公私ともに充実した生活の中に、 真に豊かで幸せな人生がある

株式会社どうきゆう
【 飲食業 】/北海道
公私ともに充実した生活の中に、
真に豊かで幸せな人生がある
とんかつ職人体験を実施し子どもの調理体験
とんかつ玉藤ではまた来たいと思われるサービス 年数回、
を行う。
を展開している。
焼き魚のおかずを選ぶと大盛りの大根おろしが渡される。
クレドを作ることが目的でなく、
いかに実践していくかが
経営理念は、作ることが目的でなく、
いかに実践していくかが大事
重要であるとの思いから、700名いる社員に実践事例で
共有化を図るための「シェアリングシート」を併せて作成
し、顧客から褒められたことや業務改善が出来たことを、
またフランチャイズ事業では、
ライセンス契約を結んで
画一的でない個別化されたサービスこそが
他社との差別化、高付加価値化の源泉
運営する店舗であっても、本部の指示通り店舗設計する
だけではなく、
自社独自の提案を行い、
そのお店の独自性
1963年に北海道札幌市で創業した株式会社どうきゆ
全社に共有する仕組みを作った。業務に主体的に取り組
うは、学校や寮、医療機関などの受託給食事業、直営の
まないと書けないシェアリングシートだが、現在では1年間
中西社長は、
「お客さまの喜びは非効率な部分にあり、
例えば、
カウンターに並ぶ焼き魚のメニューでは、焼き
とんかつ専門店やフランチャイズの焼肉店などの外食事
で2,000枚を越えるシートが作成され、業績向上に大いに
そこに価値が生まれる」
と語る。前述のとおり、同社は社
魚は事前に皿に盛っておき、大根おろしは顧客が魚の皿
業を手掛ける。社員数730名、業績は年々上昇している。
寄与している。
員の生産性を徹底的に高めることで、効率を落とすこと
を取る時に、
スタッフが小鉢に入れて直接渡す。通常のフ
「私達は素晴らしい人生、
クオリティ オブ ライフを目指しま
また、人材採用も、経営理念に沿う形で行われる。同社
なく、
サービスの品質を向上させている。
ランチャイズ契約であればこうした事も制約されるが、同
す」
という経営理念のとおり、同社では、公私ともに充実し
では、2年間、
アルバイトとして店舗経験を積んだ後、お互
同社では、
「これはマニュアル通りだな」
と顧客に思わ
社では「お客さまの幸せ、満足は当り前。生き生きとした
た生活の中に、豊かで幸せな人生があると考えている。
いが納得した上で正式に採用となる。
これは1、2回の面接
せることなく、画一的でない個別化されたサービスこそ
接客、
それが大事」
と、地元に愛される店作りをフランチャ
「経営理念は、
トップの考えを社員に可視化して伝える
や学力だけでは、会社に合った人材かどうか見極められ
が、競合他社との差別化であり、高付加価値の提供に繋
イズ事業においても実践している。
ために必要なもの。経営理念への理解がなければ、会社
ないからである。
中西社長自身も、
アルバイトからキャリアを
がると考えており、
「 選択肢がAかBのところ、顧客に合わ
の商品、サービスは変わらない」
と代表取締役社長の中
積み、
現職に就いた。
せてCを提案できる人材」の育成を目指している。
西泰司氏は、社員への経営理念の浸透、実践に心血を
育成面では、
年1回、
全社員を対象に1泊2日、
社長ととこ
例えば、同社が経営する
「とんかつ玉藤」では、食品の
注ぐ。そのきっかけとなったのが、親交のある企業の会長
とん学ぶ「社長合宿」
を行う。
バンガローを借りて寝食を共
質を高めることはもちろん、料理の出し方に特徴を出す。
のひと言だった。
「中西君は良い人だけど、お店には、中
にする。食事は自分達で作り、
みんなで同じ釜の飯を食べ
トレーで一度に出すのではなく、家庭のように出来たもの
西君の想いが入っていないね」。
そう言われた時、社員の
る。体験を共有することで、
自然と同じ価値観が生まれると
から順に一品ずつ顧客に出す。効率は悪いが一品ずつ
食を通じて感動を伝えたいと願う同社では、夏休みと
ことを考えていたつもりで、実際には社員に業績や利益
いう。社長合宿の他にも、1日かけて全社員で価値観共有
大切にお出しするという
「心意気」を出しているのだ。
「す
冬休みに「とんかつ玉藤」でとんかつ職人体験を実施し
の話しかしていなかったことに気付かされたという。
を行う
「理念一体化研修」や芸術体験、繁盛店を訪問す
ごく良いサービス」ではなく、
「また来たいと思うサービス」
ている。小学生を対象にとんかつの揚げ方など、調理体
同時期にクレドの作成を考えていた同氏は、改めて社
る
「感動体験視察研修」
を行っており、顧客の要望を察知
を幾重にも重ねる、地道な努力が顧客の心をとらえてい
験をしてもらう。つくる楽しさ、面白さを子ども達が知る機
員の幸せである
「社員の精神的価値」
と
「顧客の喜び」
を
する感性を磨く土台作りをしている。感動サービスを提供
る。
「一般的にお店がオープンした月の来店者数を越える
会を提供することで、食への興味を引き出す。家庭で料
追及することを誓う。
有名ホテルのクレドを1,000時間かけて
するためには、
日々の業務を効率良く行い、顧客と向き合う
ことは容易ではないが、9年目を迎える店舗でもほぼ毎月
理を手伝うきっかけにもなり、家族のコミュニケーションが
徹底的に分析し、
自分達の言葉にカスタマイズし、
さらに想
時間を作り出すことが必要であり、
これらの取り組みは、
サ
のようにオープンした月を越える集客を実現しています。」
広がっている。
いと価値観を結集させて「どうきゆうクレド」
を完成させた。
ービス品質の礎となる社員の自発性向上に寄与している。
と同氏は語る。
また、
「Table for Two(TFT)」
という開発途上国の
給食事業においては、官公庁や民間企業などの社員
飢餓と、先進国の肥満や生活習慣病の解消に同時に取
食堂運営が主で、
セルフサービスで顧客との接点は少な
り組む社会貢献運動に参画しており、対象となる定食や
いが、社員が自主的にカウンター越しの接客を実践し、顧
食 品を購 入した際に、1 食につき2 0円が寄 付 金として
客との距離を近くしている。社員食堂を切り盛りする社員
TFTを通して開発途上国の学校給食費にあてられる。
が、
その会社の忘年会に呼ばれることもあるほど、顧客か
こうした地域・社会活動を通じて、社員は自分の仕事に誇
ら信頼されているという。
りを持っている。
会社
概要
「理念一体化研修」
では、全社員が同社の経営理念の共有を行う。
シェアリングシートはオフィスに貼り出され、
採用された改善案には花章が取り付けられる。
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・法人名:株式会社どうきゆう
・代表者:中西 泰司 代表取締役社長
・所在地:札幌市豊平区月寒東1条17丁目5-48
・設立年月:1963年10月
・資本金:55,000,000円
を発揮する。
地域・社会貢献を通じて、
社員は自分の仕事に誇りを持つ
・ホームページ:http://do-kyu.com/
・社員数:正規66名、パート・アルバイトなど663名
・事業内容: 受託食堂運営(学校、社員食堂)、寮・保養所受託運営、
外食、ケイタリング、フードコンサルティング
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