スライド 1

(b)速度式と速度定数
◎ 反応速度
しばしば反応原系の濃度のべき乗に比例
# 速度が2種の原系物質 A と B のモル濃度に比例
⇐ 速度式
比例定数 k : 反応の速度定数 (rate constant)
・ 速度式のなかに含まれている物質の濃度に無関係
・ 温度に依存
・ 単位 反応速度の単位に合うように決める
# より一般的な速度式の書き方
# 気相反応では分圧によって表す方が便利
◎ 速度式
#
実験から求められる ⇔ 化学反応式からは分からない
(c) 反応次数
◎ 多くの反応
・化学種(生成物または反応物)の濃度の指数: 反応の次数
・ a, b ・・・ : A, B ・・・についての次数、 a+b+ ・・・ : 全次数
#
の場合、
A について1 次,B について1次、全体として2次
・反応次数は整数である必要はない
#
の場合、
A について0.5次,B について1次,全体として1.5次
・ 0 次の速度式
# 高圧で,加熱したタングステン上でのホスフィン(PH3)の接触分解
反応物の濃度に依存せず、一定速度で反応が進行
反応機構の中に速度を制限する「隘路」がある場合
・ 成分に対する反応次数や全次数が定まらないケース
#
速度式
H2 については 1次、Br2, HBr および全次数については不定
(d) 速度式の求め方
◎ 分離法
原系の一つの成分以外の濃度を大過剰
# A + mB → P
・ 初濃度 [A]0 << [B]0
⇒ A が消費されても [B] の変化は極めて小
⇒ [B] を [B]0 で近似可能
・ A, B 双方に対して速度式が一次の場合
⇒
(擬1次速度式)
・ 各成分の濃度依存性
順に分離し(それ以外の成分をすべて大過剰にし),
全体の速度式の全容を把握
◎ 初速度法
・ 原系物質の数種の初濃度についての初速度の測定
・ 分離法と組合わせ
# A について分離した反応の速度式
⇒ 初速度
([A]0: A の初濃度)
両辺の対数
種々の初濃度に対する
⇒ 勾配: 反応次数
vs
プロットが直線
切片: 速度定数
※ 対数の底は任意で構わないが、通常は10(常用対数 log )
両対数グラフにそのままプロット
y = x2
http://www.phy.sakura.ne.jp/hp/assist/1/taisuu.htm
http://majigaku.seesaa.net/article/376885659.html
課題 1
※ 普通方眼紙および両対数グラフ用紙の両方で表示せよ
グラフ用紙に作図した直線の傾きの読み取り方
(最小2乗法の計算ができないとき)
(1.05, -0.3)
●
1.実験データを正確にプロットする
2.他のデータと比較して、信頼性の
低いデータ点を削除する
3.最もずれが小さいと思われる
直線を引く (目視)
4.直線上の任意の2点を決める
※データの測定範囲内
できるだけ離れている
読み取りやすい
5.座標を読み取る
有効数字に注意
(-0.3) – (-2.7)
●
(傾き) =
(0.83, -2.7)
読み取った点の座標を記入する
(1.05 – 0.83)×10-3
1
= 1.09×104 [K]
ΔrxnH゚ = - R ×(傾き)
1
= - 8.31 × (1.09×104) = - 9.05×104 [J/mol] = - 91 [kJ/mol]
◎ 速度定数 k の単位
反応速度の単位に合うように決める
⇒ 単位通常 [mol dm-3 s-1]
○ 反応速度
○
のとき
単位: (左辺) [mol dm-3 s-1]
(右辺) [k の単位]×[(mol dm-3) a+b+・・・ ]
これらがつり合うので、 [k の単位] = [(mol dm-3) 1-(a+b+・・・) s-1]
課題 2
p. 884 演習
課題 3
p. 884 演習