知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会

い~な
診療所
あまみ
中
中 央
事務局
研究所
しらさぎ
つなぐの
さくら
大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 2283 号 2015.1.12 発行
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神奈川)知的障害の美術作家、小酒井さんが個展 足立朋子 朝日新聞 2015 年 1 月 11 日
大作「希望」の前で。小酒井基紘さん(中央)
と両親=平塚市明石町の元麻布ギャラリー平
塚
知的障
害を伴う
自閉症が
ある秦野
市の小酒
井基紘さ
ん(29)
の個展が、
平塚市明
石町の元麻布ギャラリー平塚で始まった。大好きな動物や電
車などを鮮やかな色彩で描いた油彩や織物(タペストリー)
など35点で、18日まで展示される。
幼い頃から絵が好きだった小酒井さんは、県立伊勢原養護
学校時代に、京都・西陣の伝統工芸「つづれ織り」に出会い、現在は自宅に両親と工房を
構える。月2回、父親の一繁さん(66)と連れだって通う動物園や水族館の動物などを
ほのぼのとしたタッチで描き、一昨年の現代手工芸作家協会の公募展や、昨年の県美術展
で入賞を果たすなど、注目の若手作家だ。
個展は、2010年に地元、秦野市の丹沢美術館を皮切りに毎年開いていて、ファンを
増やしている。基紘さんは、多くの人に作品を見てもらうのがうれしくて仕方がない様子。
「アジアゾウ、ヒトコブラクダ……」と来館者一人一人に説明を買って出て、会場は和や
かな雰囲気に包まれた。
ズレる感覚 私は歌う
アスペルガー症候群 金沢の20歳男性、成人式で
中日新聞 2015 年 1 月 11 日
♪何かが違ってつり合わない ホンネとたて前ぶあつい壁~
周囲とコミュニケーションをとることが難しい「アスペルガー症候群」の金沢市の男性
が昨年十二月、周りとの間に感じる「ズレ」を独特の感性でつづった歌を作った。新成人
となった今年。十一日に地元である成人式で披露する。「それぞれの感覚で僕の不思議な世
界を感じてほしい」と願いを込める。
この男性は同市の会社員、中川大也(だいや)さん(20)。
「健常者から見れば全く普通ではないけど、重い障害者から見れば何もないように思え
る。矛盾してるんです、僕」
成人式に向けて歌の練習をする中川大也さん=金沢市で
どちらでもない居心地の悪
さにずっと悩んできた。体は
健康。知的障害もない。受け
答えもできる。けれど、空気
が読めず、話すタイミングや
反応がずれてしまう。
幼稚園の二階から椅子を落
としたり、小学校の給食では
ごはんとパン、牛乳しか食べ
られなかったり。人と違うこ
とに気付いたのは高学年のこ
ろ。からかわれると被害妄想
に陥り「自分はごみだ。ごみ
箱に入りたい」と思った。気付けば教室を抜け出し、砂場
でひたすら泥団子を作っていた。
音楽との出合いは小学校四年生のころ。大好きだった担
任の先生が、休み時間になると教室でつま弾くギターの音
色。柔らかい笑顔。興味が膨らみ、中学二年から音楽好き
の父親にギターを習い始めた。
高校は特別支援学校に進学。周囲になじめず、つらい思
いもしたが、好きな曲を歌っていると忘れられた。ギター
教室に通って音楽仲間もでき、就職後には会社の宴会で歌
声を披露するようになった。
「いつか自分の歌を」との思いは、ギターを始めたころから温めていた。「周りから“普
通”が押し寄せてきて、うまく動けない自分を歌ったつもり」。「からくり地球人」と題し
た歌は、持ち味の高音をさびに使い、うまくいかない日々を必死に生きる姿を軽快なメロ
ディーに乗せた。
つまずきながら、ネジを巻いて歩んできた二十年。「前向きに生きる。障害があるとか無
いとかではなく、生きているだけで十分だと思えるようになったから」
。成人式にはギター
を携え、晴れやかな笑みを浮かべて臨むつもりだ。 (兼村優希)
アスペルガー症候群 発達障害の一つ。相手の気持ちを理解しにくく、周りとコミュニ
ケーションがうまくとれなかったり、偏ったものに興味を示したりする。知的障害を伴わ
ないため、周囲に気付かれにくい場合がある。
福祉教育の在り方探る
県内教員ら80人研修会
愛媛新聞 2015 年 01 月 11 日
実践報告を通じ、学校や地域が連携した福祉教育について考えた
研修会=10日午後、松前町筒井
学校や地域が連携した福祉教育を目指して2014年
度福祉教育推進研修会(愛媛県社会福祉協議会主催)が
10日、松前町筒井の松前総合文化センターであり、県
内の教員や福祉関係者、ボランティアら約80人が実践
報告を通じ教育の在り方を考えた。
実践報告では、聖カタリナ大の高木寛之講師がコーディネーターを務めた。松野町立松
野西小学校は、社協が独居高齢者や障害者宅へ届ける弁当に児童が書いたメッセージを添
える取り組みなどを紹介。
「地域の方と新たなつながりが生まれている」とした。
新時代の福祉考える 米子であいサポートフォーラム
日本海新聞 2015 年 1 月 11 日
新しい時代の福祉を官民一体となって考える「あいサポートとっとりフォーラム 15」
(福
祉フォーラム実行委員会主催)が 10 日、鳥取県米子市の市公会堂で始まった。初日は基調
講演や超高齢化社会への備えをテーマにしたシ
ンポジウムなどが行われた。11 日まで。
超高齢化社会への備えをテーマに意見交換するパネリ
ストら=10 日、米子市角盤町2丁目の市公会堂
厚労省の曽根直樹・障害福祉課専門官が「障
害保健福祉施策の動向」と題して基調講演し、
北海道で社会福祉法人「ゆうゆう」を展開する
大原裕介・全国地域生活支援ネットワーク代表
と対談。大原代表は「プロやボランティア、い
ろんな人がかかわって制度や法律の壁を越え、
感性を地域に発信していきたい」と呼び掛けた。
広江研・社会福祉法人こうほうえん理事長を座長に「超高齢化社会をいちはやく目の当
たりにする鳥取県の準備」をテーマに討議。65 歳以上の人口割合が 46・4%と高齢化が進
む日南町の増原聡町長は「町の中心部に商業施設や福祉施設を整備し、女性や障害者らが
働いて高齢者を支えて暮らしていける町をつくりたい」と述べた。
鳥取県の日野力・障がい福祉課長は県の高齢者福祉の問題点について「施設サービスが
中心で、在宅要介護者への十分な巡回サービスが普及しない」などと語った。
衆院議員の赤沢亮正内閣府副大臣は「高齢者が健康でいられる期間を長くし、いざ病気
になったらしっかりサポートする政策を進めていきたい」と強調した。県内の福祉関係者
ら約200人が聴講した。
発達障害児と過ごした日々
30年余を回想記に 岐阜市の元教諭・松井さん
中日新聞 2015 年 1 月 8 日
発達障害児教育に携わった回想記を出版した松井和子さん=岐阜市長良雄総
で
30年以上にわたり発達障害児教育に携わった、岐阜市長良雄
総の元教諭松井和子さん(72)が、回想記「私の出会った子ど
もたち」を自費出版した。発達障害の子どもが健やかに成長する
ために、自然や他者と交流することの大切さを訴えた。
松井さんは中津川市出身。1964(昭和39)年から99年
まで、県内の小学校特別支援学級や特別支援学校で勤務した。
81年からは1年間、県の海外留学制度を利用してドイツとス
イスの障害児学校で研修。現地では森で遊んだり買い物に出かけ
たりするなど、校外での活動が当時から盛んだったことに驚き、
帰国後には毎月、岐阜市の金華山に登る校外学習を授業に取り入
れた。
特別支援学級の児童8人と初めて登った時は、多くの子がつらいと泣きだしたという。
だが回数を重ねるごとに子どもたちは励まし合うようになり、沿道のドングリを拾ったり
岩場によじ登ったりと、それぞれの楽しみも見つけるようになった。
「教室の中だけでは子どもは育たないことを実感した」と振り返る松井さん。
「障害のあ
る子どもたちが地域の一員として生きていけるよう、教育や生活の環境を整えてほしいと
の思いを込めた」と話す。
A5判128ページで1500円。
(問)垂井日之出印刷所=0584(22)2140
(宮崎正嗣)
地域福祉25年の歩み1冊に
塩釜の小原さん
河北新報 2015 年 1 月 10 日
ボランティア活動の足跡をまとめた本を手にする小原さん
塩釜市を中心にボランティアとして地域福祉に携わってきた
小原章子さん(84)=七ケ浜町=が、これまでの活動をまとめ
た本「にじいろスタート」を発刊した。市民団体「塩釜まちづく
り研究所」などで取り組んだ四半世紀の足跡をつづった。
小原さんは元小学校教諭。福祉関係のボランティア活動は定年
退職後に始めた。高齢者や障害者の施設で配食サービスなどを続
けてきた。
さらに2000年設立のまちづくり研究所のメンバーとして
市に福祉政策を提言。福祉マップや福祉ガイドブックなども作っ
た。
「にじいろ-」にはボランティアを始めた経緯や活動記録などを収録。
「自信を持つ」
「頑
張りすぎない」といったボランティアを目指す人へのアドバイスも記した。
「25年間、第二の人生を走り続けてきた」と小原さん。本については「ボランティア
をやってみたい若い世代の方々に参考にしてほしい」と期待を込める。
本はA4判53ページ。非売品で塩釜市内の福祉施設などに配布している。連絡先は小
原さん022(357)4854=午後4時以降=。
栃木)介護や薬の知識、川柳に託し本に
鹿沼の薬剤師
朝日新聞 2015 年 1 月 10 日
自費出版した川柳を手にする黒川雄三さん=鹿沼市鳥居跡
町の山川薬局
仕事で培ってきた健康や介護の知識を川柳に託し
て本にした薬剤師がいる。鹿沼市鳥居跡町で山川薬
局を50年以上経営している黒川雄三さん(79)
だ。思わず吹き出す一言や、ぴりっと辛口の表現な
ど、詠んだ川柳は300首を超える。自費出版した
川柳本を店頭に置いていると、「おもしろい」と買
っていく客も多いという。
黒川さんが川柳の本を作るきっかけは2010
年ごろ。市内の公民館で開かれた福祉関係のイベン
トで、担当者の説明中に参加者が手持ちぶさたで聞いていることに着目。
「介護事情などを
もっとわかりやすく説明できたら」と川柳に託し、メモにつづってみた。
薬局に来る人たちとの「この薬は本当に効くのか」「誰が自分の面倒を見てくれるのか」
といった会話もヒントになった。詠んだばかりの川柳を目にした主催者側の関係者がおも
しろがってくれた。
ウチヤマホールディングス、介護で九大と共同研究
産経新聞 2015 年 1 月 10 日
ウチヤマホールディングス(北九州市)が、運営する老人ホームでの介護サービス向上
を目指して平成27年度に、九州大と共同研究を進める。子供や高齢者、障害者らの意見
を製品デザインに取り入れる「インクルーシブデザイン」の専門家で、九大芸術工学研究
院の平井康之准教授と協力する。
平井氏は「インクルーシブデザイン」の国内第一人者で、これまでに製薬会社などさま
ざまな業種の企業と共同研究に取り組んでいる。製薬会社とのプロジェクトでは、魚の形
をした薬のカプセルや、アクセサリーにもなる薬入れを開発した。これは、子供の意見を
取り入れながら、病気の子供が薬の服用を楽しめるように工夫した。
一方、ウチヤマは平成15年度に介護事業に参入した。現在は全国60カ所で、介護付
き有料老人ホームを運営している。
老人ホーム入所者のさらなる生活充実を目指す中で、デザインがもつ力に着目。平井氏
と協力して、入所者や家族への施設紹介やケアプランのパンフレットなどに、高齢者らの
意見も反映させたデザインを取り入れることにした。
今年初めにも、九大側と協定を結び、平成27年度から共同研究に取り組むという。
ウチヤマは、昨年10月にも九州歯科大(北九州市)と、入所者の口腔(こうくう)ケ
アで協力する協定を結んだ。今後も、大学など研究機関との連携を加速させる。
東急、全駅にホームドア設置へ
2020年目標
神奈川新聞
2015 年 1 月 10 日
横浜駅に設置されるホームドアのイメージ図(横浜高速鉄道提
供)
東京急行電鉄(東京都渋谷区)は9日、東京五輪が開
催される2020年を目標に、東横、田園都市、大井町
の3線の全駅にホームドアを設置する、と発表した。今
年3月までに代官山、武蔵小杉、横浜の3駅に設置。1
5年度以降は10駅程度ずつ整備する。
新たに計60駅に設置する。形式は未定だが、基本は
扉が左右に開閉するタイプ。投資額はホームドアだけで
300億円程度で、このほか重量に耐えられるよう、必
要に応じて補強工事などを行う。
同社は1998年3月に池上線全駅にセンサー付きの固定式ホーム柵を設置して以降、
昨年12月末までに多摩川線や目黒線の全駅、東横線や大井町線の一部の計39駅にホー
ムドアやホーム柵を整備してきた。平均で年1、2駅程度の整備だったが、「バリアフリー
が進んで高齢者や障害者が外出しやすい社会になったことに加え、オリンピック開催で世
界中から観光客が来日する」ことから設置計画を前倒しすることを決めた。
共同利用駅の横浜駅は横浜高速鉄道(横浜市中区)とともに整備する。今年3月にホー
ム(約210メートル)の両側に、扉が左右に開閉するタイプのホームドアを設置する予
定。
静岡福祉大に子ども学部
読売新聞 2015 年 01 月 10 日
静岡福祉大(焼津市本中根)は9日、保育士資格と幼稚園教諭免許を取得できる「子ど
も学部子ども学科」を4月に新設すると発表した。同月スタートする「子ども・子育て支
援新制度」で、保育所と幼稚園の機能を併せ持つ「認定こども園」が増える見通しで、両
方の資格・免許を持つ人材の需要が高まっている。新学部には、地域の人材育成拠点とし
ての役割が求められそうだ。
こども園の増加見据え今春開設
同大では従来、福祉心理学科で保育士資格を取得できたが、各地で認定こども園への移
行が進んでいることから新学部の設置を決めた。強みである心理・福祉関連の独自科目の
設定が特徴で、発達障害の子どもを持つ保護者らからの相談に適切に対応するための「カ
ウンセリング演習」などもカリキュラムに盛り込んだ。
資格を取得した卒業生は、多くが県内の施設に就職すると見込んでおり、実習も焼津市
や藤枝市など、県内で行われる。この日記者会見した太田晴康学長は「福祉教育専門職を
育てることで、地域創生を支えていきたい」と意気込んだ。
県こども未来局の推計では、2015年度からの4年間で、県内の認定こども園は12
4園から225園と倍増。保育士資格と幼稚園教諭免許を持った「保育教諭」の必要数も、
1893人から3863人と2倍以上に増加すると考えられている。
萩原綾子局長は「社会全体で子育てを応援しようという流れの中で、大学が率先して人
材を育成してくれるのはありがたい」と話している。
定員50人。一般入試は前期(2月3、4日)、中期(2月25日)、後期(3月13日)
の3回行われる。
埼玉)小中学校教員、特別支援校に学ぶ
指導の幅広げる
河原夏季
朝日新聞
2015 年 1 月 10 日
新聞紙を丸めて作ったボールを息を合わせて筒に乗
せる活動。相手と息を合わせることで、自分の気持
ちをコントロールする力を養う=春日部市八丁目の
春日部特別支援学校
知的障害や身体障害がある子どもたちが通
う特別支援学校の教員が、小中学校の教員ら
にノウハウを伝える活動が進んでいる。障害
は目に見えるものも見えないものもあり、課
題や対処方法は子どもによって様々。障害児
の支援に長く関わる教員が事例を紹介したり
相談に乗ったりすることで、指導の幅を広げ
てもらう狙いがある。
■教員が授業内容体験
冬休み中の1月上旬、県立春日部特別支援学校(春日部市)で「自立活動学習会」が開
かれた。自立活動とは、障害による課題を克服するための知識や習慣を養い、子どもの自
立を目指す指導のこと。参加したのは周辺の小中学校の特別支援学級の教員ら約60人だ。
障害者施設でインフル集団感染、女性1人が死亡
読売新聞 2015 年 01 月 10 日
群馬県の高崎市保健所は10日、同市足門町の障害者支援施設「大地」
(入所者37人)
で、20~70歳代の入所者14人と職員2人の計16人が今月3日以降、インフルエン
ザA型に集団感染し、このうち60歳代の女性入所者が死亡したと発表した。
発表によると、女性は6日に発熱を訴え、9日に死亡した。死因はインフルエンザに伴
う肺炎。死亡した女性の他に重症者はいないという。同施設では昨年11月、入所者と職
員全員が予防接種を受けていた。
詐欺や悪質商法
高齢者守る手引…弁護士会など作成、ケアマネに配布へ
読売新聞 2015 年 1 月 10 日
福井弁護士会と県警などが連携して初めて作った消費者被害対応用のマニ
ュアル(福井市の県消費生活センターで)
高齢者が被害に遭う消費者トラブルを未然に防止しようと、福
井弁護士会と県消費生活センター、県警は共同で、県内の介護施
設などで働くケアマネジャーを対象にした消費者被害対策マニ
ュアルを作成した。
三者が協力してマニュアルを作ったのは初めてで、麻生英右弁
護士は「投資詐欺などは被害に遭ってからでは救済が難しい。未
然防止に役立ててほしい」と話している。
マニュアルはA4判4ページ。高齢者に接する機会の多いケア
マネジャーが、トラブルに気付くきっかけなどを掲載している。例えば、高齢者の部屋な
どで見慣れない商品や名刺、パンフレットなどを見つけた場合には「送りつけ商法」や「投
資詐欺」
、外出や電話の頻度が増えた場合には「ヤミ金融」の利用が疑われるなど、予想さ
れる事例を紹介した。
ケアマネジャーが高齢者の変化に気付いた場合の対応方法も図解を用いてわかりやすく
説明。トラブルに応じて相談先となる同弁護士会、同センター、県警などの電話番号も記
した。
同センターによると、昨年4月から11月末までに寄せられた消費生活相談は2555
件で、うち40%以上が60歳以上からだった。全体に占める60歳以上の県民からの相
談割合は年々高まり、2004年度の11・78%からほぼ4倍に急増。高齢者が詐欺や
悪質商法の標的にされている現状が浮かぶ。県警によると、昨年1月から11月までの特
殊詐欺の被害者の7割以上が65歳以上の高齢者だったという。
同弁護士会では、被害に遭った高齢者らの相談を受けていたが、犯人の特定が難しく、
「未
然防止が大切」との声が上がっていた。同弁護士会は事後救済、県警は犯罪の取り締まり、
同センターは未然防止と役割が異なるため、三者は13年1月に連絡協議会を設置。高齢
者の被害防止のために話し合いを重ね、昨年6月には新任のケアマネジャーを対象に講演
会も開いた。
マニュアルは約320部を用意。県内に約40か所ある地域包括支援センターなどに今
月 下 旬 か ら 配 布 を 始 め る 。 県 消 費 生 活 セ ン タ ー の ホ ー ム ペ ー ジ
(http://www.pref.fukui.lg.jp/doc/shohic/index.html)からでもダウンロードできる。
県消費生活センターの村上裕子次長は「ケアマネジャーが担当する高齢者から被害を出
さないように取り組んでもらえれば」と話している。(吉田雄人)
ケアマネジャーのシゴト 介護サービスまとめる「キャプテン」
朝日新聞
2015 年 1 月 11 日 横浜
【及川綾子】 先月下旬、寒川町で一人暮らし
をしている中島米雄さん(73)宅を訪れたケア
マネジャーの木藤剛さん(35)は「よねさん、
施設への入所はどうする?」と聞いた。中島さん
は「まだ、もう少し。みんなで一緒に生活しない
といけないというのがねえ」と打ち明けた。この
日、2人は訪問介護と福祉用具貸与の担当者を交
え、中島さんの介護サービスについて約30分間
話し合った。正月の食事から室内の手すりまで、
テーマは多岐にわたった。
木藤さんは、中島さんの体の状態や要望に応じて、介護サービスの計画(ケアプラン)
を作る。足が不自由で歩行が難しいため、毎日の訪問介護だけではなく、介護保険外の配
食やゴミ出しのサービスも盛り込まれている。中島さんは「頻繁に来てくれて、色々考え
てもらってありがたい」
。
木藤さんは会社員を経て、寒川ホーム(同町)に就職。特別養護老人ホームの介護職員
やデイサービスの責任者、特養のケアマネを経験後、2012年10月から在宅のケアマ
ネになった。書類作成などの事務仕事に加え、多い日には利用者8人を訪問する。ケアマ
ネには知識と経験、説明力が必要といい「良いプランは無限で正解はない。困難なケース
ほど勉強になる」と話す。
仕事をする上で「自分の価値観を押しつけないように気をつけている」という。居心地
のいい暮らし方は人それぞれで、それを医療や介護関係者とチームプレーで支えている。
「しっかりみんなに伝えてとりまとめ役を担う『キャプテン』のような存在です」
ケアマネジャー(介護支援専門員)は介護や日常生活で支援が必要な人の相談や心身の
状況に応じて、適切な介護サービスを受けられるようケアプランを作る。また自治体やサ
ービスを提供する事業者との連絡調整役も担う。在宅を担当する「居宅介護支援事業所」
のほかに、特養など介護保険施設で働くケアマネもいる。
大臣表彰
喜び母校に報告
岡崎の田中さん
中日新聞 2015 年 1 月 11 日
母校で表彰の喜びを話す田中さん(右)=岡崎市六供町の
愛知教育大学付属特別支援学校で
岡崎市中町の酒造会社員田中秀樹さん(44)が
障害者自立更生等厚生労働大臣表彰を受け、母校の
愛知教育大学付属特別支援学校(岡崎市六供町)で
十日、後輩や教職員に喜びの報告をした。
田中さんは来場者七十人を前に「とてもうれしい
表彰になりました」とあいさつ。会場は大きな拍手
に包まれた。一九八八年に同校高等部を卒業した田
中さんは、岡崎市の食品会社を経て二〇一〇年、現
在勤める会社に入社。空き缶をリサイクルするため
の機械に入れたり、つぶした缶を二十キロごとに運
んだりする業務に就いている。
「お世話になった学校に恩返しがしたい」と、日曜は母校で学校行事の準備や後片付け、
校庭の掃除をボランティアで手伝う。同窓会の会長も務めた。
障害のある全国の二十三人が表彰された。昨年十一月に表彰の連絡を受けた時は「うれ
しい気持ちを我慢できなくて、恩師にすぐ電話で知らせました」
。
「今の仕事を頑張って続けるのが目標」という。
「僕みたいに表彰される子が来年以降も
出てきてほしい」と後輩にエールを送った。 (佐藤浩太郎)
感性光る
天神で「ときめきアート展」
読売新聞 2015 年 01 月 11 日
障害者が制作したアート作品に見入る人たち
障害を持つ人が描いた絵画を展示する「ときめきアー
ト展」が10日、福岡市・天神のイムズ地下2階で始ま
った。アート作品をあしらったカレンダーや便箋、缶バ
ッジなどのグッズも販売している。18日までで、入場
無料。
障害者と社会のつながりを深めよう、と福岡市が毎年
開催。今回は就労支援施設など6施設の11人が手がけ
た96枚を展示している。絵の具や色鉛筆などで動物や花、人物画などを描いており、色
鮮やかな絵が来場者の目を楽しませていた。
会場では、11人が絵を描く様子を撮影した動画を流している。11、
12、17日の午後1時からは、作家の実演も行われる。参加施設の一
つ、
「工房まる」(福岡市南区)の樋口龍二代表理事(40)は「作家の
感性の世界を楽しんでもらい、障害を持つ人に柔軟な気持ちを持っても
らうきっかけになれば」と話していた。
月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も
大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行