Grignard 試薬の性質と反応を理解しよう!

有機化学1 練習問題(2015 年度版-8A)Grignard 試薬の性質と反応を理解しよう!
学籍番号
問1
PC20
-
氏名
以下の記述の下線部が正しい場合は○を付け、誤りを含む場合は×を付けて下線部のみを正しく直しなさい。[
]には適する
化学式や用語を入れなさい。なお、
(創薬化学1)と記載がある問題は、後期の講義内容を含むため、教科書のページを併記した。確認
すれば、容易に解答できるため、誤答では添削しない場合がある。
(1) Grignard 試薬はハロゲン化合物(RX)を[
]と反応させると得られ、一般式は R2Mg である。なお X はハロゲンを示す。
(2) Grignard 試薬をカタカナで標記すると、[
]試薬である。
+
ー
(3) メチルマグネシウムブロミド(CH3MgBr)は炭素とマグネシウムの電気陰性度から考えて、 CH3 と MgBr からなると考えてよい。
(4) Grignard 試薬は、酸と求核試薬の両方の性質をもつ。
(5) CH3MgBr を水で処理すると[
]が生成する。これは水が塩基として働いたからである。
(6) CH3MgBr をエタノールと反応させると、CH3OH が生成する。これはエタノールが塩基として働いたからである。
(7) CH3MgBr を塩酸で処理すると、CH3Cl が生成する。これは塩酸が塩基として働いたからである。
(8) Grignard 試薬はホルムアルデヒド[
]のカルボニル基に求核付加反応を起こして、第3級アルコールを生じる。
(9) Grignard 試薬はアルデヒド(ホルムアルデヒド以外)のカルボニル基に求核置換反応を起こして、第2級アルコールを生じる。
(10) Grignard 試薬はケトンのカルボニル基に求電子付加反応を起こして、エーテルを生じる。
(11) Grignard 試薬はエポキシドに SN1反応を起こして、エステルを生じる。
(12) Grignard 試薬はエステルに求電子付加反応を起こしてケトンを生じ、さらに求電子付加反応で第1級アルコールを生じる。
(13) Grignard 試薬は CO2 に求核付加反応を起こし、酸で処理することでケトンを生じる(創薬化学1
p317)。
(14) Grignard 試薬はニトリル(R-C≡N)に求核付加反応を起こし、酸で処理することでカルボン酸を生じる(創薬化学1
問2
以下の文章中の
から最も適するもの一つを○で囲みなさい。問1の内容をよく理解してから答えること。(創薬化学1)
一般に、Grignard 試薬がカルボニル化合物と反応すると
カルボニル基をもっていても
は
じる
アミン、アセタール、アルコール、エーテル、カルボン酸
アルデヒド、ケトン、エステル、カルボン酸
アルカン、アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン
Grignard 試薬と反応すると
は酸性を示すので、Grignard 試薬は付加できず、生成物
アルカン、アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、カルボン酸
アルカン、アセタール、アミン、イミン、オキシム、カルボン酸
が
加水分解、酸化、還元
アミン、アセタール、アルコール、エーテル、カルボン酸
を与える。これは、反応途中で生
されて生じる。
員環エーテルのエポキシドは単結合からな
る化合物であるが、構造上大きなひずみをもつので、Grignard 試薬と反応する。この反応は
SN1、SN2、E1、E2
型で進行し、生
である。
このように、ハロゲン化合物(RX)から容易に合成できる Grignard 試薬は有用であるが、ハロゲン部分 X が
合は、合成できない。
が生成する。
となる。カルボニル基以外で多重結合をもつ化合物であるニトリルが
Grignard 試薬は酸以外の単結合のみからなる化合物とは反応しない。 3、4、5、6
成物は
p337)。
F、Cl、Br、I
の場