「南米研究入門」シラバス 関東学院大学国際文化学部 2015 年度 2 セメスター (暫定版 ver.2015.4.11) 1.担当教員の情報と連絡先 担当教員:藤田 護(ふじた まもる) 所属:非常勤講師(本務校:慶應大学環境情報学部専任講師) 授業ホームページ: (未定) (授業の進度の記録、課題文献の PDF ファイル、授業中の配布資料、コメントシートなど を置いておきます。) E メール ‐(未定) (何か連絡をとる必要があるときは積極的に使って下さい。 ) Blog ‐Chukiyawunkirïtwa http://lapazankiritwa.blogspot.jp/ Twitter ‐@mfujita1023 http://twitter.com/mfujita1023 (ツイッターもブログも、教員の授業や研究に関する感想が書かれたりします。また、授 業以外に教員がどのようなことをしているかが分かることもあります。) 2.授業の目標・関連する他の授業 世界の様々な地域には、それぞれの社会や文化や歴史があります。かつてはその地域ご との「事情」に通じることが重要だったかもしれません。でも、ただ知っているだけとい うことには、果たしてどれほどの意味があるでしょうか。ここでは一歩進んで、様々なテ ーマについて「問題関心」をもち(「問い」を発し)、その問題を「理解」して、人に「説 明」できるようになることを目指したいと思います。自分で関心をもって、能動的に(主 体的に)何かを分かろうとする方向へと、ともに向かいたいと思います。 この講義では、 (南米より広く)ラテンアメリカ地域をとりあげて、その社会や文化のあ り方について重要なテーマを設定し、少しずつ掘り下げていきます。歴史的な射程を広く とって、スペイン人による征服と植民地社会や、それ以前にアメリカ大陸に存在していた 社会や文明について学びます。また、この授業では、ラテンアメリカにおける「先住民」 の存在や、その先住民をめぐる文化や社会の動きに特に注目します。そこでは「人種」「民 族」 「国民国家」 「多文化主義」といった概念の理解が重要になってくるでしょう。また、 この授業では、ラテンアメリカ文学を取り上げ、特に重要な作家について、その作品を実 際に読んで、作品世界と現実のかかわりについて理解を深めます。最後に、音楽や料理に 1 ついても幾つかの話題を取り上げます。 社会や文化を理解しようとする際には、言語の知識がとても重要な役割を果たします。 その意味で、まず「スペイン語」を学び、2 年次以降まで授業を取り続けようとすることは、 とても重要です(ただしこの授業では、日本語だけで理解できるように設計・運営します) 。 また、2 年次以降の「現代のラテンアメリカ」では、独立以降のラテンアメリカ諸国の政治・ 経済と、それと関連した重要な社会問題を取り上げるので、この「南米研究入門」の続編 のような授業になります。 3.授業の進行と内容 毎回の授業に、日本語で読めるテキストが指定されます。受講する学生は、そのテキス トを読んで予習をした上で授業に臨むことが要求されます。授業は講義形式で行いますが、 講義の内容や課題文献の内容について質問ができる時間を設けます。授業終了後その日の うちに、コメントシートをメールで教員に送付することが必要になります。次の授業で、 コメントシートから出てきた重要な点について、各学生にフィードバックを行います。 各回の授業内容 1.イントロダクション、 「地域研究」とは何か 2.ラテンアメリカとその「多様性」「複数性」 3.ラテンアメリカとスペインによる「植民地」支配(1)―「遭遇」から「征服」へ― 4.ラテンアメリカとスペインによる「植民地」支配(2)―「植民地体制」の成立― 5.植民地以前のラテンアメリカ(1)―メソアメリカの諸「文明」― 6.植民地以前のラテンアメリカ(2)―アンデスの諸「文明」― 7.ラテンアメリカの人種と民族(1)―「人種」と「民族」とは何か?― 8.ラテンアメリカの人種と民族(2)―「国民国家」成立と人種・民族― 9.ラテンアメリカと先住民(1)―様々な「先住民」の「文化」と「言語」― 10.ラテンアメリカと先住民(2)―先住民の権利、先住民運動、多文化主義― 11.ラテンアメリカの文学(1)―ガブリエル・ガルシア・マルケス― 12.ラテンアメリカの文学(2)―ホセ・マリア・アルゲダス― 13.ラテンアメリカの文化(1)―アンデスの音楽文化― 14.ラテンアメリカの文化(2)―アンデスの食文化― 15.期末試験 ※各回に指定文献があります。 2 4.評価 授業への積極的な参加(出席だけではなく質問やコメントを含む) 、コメントシートの内 容、及び期末試験の結果を総合する形で、評価を行います。 コメントシートには、毎回の講義だけでなく、その授業に指定された文献の読解から理 解できたことを簡潔にまとめ、それに対する自分の感想・コメント、そして更に知りたい ことを書いて下さい。 期末試験は、事前に問題を公表した上で、持込み不可の試験を授業最終週に実施します (複数の問題を並べた上で、その中から幾つかを選択して解答してもらいます)。 5.勉強の仕方のコツ 自分で勉強する時間 読むことの重要性 なぞるのではなく、理解しようとする 問題は最初からあるのではなく、見つけ、育てるものである。 (おわり) 3
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