稲作情報No.2 ハウス内の温度管理に注意を(PDF

発信日:平成27年4月7日
第 2 号
稲作情報
由利地域振興局 農林部 農業振興普及課
NOSAI由利 由利農業共済組合
JA秋田しんせい 営農生活部 米穀課
TEL:22-7551
TEL:24-3301
TEL:27-1601
ハウス内
ハウス内の温度管理に
温度管理に注意を
注意を
ここ数年は育苗期間中の寒暖の差が大きく、状況に応じた小まめな温度・水管理が要求されています。
特に、出芽時の被覆資材等(ポリ・ホットンカバー)を取り除くタイミング(高温障害)や、緑化時のハウス内温度
(異常高温・異常低温)、床土の乾き具合(多湿、水不足)の状況によっては、徒長苗や立枯病の発生に繋がる
ので注意しましょう。日照が強い日、ホットンカバー使用時はホットンカバー内の温度が高温になっている場合
があるので、カバー内の換気にも注意が必要です。
《稚苗 (2.5葉)》
《中苗 (3.5葉)》
育苗:25日
苗丈:10~13㎝
育苗:35日
苗丈:13~15㎝
13㎝
12㎝
第1葉:2㎝
第2葉:7㎝
第3葉:3㎝
4.5
㎝
3.5㎝
第1葉:1.5㎝
第2葉:4.5㎝
第3葉:8㎝
第4葉:4㎝
5.5㎝
4㎝
ハウスビニールを
新しくした場合、ハ
ウス内が高温にな
りやすいため注意
してください!
2.5㎝
◆ 播種量と育苗日数
○苗を田植えに適した葉令に仕上げるには、播種量と育苗日数が大きく関係します。また、良好な苗の状態
で田植えができるよう本田準備(耕起・代掻き)を進めます。
稚苗
(2.5葉植え)
田植え25日前に、催芽籾で1箱あたり180~190g
(乾籾で150g)で播種
中苗
(3.5葉植え)
田植え35日前に、催芽籾で1箱あたり120~125g
(乾籾で100g)で播種
○稚苗~出芽期(30~32℃) 緑化期(昼20~25℃・夜10~12℃) 硬化期(昼15℃~20℃・夜5℃以上)
○中苗~出芽期(20~30℃) 緑化期(昼25℃以下・夜5℃以上) 硬化期(昼15℃~20℃・夜5℃以上)
◆ 水管理について
○かん水は、朝又は午前中にたっぷり行い、水まきの回数を少なくします。
○育苗期後半は、葉が巻き始めたらかん水します。
◆ 耕起・代掻き
○耕起は、稲の順調な生育に必要な養分吸収ができる根域(目標14㎝以上)が望ましいとされております
ので、できるだけ耕深の確保をお願いいたします。
停滞水が見られる場合は、明渠を施すなど排水対策を行い、圃場が乾燥してから耕起作業を行ってくだ
さい。
○代掻きは、作土の透水性を維持させるため浅めにし、田面の均平に留意します。深耕の効果は、透水を
伴って初めて期待でき、透水性は20~30㎜/日の減水深が目標です。
※耕起・代掻きが不十分だと、前作の稲ワラが浮遊し田植時の植付精度を低下させたり、除草剤の効果が劣ったり、薬害
が生ずる場合があるので注意します。
あきたecoらいす栽培に
取り組みましょう
消費者より農薬が少なく、環境にやさしい
安全・安心な米づくりが求められており、
また、農家自身の健康を守る観点からも
「あきたecoらいす」を推進いたします。
対象品種
ひとめぼれ、あきたこまち、つぶぞろい、ササニシキ
ゆめおばこ、萌えみのり、めんこいな
<取りまとめ方法>
平成27年産米肥料・農薬予約注文書に「あきたecoらいす」栽培申込書を添付し、取りまとめを
行っておりますが、引き続き5月30日まで受け付けますので各営農センター又は各資材センター
まで栽培申込書の提出をお願いいたします。
<作業スケジュール>
~5月30日
8月中旬
8月下旬
・あきたecoらいす栽培申込書の取りまとめ提出
・実績書の配布
・実績書の確認、提出、生産者一覧作成
<基本防除体系(例)>
使用量・濃度
成分
回数
対象病害虫
使用農薬名
備 考
種子消毒
温湯消毒種子
苗立枯病
タチガレエースM
(粉剤または液剤)
粉剤8g/箱以内
液剤500倍0.5l/箱
2
葉いもち・
初期害虫
ルーチンアドスピノかDrオリゼ
フェルテラ箱粒剤のうち1剤
1箱当たり50g
2
その他の殺虫・殺虫箱処理
剤(2成分以内)
除草剤
センイチMX1㌔粒剤かバッ
チリ1㌔粒剤のどちらか1剤
10㌃当たり1㌔
3
その他の一発剤(3成分以
内)又は、初期剤(1成分)+
一発剤(2成分)
0
穂いもち
ラブサイド
(粉剤DL・フロアブル)
粉剤は3㎏
フロアブルは1,000倍
150㍑基準
1
個人防除もしくは[ヘリ防除]
斑点米カメムシ類
スタークル剤
(液剤10・粉剤DL・粒剤)
粉剤、粒剤は3㎏
液剤は1,000倍
150㍑基準
1
個人防除もしくは[ヘリ防除]
合 計
9
※基本防除体系についてはあくまでも参考例となりますので、用件をクリアしたものであれば「あきたecoらいす」に
該当いたします。
<要件>
・JA米で秋田県の慣行農薬使用成分を半分(10成分以内)にした栽培です。(1等および2等米)
・栽培期間内(田植え~刈取まで)に散布した農薬はすべてカウントされます。
(畦畔に散布するラウンドアップやヤソ駆除もカウントされます)
・10成分以内であっても初期除草剤を田植え前に使用した場合は「あきたecoらいす」から除外されます。
・直播栽培で使用するカルパー剤についても成分カウントされますのでご注意願います。