山 田 錦 情 報 平 成 28 年 5 月 日 加西農業改良普及センター みのり農業協同組合・兵庫みらい農業協同組合 (平成 28 年度 第 1 号) 健苗育成で高品質山田錦生産!! 表 山田錦の栽培が始まりました。需要の高まりと同時に産地 競争も激しくなり、心白が良く入り、粒張の良い山田錦がこ れまで以上に求められています。充実の良い山田錦を穫るた めには苗半作と言われるように育苗期からの管理が大事で す。健苗づくりと適期の田植え、初期管理の徹底で高品質な 山田錦の生産を目指しましょう。 健全な中苗づくりのポイント 播種量と育苗目標 播 種 量 (乾籾 g/箱) 育苗日数 ( 日 ) 葉 齢 ( 葉 ) 草 丈 ( cm ) 中 苗 80 ~ 110 30 ~35 4.5~5.0 15~18 稚 苗 100 ~ 130 20 ~22 3.0~3.5 12~15 かん水する時間のポイント ■ 緑化期:早朝にかん水(葉に水玉がついていない時) ■ 硬化期:晴れた日の朝かん水(夕方に土が乾く程度) (注) 夕方のかん水は避ける 夜間の過湿は、徒長し 易く、根張りも 中苗づくりには追肥が必須 悪化します。 中苗移植では無効分けつが少なく、 粒張りが良くなりやすいため、高品質 な山田錦栽培では基本となります。 しっかりと追肥を施して充実した苗 作りを行ないましょう。 健全な中苗とは ① 茎が太く、基部が充実している ② 下葉が枯れていない ③ 葉がイキイキとして、幅が広く、 硬く、反り返っている ④ 根が白くツヤがある ⑤ 病害虫にかかっていない ⑥ 苗箱の苗丈や太さがそろっている 育苗培土の肥効は 2 週間程度で切れてきます。また、籾 中の養分もなくなってくるので追肥を必ず行ないます。 ■ 時期:播種 2 週間後 と 田植え 1 週間前 (注)稚苗の場合は田植え 1 週間前に1回施すと良い ■ 方法:希釈した育苗用液肥または、硫安 0.5%液 ※を 中 苗 1 箱当り 500ml 散布する。(※ 水 1 リットルに硫安 5g) 4.5~ (注)肥料やけを防止するため、晴天時の日中の散布は 避けます。また、散布直後に清水で葉を水洗いします。 5.0 葉 育苗箱への追肥 均平なほ場の準備を! 地域にあった田植えを! ■ 荒 ■ 田植え時期: 平野部では 6月 10 日 頃が基本 ( 中山間地域では 6月5日頃 ) ■ 株数・本数: 1坪 50 株(条間 30cm×株間 22cm) 代:一般的に 田植 1 週間~10 日前 漏水田以外では手早く耕す。 ■ 代かき:一般的に 田植えの 2~5 日前 ロータリーの回転速度を落とし、 表層をかきならして均平にする。 (注)練りすぎは 移植後の生育不良の 原因になります。 1株 2~3 本の浅植え(土中 2~3cm) 田植え後はこまめな水管理で初期生育促進! ★溝切り の効果 溝は排水に 有効なほか、 用水管理(水 がよく走る) にも役立つ ●田植え後~苗の活着:深水(5cm 程度) 活着の目安:田植後約1週間で新葉が出る ●活着後~中干しまで:浅水(2cm 程度) ●ガスが湧いて生育が悪いとき 落水して土を 3 日程露出させガスを抜く ●溝切りで水管理をしやすくしましょう! 中干しまでに行なう 直播栽培ではほ場の均平と水管理がポイント! ■ 雑草対策として、代かきを 1 週間から 10 日程あけて2回行います ■ 播種時のほ場の硬さ ★播種の深さ(鉄コーティング) 鉄種子が半分くらい沈む程度 カルパーコーティング:田植時よりやや柔らかめ (注) カルパーは1~2cm 鉄 コー ティ ン グ:田植時よりやや硬め※ ※鉄コーティング種子は埋没すると発芽不良に 鉄コーティング なるためほ場の硬さに注意(右図参照) 半分だけ沈 ■ 中干しは移植栽培より早めに入ります むのが適度 な代の硬さ 直播栽培では、移植栽培に比べて茎数が 早く確保できます。1条1mに 72 本以上 を中干し開始の目安として行いましょう。 1 m か ら ゴ ル フ 移植栽培と同時期では、茎数が多くなり ボールを落とし て半分沈む硬さ すぎ、無効分げつが増えます。 連絡先 協 山田錦は中苗移植が基本 JA●●● ××営農経済センター(℡ ○○-●●●●) 賛 ▲▲酒米振興会 △△△山田錦部会 中苗には2回やりましょう! 除草剤を正しく使おう! ■ 代かきで田面をしっかり均平にする。 ■ 漏水しやすいほ場は畦ぬり、畦シート等 で漏水を防止する。 ■ 初期剤、初中期一発剤は施用後 3~4日 間湛水状態を保つ(施用後 7 日間は止水) ■ 漏水田で 4 日間湛水ができない場合は、 ゆっくり足し水をする。 ■ 漏水田では粒剤を使用しましょう。 ■ 雑草は代かき直後から発生し始めます。 田植え後日数だけでなく、雑草の大きさ に合わせて除草剤を選定しましょう。 次回(6 月下旬頃):中干しと穂肥までの管理
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