アウトレットモール の 立地について

アウトレットモール
の
立地について
阿實 達也
遠藤 祐一
岩切 一馬
塚本 和也
2.目次

はじめに 2P~7P

第1章 アウトレットモールとは 9P
~15P

第2章 アウトレットモールの立地種類
16P~32P

おわりに(まとめ) 33P~37P
3.問題意識

景気の低迷により、消費は縮小する一方で小売
業は窮地に追いやられている
⇊しかし⇊
アウトレットモール業界の市場規模は拡大
その立地種類はどのようなものか

今後も市場拡大は続くのか
それはどのように立地されるのか
売上高単位:億万円
2006年度 07年度
08年度
09年度
10年度
11年度
総売上高
4180
4550
5300
5578
6188
6350
前年比
108.90% 116.50% 105.20% 110.90% 102.60%
モール数
30
31
35
36
38
40
(出所)矢野経済研究所「アウトレットモールに関する調査結果 2010」 (注)矢野経済研究所推計
4.研究目的

既存の店舗から考察して、市場拡大の傾
向をよみとる

今後、どのような立地に出店されるかを
自分たちで予想する
5.既存研究

『店舗立地の戦略と診断』 同友館 2001年
石居正雄 村松潤一 武塙修著

『業種別店舗の立地』 大明道 1979年
杉村暢二著

『都市と地域の立地論』 古今書院 2004年
神頭広好著
6.研究対象

都市圏に着目して考える
⇒中心、近距離、遠距離

観光地、レジャー地、交通の拠点に立地

ショッピングセンターと融合

3タイプ7種にわけて考察
7.参考資料
アウトレットモール図鑑
http://www.delldell.info/index.html
立地評価研究所
http://www.richi.co.jp/
六車
http://www.muguruma-ryuken.jp/
総務省
http://www.stat.go.jp/
矢野経済研究所
http://www.yano.co.jp/press/pdf/626.pdf
話題のショッピングモール
http://www.hilife.or.jp/datafile2010/pdf/03.pdf
三井不動産
http://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2011/0630_01/download/20110630.pdf
日本ショッピングセンター協会
http://www.jcsc.or.jp/data/outlet/popup/outletmall.html
Google earth
8.アウトレットモール
ブランド商品の在庫品
メーカーのサンプル品
格安で提供
米国で生まれ、日本では1990年代初頭に登
場
 有力ブランドの誘致に尽力

飲食店の充実や娯楽設備の併設などサービスの
強化
 増床やテナントの入れ替えで新鮮さのアピール

特徴のあるモール作り
消費者サイド
掘り出し物を探す娯楽性の高い消費の場
駅などから離れた場所に立地していることが多いにも関
わらず込み合う
出店者サイド
在庫品処分の場としてだけでなく、新たな顧客層獲得の
場として積極的に活用
ブランドイメージを保つために、正規店と同じような高
級感のある店にする
人気商品の復刻品、新開発した低価格品を揃える
DMを送るなどして、再来店や正規店来店への誘導を図る
アウトレットモールの再来店意向
人数=326人
4.9%
必ず行くと思う
42.3%
行く可能性はある
52.8%
行かない
(出所):アウトレットモールに関するマーケティングデータ
(注):朝日大学マーケティング研究所
9.アウトレットモールの種類

2つに大別
ファクトリーアウトレット
リテールアウトレット
※多くはファクトリーアウトレット
なぜなら
ファクトリーアウトレットの方がコスト設定低め

ファクトリーアウトレット
メーカーが季節外れや規格外の商品を定価の30
~60%程度の価格で直売
参入メーカーは、アパレル、宝飾・アクセサ
リー等、多岐の業界
メーカー
入間三井アウトレット
 横浜ベイサイドマリーナ
 大阪鶴見三井アウトレット etc

消費者

リテールアウトレット
知名度の高い小売チェーンがブランド品の在庫
処分を行う
特売を専門店化して展開
近年は増加傾向
メーカー


小売店
りんくうプレミアムアウトレット
御殿場プレミアムアウトレット etc
消費者
10.アウトレットモールの立地

プロパー品(正規品)を販売する都心部
マザー店舗との距離が近くなっている
今後アウトレットモールは市場競合のあ
る大都市内にも立地する
cf.「三井アウトレットパーク」は従来か
ら都心近郊部、あるいは大都市内での立
地を進めてきている
 3タイプ7種にわけて考察
11.アウトレットの立地種類

都市圏からの距離で分けることができる
⑦ショッピングセンター融合型
⑥交通の拠点
⑤レジャー地近接
②大都市近距離型
①都市圏を中心
都
市
圏
20㎞
④観光地化
③大都市中遠距離型
50km
100㎞

都市圏を中心に立地
都市圏中心から20㎞以内に立地
市場が大きく、需要が高い
地代が高いため、業績には繋がりにくい
ex.ヴィーナスフォート(東京)

都市圏から近距離に立地
都市圏から20~50kmに立地
ほかの商業施設も多く、競争が激しい
ex.仙台泉プレミアムアウトレット
(宮城)

都市圏から中遠距離に立地
都市圏から50~100kmに立地
この商圏ではアウトレット本来の業態以
上の働きが求められる
ex.佐野プレミアムアウトレット(栃木)

観光地化型
都市圏から100km~に立地
施設目当てに来る人も多い(施設が
観光地へと変貌)
ex.御殿場プレミアムアウトレット
(静岡)

レジャー地近接型
都市圏から20~50kmに立地
レジャー施設の付近に立地し、たなぼた
効果を期待
レジャー地への客足が減らなければ安定
した収入を得れる
ex.三井アウトレットパーク幕張(千葉)

交通拠点に立地
都市圏から20~50kmに立地
交通拠点(特に広域)に立地
ex.あみアウトレット(茨城)

ショッピングセンター融合型
ショッピングセンターの中にアウトレッ
トが存在
顧客動員力を高めるために他の小売業と
提携し、出店立地のNo.1商業店舗を目指
す
ex.リバーサイドモール(岐阜)
12.地域別店舗数
14
13
X軸:店舗数
Y軸:地域
12
10
8
8
6
6
4
3
3
3
2
2
1
0
北海道
東北
関東
中部
近畿
(出所):アウトレットモール図鑑
中国
四国
九州
13.ここまでの考察

アウトレットモールは関東や近畿に密集
している
新たに出店するには既存店舗の少ないと
ころにしたい
 着目すべきは中国・四国地方


人口・物価・地代の平均をだし、最適地
を考察
14.中国・四国地方人口
Y軸:人口
(出所):総務省統計局
15.中国・四国地方の平均物価
X軸:中国・四国
(出所):総務省統計局
(注):全国物価統計調査
16.中国・四国地方地代
(出所):総務省統計局
Y軸:地代
17.考察
人口は多い方がいい
⇒岡山 広島 山口 愛媛
 物価は安い方がいい
⇒松江(島根) 山口(山口) 松山(愛媛) 高知
(高知)
 地代も安い方がいい
⇒鳥取 島根 山口 徳島 香川 高知


バロメータがどれも平均よりも上なのが
山口県(山口市)

既存の出店もなく、大型のショッピング
センターもないので競争は激しくない

広島県、福岡県と2大都市に挟まれてお
り、九州以東を繋ぐ箇所にあるため交通
の拠点になる

新たな立地場所としては山口県が最適で
あると考える(立地タイプは交通拠点
型)