave hyena
Monte Circeo
positive evidence
Krapina頭蓋のカットマーク
アタプエルカ (Sima de los Huesos)
ホモ・サピエンス Homo sapiens
ホモ・サピエンスの形態特徴
1)頭骨が高く丸まった形 2)顔面部が縮小し、脳頭蓋に対して下後方に位置
する 3)連続した眼窩上隆起が消失し、正中部の眉上弓と側方の三角隆起と
が分離した構造になる 4)オトガイが形成される
アフリカではネアンデルタールと同時代、古くからサピエンスが存在したこ
とは疑う余地がない。20-15万年前ごろまでにはアフリカで出現し、10万年
前ごろまでに西アジアにまで分布を広げた。ヨーロッパには5万年前ごろ以
降に中近東経由で拡散していった。
Early modern Homo sapiens
Neandertals
混血したか? (西アジア)
スフール
アムッド
カフゼ─
ケバラ
タブーン
年代的枠組みの変遷
混血したか? (ヨーロッパ)
形態学的証拠?? (否定)
Lagar Velho
ポルトガル
24000年前
4歳の幼児骨
混血したか? (ヨーロッパ)
考古学的証拠 (間接的)
中期旧石器
Mousterian
シャテルペロニアン
(ウリジアン)
(スゼレティアン)
後期旧石器
Aurignacian
Europe & West Asia --- Africa
Upper Paleolithic
LSA : Late Stone Age
Middle
MSA : Middle Stone Age
Lower
ESA : Early Stone Age
芸術の芽生え
Grotte Chauvet, France
~32,000 years
Homo sapiensの
speciation
Herto in Ethiopia
~160,000 years
2003年発見
新人(Homo sapiens)の文化 = 中期石器時代((South) Africa)
アフリカの石器時代区分
Early Stone Age
前期石器時代 260--25万年
Middle Stone Age
中期石器時代 25--5
Late Stone Age
後期石器時代
5--
1970-90年代
R. Klein “神経仮説”
現代人の認知・行動能力はおよそ5万年前 (LSA)
にアフリカで急速に進化した
Blombos Cave, South Africa
~77,000 years
カタンダ, コンゴ
かえしのついた骨製尖頭器
ナマズの骨
~9万年???
オーカーに刻まれた幾何学模様
穿孔された貝製ビーズ