前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 情報通信と符号化 韓 承鎬 電気通信大学 第三回目 1 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 信号の時間領域表現と周波数領域表現 三角関数基底 複素指数基底とフーリエ変換 三角関数基底と複素指数基底の比較 時間領域表現と周波数領域表現 時間領域表現 x 周波数領域表現 x(t) フーリエ変換 X(f ) 逆フーリエ変換 t f 2 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 信号の時間領域表現と周波数領域表現 三角関数基底 複素指数基底とフーリエ変換 三角関数基底と複素指数基底の比較 周期信号の三角関数基底 周期 T の信号 x(t) に対して,角周波数:ω0 = 2πf = ▶ 基底成分:{1, cos nω0 t, sin nω0 t}∞ n=0 ▶ 三角関数基底による表現 2π T x(t) = a0 + a1 cos ω0 t + b1 sin ω0 t + a2 cos 2ω0 t + b2 cos 2ω0 t + · · · + an cos nω0 t + bn sin nω0 t + · · · ∞ ∑ [an cos nω0 t + bn sin nω0 t] = a0 + n=1 3 / 23 信号の時間領域表現と周波数領域表現 三角関数基底 複素指数基底とフーリエ変換 三角関数基底と複素指数基底の比較 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 各成分係数の求め方 ▶ 直流成分 a0 = ▶ ∫ T 2 x(t)dt − T2 余弦波振幅 2 an = T ▶ 1 T ∫ T 2 − T2 x(t) cos nω0 tdt; n ∈ Z+ 正弦波振幅 2 bn = T ∫ T 2 − T2 x(t) sin nω0 tdt; n ∈ Z+ 4 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 信号の時間領域表現と周波数領域表現 三角関数基底 複素指数基底とフーリエ変換 三角関数基底と複素指数基底の比較 同じ周波数の統合 x(t) = a0 + a1 cos ω0 t + b1 sin ω0 t + a2 cos 2ω0 t + b2 cos 2ω0 t + · · · + an cos nω0 t + bn sin nω0 t + · · · ∞ ∑ = a0 + [an cos nω0 t + bn sin nω0 t] n=1 = a0 + ∞ ∑ cn cos(nω0 t + ϕn ) n=1 ここで、 √ an2 + bn2 ( ) bn = arctan − an cn = ϕn 5 / 23 信号の時間領域表現と周波数領域表現 三角関数基底 複素指数基底とフーリエ変換 三角関数基底と複素指数基底の比較 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 複素指数基底 ▶ 基底成分:{exp{jω0 t}}∞ n=−∞ ▶ 三角関数基底による表現 ∞ ∑ x(t) = yn e jnω0 t −∞ ▶ 係数の求め方 yn = 1 T ∫ T 2 x(t)e −jnω0 t dt − T2 6 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 信号の時間領域表現と周波数領域表現 三角関数基底 複素指数基底とフーリエ変換 三角関数基底と複素指数基底の比較 振幅スペクトル 横軸に ω0 の整数倍をならべ,縦軸に振幅の値 |yn | を示す |yn | ··· −3ω0 −ω0 0 ω0 3ω0 · · · ω 7 / 23 信号の時間領域表現と周波数領域表現 三角関数基底 複素指数基底とフーリエ変換 三角関数基底と複素指数基底の比較 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 位相スペクトル 横軸に ω0 の整数倍をならべ,縦軸に振幅の値 arg(yn ) を示す arg(yn ) π ··· −5ω0 −3ω0 0 3ω0 5ω0 · · · ω 8 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 信号の時間領域表現と周波数領域表現 三角関数基底 複素指数基底とフーリエ変換 三角関数基底と複素指数基底の比較 三角関数基底と複素指数基底の比較 周期信号 x(t) を x(t) = a0 + = ∞ ∑ ∞ ∑ [an cos nω0 t + bn sin nω0 t] n=1 yn e jnω0 t −∞ と表した場合 y0 = a0 y−n = 12 (an + jbn ) yn = 12 (an − jbn ) が成り立つ。 9 / 23 信号の時間領域表現と周波数領域表現 三角関数基底 複素指数基底とフーリエ変換 三角関数基底と複素指数基底の比較 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 複素指数基底の幾何表現 y−n ℜ ℑ an /2 bn /2 an /2 −nω0 0 nω0 ω yn −bn /2 10 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 周期方形波のスペクトル 非周期信号の周波数成分 周期方形波の時間領域表現 1 τ −T 周期 − T2 ≤ t < T 2 − で、 x(t) = 0 τ 2 τ 2 { |t| ≤ 0; |t| > 1 τ; T t τ 2 τ 2 11 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 周期方形波のスペクトル 非周期信号の周波数成分 直流成分 y0 = = = 1 T ∫ 1 Tτ 1 T T 2 x(t)dt − T2 ∫ τ 2 dt − τ2 12 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 周期方形波のスペクトル 非周期信号の周波数成分 n 次高調波成分 yn = = = ω0 = 2π T 1 T ∫ 1 Tτ 1 Tτ T 2 x(t)e −jnω0 t dt − T2 ∫ τ 2 e −jnω0 t dt − τ2 [ なので = = sin nω0 t cos nω0 t +j nω0 nω0 ]τ 2 − τ2 ( ) 1 sin nπτ T nπτ T T ( nπτ ) 1 Sa T T 13 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 周期方形波のスペクトル 非周期信号の周波数成分 周期方形波の複素指数基底表現 ∞ ∑ x(t) = = yn e jnω0 t n=−∞ ∞ ∑ 1 T n=−∞ Sa ( nπτ ) T e jnω0 t つまり、 1 T 1 ( nπτ ) = yn = Sa T T y0 = y−n となる. 14 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 周期方形波のスペクトル 非周期信号の周波数成分 Sinc 関数 Sa(x) の性質 1 ▶ Sa(0) = 1 ▶ Sa(nπ) = 0, n = ±1, ±2 · · · ▶ Sa(x) > 0, x ∈ (m2π m2π + 1) ▶ Sa(x) < 0, x ∈ (m2π + 1 (m + 1)2π) 0.8 0.6 0.4 0.2 0 −0.2 −4pi −3pi −2pi −pi 0 pi 2pi 3pi 4pi 15 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 周期方形波のスペクトル 非周期信号の周波数成分 周期方形波信号のスペクトル 1 τ −T − τ 2 0 τ 2 T t ▶ K ↗ ⇒ スペクトルの間隔 が狭くなる ▶ K ↗ ⇒|yn | ↘ ( ) 包絡線は Sa nπ K に従って 変化 ▶ 1 ▶ (nπ (n + 1)π] の中に K 本, ω = 2nπ τ で0 ▶ 5π ω ≈ 0, 3π τ , τ , · · · の時極値 を持つ ▶ 主なエネルギーは第一零点 内に集中 (Bω = 2π τ ) 0.8 0.6 0.4 0.2 0 −0.2 −4pi −3pi −2pi −pi 0 pi 2pi T = K τ とおくと 3pi 4pi 16 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 周期方形波のスペクトル 非周期信号の周波数成分 非周期信号のフーリエ変換 x(t) が非周期信号の場合、複素指数基底係数を 1 T yn = ∫ T 2 x(t)e −jnω0 t dt − T2 で求めると、yn → 0 となる。 そのために, ∫ T yn = T 2 x(t)e −jnω0 t dt − T2 とする。 17 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 周期方形波のスペクトル 非周期信号の周波数成分 T → ∞ ⇒ ω0 → 0 なので 2πyn F (ω) := lim = lim Tyn = ω0 →0 ω0 T →∞ ∫ ∞ x(t)e −jωt dt −∞ と定義し、スペクトル密度と呼ぶ. ∫ ∞ F (ω) := x(t)e −jωt dt −∞ ∫ ∞ 1 x(t) = F (ω)e jωt dω 2π −∞ はフーリエ変換及び逆フーリエ変換と呼ばれる. 18 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 周期方形波のスペクトル 非周期信号の周波数成分 非周期方形波の周波数成分 ∫ F (ω) = ∞ ∫−∞ ∞ = −∞ = 1 τ ∫ x(t)e −jωt dt x(t)e −jωt dt τ 2 e −jωt dt − τ2 [ sin ωt cos ωt +j = ω ω ( ωτ ) = Sa 2 1 τ ]τ 2 − τ2 となり,ω = ± n2π τ , n = 1, 2, · · · の時に 0 となる. 19 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 非周期連続信号 変換対 ∫ X (f ) = ∞ ∫−∞ ∞ x(t) = x(t)e −j2πft dt X (f )e j2πft df −∞ X(f ) x(t) 1 τ Sa (πf τ ) − τ 2 0 τ 2 t ··· − 2 1 0 − τ τ 1 τ 2 τ ··· f 非周期信号 ⇒ 連続信号 連続信号 ⇐ 非周期信号 20 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 周期時間信号 変換対 ω0 = 2πf0 , yn を X (nf0 ) で記すると、 X (kf0 ) = x(t) ∫ 1 T T 2 x(t)e −j2πnf0 t dt − T2 ∞ ∑ = X (nf0 )e j2πnf0 t n=−∞ x(t) 1 τ f0 = −T − τ 2 0 τ 2 T 0 t 周期信号 ⇒ 間隔 f0 = 1 T f 1 T の離散信号 21 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 離散時間信号 変換対 x(t) の信号標本を x(nTs ) とすると、 ∞ ∑ X (f ) = x(nTs )e −j2πnfTs n=−∞ ∫ x(nTs ) = Ts 1 Ts X (f )e j2πnfTs df 0 x(nTs ) Ts 0 t fs = 離散時間 Ts の信号 ⇒ 周期 fs = 1 Ts 1 Ts の信号 22 / 23 前回の復習 方形波のスペクトル 信号の周期性と離散特性 周期離散時間信号 変換対 N= T Ts = fs f0 となり N−1 ∑ X (kf0 ) = x(nTs )e −j 2πkn N n=0 N−1 2πkn 1 ∑ X (kf0 )e j N N x(nTs ) = k=0 x(nTs ) 1 τ Ts f0 = − −T τ 2 0 τ 2 1 T t T fs = 1 Ts 23 / 23
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