Web2.0まとめ ー 2.0 から 3.0へ メディアコミュニケーション論Ⅲ 第10回 Web2.0的企業とは(復習) 1. パッケージソフトウェアではなく,費用効率が高 く,拡張性のあるサービスを提供する。 2. 独自性があり,同じものを作ることが難しいデー タソースをコントロールする。このデータソース は利用者が増えるほど,充実していくものでな ければならない。 3. 利用者を信頼し,共同開発者として扱う。 4. 集合知を利用する。 Web2.0的企業とは(復習) 5. カスタマーセルフサービスを通して,ロングテー ルを取り込む。 6. 単一デバイスの枠を超えたソフトウェアを提供 する。 7. 軽量なユーザーインターフェース,軽量な開発 モデル,そして軽量なビジネスモデルを採用 する。 1.サービスを提供 Googleの各種サービス http://www.google.co.jp/intl/ja/options/ オンラインゲーム ⇔ パッケージゲーム 2.同じものを作ることが難しいデータソース “同じもの”を今から作って,追いつくことは難しい データベース そのデータを利用できるような仕組み(API)を公 開 他のデータベースに移行することが難しくなる 3.利用者を信頼し,共同開発者として扱う 利用者のフィードバック(意見・感想)を参考にす る ということであろうが,友人に紹介してもらって, 新たな利用者を獲得も,その一つでは 4.集合知の利用 Amazonのカスタマーレビュー Wikipedia Googleのページランク みんながリンクを設ける みんなが価値があると思う 信頼性という問題が常にある 5.ロングテールを取り込む Amazonのビジネスモデル Wikipedeiaも,“大きさ”の制約がないので,ロン グテールを取り込んでいることになるだろう 紙ベースの百科事典では採択されないような 項目 6.単一デバイスの枠を超えたソフトウェア デスクトップパソコン から携帯端末へ 位置情報を活用 いろいろ問題 後で取り上げる予定 7.軽量なユーザーインターフェース,開発モデル, ビジネスモデル 変更を前提として開発 “直ぐに”,“簡単に” 開発・変更 完成しない 常に新しいものを提供 利用者離れを防ぐ “レコメンデーション”の補足 参考サイト・文献 文献8 文献15(サイト) 情報の海の中から,どうやって欲しい情報を見つ けるのか 従来は,キーワードを入力しての検索 ロングテイルの尾の先の情報は検索対象にな るか? いろいろ限界がある レコメンデーション(1) 推薦,推奨,“おすすめ” Amazonのレコメンデーション 誰かにすすめてもらう “ビジネス”である以上,そのバイアスはある? レコメンデーション(2) 種類 文献15の“レコメンデーションの虚実(2)~レコ メンデーションの分類” Xという商品を買った Xという情報を検索した 協調フィルタリング(1) 利用者Aは,Xに興味がある 利用者Bは,XとYに興味がある Aは,Bと同じXに興味があるから,他の物にも同 じように興味がある(だろう) AにYを教える 協調フィルタリング(2) 実際には,いくつかの組合せで行う 大量のデータが必要 コンテンツの中身(属性)のことは考慮されない Xのどこに興味があるのか? ひとつのことにウマがあったら,他すべてともウ マがあうのか? 他人に頼まれて商品を購入しただけであって,自 分は興味がない 協調フィルタリング(3) 精度をあげるためには,顧客の情報が必要 プライバシーの問題 コンテンツベースフィルタリング(1) コンテンツの属性を用いる 利用者が自分の興味の属性を登録 作家の名前 “プログラミング” (キーワード) 登録した属性と同じ属性をもつコンテンツ その作家の新刊 Javaプログラムの新刊 コンテンツベースフィルタリング(2) データが少なくても可能 属性を正しく認識できるか? 絞込み 利用者が登録という作業を行う?! 購入した商品から,属性を抜き出すことになる が… 確率による方法 文献15の“レコメンデーションの虚実(4)~ベイジ アンは「Amazonを超えた」のか?” 問題点(1) 気持ち悪がられている レッシグ教授(文献14,p.143) 店員が客の後をつけ,何を見ているかメモ する しかし,同様なことは(実世界で)以前から行 われている? クチコミ 友達の推薦(1) 友達とは趣味が合う 友達の“おすすめ”を購入する 友達の推薦(2) すべての面で趣味が合うのか? 同じスポーツを楽しんでいるから,同じ歌手が好 き?! 押し付けになると,友達関係もおかしくなる 友達の推薦(3) 逆に,同じものに興味のある人 同じ(ような)商品を購入した人 と友達になろう 友達の推薦(4) 商品紹介の(個人)ブログ 自分と合いそう そのブログを追っかける アルファブロガ- S N S(1) 同好の士 MySpace 音楽に特化したSNS アーティストのプロモーション アーティストとファン,ファン同士の交流 米MySpaceを、米広告ネットワークのSpecific Mediaが買収 S N S(2) SNSに登録する際,自分の情報も登録 その情報に合わせて,広告 広告主にとって効率が良い(?) Web2.0 → Web3.0?(1) Google、Facebookにユーザーデータ共有をめぐ り圧力――APIの利用規約を変更 http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/10 11/08/news012.html Facebook、Google Gmail対抗の「Project Titan」 発表へ http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1011/15 /news022.html Web2.0 → Web3.0?(2) Google、友人のページを検索結果に表示する「ソ ーシャル検索」を日本でも開始 http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/ 20110614_452941.html Google、Facebook対抗のソーシャルプロジェクト 「Google+」を発表 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1106/29 /news022.html “Wikipedia”の補足 Wikipedia(1) 広告がない 運営資金は? ウィキメディア財団が財務・運営を担う ほとんどは寄付 広告を載せることは,2002年に話がでた スペインで反対運動 Wikipedia(2) 問題が多くあるから,プロジェクトを止めればよい ? “世界にはWikipediaが唯一の百科事典であると いう言語も少なくない”(文献11,p.264) Wikipedia(3) 実名制の動きはないのか? ラリー・サンガー(Wikipediaの共同設立者) シチゼンディウム(派生プロジェクト) 本名の登録 専門家のチェック 野蛮な振る舞い・荒らし・妨害の寛容ではない うまくいくか?! “集合知”の補足 民主主義 選挙で多数を占めた政党が政権 “多数意見が正しい”という前提? 少数意見の尊重 集 合 知(1) 文献1の例 スペースシャトル チャレンジャー号の事故原因 関係した4社のその日の株価下落率が最も大き かった会社の製品に原因があったと半年後に公 表された 市場関係者という(多数)の意見が“株価”に反映 した 集 合 知(2) 次のような属性 多様性 独立性 分散性 集約性 をもつ集団は,正確な判断をしやすい “絶対に”というわけではない 集 合 知(3) 落とし穴 同じ見方しかしない(多様性) 他人の意見の影響(独立性) 同じ情報源(分散性) 集団として誤った判断を下す 選挙は? 集 合 知(4) Linux オープンソースソフトウェア 個々の知識を互いに補い合う “集約”することがうまくできること 個々の知識を“越えた”ものとなる Linuxの場合は,Linus Torvaldsの存在 集 合 知(5) 日本IBMが企業向け統合ソーシャルソフトを発売 、社員の知識を「集合知」として活用 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/201104 06/359144/ 集 合 知(6) 単独(個人)の知恵・知識と比較 一人の天才と多数の普通の人 優れている・劣っている 優劣をつけられるものかどうか 評価基準 集合知というものは存在するのか? 条件を満たすことが困難? Web3.0 キーワード 多分,ソーシャルがキーワード 人と人とのつながりをベース アルファブロガー Facebook Twitter 効果を上げるためには,プライバシーの問 題を避けることができない,だろう 相も変わらず 炎上とか Twitterに契約選手の来店情報などツイート、 ア デ ィ ダ ス ジ ャ パ ン が 謝 罪 http://internet.watch.impress.co.jp/docs/new s/20110520_447212.html 悪用とか Twitterの架空人格アカウント、追跡レポート http://wiredvision.jp/news/201105/20110520 19.html 結 局 新しいものが出現 使い方に慣れないことによるトラブル 悪用 常に問題が生じる 基本的なリテラシーの問題では? Web3.0で終わり にはならない Web4.0 Web5.0 ・ ・ ・ 基本的にはビジネス 儲かるもの しかし,いつまで“無料”モデルが 続くのか(個人的な疑問)
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