均衡予算の乗数効果 専修大学 経済の世界 作間 逸雄 乗数効果の復習(1) Y CI C a bY I I, G G • 以上がモデル。つまり、経済の営みを簡単に示 す式の組み合わせ。 乗数効果の復習(2) • 均衡国民所得は、以下のように導出される。 a I G Y 1 b * • 投資がΔIだけ、増加した場合の均衡国民所得は、 下式から、 a I I G Y Y 1 b * • 国民所得の増加分と投資の増加分の比を取り、 Y 1 I 1 b 乗数公式 • 投資の乗数=1/(1-限界消費性向) Y 1 I 1 b • 政府支出乗数 Y 1 G 1 b 減税の乗数 Y C I G C a b(Y T ) 消費を所得の関数とするかわりに、可処分所得 の関数と考える。 乗数公式 • 投資の乗数=1/(1-限界消費性向) Y 1 I 1 b • 政府支出乗数 Y 1 G 1 b • 増税・減税の乗数 Y b T 1 b 乗数効果の別説明(準備) 2 3 a, ar, ar , ar , , ar n1 , 上のような無限等比数列から、 無限等比級数を作る。 a ar ar ar 2 3 ar n1 乗数効果の別説明(準備・続) 無限等比級数の和の公式がある。 a ar ar ar a 1 r ただし 、 1 r 1 2 3 ar n 1 勘定を使った説明 生産 ΔP 50 ΔY 50 ΔP 25 ΔY 25 政府/生産 ΔG100 ΔG100 ΔG100 ΔP 50 ΔP 25 所得・支出 政府/所得・支出 ΔG100 勘定を使った説明(つづき) 生産 ΔY 100 ΔY 80 政府/生産 ΔG100 ΔC 80 所得・支出 ΔC 80 ΔS 20 ΔC 64 ΔS 16 政府/所得・支出 ΔY 100 ΔY 80 ΔG100 移転や減税の場合 生産 政府/生産 ΔY 80 ΔC 80 ΔY 64 ΔC 64 所得・支出 ΔC 80 ΔS 20 ΔC 64 ΔS 16 政府/所得・支出 ΔTr 100 ΔY 80 ΔTr 100 政府支出増加と増税を同時に 生産 ΔY 100 政府/生産 ΔY 80 ΔG100 ΔC 80 ΔY 80 ΔC 80 ΔY 64 ΔC 64 ΔC 64 所得・支出 ΔC 80 ΔS 20 ΔC 80 ΔS 20 ΔC 64 ΔS 16 ΔC 64 ΔS 16 ΔTr 100 ΔY 100 ΔY 80 ΔY 80 政府/所得・支出 ΔG100 ΔTr 100 均衡予算の乗数効果 ☆均衡予算乗数は、1 ☆赤字財政は、将来の増税をもたらす と考えるときでも、均衡予算乗数だけ は確保されている。 ☆単なる移転は、経済を拡大するか? (1999年の「地域振興券」の例) 6194億円に対して約2000億円の GDP押し上げ効果しかなかった。
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