地域医療支援センター発行広報誌「The Expert」第67号

平成27年5月10日発行
産婦人科 中田 雅彦
教授(平成2年・山口大学卒)
これからを担う母児の生命を見守る診断と治療へ
山口大学・川崎医科大学を経て4月付けで東邦大学医療センター大森病院に着任しました。長
年、周産期医療に携わり、特に胎児診断・胎児治療を専門として同分野の発展に尽力してきまし
た。超音波医学の進歩により胎児期に診断され子宮内で治療を行う“胎児治療”の分野はこの十
数年で急速に進歩してきました。我が国では2003年より双胎間輸血症候群に対する胎児鏡下胎盤
吻合血管レーザー凝固術が開始され、私も西日本の拠点としてこれまでに300例を越える患者さ
んに治療を施行しました。また、胎児胸水に対する胎児胸腔羊水腔シャントチューブ留置術、胎
児不整脈に対する経母体的薬剤投与などの胎児治療にも携わってきました。また、日本産婦人科
医会の事業である妊産婦死亡症例調査委員会のメンバーとして、死亡原因の分析や母体安全の提
言の作成などに関わってきました。
超音波診断や遺伝学的出生前診断の進歩によって、胎内診断される疾患は今後増加することで
しょうし、妊産婦の高年齢化によって母体に合併症を有する分娩管理例も高率となってくるこ
とが予想されます。大森病院は総合周産期母子
医療センターとして、これまで新生児科、小児
科、小児外科、麻酔科等々、関連各科のご協力
によって地域医療を担うと共に、周産期医療の
最後の砦としてその役割を果たしてきました。
今後も引き続き母体と児の安全と更なる生活の
質の向上を目指して尽力すると共に、我が国に
おける胎児治療の中核病院となるように努力し
ていきたい所存です。
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医療機関専用電話
胎児鏡で観察した胎児
パートナー
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中田 雅彦 教授:月曜日午前
東邦大学医療センター大森病院
Toho University Omori Medical Center
〒143-8541 東京都大田区大森西 6-11-1
03−3762−4151(代表)
http://www.omori.med.toho-u.ac.jp/
発行元:地域医療支援センター