有機化学Ⅰ

有機化学Ⅰ
1年
Organic Chemistry Ⅰ
後期(第 4 学期)
2 クラス
講義・演習
必 修
1 単位 11 講
科目担当者 水上 徳美
授業概要
有機化合物の基本骨格である炭素-炭素結合の化学的性質を理解するために、アルカンとアル
ケンの化学構造と化学反応性を学ぶ。
一般目標 1. 有機化合物の基本骨格である脂肪族炭化水素の構造、性質、反応性などに関する基本的
(GIO)
事項を修得する。
1.
2.
3.
4.
アルカンの基本的な性質について説明できる。(C3-(2)-①-1)
アルカンの構造異性体を図示することができる。(技能:C3-(2)-①-2)
シクロアルカンの環のひずみを決定する要因について説明できる。(C3-(2)-①-3)
シクロヘキサンのいす形配座における水素の結合方向(アキシアル、エクアトリアル)を
図示できる。(技能:C3-(2)-①-4)
到達目標 5. 置換シクロヘキサンの安定な立体配座を決定する要因について説明できる。
(C3-(2)-①-5)
(SBO)
6. アルケンへの代表的な付加反応を列挙し、その特徴を説明できる。(C3-(2)-②-1)
7. アルケンの代表的な酸化、還元反応を列挙し、その特徴を説明できる。(C3-(2)-②-2)
8. アルキンの代表的な反応を列挙し、その特徴を説明できる。(C3-(2)-②-3)
9. 共役多重結合を有する化合物およびアレン化合物の物性と反応性を説明できる。(独自)
10. Diels-Alder 反応について説明できる。(独自)
区
分
項
目
授
業 内 容
1. アルカンの構造異性体、IUPAC 命名法
2. アルカンの性質:直鎖と分枝アルカン
3. アルカンの立体配座と安定性:Newman 投影式
(対応 SBO 1,2)
(使用教科書:上巻)
1
1. アルカン
2
1. シクロアルカンの構造、IUPAC 命名法、安定性(環のひずみ)
1. シクロアルカ 2. シクロヘキサンのいす形配座:アキシアルとエクアトリアル
ン
3. 置換シクロヘキサンの立体配座:立体ひずみ
(対応 SBO 3,4,5)
(使用教科書:上巻)
3
4
1. アルケンの構造、IUPAC 命名法、置換アルケンの安定性
2. ハロゲン化水素の付加:カルボカチオンの安定性と Markovnikov 則
1. アルケン(1)
3. ラジカル機構によるハロゲン化水素の付加:反 Markovnikov 則
(対応 SBO 6)
(使用教科書:上巻)
1. ハロヒドリンの生成:カルボカチオンの安定性と Markovnikov 則
2. ハロゲンの付加:トランス付加と環状ハロニウム生成機構、立体化学
1. アルケン(2)
3. アルケンへの求電子付加反応のまとめ
(対応 SBO 6)
(使用教科書:上巻)
5
1. アルケンからアルコールの合成
2. Markovnikov 則型アルコールの合成法:酸触媒の水和、オキシ水銀化
1. アルケン(3)
3. 反 Markovnikov 則型アルコールの合成法:ヒドロホウ素化
(対応 SBO 6)
(使用教科書:上巻)
6
1. アルケンへのカルベンの付加:シクロプロパン化
2. アルケンの還元:水素化によるアルカンの合成
1. アルケン(4)
3. アルケンの酸化:過酸化物によるエポキシ化
(対応 SBO 6,7)
(使用教科書:上巻)
7
1. アルケンの酸化:過マンガン酸酸化の反応条件と生成物
2. アルケンの酸化:四酸化オスミウムによるシン-ジヒドロキシ化
1. アルケン(5)
3. アルケンのオゾン酸化:オゾニドの生成と分解生成物
(対応 SBO 7)
(使用教科書:上巻)
8
1. アルキンの構造、IUPAC命名法
2. アルキンへの付加反応:ハロゲン化水素の付加、ハロゲンの付加
1. アルキン(1)
3. アルキンの水和:水銀触媒、ヒドロホウ素化-酸化
(対応 SBO 8)
(使用教科書:上巻)
9
1. アルキンの還元:Lindlar還元、Li/NH 3 での還元
2. アセチリドの生成:アルキンの酸性度
1. アルキン(2)
3. アセチリドの反応:求核置換あるいは求核付加によるアルキル化剤
(対応SBO 8)
(使用教科書:上巻)
10
1. 共役化合物
(1)
1. 共役二重結合化合物と集積二重結合化合物:ジエンとアレン
2. 共鳴構造式の書き方
3. 共役ジエンへの求電子付加:1,2-付加と1,4-付加
(対応 SBO 9)
(使用教科書:上巻)
1. 共役化合物
(2)
1. 共役ジエンへの求電子付加:速度論的支配と熱力学的支配
2. Diels-Alder反応
3. ペリ環状反応
(対応 SBO 9,10)
(使用教科書:上・下巻)
11
テキスト
参考書
伊東 椒 他訳「マクマリー有機化学(上・下)(第 8 版)」(東京化学同人)
HGS 分子構造模型:有機化学学生実習用セット(丸善)
Susan McMurry 著「マクマリー有機化学 問題の解き方(第 8 版)英語版」(東京化学同人)
古賀 健司 他監訳「ボルハルト・ショアー現代有機化学 (上・下)(第 6 版)」(化学同人)
池田 正澄 他監訳「ソロモンの新有機化学(Ⅰ~Ⅲ)第 11 版」(廣川書店)
成績評価
定期試験(90%)、演習課題の提出(10%)により評価する。
科目担当者
教員室:B108、メールアドレス:mizu(at)hokuyakudai.ac.jp
*(at)は@に置き換えてください。
との連絡
事前学修・
事後学修
関連科目
備 考
1.講義前にテキストの該当部分を予習しておくこと。
2. 講義後にテキストの練習問題を解いておくこと。
基礎化学、基礎有機化学、立体構造化学、生体有機化学Ⅰ、生体有機化学Ⅱ、有機化学Ⅱ、
有機化学Ⅲ、有機化学Ⅳ
1. テキストを補完するために、プリントを配付する。
2. 配付済みのプリントはファイリングし、毎回持参すること。
3. 演習を行う。
4. 分子模型を持参すること。
5.講義で使用したプレゼンテーションファイルは「HPU-Moodle」にアップロードする。