Web2.0 まとめ と 補足 メディアコミュニケーション論Ⅲ 第9回 Web2.0的企業とは(復習) 1. パッケージソフトウェアではなく,費用効率が高 く,拡張性のあるサービスを提供する。 2. 独自性があり,同じものを作ることが難しいデー タソースをコントロールする。このデータソース は利用者が増えるほど,充実していくものでな ければならない。 3. 利用者を信頼し,共同開発者として扱う。 4. 集合知を利用する。 Web2.0的企業とは(復習) 5. カスタマーセルフサービスを通して,ロングテー ルを取り込む。 6. 単一デバイスの枠を超えたソフトウェアを提供 する。 7. 軽量なユーザーインターフェース,軽量な開発 モデル,そして軽量なビジネスモデルを採用 する。 1.サービスを提供 Googleの各種サービス http://www.google.co.jp/intl/ja/options/ ドキュメント ⇔ MS Office オンラインゲーム ⇔ パッケージゲーム 2.同じものを作ることが難しいデータソース “同じもの”を今から作って,追いつくことは難しい データベース 内部だけでなく, 外部でも開発 大量のデータを先に集める データを利用できるような仕組み(API)を公開し て,アプリケーションを多数集める 他のデータベース(競合他社)に移ることが難 しくなる 3.利用者を信頼し,共同開発者として扱う 利用者のフィードバック(意見・感想)を参考にす る ということだけでなく,利用者が広告塔になって, 知人を招き入れる(新たな利用者獲得) 4.集合知の利用 くちこみサイト Wikipedia Googleのページランク みんながリンクを設ける みんなが価値があると思う 信頼性という問題が常にある 5.ロングテールを取り込む インターネットショップ “店舗面積”の制約がない 売れ筋でない商品 20% 80% Wikipedeiaも,“大きさ”の制約がないので,ロン グテールを取り込んでいることになるだろう 紙ベースの百科事典では採択されないような 項目 6.単一デバイスの枠を超えたソフトウェア デスクトップPC から,ノートPC から,携帯端末へ 位置情報を活用 いろいろ問題 位置情報について PCからインターネット にアクセスしても,位 置情報が分かる(場 合も) スマホならGPSなどで より詳細に 7.軽量なユーザーインターフェース,開発モデル, ビジネスモデル 変更を前提として開発 “直ぐに”,“簡単に” 開発・変更 完成しない ,ということは“常に新しい”ものを提供 利用者離れを防ぐ アキラメも早い? 補 足 レコメンデーション補足 いろいろあるが,“顧客の情報”を 活用する 補 足 気持ち悪がられている?! レッシグ教授(文献14,p.143) 店員が客の後をつけ,何を見ているかメモ する しかし,同様なことは(実世界で)以前から行 われている? Google vs. FB Web2.0 ⇒ Web3.0? 2014年7月~9月決算 Google決算、5%減益だがクリック単価の落ち込みには 歯止め(10/17/14) http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1410/17/news0 54.html 売上高165億2300万ドル,純利益28億1300万ドル Facebook決算、過去最高を更新 モバイルのみのユー ザーが全体の3分の1以上に(10/29/14) http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1410/29/news0 47.html 売上高32億300万ドル,純利益8億600万ドル 参 考 Twitter、広告収入ほぼ倍増で赤字幅縮小 MAU は伸び悩み http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1502/06 /news055.html 2014年10月~12月決算 売上高4億7908万ドル 純損失1億2535万ドル Web2.0 → Web3.0?(1) 2010~11 Google、Facebookにユーザーデータ共有をめぐ り圧力――APIの利用規約を変更 http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/10 11/08/news012.html Facebook、Google Gmail対抗の「Project Titan」 発表へ http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1011/15 /news022.html Web2.0 → Web3.0?(2) Google、友人のページを検索結果に表示する「ソ ーシャル検索」を日本でも開始 http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/ 20110614_452941.html Google、Facebook対抗のソーシャルプロジェクト 「Google+」を発表 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1106/29 /news022.html ビジネスモデル Googleの検索結果に広告を出したい! Google AdWords http://www.google.co.jp/adwords/ 検索キーワードと登録したキーワードが一致する と,広告が表示される そこがクリックされると料金発生 “広告の配信地域を細かく指定できます” S N S に広告を出したい!(1) https://ja-jp.facebook.com/business “狙ったターゲット層だけに的確にリーチ” 住所・年齢・性別・学歴・趣味・“いいね!”など など 表示・クリックで料金発生 ターゲット広告 S N S に広告を出したい!(2) 利用登録の際に,“個人情報”を活用 利用者の属性(情報)と広告主の指定した条件を 照合 合致した場合に広告を表示 広告効果が高い ターゲットが少数であっても対応可 広告主は,コストがかからない GoogleとSNS 検索結果の先は,Googleの外 SNSは,中に囲い込む “Wikipedia”の補足 Wikipedia(1) 広告がない 運営資金は? ウィキメディア財団が財務・運営を担う ほとんどは寄付 広告を載せることは,2002年に話がでた スペインで反対運動 Wikipedia(2) 問題が多くあるから,プロジェクトを止めればよい ? “世界にはWikipediaが唯一の百科事典であると いう言語も少なくない”(文献11,p.264) Wikipedia(3) 実名制の動きはないのか? ラリー・サンガー(Wikipediaの共同設立者) シチゼンディウム(派生プロジェクト) 本名の登録 専門家のチェック 野蛮な振る舞い・荒らし・妨害の寛容ではない うまくいくか?! “集合知”の補足 民主主義 選挙で多数を占めた政党が政権 “多数意見が正しい”という前提? 少数意見の尊重 集 合 知(1) 文献1の例 スペースシャトル チャレンジャー号の事故原因 関係した4社のその日の株価下落率が最も大き かった会社の製品に原因があったと半年後に公 表された 市場関係者という(多数)の意見が“株価”に反映 した 集 合 知(2) 次のような属性 多様性 独立性 分散性 集約性 をもつ集団は,正確な判断をしやすい “絶対に”というわけではない 集 合 知(3) 落とし穴 同じ見方しかしない(多様性) 他人の意見の影響(独立性) 同じ情報源(分散性) 集団として誤った判断を下す 選挙は? 集 合 知(4) Linux オープンソースソフトウェア 個々の知識を互いに補い合う “集約”することがうまくできること 個々の知識を“越えた”ものとなる Linuxの場合は,Linus Torvaldsの存在 集 合 知(5) 単独(個人)の知恵・知識と比較 一人の天才と多数の普通の人 優れている・劣っている 優劣をつけられるものかどうか 評価基準 集合知というものは存在するのか? 条件を満たすことが困難? 最後に一言 いろいろなものを利用する際 “ただ”な理由を考えてみよう 新しいビジネスを思いつくかも
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