い~な あまみ 中 央 さくら しらさぎ 大阪+知的障害+地域+おもろい=創造 知の知の知の知 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 1917 号 2014.5.22 発行 ============================================================================== 「ホテル、施設での補助犬拒否なくす」 首相、関連団体に強調 産經新聞 2014 年 5 月 22 日 介助犬を使う障害者の表敬を受けた安倍晋三首相(右) =22日午前、首相官邸(酒巻俊介撮影) 安倍晋三首相は22日、全日本盲導犬使用者の 会の深谷佳寿問題対策部長らと官邸で会い、ホテ ルなどの施設が補助犬の同伴を断ることを禁じ た身体障害者補助犬法の成立から12年となる のを踏まえ「補助犬の拒否がないように啓発して いく」と強調した。 同時に、2020年東京五輪・パラリンピック に向け「しっかり体制をつくる必要がある」と述 べ、周知徹底を図る考えを示した。 深谷氏らは会談で、補助犬育成費用の助成拡充などを求める要望書を首相に提出した。 栃木)県発祥の障害者スポーツ「コン・タック」 田中正一 朝日新聞 2014 年 5 月 22 日 得点の表示された円をめがけてボールを投げ入れるコ ン・タックの参加者=3月16日、宇都宮市若草1丁目、 県障害者スポーツ協会提供 パラリンピックの正式種目を改良した県発祥の 障害者スポーツ「コントロール・アタック」 (略称 コン・タック) 。障害の区別なく理解しやすく楽し めるものをと2003年に県障害者スポーツ協会 が開発し、各自治体への出前講座や県大会の開催 などを通じて普及に取り組んでいる。 コン・タックの元になったのは、 「ボッチャ」と呼ばれる競技。ボールを投げたり転がし たりして目標のボールにいかに近づけるかを競う。重度の脳性まひの人のために考案され たボッチャを、より幅広く楽しめるよう同協会が改良を加えた。 コン・タックのコートはボッチャと同じ広さの12・5メートル×6メートル。使うボ ールは直径約8・5センチ、重さ275グラムの革製でボッチャ公認球を使う。コート内 にそれぞれ大きさの違う七つの円があり、円のなかに1、2、3、5、6、8、10と得 点が表示されている。 障害者の雇用促進 カフェ事業者募集 読売新聞 2014 年 05 月 22 日 県は、障害者の雇用促進を目的に県総合文化センター男女共同参画センター「フレンテ みえ」 (津市)に開設する「ステップアップカフェ」(仮称)の運営事業者の募集を21日 から始めた。企画提案コンペ方式で事業者を決定し、今年12月のオープンを目指す。 ステップアップカフェは、障害者が働き、飲食サービスのほか、商品販売、交流イベン トなどを行う。店舗の規模は屋内約90平方メートル、屋外テラス約50平方メートル。 県内の障害者雇用率は全国で下位に低迷しており、県は雇用推進策の一つとして、一昨 年末からカフェの設置を検討してきた。今年度予算に約2500万円を計上し、施設を改 修するほか、カフェで働く障害者をサポートする嘱託員1人を配置する。 コンペへの参加を希望する事業者は、カフェの空間イメージ、提供メュー、運営体制、 スタッフ教育の方法を記した企画提案書などを6月27日正午までに県雇用対策課に提出 する。 提案者によるプレゼンテーションを実施し、有識者らでつくる選定委員会の審査で事業 者を決定する。問い合わせは同課(059・224・2510)へ。 障害者 就労にチャレンジ 松戸市非常勤職員に4人 東京新聞 2014 年 5 月 22 日 「チャレンジドオフィスまつど」で働く職員たち=松戸市で 企業などへの就職を目指す障害者をサポートす るため新設された松戸市役所の「チャレンジド オ フィス まつど」で、障害者四人が市非常勤職員と して勤務している。 市が今年四月、職員と障害者が一緒に働くことで 互いに理解を深め、障害者が就労経験を積んで企業 などへの就職のステップにしてもらうため、知的障 害者と精神障害者を対象に同オフィスを開設した。 四人は二十代と四十代の男性各二人。週五日、市役所新館四階の同オフィスなどで文書 の集配や再生紙の回収、文書の封入れや発送などに取り組んでいる。 担当職員は「仕事にはかなり慣れ、頑張っている」と評価。勤務する村上泰博さん(4 2)は「働けてうれしいし、将来は企業に就職したい」と笑顔で話した。 (飯田克志) 障害者権利条例 つくば、元沖縄県参事が講演 茨城新聞 2014 年 5 月 22 日 「県民への周知重要」 講演する里村浩元沖縄県福祉保健部参事=つくば市研究学園 茨城に障害のある人の権利条例をつくる会は 19 日、本年 度定期総会と講演会をつくば市研究学園のイーアスつくば で開いた。講演会で今年 4 月に施行した沖縄県の障害者権利 条例の歩みについて、当時の同県担当者が説明し、県民に対 する条例の周知、浸透が重要と訴えた。 講演会は、本県の障害者権利条例「障害のある人もない人 も共に歩み幸せに暮らすための県づくり条例」を知ってもら おうと企画された。条例は今年 3 月、県議会で可決・成立し、 来年 4 月に施行する。 講師は沖縄県の条例を担当した里村浩元同県福祉保健部 参事(現厚生労働省社会・援護局保護課長補佐)が務めた。里 村氏は同県条例の制定までの経緯や特徴に触れ、特徴として「共生社会の実現」を目的と したことや差別にあたる行為を個別・具体的に規定したことなどを挙げた。 今後の課題として、里村氏は条例の認知度について「条例制定後も県民への周知、浸透 は最重要課題」と指摘。企業や金融機関の取り組みを紹介したり、一般の県民に興味を持 ってもらったりする重要性を強調した。 質疑応答で、里村氏は本県条例に差別事例の記載がない点について「条例の内容より、 これからの運用次第」との見方を示した。 つくる会の稲田康二共同代表は「条例を県民に広めていくことに本腰を入れたい」と、 意欲を見せた。(沢利彦) 障害者と地域住民ふれあい/観音寺でフェスタ 四国新聞 2014 年 05 月 22 日 大勢の人でにぎわった花や野菜の苗の即売コーナー=香川県観音寺市 流岡町 三豊広域福祉会・地域支援センターまるやまの「ふれあい フェスタ2014」がこのほど、香川県観音寺市流岡町の同 センターであり、施設利用者が育てた花や野菜の苗の即売の ほか、日ごろから交流のある団体のステージイベント、飲食バザーなどで終日にぎわった。 フェスタは障害者と地域住民、友好団体が交流を深めようと始まり、今年で16回目。 ステージでは笠田高吹奏楽部や香川短大ダンスゼミ、みなみかじエイサー団が演奏や演舞 を披露。爽郷(さっさ)やまもと連のよさこい踊りには、軽快な音楽に合わせて思わず踊 りだす施設利用者も飛び出し、和やかな交流が繰り広げられた。 ペチュニアやマリーゴールド、サルビアなどの花や野菜の苗の即売は人気コーナーで飛 ぶように売れ、地元の常磐小児童10人もボランティアとして販売をサポート。ゲームコ ーナー、飲食バザーにも長い列ができていた。 同福祉会は、知的障害者の授産施設として、1984年に観音寺・三豊の旧1市9町で 設立し、昨年、30周年を迎えた。 障害者と患者 交流の場に/三豊総合病院でバザー 四国新聞 2014 年 05 月 22 日 香川県観音寺市豊浜町の三豊総合病院で花壇の世話を行っている同市内の障害福祉サー ビス事業所が23日、患者らとの交流を目的に「福祉ふれあいバザー」と銘打ったイベン トを開催する。 同病院は障害者優先調達推進法の施行に合わせ、昨年4月から院内の花壇や庭園の管理 を4事業所に委託しており、各事業所が毎日交代で花の水やりなどを行い、院内の緑化に ひと役買っている。 参加するのは、まるやま作業所、ぷちふらわぁ、やまもも、あゆみ作業所。花や手芸品、 パンや焼き菓子などを即売するほか、お好み焼きやすしなどの飲食バザーで交流を深める。 時間は午前10時から午後2時半までで、会場は中央棟レストラン横のウッドデッキ。 雨天時はくつろぎスペースに変更する。 岩見沢市、市民後見人育成へ講座 財産管理代行、本年度50人対象 北海道新聞 2014 年 5 月 22 日 【岩見沢】認知症などで判断能力が不十分な人を手助けするため、市民が契約行為など を代行する「市民後見人」を育成しようと、市は本年度、養成講座を開催する。認知症高 齢者の増加が見込まれる中、将来的には市民後見人を登録して紹介する専門組織「成年後 見支援センター(仮称) 」も設立したい考えだ。 成年後見制度は、認知症や精神障害、知的障害などで判断能力が不足する人に代わり、 親族や弁護士らが後見人となって財産管理や医療介護サービスの契約などを行う仕組み。 今後、認知症の高齢者が増え、後見人が不足することが予想される中、国は地域住民に よる市民後見人の養成を呼び掛けている。 市の養成講座は約50人を対象に実施する。開催時期は未定だが、後見人の役割や介護 保険制度のほか、財産管理や契約手続きの方法などを学ぶ。 成年後見支援センターは、来年度にも設立準備委員会を設置し、早ければ2年後にも開 設したい意向だ。 登録した市民後見人を推薦するほか、後見人が適切に業務を行っているかをチェックす ることも想定している。 市高齢介護課は「後見制度を通して、認知症の人や障害者らが安心して暮らせるよう支 援したい」としている。 (鬼頭良幸) 息するのも有料に!? 国会で小池議員指摘 制度の改善求める 難病対策新法案 しんぶん赤旗 2014 年 5 月 22 日 日本共産党の小池晃議員は20日の参院厚生労働委員会で、難病対策の新法案について 質問し、新たに負担が生じる患者に対して無料化を継続した場合にかかる費用は数十億円 にすぎないと明らかにしたうえで、 「低所得者の医療費自己負担や、患者が生きるために不 可欠な装置は無料化を堅持すべきだ」と求めました。 質問する小池晃議員=20日、参院厚労委 小池氏は、新制度による医療費助成の対象拡大を歓迎する一方 で、「呼吸の有料化」ともいえる負担増の問題があると指摘。筋 萎縮性側索硬化症(ALS)や筋ジストロフィーなどの神経系難 病で人工呼吸器を使う重症者に対し、「気管切開」で月1000 円、「鼻マスク」では低所得者世帯にも月2500~5000円 を自己負担させることに対して、「息をするだけでお金をとるの か」「なぜ鼻マスクを差別するのか」と批判があがっていると紹 介しました。 厚労省の佐藤敏信健康局長は、気管切開で人工呼吸器を装着する人などの医療費自己負 担の無料化継続にかかる費用 は約1・2億円だと説明。小池 氏は、低所得の難病患者の医療 や、難病の子どもの入院時の食 費などの無料化を継続しても 計約68億円だと確認し、財政 的にもこれらの有料化をやめ ることは可能だと示しました。 政府は、他制度との公平性を 理由に無料を認めない姿勢。小 池氏は「負担設定のモデルにな った障害者の自立支援医療に ついて、政府は違憲訴訟団との 和解で無料化を目指すと合意 している」と指摘しました。公 平性といって弱い立場の人に しわ寄せする政治でいいのか と訴えました。 田村憲久厚労相は「私も常にそこは悩み、自分の力のなさを感じる」とした上で、すべ ての困った人を助けるのは財政的に難しいとしました。 在宅「医療的ケア」担うヘルパー、養成に地域差 京都新聞 2014 年 5 月 22 日 研修会場でケアの注意点を学ぶ受講者たち(京都市伏見区)=医療 的ケアネット提供 在宅で人工呼吸器を使って暮らす重度障害者らへのた ん吸引や胃ろう処置などの「医療的ケア」について、法 改正で研修を修了したヘルパーら非医療職が実施できる ようになってから2年がすぎた。だが、京都府と滋賀県 では担い手の養成に大きな差があることが、厚生労働省 の調査で浮き彫りになった。 厚労省が4月下旬に実施した全国調査によると、昨年 度、在宅で特定の人のケアにあたる3号研修を修了した 人数は、京都府が371人(全国5位) 、滋賀県が12人 (同43位)だった。大阪府は765人、兵庫県は42 0人いる。 指導看護師など講師養成も、京都府が431人、滋賀県24人と、地域格差が目立った。 調査によると、現場では▽医師や看護師の福祉制度への理解が不十分▽研修内容と家庭 での実施方法の違いから、家族が不信感を持つ-など、医療と在宅福祉の連携に壁がある ことが課題になっている。 厚労省障害福祉課は「医療度の高い人が家で暮らしている割合や、自治体の姿勢、医療 連携など、さまざまな地域格差があるのが実情」という。 府の委託で京都の研修を担当したNPO法人医療的ケアネット(京都市)の篠原文浩理 事は「人工呼吸器を使っても、胃ろうを使ってもハッピーに生きる人のために、研修を広 げていきたい」と話している。同ネットは24日午後1時半から、医療的ケア3号研修の 支援充実をテーマにシンポジウムを神戸市中央区の市男女共同参画センターで開く。参加 費1500円。問い合わせは同ネットTEL075(693)6604。 30度以上で警報 発令基準引き下げ2段階に 日本海新聞 2014 年 5 月 22 日 鳥取県熱中症対策連絡会議が 21 日、県庁であり、最高気温 35 度以上が予想される日に 出していた警報の発令基準を引き下げ、2段階に見直すことを決めた。30 度以上が予想さ れる日に「熱中症警報」 、35 度以上が予想される日には「熱中症特別警報」を出す。 昨年6~9月の熱中症搬送者335人のうち、気温 30 度以上 35 度未満の間の搬送者が 176人(52・5%)と他の気象条件より多く発生している状況を踏まえ、さらに注意喚 起に力を入れることにした。 消防庁のまとめによると、10 万人当たりの熱中症救急搬送者数(7~9月)で鳥取県は 2010年、12 年と全国1位、11 年も2位と割合が高い。 会議では、鳥取砂丘で日中に「馬の背」を駆け上がるなどして観光客が搬送されるケー スが増えている傾向を踏まえ、注意を呼び掛ける看板の設置や駐車場でのチラシ配布を検 討するなど、予防対策強化に取り組むことも確認した。 県の野川聡統括監は「警報を見直し、きめ細やかな注意を促していくとともに、高齢者 や障害者への声掛け活動にも力を入れていきたい」と話し、関係団体に協力を呼び掛けた。 厚労省ミス 質疑できず 介護サービス削減法案 東京新聞 2014 年 5 月 22 日 参院本会議で議員に配布した趣旨説明の資料 に不備があり、自身の原稿を見直す田村厚労相。 右は安倍首相=21日、国会で 参院本会議で二十一日、介護保険サー ビスの削減を柱とする地域医療・介護総 合確保推進法案の趣旨説明を田村憲久厚 生労働相が行った際、厚労省が出席議員 に配った法案説明の文書にミスがあると 判明。野党が反発し、予定されていた安 倍晋三首相らへの質疑に入れないまま散 会した。 文書は「第一に」 「第二に」と順番に法案内容を説明しているが、「第一に」との段落が 二回現れる。厚労省によると、二回目は昨年末に成立した社会保障制度を見直すプログラ ム(工程)法の内容。担当職員がパソコン上で工程法の説明に法案の説明を上書きした後、 不要な部分を削除し忘れた。 今国会に提出した同省所管の労働者派遣法の改正案でも、行政機関の命令に応じなかっ た派遣事業者への罰則に関し「一年以下の懲役」とするべき条文を「一年以上」と間違え た。 田村氏は本会議後、参院議院運営委員会の理事会で陳謝。記者団に「単純ミスを繰り返 すことは許されない。ミスがないように徹底する」と述べた。菅義偉(よしひで)官房長 官は記者会見で、厚労省に注意したと明かし「誤りが二度とないよう緊張感を持って対応 する」と述べた。 民主党の榛葉賀津也(しんばかづや)参院国対委員長は国会内で記者団に「立法府をば かにした対応だ」と強調。日本維新の会の小沢鋭仁国対委員長も「(政府に)緩みが出てい る」と指摘した。 法案は二〇一五年四月から特別養護老人ホーム(特養)の新規入所者を原則として中重 度の要介護3~5の人に限定。軽度の要支援1、2のお年寄り向けの訪問・通所介護事業 は国から市町村に移す。一五年八月からは、一定以上の所得がある介護サービス利用者は 一律一割の自己負担を二割に引き上げる。特養の入所者への居住費や食費の補助も縮小す る。 視覚障害者とボランティアはねられ死亡 産經新聞 2014 年 5 月 22 日 21日午後7時半ごろ、千葉県船橋市松が丘の市道を歩いて横断していた、同所の鍼灸 (しんきゅう)師、三浦芳郎さん(62)と、同市習志野台の職業不詳、高田智代さん(6 9)が直進してきた軽乗用車にはねられた。2人は全身を強く打ち、搬送先の病院で死亡 が確認された。 同署は自動車運転処罰法違反(過失傷害)の現行犯で、軽乗用車を運転していた同市古 和釜町の会社員、江橋みつ江容疑者(65)を逮捕した。江橋容疑者は「ぶつかるまで2 人に気づかなかった」と供述しているという。同署は容疑を同法違反(過失致死)に切り 替えて詳しく調べる。 船橋東署によると、三浦さんは視覚障害2級の障害者で、ボランティアで介助をしてい る高田さんが自宅へ送る途中だったという。 現場は片側1車線の直線道路で、近くに信号機のない横断歩道があった。 徳島)今年もスズムシどうぞ 鳴門の「板東の丘」 朝日新聞 2014 年 5 月 22 日 羽音を響かせるスズムシ=鳴門市大麻町の板東の丘 鳴門市大麻町板東の障害者支援施設「板東の丘」 が約3万匹のスズムシを育て、郵送の準備を始め た。6月2日から送り出す。 スズムシは、施設の農園科飼育班が成虫になる まで4カ月間、世話をしている。大量孵化(ふか) が可能になった1989年から全国各地へ届けて おり、サンプルを置いてくれる神奈川県相模原市 や大阪府高槻市などの郵便局で売り上げが伸びて いるそうだ。 観賞用ケースに入れるミニチュアの小屋や木柱 は、ボランティアの手作りだ。飼育セットは、雌雄各4匹(送料・税込み2100円)と 雌2匹、雄3匹(同1500円)のほか、雌雄各10匹だけの箱詰め(同2500円)も ある。 結城で 24 日改装オープン 茨城新聞 2014 年 5 月 22 日 芸術作品展示や資料公開 見世蔵生かし活性化 市民からの寄贈を受け、結城市が復元して 24 日にオープ ンする「西の宮見世蔵」=結城市結城 明治初期に建築された結城市結城の見世蔵が、若 手アート系作家の展示販売と歴史・文化資料の収 蔵公開の場に生まれ変わり、24 日にオープンする。 市民から寄贈を受けた市が、約 5200 万円をかけて 改装。新たな観光拠点として若者や高齢者を呼び 込み、歴史的価値のある見世蔵や街並みの魅力を知ってもらうことで、空洞化が進む北側 市街地の活性化につなげたい考えだ。 「西の宮見世蔵」と呼ばれる蔵は、1876(明治 9)年に建てられた。市役所から約 100 メートル 南西に位置し、本蔵と袖蔵があり総床面積は約 159 平方メートル。元は米屋の倉庫として使わ れていた。 2012 年 4 月、所有者が「市の活性化に役立ててほしい」と市に寄贈。市民の代表者による ワークショップの意見を踏まえ、市が活用を決めて東日本大震災などで剥がれた壁を復元 した。修復に当たり、新たにスロープや北口入り口を設けて、高齢者や障害者にも配慮し た構造にした。 本蔵は、市内在住の若手アート系作家の展示販売に活用。24 日からは、3 人の作家が主に ポストカードや陶磁器、キャンドル作品を出展する。 袖蔵は 2 階建てで、1 階には 1907 年、明治天皇の指揮で行われた陸軍大演習の大本営資料 を展示。2 階には奈良時代前半から約 700 年存続した結城廃寺の瓦や発掘時の写真も常時展 示される。 蔵自体、表面にしっくいが塗られた重厚な正面扉や、1 本の木をそのまま使った松の梁(は り)が見られ、建築当時の面影が伝わる。修復に携わった市内の建設会社社長で 1 級建築士、 石嶋雅司さんも「蔵としては大きく、がっちりとした構造。特に正面扉は見事」と目を見 張る。 市はオープンを機に、ほかの見世蔵や歴史的な景観が残る北口市街地の魅力を市民に再認 識してもらいたい考え。市の担当者は「蔵の活用法を示すことで、結城紬(つむぎ)や桐工芸 の振興、空き店舗への出店につながっていけば」と期待を示した。 24 日は午前 10 時からオープニングセレモニーを実施。前場文夫市長らによるテープカット や、見世蔵の正式名称の発表などが行われる。(溝口正則) 接着剤使い「浮かび上がる絵」 冨永ボンドさん 読売新聞 2014 年 05 月 22 日 接着剤で作品を仕上げる冨永さん 木工用の接着剤を使って絵画を描くアーティストが いる。佐賀県神埼市在住で、福岡市を中心に活動する冨 永ボンド(本名・久司)さん(31)。米国でも、独特 の技法が注目され、現地のギャラリーと契約を結んだ。 アートによる障害者の社会復帰支援も始めるなど、活動 の場を広げながら、人とアートを“接着”する存在を目指す。(小渕義輝) 福岡市博多区のキャナルシティ博多で5日に開かれたイベント。冨永さんが縦約1メー トル、横約3メートル20センチのキャンバスに、ペンキで絵を描き始めた。 一面をカラフルな色で埋め尽くした後、冨永さんが取り出したのは、黒のペンキと混ぜ 合わせた接着剤が入った黄色い容器。見物人が不思議そうに見入るなか、絵の所々を接着 剤で縁取ると、キャンバスに人の表情が浮かび上がった。「光沢のあるアウトラインで、絵 を立体的に見せる技法です」 。冨永さんが説明した。 福岡市の専門学校を卒業後、 「ボンドグラフィックス」の屋号でデザイナー活動を展開。 「ボンド」を名乗ったのは、複数の素材を組み合わせる「コラージュ」 (のり付け)を得意 としていたからで、主にCDジャケット制作などを手がけた。 本格的に描き始めたのは6年前。自分なりの表現方法を確立しようと、屋号にちなんで 接着剤に色を混ぜて使うことを思いついた。福岡や大阪など全国で約200回のライブペ インティングを開いてきた。今では、終盤で冨永さんが接着剤を取り出すと、会場が盛り 上がる。 4月にニューヨークで開かれたイベント「アートエキスポ」では、タイムズスクエアな どでライブペインティングを開催。接着剤という意外性が受け、現地のギャラリーと、自 分の作品をコレクターに紹介してもらうアーティスト契約を結んだ。 一方、冨永さんは西九州大(佐賀県)リハビリテーション学部助手という顔も持つ。助 手の仕事を通じて、関心を持ったのは、アートとリハビリの関係。4月に「アートセラピ ー」 (芸術療法)を研究するサークルを設立し、約20人の学生らと週1回のペースで、勉 強会を重ねている。 「アーティストとして認められることが、アートセラピー研究の推進につながる。自分 の絵が人と人、アートと医療をつなぐきっかけになればうれしい」。今後もアートの魅力を 発信し続けるつもりだ。 月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も 大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行
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