副産物情勢 平成27年4月6日 JA全農ミートフーズ株式会社 内 容 1.内臓 ①国産牛 ○平成27年2月の成牛と畜頭数は、85.4千頭(前年比99.8%)で、4ヶ月ぶりに前年並みとなった。 内訳は和牛が36.5千頭(前年比99.8%)、交雑牛が 17.8千頭(同100.0%)、乳牛去勢(雄含む)が16.4千頭(同98.9%)と、和牛・交雑牛は前年並みで乳牛去勢はわずかに下回った。 過去5ヵ年の2月平均出荷頭数との比較でも、和牛37.6千頭(97.1%)、交雑牛18.6千頭(95.7%)、乳牛去勢17.7千頭(92.7%)と。いずれの品種も 本年2月が下回っている。 ○平成27年3月の成牛と畜頭数は速報値(3/31と畜まで集計)で、86.7千頭(前年比95.0%)となっている。 今後、土・休日分が上乗せになるものの、 前年実績をわずかに下回ったものと思われる。 ○需要動向については、と畜発生数の減少基調が続いており一部品目(レバー)を除いての全体的な品薄状態は変わっていない。 冬場商材のテールおよび経産内臓にも引き合いが出始めており需給アンバランスは当面の間続くものと思われる。 US物を中心とした秋口以降の輸入動向が今後の懸念材料か? ②国産豚 ○平成27年2月の豚と畜頭数は、1.282千頭(前年比95.6%)で、PEDの影響により12ヶ月連続の前年比4.4%減となった。 1日当たり平均と畜頭数の 比較では、今年度が67,470頭、前年度が70,570頭)と、1日当たり3,100頭の減少となった。 ○平成27年3月のと畜頭数は、速報値(3/31)で1,356千頭(前年比99.0%)と、と畜稼動日が前年より2日多いため、速報値段階で前年並みとなって いる。 今後、土・休日分の頭数が加わるため、前年をやや上回ったものと思われる。 ○需要動向については、白物は煮込み需要の終焉により一時のヒート感は無くなったものの市中在庫は薄く、今後の発生増も見込めないことから メーカー筋の手当て買いを含め好調な流れが続いている。赤物はレバーを中心に一部荷余り状態となっているがと畜発生減と焼き材の最需要期に 向かっていることからさほどの深刻感はないものと思われる。 すそ物は頭肉を中心にほぼ安定した流れとなっているが需給失調の長期化にともなうメーカー離れが今後の懸念材料か? ③輸入牛 ○平成27年2月の輸入牛タン実績は、チルドが654.9㌧(前年比99.5%)、フローズンが1,288.4㌧(前年比83.1%)、合計1,943.3㌧で(前年比 88.0%)と、フローズンが大幅に減少した。 国別実績では、米国産はチルドが481.4㌧(前年比93.0%)、フローズン433.9㌧(同110.9%)、豪州産はチルドが151.3㌧(同122.3%)、フローズン が374.6㌧(同82.0%)、NZがチルド12.3㌧(同212.1%)、フローズン374.6㌧(同82.0%)、カナダ産チルド6.6㌧(同68.8%)、フローズン22.7㌧ (同50.2%)と、米国以外がフローズンが大きく減少した。 ○平成27年2月の冷凍輸入牛レバーは93.8㌧(前年比152.0%)と前月の反動で52%増となった。 国別輸入実績では、米国産が73.1㌧(前年比 139.0%)、豪州産が20.7㌧(同690.0%) 2.原皮 ①牛原皮 ○平成27年2月の輸出実績は、29,640枚(前年比95.8%、前月比121.2%)と、前年比4.2%減少した。 輸出平均価格は8,765円/枚(前年比+889円 前月比-128円)と、輸出価格は前年を上回ったが、前月を下回った。 国別実績では、香港が5,630枚(前年比63.6%)、タイ9,580枚(同140.1%)、 韓国10,080枚(同93.2%)、台湾2,600枚(前年比86.4%)、ベトナム1,750枚(同121.5%)となった。 ○平成27年2月のウエットブルー輸入実績は、54.6千枚(前年比75.9%、前月比66.5%)と、前年、前月に比べ減少した。 輸入平均価格は10,594円 /枚(前年比+2,531円、前月比-269円)と、引き続き前年比で上昇し、前月比で下落した。 成牛皮(大判皮)の輸入実績は、24,381枚(前年比66.1%、前月比99.0%)で、輸入平均価格は13,667円/枚(前年比+911円、前月比-1,376円) ○平成26年1~12月の成牛皮輸入合計は47万枚(前年比95.9%)、輸入金額61億円(同110.9%)と、数量は減少したものの、相場高から輸入金額は 上昇した。 上位輸入国は、米国・カナダ・豪州・オランダ・デンマーク・ドイツ・その他となっている。 ウエットブルー1~12月合計は87万枚(前年比152.6%)、輸入金額は78億円(同166.0%)と大幅に上昇し、輸入国別ではブラジルが45万枚で50% 以上のシェアを占めた。 ○国内動向については、皮革製品の動きは依然として鈍いものの、タンナー向け原料はと畜発生数の減少と為替円安にともなう輸入塩皮の割高感 からタイトな状況が続いている。 ②豚原皮 ○平成27年2月の輸出合計は、1,053,115枚(前年比84.7%、前月比112.4%)と、前年よりかなり大きく減少したものの、再び100万枚台となった。 国別実績は、韓国が6万枚(前年比150.0%)、タイ60万枚(同142.9%)、台湾34万枚(同130.7%)、香港3万枚(同7.1%)、ベトナム2万枚(同20%) タイ向けが前月比50%増となった以外は伸び悩んだ。 輸出価格は793円/枚(前年比-115、前月比-76円)と、昨年10月以来の700円台と低迷した。 ○輸出動向については、EU諸国の経済不況の影響から各タンナーの在庫は製品(ウェットブルー)を含め滞留した状況が続いており、成約価格も ドルベースでの下げ基調に転化している。これを受け東京市場の原皮価格も4月1日より30円の値下げとなった。 備 考 1.東京市場内臓価格 単位:円/枝肉kg 価格改定 年 月 日 牛内臓 豚内臓 平成19年4月2日 40/枝kg 5/枝kg 平成20年3月10日 50/枝kg 5/枝kg 平成20年4月14日 50/枝kg 8/枝kg 平成23年5月26日 34/枝kg 8/枝kg 平成24年7月6日 30/枝kg 8/枝kg 平成24年11月19日 30/枝kg 7/枝kg 平成26年6月9日 30/枝kg 9/枝kg 平成26年11月10日 35/枝kg 9/枝kg *豚正貫物 2.大阪市場内臓価格 単位:円/枝肉kg 価格改定 年 月 日 牛内臓 豚内臓 平成17年4月11日 35/枝kg 2/枝kg 平成18年4月21日 40/枝kg 2/枝kg 平成19年4月9日 40/枝kg 3/枝kg 平成20年3月10日 50/枝kg 3/枝kg 平成20年5月1日 50/枝kg 5/枝kg 平成23年6月20日 40/枝kg 5/枝kg 平成24年7月13日 30/枝kg 5/枝kg 平成26年11月10日 35/枝kg 5/枝kg *H23.4.1から枝重500kg以上が510kg未満に改定 3.東京市場原皮価格 単位:円/枚 価格改定 年 月 日 牛原皮(和牛) 平成22年4月1日 1,000/枚 平成22年7月20日 1,000/枚 平成23年2月14日 1,000/枚 平成23年7月1日 1,000/枚 平成25年2月1日 1,000/枚 平成25年6月3日 1,000/枚 平成26年1月6日 2,000/枚 平成27年4月1日 2,000/枚 豚原皮 60/枚 30/枚 60/枚 110/枚 140/枚 160/枚 200/枚 170/枚 *交雑牛含む 4.大阪市場原皮価格 単位:円/枚 価格改定 年 月 日 牛原皮(和ヌキ) 平成21年8月5日 1,300円/枚 平成23年2月21日 1,300円/枚 平成23年7月11日 1,300円/枚 平成25年2月8日 1,300円/枚 平成25年6月10日 1,300円/枚 平成26年1月6日 2,300円/枚 平成27年4月13日 2,300円/枚 豚原皮 40/枚 30/枚 70/枚 100/枚 120/枚 160/枚 130/枚
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