豚肉情勢 - JA全農ミートフーズ

豚 肉 情 勢
項 目
1.国産
供
給 2.輸入
内 容
○ 平成27年2月の肉豚出荷頭数は、1,282千頭(前年比95.6%)で、PEDの影響等により12ヶ月連続の前年比4.4%減となった。 2月の1日当たりと畜
頭数は、今年度67,470頭、前年度が70,570頭で、1日あたり約3,100頭の減少となった。 東京市場の上物成立頭数は前年比105.4%、さいたま市場
前年比93.1%、横浜市場前年比115.3%で、東京と横浜が前年を上回った。
○ 平成27年3月のと畜頭数は、稼動日数が前年より2日多いため、速報値(3/31まで集計)で1,356千頭(前年比99.0%)と前年並み頭数なっている。
今後、土・休日分の頭数が加わるため、前年実績をやや上回ったものと思われる。
○ 農水省食肉鶏卵課平成27年3月9日更新の今後の出荷予測は、3月1,360千頭(同99.0%)、4月1,359千頭(同98.0%)、5月1,286(同98.0%)、
6月1,256千頭(同101.0%)、7月1,273千頭(同93.0%)、8月1,263千頭(同103.0%)となっている。
○ 平成27年2月の輸入通関実績は、豚肉全体で54.0千㌧(前年比94.4%、前月比100.0%)と、米国西海岸の港湾労使交渉の影響から大幅に減少し
た。 内訳はチルドが20.6千㌧(前年比79.1%)、フローズンが33.4千㌧(107.2%)で、チルドが引き続き大幅に減少したが、前月より1,500㌧増加し
再び20千㌧台に戻した。 フローズンは前年同月が31千㌧と少なかった反動で、7.2%増となった。
主要国別では、チルドが米国12.8千㌧(前年比75.6%)、カナダ6.7千㌧(同80.6%)、メキシコ1.1千㌧(同139.4%)。 フローズンは米国が6.8千㌧
(同147.8%)、デンマーク7.3千㌧(同91.1%)、カナダ2.7千㌧(同69.4%)、メキシコ4.2千㌧(同123.4%)、チリ1.8千㌧(同77.7%)、その他国から
33.4千㌧(同107.2%)の実績。 1.家計 ○ 総務省発表の平成27年2月の家計調査報告によれば、全国二人以上の1世帯当たり豚肉購入数量は1,580g(前年比95.5%)、支出金額が2,384円
消費
前年比108.0%)となった。 購入数量は引き続き前年割れしたものの、支出金額は前年比8%増加となり、平均単価も2ヶ月連続で1,500円/kg台と
なった。
2.小売 ○ 日本チェーンストア協会発表の平成27年2月度の販売概況は、食料品は既存店ベースで、畜産品・水産品・惣菜品が前年を上回ったものの、農産品
2月状況
その他食品が苦戦したため、前年比99.7%ととなった。 売上高は既存店ベースで6,501億円(前年比99.7%、前月比93.6%)、畜産品は764億円
(前年比101.8%、前月比90.4%)で好調を維持した。 品目別では牛肉・豚肉・鶏肉が好調で、ハム・ソーセージの動きが鈍かったと報告されている。
需 3月状況
関東地区食品スーパーの3月度豚肉販売状況は、企業間にバラツキがあるものの、輸入豚チルドの品不足のため国産豚にシフトした企業が多く有り
要
売上高も前年比105~130%と報告を受けている。 部位別動向は、全体に荷余り感が強い中で、ヒレの動きが良かったほか、挽肉原料としてスネに引合いがあった。 これまで好調だったモモ・ウデ等
は、春休みで学校給食需要が無いため低調な動きだった。 3.加工品 ○ 日本ハム・ソーセージ工業協同組合発表の、平成27年1月の豚肉加工品仕向量は、26.6千㌧(前年比102.7%、前月比77.1%)で、2ヶ月連続で前年を
仕向量
上回った。 このうち国産物が、5.2千㌧(同91.1%、同90.9%)、輸入物が21.5千㌧(同106.4%、同78.2%)と、国産物は7ヶ月連続で前年を下回り、
輸入物は2ヶ月連続で前年を上回った。 1.在庫
在
庫
○ 農畜産業振興機構公表の平成27年1月末の推定期末在庫量は、184.6千㌧(前年比112.5%、前月比97.7%)で、うち冷蔵品が3.9千㌧(同59.1%、
同72.2%)、冷凍物が180.8千㌧(同114.8%、同98.5%)となった。 内訳は、輸入物在庫が167.8千㌧(前年比116.9%、前月比99.2%)、うち冷凍物
が164.4千㌧(同114.5%、同100.0%)。 国産物在庫は16.8千㌧(同82.0%、同84.4%)で、うち冷凍物が16.3千㌧(同81.5%、同84.5%)となった。
1. 2月
○ 農水省食肉流通統計によれば、平成27年2月東京市場「上」枝肉相場は625円/kg(前年比133.3%、前月比119.5%)と、引き続き前年を大幅に上回
った。 前月と同様、平成15年以降2月の枝肉相場の最高値となった。
2. 3月 ○ 3月の東京食肉市場枝肉相場は、速報値(3/31現在)で567円/kg(前年比113.6%、前月比90.7%)で、引き続き前年をかなり大きく上回っている。
東京市場の取引頭数(生体+搬入)は、速報値で20,252頭と、前年同月に比べ稼動日が2日間多いため、667頭増となったものの1日当たりでは減少
した。 3月は春休みのため学校給食が無く、また決算月でもある事から全体に需要が落込み、相場も上旬が587円・中旬597円・下旬535円と、下旬は
枝
かなり下げた。
肉
3.予測
○
4月については、農水省の3月9日更新の全国肉豚出荷予測では1,359千頭(前年比98.0%)、農畜産業振興機構の予測による、4月の輸入チルドは
相
4月~
23.3千㌧(同83.0%)、フローズン33.8千㌧(同75.7%)、合計57.1千㌧(同78.5%)の大幅減となっている。 これは前年同月が大幅に増加した反動
場
と港湾ストの影響が続いているためと思われる。 また、4月の出荷予測頭数1,359千頭は、過去5年平均との対比で97%と低水準が続いている。
<相場予想: 東京市場、税込み> 平成27年2月 3月速報値 4月予測 5月予測
【上物】 625円(133.3%) 567円(113.6%) 600円(102.4%) 630円(102.4%) 平成27年4月6日 更新
JA全農ミートフーズ株式会社
備 考
国内生産量の推移
農水省出荷予測 (千頭:%)
国内出荷頭数
出荷予測
暦年
暦年
千頭
前年比%
頭数
前年比
H24年
16,775
102.4 27年 2月
1,282
96.0
H25年
16,937
101.0 27年 3月
1,360
99.0
H26年
16,200
95.6 27年 4月
1,359
98.0
H26年 10月
1,429
92.7 27年 5月
1,286
98.0
H26年 11月
1,288
86.1 27年 6月
1,256 101.0
H26年 12月
1,470
94.7 27年 7月
1,273
93.0
H27年 1月
1,349
92.8 27年 8月
1,263 103.0
H27年 2月
1,282
95.6 *平成27年3月9日更新
輸入量の推移
財務省 :通関実績
輸入数量
内チルド数量
暦年
㌧
前年比%
㌧
前年比%
H24年
778,760
98.2
260,697
102.5
H25年
738,427
94.9
294,042
112.8
H26年
829,370
112.3
300,078
102.1
H26年11月
53,457
86.4
22,305
91.5
H26年12月
56,727
90.0
27,861
102.4
H27年 1月
53,981
80.9
19,036
74.6
H27年 2月
53,991
94.4
20,587
79.1
家計消費量
(㌘,円,%)
全国1世帯当り
暦年
数量
前年比
金額
前年比
H23年
19,205
103.8
24,746
103.4
H24年
18,762
97.7
23,753
96.0
H25年
19,432
103.6
24,948
105.0
H26年
19,323
99.4
27,680
111.0
H26年 11月
1,618
97.9
2,461
113.7
H26年 12月
1,780
100.3
2,666
111.2
H27年 1月
1,609
95.9
2,421
109.4
H27年 2月
1,580
95.5
2,384
108.0
市況の推移(東京市場)
加工品仕向量
暦年
H23年
H24年
H25年
H26年
H26年 9月
H26年10月
H26年11月
H26年12月
H27年 1月
加工品仕向量
千㌧
前年比
381.0
100.0
382.6
100.5
377.5
98.7
372.8
98.8
30.4
101.3
33.0
99.1
34.3
92.5
34.5
103.6
26.6
102.7
暦年
H23年
H24年
H25年
H26年
H26月 11月
H26月12月
H27月 1月
H27月 2月
H27月3月速報値
豚枝肉「上物」
円/㎏ 前年比
467 101.1
446
95.5
484 108.5
563 116.3
594 122.0
663 122.3
523 120.2
625 133.3
567 113.6
*税込み