知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会

い~な
あまみ
中 央
しらさぎ
さくら
大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 714 号 2012.3.4 発行
==============================================================================
日精協、精神医療の将来ビジョン案を公表- 病棟のスリム化など提言
キャリアブレイン 2012 年 3 月 1 日
日本精神科病院協会(日精協、山崎學会長)は 2 月 29 日、日精協将来ビジョン戦略会議
がまとめた報告書「我々の描く精神医療の将来ビジョン」の案を公表した。入院治療の密
度を上げて機能別の対応ができるよう、1 病棟当たり病床数を、現在のおおむね 60 床以下
から、12-16 床程度に縮小させることなどを提言している。3 月 14 日まで会員などから意
見を募集し、年度内に最終的な将来ビジョンを取りまとめる方針だ。
また入院では、病室のほとんどを個室にすることが望ましいとの考えを表明。自殺の恐
れがある場合など、重症者が入室する「隔離室」については、一時的に利用する「観察室」
との位置付けを明確にし、病室は別に持つべきだと指摘した。
一方、外来では、症状が悪化した際に、入院せずに治療を続けられる施設がないことを
問題視。現在の精神障害者生活訓練施設をベースに、24 時間電話相談や就労支援などの機
能を加えた「地域生活支援・訓練センター」
(仮称)や、本来なら入院が必要な患者に、外
来で集中治療を行う「デイホスピタル」機能の創設を提案した。
このほか、認知症対策にも言及。2025 年に患者が約 570 万人に上ると推計されており、
▽専門病棟の整備▽クリニカルパスの作成▽精神科医療と一般医療・福祉・介護との連携
―などが求められるとした。
いじめと虐待、過去最多 法務省、被災者の人権侵害も
共同通信 2012 年 3 月 2 日
全国の法務局が昨年1年間に救済手続きを始めた人権侵害事案のうち、学校でのいじめ
が前年比21・8%増の3306件、18歳未満の児童に対する暴行・虐待が同12・2%
増の865件で、いずれも過去最多だったことが2日、法務省のまとめで分かった。
東日本大震災の被災者からの訴えも目立ち、転校先の学校でのいじめや避難先での嫌が
らせなどの相談が491件。人権侵害と認定されたケースは29件に上った。
集計によると、法務局が救済手続きに当たった人権侵害問題の総数は2004年から年
間2万件台で推移し、11年は2万2168件。
行政ファイル:姫路の福祉避難所に46施設 /兵庫
毎日新聞 2012 年 3 月 2 日
姫路市は1日、災害発生時に高齢者や障害者、妊産婦らが避難する「福祉避難所」とし
て公共施設や民間老人福祉施設、ホテルなど46施設を指定した。ヘルパー派遣や介護用
品確保に関する協定と合わせて締結した。
知的障害少年に職員暴行、四日市の施設
三重県四日市市波木町の知的障害者施設「聖母の家
中日新聞 2012 年 3 月 2 日
あゆみ」の男性職員3人が昨年、
2人の男性入所者に計3回の暴行を加えていた。入所者はいずれも未成年で、顔が内出血
するなどのけがをしたという。施設を運営する社会福祉法人の植木存(たもつ)理事長は
「入所者と保護者に対して申し訳ない」と謝罪した。三重県は、日常的に虐待が続いてい
る可能性もあるとみて調査している。
施設によると、20代の男性職員が昨年7月29日午後、入所者(16)がドアのノブ
を揺するのをやめないとの理由で、近くにあった長いすを入所者の方向に蹴り上げたとこ
ろ左目付近に当たり、内出血するけがをした。
10月16日夕には、いすを独り占めしたとして、30代の男性職員が入所者(14)
の髪を引っ張ったうえ顔をたたき、右頬に打撲を負わせた。この入所者は翌11月13日
夜にも、別の20代の男性職員に体を蹴られたという。
30代の男性職員は、2008、10年にも別の入所者2人を虐待していたとして、県
から改善を求める指導を受けている。
県は「日常的な虐待が行われていた可能性もある。行政処分も視野に調査を続ける」と
話している。
元職員らは「暴行時は『顔はやめろ』と上司に言われた職員もいた」「虐待現場を何回も
目にした。氷山の一角では」と話した。
施設は1967(昭和42)年創設。1日現在の職員数は19人、9~30歳の51人
が入所している。
少年院の少年救済も 法案決定
NHK ニュース 2012 年 3 月 2 日
政府は2日の閣議で、少年院などに収容されている少年が職員から暴行を受けたときな
どに、直接、法務大臣に救済の申し出をすることができる制度を導入することを柱とした
新たな少年院法案などを決定しました。
新たな少年院法案は、3年前に発覚した広島県の広島少年院での教官らによる暴行事件
をきっかけに、今の少年院法を廃止して制定し直そうというもので、少年鑑別所の少年の
処遇などを定めた少年鑑別所法案などと合わせて閣議で決定されました。
法案では、少年が施設で謹慎などの処分に不服があるときや、職員から暴行を受けたと
きなどに、直接、法務大臣に対し、救済の申し出を書面ですることができる制度を新たに
導入するとしています。
また、施設の透明性を高めるため、全国にそれぞれ51ある少年院と少年鑑別所に、弁
護士や医師、地域の住民の代表らで作る「視察委員会」という第三者機関を設け、運営の
改善点などについて提言を受ける制度も創設するとしています。
さらに、少年院で、今は原則として面会か手紙に限られている外部との連絡手段につい
て、両親や親せきなどと連絡を取る場合には、少年院の院長が許可すれば電話も認めると
しています。
こうした抜本的な改革は、現在の少年院法が施行された昭和24年以来、初めてのこと
で、法務省は今の国会で法案の成立を目指すことにしています。
欠かせぬ社会の理解
秋田魁新報 2012 年 3 月 2 日
「最初こそ戸惑いましたが、支援員が頻繁に訪問し
てくれたおかげで負担は感じませんでした」。2010
年夏から知的障害者二人を雇用している能代市扇田の
リサイクル会社「秋田エコプラッシュ」
。総務部長の山
谷文子さん(57)は、二人と向き合ってきた1年半
をこう振り返る。
リサイクル工場で働く知的障害の女性。障害者雇用の拡大には
社会の理解が必要だ=能代市扇田の秋田エコプラッシュ
初めての障害者雇用に不安もあったが、能代山本障害者就業・生活支援センター(能代
市)の前身、障害者雇用就労サポートセンター支援員の熱意が背中を押した。最初の3カ
月ほどは職場の中に「二人とどう接すればいいのか」という空気もあったが、疑問は支援
員が丁寧に解きほぐしてくれた。
プラスチックごみから発泡スチロールを選別する仕事を黙々と懸命にこなす。
「二人とも
本当に真面目」と山谷さん。会社にとって、いまや欠かせない戦力になっている。
協力企業求めて奔走
障害者や引きこもりの人の生活の立て直し、就労の実現・定着を命題とする支援センタ
ーにとって、何よりの悩みは受け皿となる協力企業をどう掘り起こすかだ。
国は障害者雇用を促すため、従業員56人以上の企業に障害者1人以上の雇用を義務付
けている。能代山本地域では対象となる34社のうち、クリアしているのは20社。全体
の雇用率は法定の1・8%を上回る2・46%だが、特定の数社に偏っているのが内実。
同地域の1670ある事業所のほとんどが、雇用の義務付けがない56人未満の中小・零
細という現実も横たわる。
事業所にとっては、障害者が職場にうまく適応できるよう調整する専門職「ジョブコー
チ」制度の活用や、継続雇用した場合の公的助成といった利点もある。
しかし、企業の多くは厳しい経済情勢下で障害者を新たに受け入れるだけの体力がない
ことに加え、接し方が分からないなどの理由で雇用をためらっているのが実態のようだ。
ハローワーク能代でも障害者向けの求人は数えるほどで「全くないこともある」と担当者。
一方、センター支援員による訪問企業数は、昨年8月の開所以来300社以上に上って
いる。職場実習などに協力してくれたのは25社。協力企業の開拓に日々奔走する支援員
の奮闘ぶりは、厳しい求人数の裏返しのように映る。
慣れるまでは助成金
三種町鵜川のある企業は、高齢化が進んだ従業員の若返りを図ろうと、7年前から若手
障害者の雇用を始めた。現在は9人まで増えたが、後押ししてくれたのは、助成金など公
的支援の存在だ。同社専務は「障害者や引きこもりの人が仕事に慣れるまでにはどうして
も数年かかる。助成金があったから雇用を続けられてきたのも事実」と本音を漏らす。
障害者や引きこもりの人の雇用拡大のため、社会の理解をどう醸成していくか。支援員
の熱意だけに任せるには重すぎる課題でもある。
橋下市長、入れ墨職員「首ダメなら消させよ」
読売新聞 2012 年 3 月 2 日
大阪市の橋下徹市長が、市職員の入れ墨を禁止するルール作りを関係部局に指示した。
市の児童福祉施設の男性職員が子どもたちに入れ墨を見せ、2か月の停職処分を受けた
が、市側の指導で長袖シャツで隠したまま職務を続けていることを問題視し、「入れ墨だけ
でクビにできないのなら、消させるルールを」と服務規律を厳格化する方針だ。
市の職員倫理規則に入れ墨の規定はないが、橋下市長は関係部局への指示の中で、
「入れ
墨をしたまま正規職員にとどまれる業界って、公務員以外にあるのか」としている。
大阪都実現へ地方自治法改正案、自民が要綱了承
読売新聞 2012 年 3 月 2 日
自民党は2日の総務部会で、橋下徹大阪市長が唱える「大阪都」構想の実現に向けた地
方自治法改正案の要綱を了承した。
党内手続きを経て、今国会に議員立法で法案提出を目指す。公明党にも共同提案を呼び
掛ける方針だ。
自民党の要綱は、東京都だけに認められている特別区について、他の道府県でも議会の
同意を得て住民投票を行い、過半数が賛成すれば総務相の決定を経て特別区の設置ができ
ると明記した。
特別区に移行できる市町村は、総人口が最低100万人以上とした。特別区を設置後の
道府県に「都」の名称を認める規定は盛り込まなかった。
NHK ニュース 2012 年 3 月 2 日
病気のなりやすさや才能の有無を手軽に調べ
られるとうたった遺伝子検査が普及し、消費者
に混乱が生じているとして、日本医学会は、こ
うした「遺伝子検査ビジネス」を監視したり規
制したりする態勢を早急に整えるべきだとする
提言をまとめました。
日本医学会によりますと、髪の毛や口の粘膜を
採取して郵送するだけで、がんなどの病気のな
りやすさや音楽やスポーツの才能の有無を手軽に調べられるとうたった遺伝子検査がここ
数年で急速に普及し、市場規模は、少なくとも数十億円に上るとみられています。
しかし、こうしたサービスを提供する会社は、結果について十分説明していない場合が
多く、利用する消費者に混乱が生じているとしています。
大学病院の中には、検査を利用した人から「太ると言われたがどうすればいいのか」と
か、
「本当にがんになるのか」といった相談が増え、対応に苦慮している所もあるというこ
とです。
このため日本医学会では、こうした遺伝子検査ビジネスを監視したり規制したりする態
勢を消費者庁が中心になって早急に整えるべきだとする提言をまとめました。
提言をまとめた北里大学の高田史男教授は、
「遺伝情報を扱うビジネスが拡大しているに
もかかわらず、消費者を守る仕組みがないのは大きな問題で、海外の事例を参考に対策を
進めるよう国に働きかけていきたい」と話しています。
“遺伝子検査ビジネス”の監視を
「総合こども園」15 年度創設=子育て改革法案骨子を決定―政府
時事通信 2012 年 3 月 2 日
政府は 2 日、全閣僚出席による少子化社会対策会議(会長・野田佳彦首相)を国会内
で開き、今国会に提出する子育て支援改革法案の骨子を決めた。包括的な子育て支援を 2013
年度から段階的に実施。幼稚園と保育所の機能を一体化した「総合こども園」を 15 年度を
めどに創設し、株式会社や NPO 法人の参入も促して保育所待機児童の解消につなげる。
皇后さま、工芸展をご鑑賞
小皿などお買いあげに
産経新聞 2012 年 3 月 2 日
「第24回旭出学園工芸展」をご覧になる皇后さま=2日午前
9時55分、東京・中央区の日本橋三越本店(代表撮影)
皇后さまは2日、東京・日本橋の日本橋三越本店で
「第24回旭出学園工芸展」をご覧になった。
会場では、特別支援学校「旭出学園」や関連する福
祉施設に通う知的障害者らが手作りした工芸品を販売。
皇后さまは作品について「かわいいですね」と話しなが
ら、小皿やリンゴ柄の手ぬぐいなどを次々とお買い上げになった。
皇后さまはこれまでにも、たびたび同展を訪れており、出品した人々に「お元気です
か」
「お仕事楽しいですか」と声をかけられていた。
田村で新たな一歩 障害者福祉施設「東洋育成園」
読売新聞 2012 年 3 月 3 日
新施設の開所を喜ぶ入居者ら(2日、田村市の東洋育成園で)
東京電力福島第一原発事故で、千葉県などに避難し
た富岡町大菅の障害者福祉施設「東洋育成園」が2日、
田村市船引町北鹿又で新たな施設の開所式を行った。
原発事故後は避難先を転々としたがようやく福島に戻
り、新たな一歩を踏み出した。
(佐藤雄一)
県福祉事業協会が運営する同園は1979年に開園。
現在は25~62歳の男女51人の知的障害者が入居
している。元の建物は同原発から約7キロ南にあった。
原発事故で、避難を余儀なくされ、隣の川内村や田
村市の系列施設や小学校体育館を転々とした。環境の変化が続き、てんかんを起こす入居
者もいた。
昨年4月、千葉県鴨川市の宿泊研修施設「県立鴨川青年の家」に避難。ようやく落ち着
くことができた。同園施設長の石黒修市さん(56)は「受け入れる態勢を作ってもらい、
命をつなぐことができた」と振り返る。
しかし、福島県内や栃木県、山形県で避難生活を送る入居者の家族らからは、「千葉県ま
で通うのは大変」と、福島県内に、新施設建設を望む声が上がっていた。
新施設は、日本財団(東京)からの補助を得て約1億6000万円で建設。延べ床面積
は1125平方メートルで、障害者に配慮したトイレや浴槽などが設置された。
開所式で、長男が入居する同園保護者会長の遠藤税さん(75)は「入居者は環境の変
化に敏感で、対応する職員の苦労も並大抵でなかったが、(施設の完成で)落ち着いて対応
できるようになる」と述べた。
障害者自宅で孤立 「避難所、他人に迷惑かける」
読売新聞 2012 年 3 月 3 日
自宅前で寄り添う古小高忠さん(左)と美紀子さん。震災後、周
辺住民が一斉に避難し、孤立したところを救われた(2月18日、
福島県南相馬市で)=飯島啓太撮影
「明朝、バスを出します。避難するか、とどまるか、
決めてください」
原則、立ち入り禁止となった福島第一原発20キロ圏
内の警戒区域に隣接する福島県南相馬市原町区。原発事
故から7日目、市が開いた住民説明会で、全盲の鍼灸(し
んきゅう)師・古小高(こおたか)忠さん(63)は耳を澄
ませた。
「障害があるから、避難所で他人に迷惑をかける」
。その夜、弱視の妻、美紀子さん(6
1)と一緒に自宅に残ると決めた。周囲の住民たちは街を離れた。
外を行き交う車の音も、人の話し声も消えた。だれも訪ねてこない。放射能が怖くて、
外に出られない。米とわずかな冷凍食品を残して食料は底をつきかけた。
「飢え死にするか
もしれない……」
関西から来たボランティアたちがインターホンを鳴らしたのは1か月後。カップラーメ
ンや缶詰といった救援物資を届けてくれた。
「やっと外の世界とつながった。光が差したよ
うだった」と、忠さんは話した。
孤立していた2人を救ったのは、市が地元の障害者支援団体に提供した市内約1100
人の障害者リストだ。全国から集まったボランティアら延べ約300人が名簿を基に1軒
ずつ安否を確かめた。市人口約7万人の9割が避難したなかで、訪問した障害者の半数近
くが自宅にとどまっていた。
「避難所に障害者を受け入れる環境を整えない限り、障害者は逃げられないまま、自宅
に残る。その先に待ち受けるのは災害関連死だ」と、障害者支援団体代表・青田由幸さん
(57)は訴える。
「命を守るために、行政は障害者の所在情報を開示すべきだ」
しかし、福島、宮城、岩手3県の被災市町村で、民間団体に障害者名簿を提供したのは
南相馬市だけだ。大半は「個人情報保護法」を理由に拒む。
障害者や高齢者といった「災害弱者」の逃げ遅れ対策も課題だ。
昨年9月の紀伊水害。和歌山県那智勝浦町で独り暮らしだった全盲の楠本益美さん(当
時66歳)が家ごと濁流にのまれ亡くなった。
「雨の音がしてないから大丈夫」
。楠本さんは被災前日、県外にいた姉の戸石恭子さん(7
1)に電話でこう答えていた。戸石さんは「雨の状況が分からなかったのだろう。誰かが
早く避難させてくれていれば……」と言う。
内閣府が定めた災害時のガイドラインは、災害弱者の名簿づくりや、一人一人をだれが
どこに避難させるかを事前に定めた個別計画の作成を市町村に求めているが、整備済みの
市町村はわずか2割。しかも、豪雨災害を想定しているため、津波被害の東日本大震災で
は機能せず、避難誘導を担うはずの民生委員56人が犠牲になった。
「恥ずかしいことですが、ガイドラインを知らなかった」。1月下旬、内閣府の会議で、
参考人として出席した南相馬市幹部が明かした。
「大災害時、個別計画は机上の空論になる」
「安否確認を被災自治体に任せること自体が無理」
。会議では、参加者が3・11の苦い教
訓を次々に口にした。内閣府は来年度、ガイドラインを大幅に見直す。
自力避難が難しい災害弱者はどう逃れればいいのか。
新潟大危機管理室の田村圭子教授(災害福祉学)は言う。「最も犠牲になりやすい災害弱
者を救う仕組みは、社会全体を救う。備えの段階から地域社会が災害弱者と一緒に考え、
災害弱者も自身の意識を高めてもらうことが必要だ」
静岡県職員考案の避難所運営ゲーム 震災後売り上げ急増
静岡新聞 2012 年 3 月 3 日
県内4カ所の福祉作業所で製造する災害時を想定した図上の避難所運営ゲーム「HUG
(ハグ)
」の売り上げが東日本大震災以降、前年の約2倍に伸びている。県内外から連日注
文が入り、作業所の製造が追いつかないほど。避難所での障害者や高齢者への対応も学べ
るゲームのため「ハグの普及で災害弱者への対応に理解が深まれば」との声も上がってい
る。
ハグは避難者の年齢や家族構成、けがの有無などが書かれた約200枚の「避難者カー
ド」を、学校など避難所の見取図に置いて、避難所運営を疑似体験するゲーム。被災者か
らの要望や災害対策本部からの連絡などを記した「イベントカード」もあり、グループで
話し合いながら対応を考える。
2008年に県の職員が考案し、09年2月から「県作業所連合会・わ」
(事務局・静岡
市葵区)が製造を受託している。
主に自治体や自主防災組織が買い入れている。09年の発売以降11年3月までの約2
年間に売れたのは680個。11年3月の東日本大震災以後、防災意識の高まりで問い合
わせが急増し、11年度だけで販売数は約600個に上る見通しだ。
連合会などによると、08年秋のリーマン・ショック以降、県内の作業所では自動車部
品組み立てなどの下請け事業が大幅に減った。各作業所は、受注事業の新規開拓や自主製
品の開発に取り組んでいるが、通所者への十分な工賃を確保するには苦しいのが現状だ。
ハグのカードを入れる木箱を製造するラポール川原(静岡市駿河区)の職業指導員滝井
将行さん(31)は「注文増は助かるし、少しでも防災に貢献できていると思うとうれし
い」と話す。
授産製品入賞作品を展示販売
朝日新聞 2012 年 03 月 02 日
福祉施設で障害者がつくる製品を集めた「いしかわ授産製品コンテスト2012」の入
賞作品の展示&販売会が、金沢市武蔵町のめいてつ・エムザで開かれている。5日まで。
コンテストには県内30施設から食品部門に59品、工芸その他部門に25品の応募が
あった。食品は若草福祉作業所の金沢産を使ったりんごジャム、工芸その他は「はばたき」
の利用者が描いたイラストのポストカードがグランプリを受賞した。2階ギャラリーで入
賞製品11品を開発の過程などを紹介したパネルとともに展示する。
1階中央通路「レストアベニュー」では、コンテスト応募製品を中心に菓子やみそなど
の食品、雑貨や手工芸など23施設が丹精込めてつくった品を販売する。
午前10時~午後8時。問い合わせは日本エージェンシー(076・269・8111)
。
神戸で自作お菓子の味競う 県内外の障害者施設
神戸新聞 2012 年 3 月 2 日
障害者施設などで作るお菓子の味やアイデアを競う「スイーツ甲子園」が3~5日、神
戸市中央区の元町商店街で開かれる。兵庫県内の事前審査で選ばれた3団体に加え、今回
初めて宮城県など兵庫県外5府県からも参加。菓子の専門家と一般の投票で優秀作品を選
ぶほか、試食・販売もある。
(井関 徹)
兵庫県と障害者の就労を支援するNPO法人「兵庫セルプセンター」が企画し、今回で
3回目。企業バイヤーや製菓の専門家からのアドバイスで販路拡大を目指し、障害者の賃
金向上を促す。
これまでは県内の施設に限り、事前審査で選ばれた中からグランプリを選んできたが、
今回はレベルアップを目的に、初めて他府県にも参加を呼び掛けた。
兵庫県内の3施設に加え、京都府と滋賀県から各1施設、和歌山、鳥取県から各2施設、
東日本大震災被災地の宮城県から1施設の計10施設が出場し、製品の味を競う。
3、4日は午後1~5時、神戸市中央区元町通6丁目の商店街西側入り口に特設会場を
設置。無料で試食してもらい、気に入った作品に投票してもらう。両日とも各作品約20
0個ずつを用意する。
優秀作品は5日午後1時に発表され、神戸〓月堂前(神戸市中央区元町通3丁目)で販
売される。
兵庫県は2012年度も大阪府や徳島、奈良県に参加を呼び掛け、関西大会を開く予定。
デパートやスーパーのバイヤーを招いた商談会も開き、販路拡大を支援する。
問い合わせは、兵庫セルプセンターTEL078・414・7311
(※注 「神戸〓月堂」の〓は「風」の中が「百」 こうべふうげつどう)
障害者らの手づくり品販売
静岡市役所静岡庁舎に「わ・ハハ」オープン初日から大盛況
中日新聞 2012 年 3 月 3 日
手作り雑貨を販売する「わ・ハハ」の店員=静岡市葵区で
静岡市内の知的、精神障害者施設の利用者が手作
り製品を共同で販売する店「わ・ハハ」が2日、静
岡市役所静岡庁舎1階にオープンした。初日は食品
や雑貨など70種を売り出し、市民ら200人が訪
れる盛況ぶり。市障害者福祉課の担当者は「障害者
と市民の交流の拠点になってほしい」と期待する。
(奥村圭吾)
毎週金曜の午前10時から午後3時まで開店。机
や椅子を並べて簡易の販売所を設け、市内12カ所
の障害者施設の利用者が交代で店番をする。
当日に手作りした出来たての菓子パンや、心を込めて縫い上げた手提げかばんなどが目
玉商品。収益は利用者の給料とし、障害者の社会的自立を高めるのに役立てる。
オープニング式典もあり、各施設の関係者らでつくる設置運営委員会の河内園子会長が
「人の輪と笑い声があふれるようにとの願いを込めた」と店名の由来を紹介。「『わはは』
という皆さんの笑い声が響く場所にしたい」とあいさつした。
知的障害者通所施設「ラポール・タスカ」
(駿河区)に通う坂口晶子さん(31)は「自
分で作ったパンを買ってもらえてうれしい。今後も販売に参加したい」と笑顔を見せた。
5日はオープン記念として特別に開店する。問い合わせは、わ・ハハ事務局=電054
(260)6731=へ。
相互支援の会設立へ 障害者のきょうだい持つ有志
富山新聞 2012 年 3 月 3 日
身体・知的・精神障害者のきょうだいがいる県内の有志が4日、相互支援を目的に「富 山
県きょうだいの会」を設立する。親の死後の介護など、周囲に相談しにくい悩みを抱え る
者同士が意見交換できる場をつくる。
発起人で知的発達障害の妹2人がいる金山敦さん(25)=立山町利田=が福祉団体な
どを通して同様の立場の人に声を掛けた。発足時の会員は10人前後となる見込み。
会員が自由に発言できるよう定期的に集会を開く。きょうだいが抱える障害の知識を深
めるための勉強会、悩み相談会などの開催も検討する。
関係者によると、きょうだいに障害者がいることで、
「結婚相手(恋人)やその家族に負
担に思われている」
「親が亡くなった後に経済面、精神面で介護を続けていく自信がな い」
などの不安を抱える人もいる。
県厚生課によると、昨年3月末現在、県内の身体・知的・精神障害者は6万9434人 。
全障害を包括したきょうだい主体の団体は初めてとなる。
初会合は富山市内の飲食店で開く。金山さんは「同じ立場にある人だからこそ話しやす
いことがある。独りで悩んでいる人がいたら参加してほしい」と呼び掛けている。
不正受給:障害者事業不正、1年間業務停止処分に--県
/石川
毎日新聞 2012 年 03 月 02 日
小松市から委託された障害者の支援事業を実施したように装って、不正に市から給付費
を受け取ったとして、県は1日、障害者自立支援法に基づき、移動支援事業「パレットコ
ム」
(本社・小松市)を5日から1年間業務停止の行政処分にした。同法に基づく処分は県
内初。
県によると、同社は08年10月から10年4月にかけ、同市から障害者移動支援事業
の委託を受けた。しかし、障害者の外出支援作業の実績を水増ししたり、実際は職員が1
人で作業に従事したのに、2人だったように偽装するなどして書類を作成。給付費約21
0万円を不正に受け取ったという。【横田美晴】
月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も
大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行