特集2「企業はどう対応すればいいの?『マイ

特 集
マイナンバーの適切な安全管理措置に組織としての対応が必要です。
基本方針の策定
特定個人情報の保護に関する基本理念を明確にし、法令順守・安全管理・問合
せ・苦情相談等に関する方針を定めることが重要です。
取扱規程等の策定
帳票作成等の事務で特定個人情報等を取扱う場合のマニュアルや事務フローなど
の手順を示した文書で、従業員が容易に参照できるようにする必要があります。
組織的安全管理措置
担当者を明確にして、担当者以外が特定個人情報等
を取扱うことが無いような仕組みを構築します。
物理的安全管理措置
特定個人情報等の漏えい・盗難等を防ぐ措置で、具
体的には壁や間仕切り等の設置、鍵付きのキャビネ
ットに書類を保管するなど担当者以外が取り扱うこ
とができないような工夫を行います。
人的安全管理措置
従業員を監督・教育します。
マイナンバーの掲載が必要と想定される主な帳票
①国税関係の法定調書
○給与所得の源泉徴収票(住民税:給与支払報告書)
給与所得の源泉徴収票には税務署提出用と本人交付用がありますが、税務署提出用には支払者の個人番号
又は法人番号を記載する一方、本人交付用には記載しないこととなっています。
○退職所得の源泉徴収票(住民税:退職所得の特別徴収票)
○報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
○配当、剰余金の分配及び基金利息の支払調書 ○新株予約権の行使に関する調書
○不動産の使用料等の支払調書 ○不動産等の譲受けの対価の支払調書
技術的安全管理措置
担当者を限定するためのアクセス制御を行うことや
外部からの不正アクセスを防止するためウィルス対
策ソフトウェアを導入し最新の状態にアップデート
しておきます。
従業員の数が100人以下の中小規模事業者においては特例を設けて、大規模事業者よりも緩やかな措置となります。
○不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書
所得税
平成28年1月1日の属する年分以降の申告書から
法人税
平成28年1月1日以降に開始する事業年度に係る申告書から
②地方税関係の法定調書
○給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
マイナンバー制度の施行に向け準備を進めましょう。
給与所得者本人、控除対象配偶者、控除対象扶養親族等の個人番号の記載が必要となります。
まず対象業務を洗い出したうえで、組織体制や個人番号利用開始までのスケジュールの整理など対処方針を
検討し、組織として決定してください。
○市町村民税道府県民税納入申告書 ○給与支払報告書
[最新情報]
○退職所得申告書 ○退職手当の特別徴収票 ○固定資産税(償却資産)の申告書
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/index.html
マイナンバー
[お問い合わせ]TEL0570−20−0178
(全国共通ナビダイヤル)
平日9:30∼17:30(土日祝日・年末年始を除く)
マイナンバー制度企業実務対応セミナー を開催します
マイナンバー制度企業実務対応セミナー
マイナンバー制度の基礎知識から、
日 時 5月25日㈪14:00∼17:00
場 所 加古川商工会議所 4階 大会議室
定 員 70名(1事業所2名まで 要事前申込)
※定員に達し次第、受付を終了することがあります
受講料 無料
[お申し込み・お問い合わせ]加古川商工会議所振興課 (TEL079−424−3355)
個々の事業者が実務で必要となる
具体的な制度への対応策について、
ケーススタディも含めて解説する
予定です。
○退職手当等に係る市県民税特別徴収税額納入内訳書
個人住民税・個人事業税
平成28年1月1日の属する年分以降の申告書から
法人住民税・法人事業税
平成28年1月1日以降に開始する事業年度に係る申告書から
③社会保障関係の申告書・届出書
○健康保険 被保険者資格取得届出書、喪失届・出産手当金支給申請書
○厚生年金保険 被保険者資格取得届出書、喪失届
○雇用保険 被保険者資格取得届、喪失届 ○国民年金 第3号被保険者資格取得届
○介護保険 介護休業給付金支給申請書
雇用保険
健康保険・厚生年金保険
平成28年1月1日提出分から
平成29年1月1日提出分から
※年金機構のシステム刷新による様式変更も控えており、事業主
の負担軽減も踏まえて、平成29年から記載が必要となります。
企業はパートやアルバイトを含め、全従業員のマイナンバーを順次取得しておきましょう。
利用目的はきちんと明示!
マイナンバーを取得する際は利用目的を特定して明示(例:「源泉徴収票作成時」「厚生年金保険届出事務」
等)する必要があります。
本人確認は成りすまし防止のためにも厳格に!
マイナンバーを取得する際は他人の成りすまし等を防止するために厳格な本人確認を行います。
本人確認では、①正しい番号であることの確認(番号確認)と②手続きを行っている者が番号の正しい持ち
主であることの確認(身元確認)を行います。
5
4