◉週刊T&Amaster 商品概要 https://www.sn-hoki.co.jp/shop/product/book/detail_2531.html ☎0120-6021-86 見本誌請求 http://www.lotus21.co.jp/mihonsi.html 立ち読みコーナー http://www.lotus21.co.jp/ta 税務 国外転出時課税、未分割時の取扱いは ? 非居住者(相続人)の法定相続分に応じた準確定申告が必要に 相続人に非居住者がいるケースで、 国外転出(相続)時課税に係る準 確定申告の期限(4 月以内)まで に有価証券等の取得者が決まって この相続の場合の国外転出時課税制度の 適用関係に関し、実務家の間で疑問が生じ ているのが、準確定申告の期限(相続開始 を知った日の翌日から 4 か月以内)まで いない場合の取扱いに、実務家の に、非居住者(相続人)が有価証券等を相 関心集まる。 続により取得するか否かが決まっていない 未分割である有価証券等は、非居 場合の取扱いだ。実際問題として、被相続 住者(相続人)の法定相続分に応 人が残した “ 多額な遺産 ” をめぐり、相続 じた部分が国外転出(相続)時課 人間における遺産分割協議が難航すること 税の適用対象に。 で、準確定申告の期限までにその有価証券 等を相続により取得する者が決まらない 今年 7 月 1 日から施行される国外転出時 (遺産分割協議が提出期限までに完了しな 課税制度は、1 億円以上の有価証券等を保 い)可能性が高いからだ。 有する一定の居住者が出国等する場合だけ この点、本誌取材によると、準確定申告 でなく、1 億円以上の有価証券等を保有す の期限までに有価証券等が未分割である場 る一定の居住者(被相続人)に相続(遺贈 合(非居住者が取得するか否かが決まって も対象)が発生したことにより、その有価 いない場合)には、共有持分として、非居 証券等を非居住者が取得した場合にも適用 住者(相続人)の法定相続分で準確定申告 される(7 月 1 日以後の相続等から適用)。 を行うことが確認されている。たとえば、 このとき、被相続人が保有していた有価 国外転出時課税制度の適用対象となる被相 証券等に対し「みなし譲渡所得課税」(今 続人の相続人が「居住者」と「非居住者」 号 42 頁参照)が行われることになるが、 の 2 人のみのケースで、有価証券等が未分 所得税の確定申告手続きは相続人が行う。 割の場合には、非居住者の法定相続分が 2 具体的には、国外転出時課税制度の適用 分の 1 であるため、その未分割である有価 対象となる被相続人の相続人は、相続開始 証券等の 2 分の 1 に相当する部分が国外転 を知った日の翌日から 4 か月以内に、国外 出(相続)時課税の適用対象となる。 転出時課税の適用による所得を含めて被相 なお、このときの準確定申告は、非居住 続人の準確定申告を行う必要がある(所法 者だけでなく、居住者を含むすべての相続 60 の 3 ①~③、125 ①、129)。 人が共同で行うことになる。 こちらの記事を含む最新号の見本誌を無料で進呈しております。下記よりご請求下さい。 見本誌お申し込みページへ No.595 2015.5.25 17
© Copyright 2024 ExpyDoc