「データヘルス計画」が スタートします

役職員の健康は労金の財産です
DATA
HEALTH
2015 年度から
「データヘルス計画」が
スタートします
データヘルス計画とは?
健保組合が保有している健診(特定健診結果)やレセプトデータ(※1)の分析結果をもとに、業態特有の健康課題を明
らかにして、この課題に応じた「保健事業計画(データヘルス計画)」を立て(PLAN)、その後、実施(DO)、事業評価
(CHECK)、評価に基づく改善(ACT)―― のいわゆるPDCAサイクルで展開するものです。国民の健康寿命(※2)の延
伸に向けた国の方針(日本再興戦略)に基づき、2015年度からすべての保険者(健保組合等)にその取り組みが求めら
れています。これまでの、健診補助などの福利厚生的な事業ではなく、健康に関する業態のウィークポイントに適切にア
プローチできるのが大きな特徴です。
(※1)レセプトデータ:私たちが医療機関で受けた治療行為とその値段(診療報酬)が示された明細書。
(※2)健康寿命:日常生活に支障がなく、健康な生活をおくることができる期間のこと。
労金業態の「健康課題」
(ウィークポイント)は?
下の表は労金業態の【1年間の医療費の状況(疾病別の医療費とレセプトの件数)】を示したものです。
「糖尿病」や
「脂質異常症」などが含まれる「内分泌・栄養・代謝疾患」と「高血圧」や「心筋梗塞」などを含む「循環器系疾患」が突出
して高いことが分かると思います。これらはほとんどが“生活習慣病”
とよばれるものです。特に労金業態では40代まで
の若年者は全国平均と比べてもこれら疾病の医療費が低く、50代以降で、急に高くなるという特徴があります。健診後
の面談などで、医療機関への受診を勧められていたにもかかわらず放置し、50代以降に急速に重症化したとも考えら
れます。生活習慣病は目立った症状や痛みがほとんどないためつい軽視しがちですが、例えば糖尿病などを放置すると
「糖尿病性腎症」による合併症を併発し、人工透析に至ってしまうこともあります。こうなると治癒の見込みはなく、週に
数回の通院を余儀なくされ、生活の質を大きく低下させることにもなります。こうした方が増えると、皆さんの健康保険
料の引き上げにもつながってしまうのです。
労金業態における医療費の状況 〈2013年度の年間医療費〉
糖尿病・脂質異常症
(千円)
300,000
250,000
医療費総額
などで2億7千万円!
高血圧・心筋梗塞
(件)
250,000
などで2億円!
レセプト件数
200,000
200,000
150,000
150,000
100,000
100,000
50,000
50,000
損傷・中毒・外因性
他に分類されないもの
先天奇形変形・染色体異常
周産期発生病態
妊娠・分娩・産じょく
腎尿路生殖器系疾患
筋骨格系・結合組織疾患
皮膚・皮下組織疾患
消化器系疾患
呼吸器系疾患
循環器系疾患
耳・乳様突起疾患
眼・付属器疾患
神経系疾患
精神・行動障害
内分泌・栄養・代謝疾患
血液・造血器・免疫障害
新 生 物
感染症・寄生虫症
0
0
※歯科医療費を除く。
生活習慣病が
医療費・
レセプト件数
ともに高いことが
分かります
D A T A
H E A L T H
労金業態のデータヘルス計画 (生活習慣病リスク保有者への受診勧奨事業)
労金業態の健康課題は、生活習慣病対策であることが分かりました。そこで、データヘルス計画では、生活習慣病の
重症化予防へ向けた取り組みの第一歩として、
「生活習慣病のリスク保有者への受診勧奨」を業態一丸となって実施す
ることにしました。
取り組みの柱は次の2つです。
一
次
勧奨
二
次 勧奨
健康診断の実施後、これまでと同様に皆さんの事業所の
すでに生活習慣病で医療機関を受診されている方につい
医療職等が“早期に医療機関の受診が必要となる方”
に対し
ては、コントロール不良群対策として、健保組合が「受診中断
て、面談や通知などで「受診勧奨」
(=医療機関への受診を
者」、
「重症化予防に必要な検査受診の有無」などをレセプト
勧めること)を行います。
でチェックし、
“情報提供やアプローチが必要であると判断し
その後、
「受診勧奨を受けたにもかかわらず、一定期間を
た方”
に対しては、健保組合の顧問医による
『意見書(アドバ
経過しても医療機関の受診がないと思われる方」を労金健保
イス通知)』
を配付させていただきます。すでに通院されてい
が生活習慣病のレセプトの有無によって確認し、未受診者に
る方自身にも、生活改善や治療への関心を持っていただくこ
「受診勧奨通知」を配付し、併せて情報提供を行います
とにより、重症化予防へつなげていきます。
。
(※)
こうした取り組みにより「未受診者ゼロ」を目指します。
(※)各 事業所の専門職の配置状況や従来からの受診勧奨の方法により、
若干実施方法が異なることがあります
※個人情報対策については、オプトアウト等、個人情報保護法に基づく必要な措置を講じたうえで実施します。
「意見書(アドバイス通知)」は封筒に密封のう
え、配付します。内容についてはご本人と労金健保のみが知り得る情報となるため、事業所も含め、第三者には一切提供しません。
一次勧奨
未受診者ゼロを目指す!
事業所の医療職など
による受診勧奨
健康診断の実施
健診結果を判定後、
医療機関の受診が必要な方に
「受診勧奨」を実施
医療機関の
受診が必要な方
医療機関
受診
受診
未受診
二次勧奨
医療機関
生活習慣病で通院中の方
意見書
上記配付で受診勧奨
重症化を防ぐ!
かかりつけ医
◉治療再開
◉『意見書』の
内容について
かかりつけ医
と相談
◉労金健保からの
「受診勧奨通知」
◉情報提供冊子等
医療機関のレセプトを
労金健保の顧問医がチェック
◉治療の中断者
◉重症化予防に必要な検査の
実施がされていない方 など
◉治療の継続や
検査受診のアドバイス等を
意見書
『意見書(アドバイス通知)』
として配付