赤松化成工業株式会社 - InterSystems

お客様事例
製 造
赤松化成工業株式会社
CACHÉを採用した倉庫物流管理システムを採用し
優れたトレーサビリティを実現
赤松化成工業株式会社は、包装資材の設計・開発から製造・販売までを一手に担う製造メーカー。1975 年
に設立された同社は、本社のある徳島県に約 6000 坪の敷地を有し、10 の工場でプラスチック樹脂をシート
成型した食品容器やグラビア印刷製品を製造しています。さまざまな食品や食材で使われる容器を製造して
いるので、
その商品数は膨大になり、以前から生産後の商品を出荷から納品まで一貫して管理できるシステ
ムを求めていました。しかし、既存のシステムでは同社の要望に合うものがなく、数社の提案を検討して
CACHÉを採用した倉庫物流管理システムAZ-Logisticsを開発しました。
優れた提案力のある
独自の G3システムで
多品種少量の容器製造に対応
赤松化成工業株式会社
常務取締役
赤松 伸一 氏
お客様ご紹介
赤松化成工業株式会社
http://www.akamatsu.com/
所在地 〒771-0298
徳島県板野郡松茂町満穂字満穂
開拓 119 番地 1
設 立 1975 年 5 月
概 要
PP・PSシートの製造、販売
グラビア印刷製品の製造・販売
真空・空圧成型加工品の製造販売
各種梱包資材の販売
1975年に設立され、
2014年に創業から40周年
を迎える赤松化成工業(株)は、
「総合の品質に卓
越していること」を目指し、ISO9001、ISO14001
といった国際品質の認証を取得し、国際ルールに
基づき、主力商品である食品容器・梱包製品の設
計開発及び製造・販売を行っています。
日本の食品流通において、食材や加工品
を安全かつ的確に効率よく物流するため
に、赤松化成工業株式会社が製造してい
るプラスチックの梱包資材は不可欠の存
在です。同社では、創業 40 年におよぶ長
い実績と経験に加えて、顧客の要望する
通りの容器を営業担当者が迅速に設計し
て提案できる
「G3システム」
を開発し、強い
競争力を維持しています。その取り組みに
ついて、常務取締役の赤松伸一氏は次の
ように語ります。
「G3システムは、お客 様 からのご 要 望に
沿った容器を営業担当者が開発できるシ
ステムです。このG3システムを構 築した
2005 年から、当社の業績は大きく伸びてき
ました。現在では、製造している製品の約 7
割が、G3システムによって開発されたお客
様専用の容器になっています」
お客様ごとに多品種少量で容器を製造で
きる強みは、同社の業績を伸ばしている一
方で、膨大な量の商品と物流の管理が課
題となっていました。
「お客様の要望でオリジナルを設計する容
器は、年間で1000 以上になります。その中
で、実際の製品化に結びつくのは、1 割程
度ですが、季節ごとに800 以上のアイテム
が、
オリジナルで製造されます。また、
これま
でに開発してきた製品の数も、数千種類に
及びます」
と赤松氏は説明します。
厳しいトレーサビリティの要求に
対応できる管理システムの必要性
同社の強みである多品種少量の容器製
造は、食のトレーサビリティを強化するため
に、効率の良い管理システムの導入が、重
要な経営課題となっていました。
「きっかけは、大手ファーストフード・チェーン
に納品しているコーヒーの蓋でした」
と赤松
氏はシステム導入の経緯について切り出し
ます。
「当社でコーヒーの蓋を納品しているファー
ストフード・チェーンでは、食の安全を守る
ために、問題が発生すると、すぐに報告が
求められています。また、定期的に商品のト
レーサビリティを確認するための演習も実
施しています。模擬訓練では、出荷した全
てのロットを的確に集計して、30 分以内に
報告しなければなりません。そのために、膨
大な人手による作業も発生していました。
その作業をシステム化できなければ、業務
に負担がかかるだけではなく、経営面での
リスクにもつながります。そこで、当初は汎
用的な物流管理システムを採用できないか
と検討を開始しました」
検討の初期段階では、大手システムベンダー
が開発した汎用的な物流管理システムの
採 用も検 討しました。しかし、その多くが
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お客様事例
赤松化成工業株式会社
製 造
システム全体構成
本社工場
製品
赤松化成工業株式会社
生産管理部 課長
入庫・移庫
①製品ラベルバーコード
(②パレットラベル)
木村 修 氏
社外倉庫
棚卸
①倉庫エリア
②製品(パレット)ラベル
①ピッキングリスト取込
出荷指示
出荷
①ピッキングNo.
②製品ラベルバーコード
or(パレットラベル)
無線 LAN
ピッキング
リスト
入庫
出荷
外注先
製品
モバイル
①在庫照会
②履歴トレース
インターネット
営業・出先
出荷
ベースでしたが、色々と調べた所、当社の
用から1 年半が経過し、
データ量が増えて
顧客で
も全国の物流システムに採用されて
もCACHÉの処理性能は維持されている
林 伸行 氏
おり、大規模なデータの取り扱いに非常に
ので、現在でも膨大な商品データを高速に
同社の規格には合わなかったといいます。 優れているということがわかりました。特に
検索し、
トレーサビリティの迅速な対応に貢
その理由について、総務部 システム開発
長年利用したユーザ事例にて、
データ量が
献しています。
担当の林伸行氏が説明します。
膨大になった場合も速度が落ちないとの評 「例えば、客先など外部から携帯の回線を
「大手のシステムは、当社のように多品種
価が非常に多かったというところもポイントと
利用し、
データ照会を行うと当該顧客から
少量の容器を製造する工場には、適合し
なりました」
とCACHÉを評価します。
の注文商品の生産状況や商品の在庫状
ないものでした。加えて、バーコードを読み
実際にシステムを構築してみると、同社の
況などをリアルタイムに知ることができます。
取る専用機が 1 台あたり20 万円以上という
サーバルームで稼動している既存のサー
検索してから表示されるまでの速度が、3G
高額であり、パッケージを導入するために新
バで充分に処理できることがわかり、新規
回線経由なのに、すごく速いのには驚きま
たなサーバも購入しなければならないなど、 のハードウェアを購入することなく、初期投
す。当社では1日に数万件の生産、移動、
初期投資が高額になるのも問題でした」
資を抑えた導入を実現しました。
出 荷のデータが 登 録されており、膨 大な
こうした課題を解決するために、同社では 「今回の導入に関して、
目指した点は3つ
データ量となっていますが、
これが CACHÉ
15 年ほど前から業務改善コンサルティング
です。1つ目はお客様のご要望にお応えす
データベースの速度なのかということを実
や社内情報系システムの構築を務めてき
るため、生産した商品の在庫及び所在管
感しています」
と生産管理部の木村修課
た株式会社ゼクトに相談しました。
理を確実に行うこと、2つ目は販売管理シス
長は利用現場での印象を語ります。
テムから発行される出荷指示書(ピッキング
リスト)
の内容を間違えずに出荷できること、
CACHÉと汎用タブレットを
3つ目はバーコードやハンディ端末を用い
組み合わせた
て、出荷履歴や在庫照会などが行えること
倉庫物流管理システムを採用
です。これらの3つの目的について、
コストを
「一般的な物流システムは、導入だけでなく
抑えつつ、現場への運用負担を少なくして
維持管理でもコストの負担が大きく、特に当
達成することが重要であると考えました」
と
社の場合は小ロット多品種を優位性として
赤松氏は導入の目的を補足します。
いますので、
データ量が膨大になってしまう
ため、高機能なハードウェアを構成しなけ
「現在は全てのラインでAZ-Logisticsを運
運用開始から1 年半が経過しても
ればならないだろうという懸念もありました。
用している訳ではないので、今後は全ライ
データベースの性能が維持され
そこで、以前より色々な業務提案を頂いて
ンにて本システムを稼働させていきたいと
円滑な業務を遂行
いるゼクトさんへ相談した所、汎用のアンド
考えています。また、
インターネットやモバイ
赤松化成工業株式会社
総務部 システム開発担当
ロイド端末とCACHÉを用いたAZ-Logistics
の開発についてご提案を頂き、採用いたし
ました」
と赤松氏は採用の経緯を振り返り
ます。
「CACHÉに関しては初めて聞いたデータ
CACHÉによる倉 庫 物 流 管 理システム
AZ-Logisticsは、2012 年の年初からプロ
ジェクトをスタートして、実質的な開発期間
は約 3 ヶ月という短期間で完了し、2012 年
の末から試験的な運用が始まりました。運
http://www.intersystems.co.jp
インターシステムズジャパン株式会社
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ル端末の進化も早いので、当社においても
このような新しい技術や社会の情勢に敏
感に反 応し、迅 速に対 応したいと考えま
す」
と赤松氏は今後に向けた抱負を語りま
した。
■インターシステムズパートナ
株式会社ゼクト
東京都千代田区神田小川町 3-2 チェスターコート御茶の水 401
http://www.zect-mc.co.jp/