篠山市国民健康保険データヘルス計画策定業務仕様書(PDF

篠山市国民健康保険データヘルス計画策定業務仕様書
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委託業務名
篠山市国民健康保険データヘルス計画策定業務
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本仕様書の性質
本仕様書は、篠山市が委託する「篠山市国民健康保険データヘルス計画策定業務」の受託者を選定
するためのものであり、委託する最低限の内容を示したものである。
受託者の選定は、プロポーザル方式による随意契約とするが、プロポーザルの際に受託希望者から
本仕様書に記載されていない内容の提案があり、その受託者と契約することが決定し、当該提案内容
が適切であると篠山市が判断した場合、提案者はその提案を誠実に実行することとし、提案内容は本
仕様書に追加記載して、契約書の仕様書とする。
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業務目的
平成25年6月14日に閣議決定された「日本再興戦略」により、医療保険者はレセプト等のデー
タ分析や分析結果に基づく加入者の健康保持増進のための事業計画として「データヘルス計画」を作
成・公表、事業実施、評価等の取組を行うことを推進するとされた。このことにより、本市では、国
の方針に基づき、直ちに取り組むべき健康課題、中長期的に取り組むべき健康課題を明確にし、その
課題に対する効果的かつ効率的な保健事業を PDCA サイクルに沿って実施するための「篠山市国民健康
保険データヘルス計画」を平成27年度から平成29年度までの策定することとする。
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契約期間
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業務内容
契約締結の翌日から平成27年11月30日まで
発注者より受注者に提供するデータを用いて、精度の高いデータベースを構築したうえで現状分析
を行うこと。また、それらを活用し PDCA サイクルに沿った効果的かつ効率的な保健事業実施のための
データヘルス計画を作成すること。データヘルス計画作成にあたって、課題の抽出、目標の設定、実
施計画の内容については発注者と協議し決定するものとする。
(1)データベースの作成
①データ化の範囲
発注者が提供する平成26年度の特定健診データと平成26年3月~平成27年2月診療分のレ
セプトデータを用いてデータベースの作成を行う。
レセプトのデータ化を行う範囲は、医科、DPC及び調剤レセプトとする。
②精度の高いデータベースの構築
発注者が受注者に提供するレセプトデータを元に、データベースを構築する。このデータベース
は次のとおりとする。
㋐レセプトに記載されたすべての傷病名と診療行為(薬剤、検査、⼿術、処置、指導料など)を正
しく結び付け、傷病名毎の医療費を算出することも含め、精度の高いデータベースとすること。
また、傷病名欄に記載があっても、診療行為から判断し実際には治療されていない傷病名に医療
費が集計されることのないようにすること。
㋑レセプトに記載されている未コード化傷病名を可能な限りコード化し、傷病名数全体に対する
未コード化傷病名の割合を3%未満とする。
㋒傷病名や薬剤(禁忌情報を含めた薬剤データベース)
、診療等行為等はもれなく最新情報を使用
し、コード化に必要なマスタを最低月 1 回整備する環境があること。
(2)データヘルス計画の基礎となる医療費分析及び指導対象者分析の資料作成
5(1)の②のデータベースを用いて、データヘルス計画の基礎となる情報を把握するために、医療
費の全体像及び、医療費の負担が大きい疾患や将来的に医療費の負担が増大すると予測される疾患を
明確にするとともに、費用対効果に応じた指導対象者を明確にし、層別化すること。
分析項目
1 疾病別医療費・対象者数統計(生活習慣病と生活習慣病以外の入院と入院外)
2 高額なレセプトの疾病傾向分析(入院と入院外)
3 特定健診データ及びレセプトデータからの受診勧奨対象者の把握と分析
4 人工透析患者及び糖尿病患者に関する分析
5 特定健康診査の受診者と未受診者の治療状況(医療費も含む)
6 特定保健指導対象者と非対象者の医療費の比較
7 ジェネリック医薬品使用率(使用割合)【金額ベース・数量ベース】
8 ジェネリック医薬品への切り替えポテンシャル
9 多受診患者に対する分析
(3) 計画書の作成
5(1)の②のデータベース及び5(2)の分析資料を用いて、適宜KDB帳票を参考とし、データヘルス
計画を作成すること、その内容は、平成26年6月12日付け厚生労働省保険局国民健康保険課の事
務連絡「保健事業の実施計画(データヘルス計画)作成の手引きについて」に記載された内容に合致
した下記項目で構成されていること。また、計画作成にあたり、特に③~⑩の項目については発注者
と協議の上決定するものとする。
①背景の整理
②健康・医療情報の分析及び分析結果に基づく健康課題の明確化
・KDBシステム等を活用し医療情報の分析及び特定健診結果等による健康課題の提案
③目的・目標の提案
・課題に対応した各種目的、目標の設定の重要性、成果目標と事業量目標の提案
④保健事業の実施内容
・優先順位を決定し目標達成のために必要な事業の選定
⑤保健事業実施計画(データヘルス計画)の評価方法
⑥保健事業実施計画(データヘルス計画)の見直し
⑦計画の公表・周知
⑧事業運営上の留意事項
⑨個人情報の保護
⑩その他計画作成にあたっての留意事項
特に④保健事業の実施内容については、単なる計画ではなく、実績などで裏付け確認された実施
内容を具体的に記載すること。⑤保健事業実施計画(データヘルス計画)の評価方法については、
実績に裏付けられた実現可能な評価方法を設定すること。
(4)健康管理状況分析リストの作成
5.(1)の②のデータベースを用いて、被保険者の健康管理状況をグループ分けし、個人毎のリス
トを作成すること。健康管理状況分析リストは下記項目を記載すること。
①個人情報
被保険者番号、被保険者氏名等。
②医療機関受診情報
医療機関受診の有無、入院・入院外の医療費、高血圧・脂質異常・糖尿病の生活習慣レセプト
の有無、生活習慣病にかかる医療費。レセプトの傷病名欄に記載があっても、診療行為から判断
し実際には治療されていない生活習慣病レセプトが集計されることのないようにすること。
③健診受診情報
健診受診の有無、健診日、異常値の有無、問診項目、健診検査値。
④健康管理状況判定
特定健診データとレセプトデータを組み合わせ、特定健診データの有無や異常値の有無、異常
値に対する疾病での医療機関受診の有無、生活習慣病にかかるレセプトの有無を判定し、被保険
者のグループ化を行う。
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成果品
契約期間中に当該業務に係る成果品を紙媒体及び電子媒体で市に納品する。
①計画書(A4版、4色刷りで製本したもの5部、データ一式)
② 計画書及び調査の過程で得られた統計資料等を表やグラフなど加工が可能な MicrosoftExcel 形
式で、電子媒体(CD-R または DVD-R)で1部提出する。
その他、本委託業務にあたって、収集・作成された資料
本業務の成果品、提出部数および提出期限は、次のとおりとする。
提 出 :平成27年11月30日
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成果品の帰属
本業務で履行した内容はすべて篠山市の所有とし、調査結果についても篠山市の承諾なくして貸与、
公表、使用してはならない。
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打ち合わせ等
事務局との打ち合わせ(月 1~2 回程度)
※本計画の担当研究員が出席すること。
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個人情報の取り扱い
受託者は、本業務(再委託した場合を含む)を通じて知り得た情報を機密情報として扱い、契約
の目的以外に利用し、または第三者に提供してはならない。また、本業務に関して知り得た情報の
漏洩、減失、棄損の防止、その他適正な管理のために必要な措置を講じなければならない。契約終
了後もまた同様とする。
10 個人情報の保護
本業務を処理するための個人情報の取り扱いについては。
「篠山市個人情報保護条例」を遵守し適
切な管理に努めなければならない。
11 その他特記事項
(1)
委託業務全般に関して、本仕様書に記載のない事項については、契約者双方が協議して定め
るものとする。
(2)
契約後、本仕様書の内容を変更する必要が生じた場合は、契約者双方が協議して定めるもの
とする。