地域医療支援センター発行広報誌「The Expert」第63号

平成27年5月10日発行
リウマチ膠原病センター 南木 敏宏
准教授(平成2年・筑波大学卒)
当センターにおける関節リウマチ、膠原病治療の取り組み
本年4月に東邦大学医療センター大森病院、リウマチ膠原病センターに赴任して参りました南木敏宏
(なんきとしひろ)です。私は筑波大学医学専門学群を卒業し、東京医科歯科大学、東京都立墨東病院で
内科研修を行いました。その後、東京医科歯科大学の膠原病・リウマチ内科、及び薬害監視学講座にて、
リウマチ・膠原病内科医として臨床、研究、教育に取り組んできました。その間、テキサス大学、アメ
リカ国立衛生研究所(NIH)に留学もしてきました。研究に関しては、細胞遊走に関わるケモカインの阻
害による新規膠原病治療開発や、生物学的製剤の安全性の解析等を中心に行ってきました。平成25年よ
りは帝京大学臨床研究医学講座にて、臨床研究にも取り組んできました。出身は讃岐うどんが有名な香
川県です。
私は、リウマチ専門医として、関節リウマチ含めた膠原病患者さんを広く診療してきました。特に関
節リウマチにはメトトレキサートを中心とした抗リウマチ薬に加えて、抗TNF抗体などの生物学的製剤
も積極的に投与しています。また、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎・多発性筋炎などには、副腎皮
質ステロイド剤に加えて免疫抑制薬の投与を行っています。さらに血管炎症候群では、難治性の患者さ
んにはTNF阻害薬、IL-6阻害薬、抗CD20抗体等の生物学的製剤の投与も行ってきました。このように
最先端の膠原病治療ができるように心掛けています。
関節リウマチ、その他の膠原病に対する治療は、生物学的製剤や免疫抑制薬により近年飛躍的に進歩
してきました。特に関節リウマチに対する生物学的製剤の登場は、治療のパラダイムシフトを引き起こ
したと言われています。しかし、その一方、生物学的製剤の投与は感染症などの副作用の発現頻度を上
昇させる事が知られています。私は、これまで生物学的製剤の安全性、特に感染症に関しての臨床研究
にも携わってきました。そこから得られた結果も考慮し、各々の患者さんに適切な治療を適切な治療を
積極的に、しかしより安全に治療を行えるように努めていきます。
当科は、川合眞一教授をはじめとしてリウマチ専門医7名を有し、スタッフ一丸となって膠原病診療
に従事しております。近隣の関節リウマチ含めた膠原病患者さんの治療に貢献できるよう全力を尽くし
ていく所存ですので、いつでもご相談いただけましたら対応いたします。よろしくお願い申し上げます。
診療予約
診療日
診療のご予約は、下記までご連絡下さい。
診療日・診療時間をご案内いたします。
医療機関専用電話
パートナー
03−3762−6616(直通)
(受付時間 平日 8:30∼17:00、土曜 8:30∼14:00)
(休診日:第3土曜日・日曜日・祝祭日・年末年始・創立記念日6/10)
南木 敏宏 准教授:水曜日午前
金曜日午前
第5土曜日午前
東邦大学医療センター大森病院
Toho University Omori Medical Center
〒143-8541 東京都大田区大森西 6-11-1
03−3762−4151(代表)
http://www.omori.med.toho-u.ac.jp/
発行元:地域医療支援センター
平成27年5月10日発行
産婦人科 中田 雅彦
教授(平成2年・山口大学卒)
これからを担う母児の生命を見守る診断と治療へ
山口大学・川崎医科大学を経て4月付けで東邦大学医療センター大森病院に着任しました。長
年、周産期医療に携わり、特に胎児診断・胎児治療を専門として同分野の発展に尽力してきまし
た。超音波医学の進歩により胎児期に診断され子宮内で治療を行う“胎児治療”の分野はこの十
数年で急速に進歩してきました。我が国では2003年より双胎間輸血症候群に対する胎児鏡下胎盤
吻合血管レーザー凝固術が開始され、私も西日本の拠点としてこれまでに300例を越える患者さ
んに治療を施行しました。また、胎児胸水に対する胎児胸腔羊水腔シャントチューブ留置術、胎
児不整脈に対する経母体的薬剤投与などの胎児治療にも携わってきました。また、日本産婦人科
医会の事業である妊産婦死亡症例調査委員会のメンバーとして、死亡原因の分析や母体安全の提
言の作成などに関わってきました。
超音波診断や遺伝学的出生前診断の進歩によって、胎内診断される疾患は今後増加することで
しょうし、妊産婦の高年齢化によって母体に合併症を有する分娩管理例も高率となってくるこ
とが予想されます。大森病院は総合周産期母子
医療センターとして、これまで新生児科、小児
科、小児外科、麻酔科等々、関連各科のご協力
によって地域医療を担うと共に、周産期医療の
最後の砦としてその役割を果たしてきました。
今後も引き続き母体と児の安全と更なる生活の
質の向上を目指して尽力すると共に、我が国に
おける胎児治療の中核病院となるように努力し
ていきたい所存です。
診療予約
診療日
診療のご予約は、下記までご連絡下さい。
診療日・診療時間をご案内いたします。
医療機関専用電話
胎児鏡で観察した胎児
パートナー
03−3762−6616(直通)
(受付時間 平日 8:30∼17:00、土曜 8:30∼14:00)
(休診日:第3土曜日・日曜日・祝祭日・年末年始・創立記念日6/10)
中田 雅彦 教授:月曜日午前
東邦大学医療センター大森病院
Toho University Omori Medical Center
〒143-8541 東京都大田区大森西 6-11-1
03−3762−4151(代表)
http://www.omori.med.toho-u.ac.jp/
発行元:地域医療支援センター